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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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1.  女狙撃兵マリュートカ 《ネタバレ》 
チュフライの傑作の一つ。 「誓いの休暇」も冒頭から“狙撃”でキッカケを掴む映画だったが、本作は狙撃に始まり狙撃に終わる。 波がうねる海原、海から砂漠に場面は移る。まるで猛吹雪の雪山のように白い砂漠を歩き続ける。砂の斜面、敵影を見つけてを迎撃態勢、走り去ろうとする敵兵を次々と狙撃していく。 兵士としての厳しい表情、彼女の呼びかけとともに指揮官が起き上がり、寝ていたい兵士たちが駆けだす!神に祈りを捧げ、遠くを進む黒い影を追跡する。指揮官はモーゼル拳銃をサーベルのように振り回して部隊を引っ張る。 駱駝は移動手段であり盾となる、長距離での撃ち合い、銃は降伏の旗や墓標・助けを呼ぶための合図。戦利品となる駱駝や情報。  たき火、夢の中に見る故郷の思い出、仲間の死、指揮官の思いやり、捕虜を連れながらの厳しい行軍、熱風が吹きすさぶ中で倒れていく兵士たち、銃を打ち捨て嘆く者も出てくる。 そんな彼らを祝福するように拡がる海原!兵士たちの表情に安堵が。 「アラビアのロレンス」が砂の海原を突き進んだ末に本物の海に辿り着いたように(映画としてはコチラが先か)。 砂漠の民に出迎えられての宴会。捕虜も一緒に宴会を楽しみ、束縛の縄を見て「ああそうだったね」という顔をするのが面白い。戦争の厳しさを忘れられる安らぎ。  会話を重ねる内に捕虜と良い雰囲気になっていく彼女、手紙、裁縫。手紙を高らかに読んでその声で目が覚めそうになる仲間、それをみて声を小さくするやり取りが微笑ましい。  浜辺で見つける船、嵐、砂漠にはなかった雨風の嵐の恐怖、無人島に二人っきりで泣き叫び弱音を見せる彼女、無人の小屋、一枚一枚服を恥ずかしそうに脱ぐ様子。味方ならともかく、相手は敵だ。 女の表情、濡れてとかれた髪、彼女の背中と投げ出された脚がエロい。荒々しくうねる海原、看病を通してどんどんデレていくマリュートカが可愛い。 彼女たちが世話になった集落にも拡がる戦火、炎のゆらめきが海の煌めきに、男の語りを彼女は黙って聞き入る。浜辺でキャッキャッウフフ。  そして訪れる最後の“狙撃”。
[DVD(字幕)] 9点(2015-07-30 15:44:39)
2.  OK牧場の決斗 《ネタバレ》 
スタージェスの西部劇は「日本人の勲章」がベストだが、この作品も俺にとっては充分傑作。  ジョン・フォードが「荒野の決闘」を産んで数十年。 ジョン・スタージェスは史実に基づいて「OK牧場の闘い」を描ききった。 フォードの「荒野の決闘」は人間ドラマが醍醐味であり、全体のテンポやガンファイトは今見るとそれほどピンと来るものではない。 何処までも「静」。 史実と大きく違う描写も多く、ドラマとして強調するための脚色が目立った(アープが髭でドクが髭無しってどういう事なの)。 途中「静」から「動」に移ろうとする場面もあったが、やはりフォードらしい西部開拓民への詩情を唄った物語を貫いた。  本作は「動」にこだわった粋な作りが魅力。 冒頭から「OK牧場の闘い」を唄ったネタバレすぎるリズミカルなオープニングが流れるが、ワイアット・アープを知っている者ならば既知の「常識」であり、ネタバレには成らないだろう(その人限定だけど)。 人間ドラマも途中から掘り下げが進み見応えがある(アープ兄弟の影の薄さは「荒野の決闘」の方がまだ掘り下げがあった)。 ワイアット・アープ演じるバート・ランカスターの職人気質、ドク・ホリデイ演じるカーク・ダグラスの男気がよく描かれており、二人の演技も素晴らしい。 恋人と静かに余生を過ごしたい・・・だが仲間や兄弟の危機を見捨てられない。 保安官としての義務、兄弟としての愛情・・・その葛藤。 ドクも酒に酔っても心までは酔わない。世話になった男の為なら命も賭けられる。  そして何といってもガンファイト。 ジョン・スタージェスは人間ドラマで盛り上げガンファイトで爆発させるのが巧い。 「荒野の七人」「墓石と決闘」「大脱走」は言うまでも無い。 ナイフ、銃撃、決闘! 動いて動きまくる撃ち合い! 全てが終わり、静かに別れを交わす二人の姿が印象的。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 19:04:35)
