1. 狼よ落日を斬れ
《ネタバレ》 物語は、池田屋から始まる。 立場の違う、めっぽう強い剣士が4人。 主役の杉、薩摩の半次郎、新選組の冲田、徳川の伊庭。 鳥羽伏見までの間で、4人は共に笑い、酒を飲む場面がある。 そこから、それぞれの人生である。 観客にしてみれば、波乱の時代の4人の宴が とても切ない。 三隈監督の遺作でもある。 本作は、時代的に「新選組始末記」の続きみたいである。 時代が変わり切ったところまで描かれた、時代劇の巨匠、三隈研次。 [DVD(邦画)] 7点(2023-03-21 00:53:40) |
2. オルカ
《ネタバレ》 昔観たより、面白かった。同時期の「ジョーズ」が傑作過ぎ!あれと比較してはイケナイのだ。これは男と男の勝負の映画の海洋版。(でも巻き添え食ったメスのシャチと同乗員の女性は気の毒過ぎ!)今となっては面白いアイデアだよ。新たに3DCGを使って創り直すと、もっと斬新な映像ができるんじゃないかなぁ?しかし、シャーロットランプリングを何とかして笑わせたい、俺は!何であんな目をしてるんだぁ!?もう映画の内容は先が読めすぎてたので、そればかりが気になってた。ジョディフォスターと似てる、何故?。やはり出演した映画が悪かったのだろうか?彼女は「愛の嵐」という訳の分からん映画にでてたもんなぁ。でもそれは女性映画監督だったもんなぁ。とか、そんなことを考えてばかりいた。 [DVD(字幕)] 6点(2014-10-19 03:27:39) |
3. オール・ザット・ジャズ
《ネタバレ》 キューブラー・ロスの「死の瞬間」の怒り、拒否、歩み寄り、絶望、受容、この5段階が分かりやすくミュージカルで描けてたら、大いに満足だったのになぁ。ラストの方のミュージカルはちょっと駆け足だったかなぁ。しかし、この作品は、ボブフォッシーの半生を描いたというが、つまり彼は身を削って、傑作「キャバレー」(未見)、「レニーブルース」を創り、自分の人生が垣間見えたところを、この作品に仕立て上げたのか!?何たる作家魂!まさに死の瞬間!この映画は、豊富な踊りがたくさん繰り広げられるが、私のお気に入りは、主人公が身を削りすぎて、演出が浮かばない時、愛人と娘がいとも簡単に、楽しい踊りを彼に見せつけるかの如く、家で踊ったシーン。一番、酷かったのは、やはり彼が苦し紛れに演出した、アクロバットストリップショー。もう観てると、こんな踊り、よく綺麗なダンサーが踊るのを認めたなぁってことしか考えれんかった。やはりプロは凄いや・・。 [ビデオ(字幕)] 7点(2014-05-24 06:15:00) |
4. 狼よさらば
《ネタバレ》 これもニューシネマに属するのだろうか?今でこそ定着した復讐モノの、ハシリのような映画なのだと思う。でも何故かニューシネマ関連の本を見ても、この映画は取り上げられていない。ラストの政治絡みで主人公がニューヨークから出て行くラストもひねりが効いていて「ハッピーエンド?」って感じで面白いのに。不思議だ。有名な映画だったので、ストーリーはある程度知っていた。最初の幸福な家庭を描いている場面で、これが壊されるのかと思うと、怖かった。実際、壊される場面は酷い。この後、主人公がポーカーフェイスすぎて、普通の生活をするのがはがゆかった。もっと無茶苦茶に暴れてもらった方がすっきりするのに。犯人が分からないので、街のチンピラをすべて敵とみなして、それ故に「アマチュア刑事」として、市民から人気が出る演出はもっと派手にやってくれても良かった。何せ、この映画は盛り上がりに欠けている。ブロンソンのクール過ぎる演技に煮えきれぬものを感じたのが正直な感想。(レビュー読んでて知ったのですが、この映画シリーズもんなんですね。主人公の怒りに火がついた程度で第1作目は良かったのかもしれない。)チンピラにゴールドブラムに似てるのがいるなぁと思ってたら、本人だったのは驚きだ。彼のあのギョロッとした目はやはり中々いるもんじゃないなぁ。 [DVD(字幕)] 6点(2010-11-23 23:52:26) |
5. 大いなる勇者
レッドフォードが若い!観てて「イントゥ・ザ・ワイルド」を思い出した。あれが911の後に出来た、今のアメリカを映し出しているのなら、この映画はいわゆるベトナム戦争の頃のニューシネマの一つだ。「大草原の小さな家」ってドラマがあったけど、(観てないけど)この映画の最後のほうに出てくる頼りないおっちゃんとその一家なんか実際はこんな感じだろうなと思って観た。しかし、この頃のシドニーポラックって良い仕事してるよねぇ。 [DVD(字幕)] 7点(2010-03-01 01:57:23) |
6. おもいでの夏
きれいな映画だった。性に関する好奇心。年上の女性への憧れ。そして初体験。別れ。切ないBGMの中、これらのことが淡々ときれいに描かれてる。テンポの速い、最近の映画にはない、ゆったりとした時間が、心地よい。ほどほどのエピソードがいい。年上の女性の愛の手ほどきとか、そういう内容じゃなかったので、最後まできれいだった。そういう映画も嫌いじゃないが、この映画はこれでいいのだ。 [ビデオ(字幕)] 6点(2008-06-13 08:48:36) |