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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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1.  麦秋(1951) 《ネタバレ》 
小津安二郎監督と原節子のコンビによる「晩春」、「東京物語」と合わせて「紀子三部作」と呼ばれる作品群の2作目。「晩春」と同じく原節子演じる娘・紀子が結婚するまでを描いていて、最初は「晩春」と同じような感じ(冒頭に登場する海は「晩春」のいちばん最後のシーンと重なる。)なのだが、あくまで父と娘の話に絞ったストーリーだった「晩春」と違ってこの映画では大所帯の家族が描かれていて、この家族のドラマとしても一級品。「晩春」同様にとても味わい深さのある映画になっていて素直に名作だと思った。原節子演じるヒロインの人物像は「晩春」と比べるととっつきやすいし、小津監督らしいユーモラスな会話も「晩春」より多く、楽しめる。とくに原節子が友達(井川邦子)の結婚をほかの友達(淡島千景)とからかうシーンは下手に描けば嫌味になって笑えないところを実にうまくユーモラスに描いていてあざとさを感じさせず、これだけで小津監督の喜劇のセンスの良さが分かるし、会話の歯切れの良さも現代の映画では感じることができないものだろう。子供の描き方が実にイキイキとしているのも小津監督らしい。それに黒澤明監督の映画でお馴染みの俳優である高堂国典もコミカルで面白かった。見る前は「晩春」や「東京物語」のイメージからかこの映画でもヒロインの父親役は笠智衆が演じていると思っていたが、実はヒロインの兄役だったのはちょっと意外に感じた。(でもこれで年相応の役というからさらに驚き。)終盤近く、みんな離れ離れに暮らすことになった後のヒロインの父親(菅井一郎)のセリフが耳に残る。家族で写真を撮るシーンも印象的だ。「晩春」では結婚による親子の別離が描かれていたが、この映画で描かれているのは結婚による家族の別離で、核家族が当たり前となった現代を予見したかのような結末になっているのは小津監督の先見の明を感じるし、実際それは原節子が次に出演する小津作品である「東京物語」で切実さをもって描かれることになるのだなあと思わずにはいられない。今見ると多少時代を感じる部分もなくはないが、本作も「晩春」に劣らない名作だと思う。それにしても劇中に出てきた900円(←当時としてはえらく高価。)のケーキがとってもおいしそうだった。
[DVD(邦画)] 8点(2013-11-07 16:36:52)
2.  張込み(1958)
張り込みという刑事ものの中ではやや地味な印象のある題材なのでちょっと退屈するのではないかと思っていたが、橋本忍のよくねられた脚本と野村芳太郎監督のきれのある演出のおかげで大変見ごたえのある映画に仕上がっていて非常に面白かった。もちろん主役の二人の刑事を演じる大木実と宮口精二はじめ、高峰秀子など俳優たちもいい。それほど多くない出番だが、重要な役で先日亡くなられた田村高廣も出演している。好きな俳優の一人だっただけに亡くなってしまったのが非常に惜しい。心からご冥福を祈りたいと思う。
[ビデオ(邦画)] 8点(2006-06-01 03:43:12)
3.  幕末太陽傳 《ネタバレ》 
時代劇なのに現代(昭和30年代)の品川の街並みとナレーション(加藤武)をバックにタイトルロールというのが驚き。ストーリーはコメディーとしてはちょっと重い部分もあるんだけど、フランキー堺演じる佐平次のキャラクターがすごく好き。女と心中しようと川に飛び込んだ金ちゃん(小沢昭一)が後になって棺桶から生きて出てくるシーンに大爆笑した。ラストの墓場のシーンでのフランキーと市村俊幸のやりとりにも思いっきり笑わせてもらった。全体としては傑作なんだけど、やはりいちばん最後のシーンが川島監督の構想どおりのしめ方でないのと、おそらく時代劇初出演だったであろう裕次郎に違和感を感じたのがちょっと残念。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2005-09-07 21:12:22)
