Menu
 > レビュワー
 > イニシャルK さんの口コミ一覧
イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1489
性別
ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/22718/

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  幕末残酷物語 《ネタバレ》 
新撰組を描いた加藤泰監督の映画だが、その歴史を華々しくカッコよく描くものではなく、屯所のみを舞台に新撰組の暗部や非人間性、非情さといったものを描いている。これまでも新撰組ものは何本か見ていて、そのメンバーの確執や非情さにも触れられている作品もあったのだけど、いざそこをメインに描かれると本当に新撰組という組織がただの非道な集団にしか見えず、多くの作品で描かれてきた英雄然とした新撰組のイメージは打ち砕かれそうになる(イメージとしては大島渚監督の「御法度」が近いかなと思うのだが、やはり少し違うか。)のだが、同時にここまで新撰組の闇の部分を徹底して描いた作品も初めて見た感じで、興味深くて面白かった。その非道さを田舎から出てきた架空の新人隊士である主人公 江波(大川橋蔵)という第三者の目を通して描かれている分、より一層その非道さが際立っていてリアルで見ごたえのあるものになっているし、最初は言われるがまま怯えながら仲間の隊士の切腹の介錯をやっていた江波が三度目には自分からその役を買って出るあたりは江波の人間性の崩壊もちゃんと描かれていて、そういうところにもリアリティを感じさせるあたりは想像はつくものの、やはりドラマとしてよく出来ている。と、ここまではじゅうぶん傑作の域なのだが、江波の正体が判明するクライマックスがなんか唐突で、せめてそれまでに伏線が欲しかった。(一応、沖田(河原崎長一郎)が芹沢鴨暗殺について江波に語るシーンが伏線といえばそうなのだが。)別にこういうふうでなく普通に江波が規律違反を犯して粛清されるという結末のほうがこの映画にとっては良かった気がしてこのラストはなんかもったいなく感じたのがけっこう残念で、ここだけが不満。でも、見終わって満足できる時代劇映画だったのは間違いない。
[DVD(邦画)] 7点(2023-08-27 23:49:35)
2.  白昼の通り魔 《ネタバレ》 
大島渚監督の創造社時代の代表作の一本。連続通り魔が犯行を重ねていく「復讐するは我にあり」的な話だと思っていたのだが、それよりも男(佐藤慶)がなぜ通り魔になるに至ったかがよく描かれていて、この部分はなかなかに興味深く見ることができたし、男の心理の描き方もリアルで、演じる佐藤慶もはまっている。男とかかわりを持つ二人の女(川口小枝、小山明子)との関係も描かれていて、人間ドラマとしても抜かりはない作り。でも、後半は通り魔の男よりもこの男をめぐる女二人の愛憎劇のようになっていて、この部分も見ごたえがあるものの、通り魔の男の話として見ていると蛇足感があり、終盤の新幹線のシーンはけっこう退屈してしまった。ラストシーンを見ると実は主人公は通り魔の男ではなく、川口小枝演じるシノだったのではと思える(このミスリード自体は上手いと思う。)が、やはり最後まで通り魔の男の話で終わってほしかったような気もする。
[DVD(邦画)] 6点(2017-08-11 14:28:57)
3.  花と竜(1962)
舛田利雄監督による裕次郎主演のアクション映画だが、基本的に現代劇という印象がある日活アクション映画では珍しく明治時代が舞台の任侠映画っぽい雰囲気の作品になっている。ストーリー自体はそこそこ面白いと思うし、浅丘ルリ子扮するヒロインの技もインパクトがあって強烈で、裕次郎演じる玉井金五郎のタフさにも驚かされるのだが、いかんせん初めて見る着流し姿の裕次郎には違和感がつきまとい、見慣れた東映の鶴田浩二や高倉健の着流し姿と比べてしまうとその似合わなさが際立って見えてしまい、この役に裕次郎というのはちょっとミスキャストに感じ、もっとほかにいなかったのだろうかと考えてしまった。もちろん裕次郎主演ということがウリな映画ということは分かってはいるけれど。
[DVD(邦画)] 6点(2015-11-14 16:57:36)
4.  博奕打ち 総長賭博 《ネタバレ》 