3.  大人は判ってくれない 《ネタバレ》 
俺は「アメリカの夜」の方が好きだが、彼の最高傑作はやはりこの作品になるのだろう。 トリュフォーの自伝的内容のこの映画は、「野性の少年」で描かれた内面的な自伝要素とはかなり違う。生々しい、外に向かって放たれる痛々しさ。 彼の師であるアンドレ・バザンに捧げられた言葉と共に映画は始まる。教室でテストを受ける生徒たち。彼等は教師の目を盗んでポスターを回し、不運にも先生に見つかった生徒は人身御供として差し出される。 アントワーヌは日頃からチョークを投げつける教師に目を付けられ問題児扱いされ、家に帰っても母親に「成績が悪いのも当然ね」などと平然と言い放つ厳しさ、片身の狭さ。父親と同級生が心の支えになっていたが、そんな父も母親の顔色を伺い、母も共働きで不仲。アントワーヌも無理に家事を手伝わされ宿題も手につかないという有様。 寝る場所も裏口という寒い場所。アントワーヌはタバコやワインまで飲んでしまう不良小学生となっていく。教師が彼を目の敵にすればするほど、アントワーヌの心は益々荒んでいく。円筒形のアトラクションで遊ぶアントワーヌ。遠心力で動きがままならなく様子は、人々に振り回され閉所に押し込められていくアントワーヌのその後を暗示するよう。 アントワーヌが見てしまった母の情事。アントワーヌの怒りと失望に満ちた表情。アントワーヌは父を気遣いその事を中々言い出せない。彼にとっても信じがたい、嘘であってくれという現実。 勢いで飛び出す家、路上で人に見つからぬように牛乳を盗んで飲む、証拠隠滅まで図る。それでも一応心配して彼を抱きしめ母親、体を洗ってくれる愛情の欠片。 ヒビの入った家族をどうにか繋ぎ止める映画。疲れた父親すらハッスル(嫁の胸を乳揉み)させるエネルギー、母の言葉、本との出合い。せっかくやる気になってがむしゃらに頑張っても報われない虚しさ。だからといって丸写しで停学とはいくら何でも酷い。 一度付いた嘘は延々と足を引っ張る鎖になっていく。 売れなかったとはいえ盗み出したタイプライターを一人で戻しにいく健気さ。だが子供でも罪は罪、親友すら赤の他人という素振り、親にすら半ば見捨てられ彼の心は死んでいく。子も子なら親も親。夜の市街を見つめる眼差し。 脱走し走って走って走っても見えない出口。ようやく辿り付いた浜辺で、彼は何を思うのだろうか。
[DVD(字幕)] 9点(2014-05-01 21:11:46)
4.  大いなる西部 《ネタバレ》 
ドナルド・ハミルトンの小説を原作とする人間ドラマに富んだ西部劇。 ジェローム・モロスのテーマ曲に合わせて広大な大地を駆け抜ける馬車の疾走感。 後の「ベン・ハー」で見せた躍動感が、この映画には詰まっている。 チャールトン・ヘストンとグレゴリー・ペックの共演、バール・アイヴスの演技が光る。  「ビッグマディ」の水源地を巡って対立するテリル家とヘネシー家。 ヘンリー・ハサウェイ「丘の一本松」を彷彿とさせる構造だ。個人的には「丘の一本松」の方が凄い作品だと思うし、ワイラーにしても「友情ある説得」や「砂漠の生霊」の方が好きだ。  しかし本作最大の見所はやはり「水の乏しい西部においていかに水が貴重であるか」というテーマだ。 ジョセフ・H・ルイスの「テキサスの死闘」が石油を巡る対立を描いたように、本作は水を中心に対立を深めていく。人間を撃つよりも、貴重な水を保存する貯水タンクに穴を開けられる方が大打撃だ。一滴の水が村人数百人の命を左右する重み。 セシル・B・デミルの「大平原」は、その水圧で列車を破壊する「爆弾」代わりに使われてしまう。  東部出身のジム・マッケイは博愛主義の塊という感じでイライラする。俺は善良一本筋のペックが嫌いだ(大根だし(ry)。 「白昼の決闘」みたいに無理に悪ぶってみせるペックや、「ローマの休日」のように徐々に本音を打ち明けるペックの方が演技者としても深みがあるし大好きだ。「レッド・ムーン」の老将ガンマンや「アラバマ物語」の父親役も素晴らしいが、ジョン・ フランケンハイマーの「I Walk the Line」みたいなペックは滅多に見られない。  が、本作の諦めない根性や覚悟のある男気は認めざる負えない。  二人のヒロインの存在と演技もグッド。 キャロル・ベイカーの髪を結んだ時の色っぽさ、 ジーン・シモンズの服を着ていても解る腰元のエロさとふくよかな胸ゲフンッゲフッ  恋人の居ない間に人妻に接吻するような男かと思ったヘストンも、いざ戦いとなれば恩人のために共に死を覚悟する戦士としての表情を見せてくれる。危険と解って岩場に歩み寄る男たちの何と頼もしき事。ロングショットで撮られたヘストンとペックの殴り合い、ラストの決闘も中々。  アクションとして見るにはやや不足だが、西部劇の人間ドラマと馬車のスピード感を堪能できる1作。
