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1.  晩春 《ネタバレ》 
「東京物語」と並んで名作と言われている小津安二郎監督の映画だが、今回、ようやく見た。前半はやや冗長に感じる部分があるものの、思っていたよりも見やすく、ほとんどだれることなく見ることができたし、見ていてだんだん引き込まれてしまった。父親を心配するあまり結婚を拒む娘と、娘の結婚を願う父親。この二人の描写が秀逸でとても見ごたえのあるものになっている。笠智衆演じる父の再婚話を知った原節子演じる娘が二人で能を見に行った帰りに父に見せる態度など、娘の描き方はややストレートなのに対して、父親のほうは何を考えているのか分からない描き方で、ちょっと鈍感な感じがするのだが、ラストに至ってこの父親の複雑な心境が痛いほどに伝わってくるような構成が見事で、娘を送り出した後に姪との会話で「きっと遊びに来てくれるね。」などと言っている時点で既にこの父親の寂しさはじゅうぶんに伝わってくるが、なんといってもラストシーン、小津監督は最初この映画のラストシーンで父親が泣くというふうに設定していたのを、演じる笠智衆の注文で項垂れるというふうに変えたというが、このラストシーンが素晴らしく、娘を嫁がせ、一人になった父親の悲しみがよくこちらに伝わってくるまさに名シーンだ。(このシーンで父親が泣いてしまうと、映画の印象が少し変わってしまうかもしれない。)ほかにも父と娘が結婚や幸せについて語り合う夜のシーンも見ていてつい感動してしまう名シーンだろう。劇中で交わされる言葉の面白さや、コメディリリーフ的存在の杉村春子(姪の結婚相手の呼び方について話すシーンや財布を拾うシーンは面白すぎ。)など笑えるシーンが多いのも小津監督らしく、安心して見ていられる。実は今まで敷居が高くて敬遠していた映画だったのだが、まさにこれぞ名作と呼ぶにふさわしい映画で、素直に見て良かったと思える映画だった。本作を敬遠していたおかげで同じように嫁いでいく娘を描いた小津監督の映画はほとんど見ていないのだが、また小津監督のこういう映画を見てみてみたいと思った。そうそう娘の結婚相手が一度も直接画面に登場せず、登場人物たちの会話から想像してみるのだが、ゲーリー・クーパーに似ていて名前が熊五郎・・・。いったいどんな男なのだろう。ちょっと気になる。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-11-06 01:13:12)
2.  ハワイ・マレー沖海戦 《ネタバレ》 
戦時中に東宝が製作した戦意高揚目的の国策映画。前半は予科練での生活がメインで描かれているが、予科練というところがどのようなところであったのかがリアルに描き出されていて興味深かった。でも、こういうのは実際に戦争をしている時代に国策映画として作られた作品だからこそいやでも出るリアルさなのだと考えるとなにか恐ろしくなってくるのも事実。戦後の日本の戦争映画のような反戦的メッセージも当然なく、反対に主人公の青年が何の疑問もなく予科練を経てパールハーバーで戦果を挙げるまでが描かれていて、今見ると日本ではないどこか別の国の映画を見ているようだが、当時はこの主人公のような若者は多かったのだろう。その主人公青年の物語も一時間半ほどしてやってくるクライマックスの真珠湾攻撃のシーンになるとバッタリと消え失せてしまい、そのまま主人公の物語が再開することなくラストまでいってしまうのは驚くが、ここに至って、映画の物語すらもただの建前にしか過ぎず、本当に国民の戦意高揚を図るためだけに作られた映画だということを強く感じ、これがプロパガンダなんだなと痛感した。円谷英二監督の原点といわれるこのクライマックスの真珠湾攻撃シーンは本当に実際の記録映像を見ているようなリアルさがなんとも言えない迫力で、敵国であるアメリカの戦艦を参考にするなど資料が少ない中、よくここまでできたものだと思えるもので、のちの東宝特撮映画での円谷監督の活躍の片鱗を見ることができる。ラストはこの戦争の結果を知っている目からすると虚しいものがあるが、それも含めて戦争当時の日本人をリアルに知るという意味でも価値のある映画だと思う。(円谷監督の原点であるということとともに。)ちなみにこの主人公を演じた伊東薫という俳優は初主演となる本作の撮影後に出征し、戦死してしまったという。それを知った上で見るとなんだか悲しくなってしまった。
[DVD(邦画)] 7点(2016-04-18 00:54:12)
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