東映任侠映画の中でも三島由紀夫が絶賛した不朽の名作と言われている映画で、以前から気になっていたのだが、ようやく見ることができた。ストーリーは任侠映画によくある跡目をめぐる問題を描いたものなのだが、主人公・中井(鶴田浩二)が跡目問題で苦悩し、ついには兄弟分の盃を交わした義弟でもある松田(若山富三郎)に手をかけなければならなくなるという重い悲劇にまるでシェイクスピアでも見ているかのような見事さを感じたし、中井にだけは自分の気持ちを分かってほしかった松田を思うと切なくて仕方がない。仙波(金子信雄)にいいように利用された上に重傷を負わされてもなお立派に二代目としての責任を果たそうとする石戸(名和宏)にも感動させられた。そしてそんな石戸が虫けらのように殺されてしまう展開も悲しい。中井に言われて音吉(三上真一郎)を匿っていたつや子(桜町弘子)が松田の熱意に押されて音吉を引き渡したあとに自らの命を絶つのもつや子の葛藤を考えると泣けてくる。また、その後の雨の中のつや子の墓のシーンで音吉が中井に向かって土下座するシーンは絵的にも美しく印象的だったのだが、やはりここも音吉に感情移入させられてしまった。それから離縁した松田の妻・弘江(藤純子)を宿に呼び寄せたのも音吉の気持ちが痛いほど伝わってくる。そこで弘江が実の兄が夫を殺す場面を目撃してしまうというのもなんとも言えない悲劇だ。「人殺し」という弘江のセリフが胸を打つ。これがあるからラストの中井の「俺はケチな人殺しだ。」というセリフが生きてくる脚本の見事さ。男たちだけではなく、女性側もしっかりとドラマを描いて見せたこの笠原和夫の脚本には本当に隙がないし、山下耕作監督の演出も文芸映画のように格調高く、単なる任侠映画に納まらない深さを持ったまさしく名作と呼ばれるに相応しい本当に素晴らしい映画だったと思う。
[DVD(邦画)] 9点(2015-06-06 17:45:04)(良:2票)
5.  拝啓天皇陛下様 《ネタバレ》 
渥美清演じるヤマショウこと山田正助の物語を戦友・棟田(長門裕之)の視点から描いているが、軍隊というと普通は「人間の条件」でも描かれたような地獄のような日々を誰もが想像すると思うのにこのヤマショウという男は、三度の飯が食えて風呂にも入らせてもらえる天国のようなところだという。これだけで今まで相当につらい人生を送ってきたということが想像できるし、天皇陛下を一目見て親しみを感じ、いざ除隊というときになって覚えたての字で「ハイケイテンノウヘイカサマ」と天皇に軍隊に残してもらえるように手紙を書くシーンなどは思わずヤマショウに感情移入して泣けてくるし、棟田との友情も実によく、ヤマショウにとっても棟田にとってもお互いがかけがえのない存在であるというのが見ていてよく分かるし、とくにヤマショウにとって棟田という存在がどれだけ大きいかというのが見ていてものすごく伝わってくる。この二人の友情がきちんと描かれているからこそ、深みがあるものになっているし、名作と呼ばれるに相応しい映画になったのではないかと思う。渥美清の演技は寅さんとはまた違った魅力を発揮しており、渥美清という俳優が寅さんだけの役者ではないことを改めて感じられたし、まだ渥美清の「男はつらいよ」シリーズ以外の主演作を見るのが三本目だが、これは渥美清の「男はつらいよ」シリーズ以外でのいちばんのハマリ役だと思うし、「男はつらいよ」シリーズ以外での渥美清の代表作というのも異議など全くない。西村晃や加藤嘉といった面々も素晴らしかった。戦争を扱っているが、野村芳太郎監督はそれを前面に押し出すことなく、ヤマショウという一人の純朴で心優しい孤独な男を通して人間というものを見事に描ききっている。間違いなく日本映画の歴史に残る名作だ。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2012-08-13 16:12:22)(良:1票)
6.  破戒(1962) 《ネタバレ》 