[DVD(字幕)] 8点(2014-04-09 21:36:13)(良:1票)
5.  折れた矢(1950)
「流血の谷」と共にインディアンを友好的に描いた最初の作品。 ちょっと説教臭い場面もあるが、少なくとも「ダンス・ウィズ・ウルブズ」よりは面白いだろう。 
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-18 18:20:26)
6.  男の子の名前はみんなパトリックっていうの
「はなればなれに」に並ぶ愛らしさに溢れた逸品。「おまえ本当にゴダールか?」ってくらい毒が無い。 ゴダールが「勝手にしやがれ」を撮る前にエリック・ロメールらと組んで制作した短編。 ゴダールらしいシャレた音楽と若者たちの他愛の無い会話で構成されているが、後の作品における難解さといった観客を突き放すような演出はまだ完成されていない。 や、かえってその取っ付きづらさが無くて良かったと言うべきか。実に初々しい若さを堪能できるだろう。たった21分の中ににシンプルなストーリーとシャレたセリフの応酬を詰め込む密度。 時間が無いのでスピーディーな展開だ。 ゴダール初心者・苦手という方には「はなればなれに」や「女は女である」を今まで勧めてきたが、その前に「男の子の名前はみんなパトリックっていうの」から見てみてはどうだろうか。 それにしてもパトリックは酷え野郎だなあ~。
[DVD(字幕)] 9点(2014-02-28 18:51:01)
7.  オーソン・ウェルズのオセロ 《ネタバレ》 
「マクベス」「黒い罠」「審判」に並ぶウェルズの傑作。  「オセロ」はオーソン・ウェルズのシェイクスピアに対する尊敬と愛情を感じられる無骨な造り込み。   1952年に造られカンヌ・グランプリを飾った作品であったが、不幸が重なりフィルムは消息を断つ。  1993年に眠っていたフィルムが見つかるまで、数十年もその存在と価値が知られなかった。  「市民ケーン」以上の不幸、それを乗り越えて現在に復活した本作。   アメリカを追われたウェルズが、モロッコで4年かけて造った魂の結晶であり、ウェルズの「エンターテイナー」としてではなく、元来の「舞台俳優」としての自身と誇りを堪能できる。   ファーストシーンに満ちた「死」の空気。  イングマール・ベルイマンの死の雰囲気にも似ているが、細部へのこだわりの違い。  シェイクスピアの、ウェルズの重厚な「死」の空気が漂う印象的な幕開けである。   そしてその「死」は如何にして訪れたか。  それを90分間まざまざと魅せ、語っていく。   主人公オセロの「黒」、  妻デズデモーナの「白」、この対比の鮮烈さはモノクロだからこそより印象強い。   イアーゴ演じるマイケル・マクラマーも素晴らしい。  イアーゴの言葉で疑心暗鬼になっていくオセロ。  コンプレックスに悩んできたオセロの心の脆さ。  オセロにかかる黒き影は、オセロ自身の疑念に満ちた心を表現している。  自分の心の黒き闇に喰われていくオセロの哀しみ、デズデモーナの哀しみ。   ウェルズはシェイクスピアになりたかった。  誰からも愛され、誰からも妬まれ、誰からも意識される・・・そんな偉大な作家になりたかった。  「嘘」を「本物」にする男になりたかったのだ。  野心と情熱をたぎらせながら。  「市民ケーン」はそういう男の野心と破滅を描いた。  実在の人物を笑いものにする喜劇性、  そんな男が辿る末路を予想した悲劇性、  正にシェイクスピアの喜びと悲しみを帯びた物語だった。   今回のオセロはもっと凄みがあって面白い。  この作品は「よくあるシェイクスピアものの映画」などという一言で片付けてはならない。  ウェルズがいかに役者として演技に魂を賭けているか、こだわっているか。それをひたすら感じてもらいたい。  人種差別にも踏み込んだ骨太の作品。
[DVD(字幕)] 9点(2014-01-31 11:12:22)(良:1票)
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