1. 八月のクリスマス(1998)
一篇のポエムのような映画。物語の説明を極力廃した映像を重ね、観る側のイマジネーションに頼りながら進行していく。病気、恋心、死という核心であるはずの要素が省略法で描かれ、語りすぎない“映画の美徳”を感じた。とても優しい抒情詩を味わった気分になれる。 [ビデオ(字幕)] 7点(2006-01-07 00:34:02) |
2. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3
シリーズ中、ドクの魅力がどんどん開花していって、今回とうとう主役になっちゃった。ドクの人柄の良さが溢れる心温まる仕上がり。でも、個人的には科学者としてクララとはきっぱり別れてほしかった。 8点(2004-08-16 22:10:01) |
3. パッチ・アダムス
その世界が発展するためには、既存の常識や慣習を打ち破る事が必要である。それなくして進歩は有り得ない。そのための重荷をパッチ・アダムスが背負ってくれた。寝る間を惜しんで勉学に励み、患者の前で笑顔を振りまく姿には心打たれるものがある。同期として入学した仲間がいない卒業式は、さぞ辛かったに違いない。卒業式の衣装は「自分らしさを失わないよ」という決意表明であり、彼なりの供養のように思えた。 7点(2004-07-03 02:26:54) |
4. ハムナプトラ/失われた砂漠の都
ゾンビを銃でぶっ放すシーンなんて正にテレビゲームのそれ。映画というよりロールプレイングゲームでありシューティングゲームのノリである。虫に体を侵食されてもメインキャラなら大丈夫なのね。 4点(2004-04-25 00:11:26) |
5. HANA-BI
全体的には退屈な映画だった。監督はかなり絵画的な映像美に凝っている。芸術性を意識して仕上げており、明らかに賞狙い。狙いにいって見事に獲ったのである。日本的な美(富士山、桜、お寺など)を効果的に挿入したり、抽象的な絵を所々に散りばめた点がイタリアの審査員に気に入られたのかな?緊張(ハードボイルドタッチ)と緩和(心温まるエピソードやミニコント)のバランス感覚は上手いと思った。監督は一方的に愛だけをクローズアップするのが恥ずかしいのだろう。同時に人間が持つ残酷な側面も描かずにはいられないのでは?照れ屋な人だから。 5点(2004-02-27 00:18:36) |
6. バットマン・フォーエヴァー
このテの演技は、ジム・キャリーにとって最も得意とするフィールドでしょう。活き活きと見えた。でも3作目ともなると、さすがに悪役の怪演ぶりにも食傷気味かも。バル・キルマーも悪くはないのだが、できれば主役は同じ役者で通してほしかった。 4点(2004-01-29 00:16:28) |
7. バットマン リターンズ
このシリーズは悪役キャラがウリのおふざけ映画なのだということにペンギンを見て気づいた。前作のジャック・ニコルソンの暴れっぷりで気づくべきだったのだが…。なんて鈍い私。ダニー・デビートもしっかり怪演してる。悪役のはじけた演技は、次作のジム・キャリーにも存分に受け継がれることとなる。 5点(2004-01-28 23:28:25) |
8. バッファロー'66
ビリーはすぐキレそうな目をしていて、コワイ。ただの犯罪者にしか見えなかった。ましてや“素直で優しい”という描写が伝わって来ない。レイラは完全にマゾ女じゃん。これって一種のストックホルム症候群ってヤツ?とっとと逃げればいいのに。親に愛されていないビリーの境遇を知って、同情が愛に…ってトコか。なんであんなに従順に育ったのかが気になる。レイラの境遇も描いてほしかった。 6点(2004-01-01 01:13:41) |
9. 初恋のきた道
チャン・ツィイーはセリフが少なく主に表情だけで演じなければならない難しい役を、よく頑張っていたと思う。おそらく長期ロケも大変なことであっただろう。しかし、服装よりその日の生活が優先の時代背景とはいえ、チャン・ツィイーに色気も何も感じないもんですねぇ。特にアノ厚着。きっと自分が、現代のメイクやファッションに身を包んだ女性を当たり前と思っている証拠だね。飾らない素朴な美しさを見抜けるようにならなければ。 6点(2003-12-20 01:48:54) |