「炎上」、「ぼんち」に続いて市川崑監督が市川雷蔵を主演に起用し、被差別部落問題を描いた社会派映画。雷蔵は「炎上」でもコンプレックスを抱える主人公を熱演していたが、この映画でも自身が部落の出身であることに苦悩する主人公の小学校教師を演じており、「炎上」同様に雷蔵は時代劇スターとしてではない演技派俳優としてのうまさを発揮していて、初めて見た雷蔵の出演作が「炎上」だったせいかこういう苦悩する若者という役柄は雷蔵にとって現代劇でも時代劇でもはまり役だと思う。映画としても力作で、前年市川監督がテレビドラマでやっていながらもう一度映画でやりたいと思うほど原作に惚れ込んでいたというのがよく分かる。雷蔵演じる主人公 丑松が教え子たちに自分の出自を告白するシーンはとくに演出も演技もかなり力が入っており、思わず丑松に感情移入して感動してしまった。長門裕之演じる丑松の同僚教師もいいし、モノクロ画面をフルに生かした宮川一夫のカメラも美しく見事。しかし、いい映画であることは確かなのだが、ちょっと全体的に力みすぎていてあまりにも重苦しく好きな映画かと言われればちょっと微妙というのが正直なところ。丑松が尊敬する自らも部落出身である部落民解放運動家の猪子を演じる三國連太郎は実際に養父が被差別部落出身であることを公表しており、だからかもしれないが、この猪子という登場人物にはものすごいリアリティーと説得力が感じられる。
[DVD(邦画)] 7点(2011-12-22 13:48:40)
7.  白昼堂々 《ネタバレ》 
「男はつらいよ」シリーズ以外の渥美清の主演作を見るのは実はこれが初めて。共演者が倍賞千恵子、佐藤蛾次郎、それに田中邦衛に藤岡琢也と、「男はつらいよ」シリーズのレギュラーやゲストで出てる役者が多い。渥美清と倍賞千恵子に寅さんとさくらというイメージが強すぎるゆえか、この二人が殴り合うシーンや、恋仲になって契約結婚しちゃうという展開には微妙な違和感を感じてしまう。(渥美清は結婚する役を見るのも初めてだったが、その相手が倍賞千恵子というのがなんとも。)渥美清とフランキー堺という二大喜劇スター(そういえばこの二人、同じ年に亡くなってるんだなあ。)の共演は見る前かなり楽しみだったのだが、一緒のシーンが一度もなかったのは残念。映画としては傑作とまではいかないものの娯楽喜劇映画としてはじゅうぶん楽しめる出来で、サスペンス映画のイメージが強い野村芳太郎監督のサスペンス以外のジャンルでの職人ぶりがうかがい知れるプログラムピクチャーの一本となっていて、クライマックスのデパート売上金強奪作戦の部分の見せ場もよく心得ていて全体としてはとても面白かったものの、やはり渥美清とフランキー堺が一緒に出てるシーンがないことへの物足りなさと、渥美清と倍賞千恵子が結婚して夫婦になるという展開に最後まで違和感が消えなかったので惜しいけど1点マイナスの6点。
[DVD(邦画)] 6点(2010-02-25 13:05:35)
8.  ハナ肇の一発大冒険 《ネタバレ》 
肉屋の主人がふとしたことからダイヤモンドをめぐる騒動に巻き込まれ、ヒロインと大冒険を繰り広げるというストーリーで、カーチェイスや銃撃、殺人、山岳遭難ありとこれだけ書くと本格的なアクション・アドベンチャー映画のようだが、山田洋次監督のハナ肇主演によるコメディー映画である。これと同じプロットを深作欣二監督あたりが手がけていればもっと泥臭い映画になったところを山田監督の演出はそれを避け、実にからっとしたコメディーに仕上げており、軽い気持ちで何も考えずに楽しめた。ヒロイン役は倍賞千恵子。山田監督とハナ肇のコンビ作で倍賞千恵子がヒロインを演じる作品はかなり久しぶりに見た気がするが、二人とも息のあったコンビネーションを見せていて楽しい。ハナ肇演じる主人公は「社長」と周囲から呼ばれているのだが、「男はつらいよ」シリーズを先に見てるからヒロインが主人公を「社長さん」と呼ぶとタコ社長(太宰久雄)の顔が思い浮かんでしまう。主人公たちと知り合った男が旅に加わるという展開は「幸福の黄色いハンカチ」を彷彿とさせているが、動かなくなった車を二人で後ろから押してるシーンなんかあったりしてますます「幸福の黄色いハンカチ」を思い出して久しぶりにまた見たくなったなあ。ラストの倍賞美津子の使い方が面白い。そういえば姉妹で同じ画面に出て共演してるのを見たことがないのだが、「男はつらいよ」でマドンナを演じる倍賞美津子を見てみたかった気もする。
[DVD(邦画)] 7点(2010-02-17 19:54:53)(良:1票)
9.  裸の島(1960) 《ネタバレ》 