4.  ハリーの災難 《ネタバレ》 
アルフレッド・ヒッチコック監督と言えばサスペンス一筋で有名な監督だが、この映画は森の中で発見された一体の死体をめぐる騒動を描いていて、緊迫感などはなく、実にほのぼのとしたタッチのブラックなコメディーに仕上がっている。死体を発見したら普通は驚くと思うのにこの映画の登場人物たちはすごくあっけらかんとしていて終始明るい雰囲気なのがいいし、みんないい味を出している。死体が登場人物たちの都合によって何度も埋められたり掘り返される展開は、死体に思わず同情しながらも実にブラックで、思わず笑わされてしまった。シャーリー・マクレーンのデビュー作とのことだが、なんともコケティッシュなかわいい風貌で魅力的。でもだからこそこんな若い美人が死体を前にしてもあっけらかんとしているのがある意味すごく、そのギャップも笑えたりする。でも、彼女がほとんど初対面の男といきなり結婚するというのはコメディーといえどちょっとやりすぎな感じがしいないでもない。舞台が秋の村なのだが、紅葉の映像も印象に残る。サラリと軽く作られたような映画ではあるし、傑作とも言い難いのだが、出来はよく、あまり見ていないのだが、サスペンスだけではないヒッチコック監督の幅の広さを感じることができる。個人的にちょっと疲れぎみでちょうど軽めのコメディーを見たいと思っていたところだったので、何も考えずに見て、楽しめる本作のような映画はちょうどいい。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-29 19:33:39)(良:1票)
5.  薄桜記 《ネタバレ》 
雷蔵と勝新が共演する忠臣蔵の番外編的映画。大映オールスターキャストの「忠臣蔵」をひと月半ほど前に見ていたので勢いで本作も見た。あまり期待はしていなかったのだが、当時既に人気スターだった雷蔵とまだ売り出し中の頃だった勝新がほぼ同格の扱いで共演しているのが最大のみどころ。物語は赤穂浪士の討ち入りを背景に、丹下左膳がモチーフと思われる雷蔵演じる丹下典膳と、勝新演じる赤穂浪士の一人である中山(堀部)安兵衛を中心に展開していくが、重くシリアスでドラマとしてはまずまずといったところでそんなに悪くないし、思ったよりは楽しめた。中でもクライマックスの片手片足の丹下が寝たまま複数の敵と斬り合うというシーンは今まで見たことのないような立ち回りシーンで、インパクトはあるし、印象にも残る。しかし、美術セットが大映にしてはなんだかしょぼく、比べてはいけないが「忠臣蔵」とは差がありすぎるし、回想形式で主要人物三人のモノローグが多く、一部ダイジェスト的に感じる部分があるのは話の性質上、仕方ないが、ちょっと残念に感じた。森一生監督の作品で、その手堅い演出自体には不満はないのだが、脚本を書いた伊藤大輔監督の演出でも見てみたかった気がする。
[DVD(邦画)] 6点(2016-04-09 19:16:33)
6.  氾濫
別に悪くはない映画だが、増村保造監督の映画としては「巨人と玩具」のような圧倒的なテンポの良さが感じられず、「妻は告白する」や「清作の妻」のようなインパクトのある作品でもないのでなんだか普通すぎて物足りない。また若尾文子も可愛いのだが、「青空娘」や「妻は告白する」と比べてあまり魅力を感じられず正直言って残念。ただ、ドロドロした人間関係や男たちのダメさ、いい加減さを描いているところに若干の増村監督らしさを感じることはできるので増村作品としては発展途上の映画という感じもする。船越英二が沢村貞子に対して「確かに三度ほど女房を変えたけど、僕はその都度真剣だった。」とか言っててなんか怪しいと思ったらやっぱり女たらしな男の役。この俳優は「黒い十人の女」とかでもそうだけど、こういうダメな男の役とかやるとハマるなあ。
[DVD(邦画)] 6点(2008-09-22 19:25:18)
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