セリフらしいセリフはないが、効果音や風景としての人の声は多少は入っているため、完全なサイレント映画ではなく「沈黙劇」と言ったほうが正しいかもしれない。(どこがどう違うのか、と聞かれれば困ってしまうのだが。)孤島に暮らす一つの家族の生活を淡々と描いた内容なので確かに見様によってはかなり退屈な作品かもしれないが、とても見ごたえのある作品だと思った。この作品は新藤監督以下、スタッフ・キャスト十数人が島に泊まりこんで毎日、毎日この映画で描かれているような農作業を実際に主役二人にさせていたというのを昔聞いた事があるが、やはりそういう演出法がこの作品のリアルさを生んでおり、主人公夫婦を演じる乙羽信子と殿山泰司の演技も俳優の演技というよりは本当の農民という感じですごくリアルだった。ただそうは言っても二人ともほかの映画との掛け持ちもあったであろう中でこのリアルさを出せるのはすごいと思う。ラスト、死んでしまったわが子を思い泣く妻を夫が黙って見ているシーンはそんな二人の演技がもっとも光っていてすごく感動的だった。林光による音楽もとてもよく見終わっていつまでも耳に残る名曲だと思う。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-08-29 20:52:04)(良:1票)
10.  花のお江戸の無責任
黒澤明監督や本多猪四郎監督、谷口千吉監督が師事していた山本嘉次郎監督による植木等主演の時代劇コメディー。ほかのクレージーの面々ももちろん出演していてそれなりに楽しめるものの、古澤憲吾監督や坪島孝監督が手がけるクレージー映画と比べるとちょっと勢い不足の感があった。有島一郎演じる青山播磨のキャラクターが強烈。
[DVD(邦画)] 6点(2008-02-05 02:35:42)
11.  ハワイの若大将
シリーズ第4作。今回から海外ロケがシリーズの一つの目玉になり、今回の舞台は常夏の島ハワイ。この前に見た「アルプスの若大将」では舞台が雪景色の中だったのでその対比が面白い。ハワイで青大将が世話になってる古屋老人の家の表札がいかにも日本的な表札(しかも、漢字で書いてる。)なのが笑える。レギュラーメンバーでは青大将のどじぶり(このシリーズをずっと見ていると田中邦衛のイメージ変わってしまいそうな気がする。)や田能久のメンバーとのやりとりなどがシリーズも見るの3本目になると安心して見ていられるようになった。(江口役がイデ隊員に代わってるのはそれだけにちょっと残念だけど。)なんかこのシリーズを全て見たくなったような気分だ。ちなみに本作公開当時の同時上映の映画は「マタンゴ」だったんだとか。うーん、同じ南の島が舞台でも受ける印象は全く逆というすごい二本立てだなあ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-09-16 15:39:10)
12.  馬鹿まるだし
喜劇としてはちょっと重たいけど、最後まで楽しく見られた。ハナ肇演じる安五郎のキャラクターが最高に面白い。「男はつらいよ」以降の山田作品では見られない展開や、「男はつらいよ」では見られなかったハナ肇と渥美清の絡み(初期の山田作品の常連であったハナ肇は「男はつらいよ」シリーズには一作も出ていないため。)が見られるのが嬉しい。ラストの植木等の使い方が「たそがれ清兵衛」の岸恵子と全く同じだったのがちょっとビックリした。 傑作とは言いにくい映画だけど、ラストの告白シーンにちょっと感動してしまったのでちょっと甘いかもしれないけど9点。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2005-08-14 17:47:05)
13.  華岡青洲の妻
市川雷蔵が主役の映画かと思いきや、嫁(若尾文子)と姑(高峰秀子)のドロドロしたバトルが中心で、雷蔵はあくまでも重要な脇役という位置づけ。(一応、クレジットではトップだけど。)でもなかなか見応えのある内容で満足することができた。最初のシーンで手術を受ける患者のあまりにも痛そうな絶叫が忘れられない。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2005-08-08 23:31:28)(良:2票)
14.  馬鹿が戦車(タンク)でやって来る
「男はつらいよ」以前の山田洋次作品はコレしか見ていないが、寅さんシリーズ始めたあとのそれ以外の作品と違ってジメジメしてなくて、それでいて、ちゃんと社会的なメッセージもある面白い映画に仕上がっている。山田監督はこの5年後に「男はつらいよ」シリーズの1作目でブレイクするわけだが、無名時代の作品をもっと見たいと思った。迷ったけど満点つけてしまおう。
[ビデオ(邦画)] 10点(2005-03-05 14:31:50)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS