1. バケモノの子
《ネタバレ》 もはや監督は枯渇した感がある。今までの映画のいいとこを寄せ集めただけの映画になってしまった。 ぶっちゃけ、時かけの男の子+勉強したいおおかみ男でサマーウォーズやりましたという感じ。 サマーウォーズは悪意を持ったAIの暴走だが、今度は人間の心の暴走。手や品は変えてるがおんなじ。 キャラはそれぞれ魅力的なのにまったく活かせてない。脚本をじゅうぶん練り上げてないので散漫。 賢者を回る旅もつまんない。ただのダイジェストになってしまった。 最後は念能力の戦いというのもよくない。あそこはもっと互いの肉体を使ったバトルでないと何の意味もないではないか。 なんで鯨?しかもその鯨攻撃のしょぼいこと。主人公が反撃するのをいちいち待ってる感じ。昭和のバトルじゃないんだから。 鯨攻撃の弱点も主人公に勝たせるためにとってつけたよう。 心臓バクバク、手に汗握るドキドキハラハラもない。 絵もよくない。ラスト、目覚めた男の子、主人公の九太かと思ったら、一郎彦でした。 もっと描き分けて欲しい。 吹き替えは総じてうまい。役所はさすが。「清州会議」の柴田勝家の愛すべき剛直なバカを想起する熱演。 ただひとりぶち壊してたのは宮崎あおい。彼女には男の子の声は無理だとわかった。どう聞いても女。 [映画館(邦画)] 4点(2015-07-12 05:00:40) |
2. ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録
《ネタバレ》 描かれてる内容(記録)はものすごく面白いんだけど、編集が悪い。 もっと衝撃的にテンポよく見せられたはず。その手の本を読んだほうがいいかも。 [DVD(字幕)] 4点(2014-07-09 05:37:29) |
3. はなれ瞽女おりん
傑作!突き放したラストがいい。9点なんだけど 惜しむらくは岩下志麻が20代前半のときに撮るべきだった。マイナス1点。 誰かでリメイクして欲しい作品。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-08-01 17:27:54)(良:1票) |
4. バタフライ・エフェクト/劇場公開版
《ネタバレ》 NINさんのレビューにつきます。 つまり、「いよ!漢だねえ!」これしかない。せつないが男ならコレ以外にない。 思えば私、高評価なのはポセイドンアドベンチャーにしろブレイブハートにしろ、タイタニックにしろ 漢だあ!というものかもしれない。 サマーウォーズも主人公の男の子は頼りないんだけど、最後は漢をみせつけてくれる、 そこがいいんだよね。対しておおかみこどもの雨くんとかね、お父さんとかありゃ漢でも何でもない。 で、この映画。前半は普通。伏線を張るのに忙しいのか ちょっとかったるいくらいの展開。あれ?失敗しちゃったかなあ・・だったが 後半ギアチェンジして一気に加速していく。 後半はまれに見る大傑作!おもしろい!素晴らしい。 こんな素敵な映画を今まで知らなかったとは。 [DVD(字幕)] 9点(2012-07-30 12:07:34) |
5. バトルシップ(2012)
《ネタバレ》 【宇宙人はアホでした】 設定はわかる。 なにを狙ったのかもわかります。方向性はとてもいい。 でも監督の演出は賛成できないです。もっとハラハラドキドキさせてほしかった。 まずいろんなキャラが出てくるんだけど、あんまり感情移入できないんだよね。 それぞれ、そんなに絡まないし・・。 ヒロインがそもそもあんまりかわいくないし・・・。 主人公ともほとんど絡まない。 ならば私は、あの主人公より断然存在感のある義足の黒人とヒロインが交流してるうちに、 ヒロインがあの黒人に恋しちゃう→いつしか肉体関係に→黒人と結ばれちゃった! という怒濤の展開を期待するわけですが、 もちろんそんなこともない。みんな優等生です。 しかも主要な人たちはほとんど誰も死なない。 ゲーム性はいいんだけど、なら宇宙人側もものすごい知略を見せてくれないと。 ところどころ宇宙人がアホに見えてしまった。 う~~ん!これはなるほど!こんな作戦があったのかあ!と 知略対知略、逆転の逆転のどんでん返しでいけないものか。 日本の漫画ならあるのに。 エンドロール後のアレは。。。。。 またノコノコやって来ても、こんなアホなやつらばっかなら簡単に地球側に撃退されそう。 [映画館(字幕)] 5点(2012-04-23 06:25:07)(良:1票) |
6. 初恋・地獄篇
《ネタバレ》 もっとシュールなものかと思ったら、結構わかりやすくまっとう。 ただ今となっては底が浅い感じ・・ではあるが、なかなか捨てがたく、 点数をつけるとこの程度になってしまうが、点数以上の不思議な魅力のある作品。 カメラは素晴らしい、どのシーンも静止画のような構図と美しさ。 個人的にはもっと魅力のある少女達を使ってほしかったところ。 役者は全員下手くそといってもいい。監督はドキュメンタリーの人なので 素人臭さを利用した・・ともいえるが、 SMシーンも・・・どうにもお芝居臭い。迫真力に乏しい。首を絞めるシーンのアップなんか、 力が入ってないのがモロわかってしまう。 リメイクしてもらいたいと思った・・・が、 幼女に端から見て悪戯まがいのことをするシーンのような(本当はものすごく重要な意味があるのだが) 屈折したロリータ愛描写は今はできないだろう。 なんかこの世の中、だんだん表現の自由がなくなっていってる感じで。。この映画より ただの絵まで規制しようとしている現代社会のほうが地獄だと思った。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-03-29 13:01:23)(良:1票) |
7. PERFECT BLUE
《ネタバレ》 話しは非常におもしろい。妄想と現実が入り乱れる演出もなかなかで、後の傑作パプリカの原型ともいえそう。が、ちょっとグダグダしてるとこもあり。もっとスピーディに整理できそう。ぶっちゃけてゆ~と、世にも奇妙な物語で30分くらいでできそうな作品。 絵はもはや古いといわざるを得ない。もう一回リメイクしてほしい作品。 実写のほうが怖いと思う。でも日本の実写CGはクソなんで、やっぱアニメかなあ。 ラストのセリフは陳腐でお恥ずかしい。 [DVD(邦画)] 6点(2009-06-30 21:39:18) |
8. 花より男子F(ファイナル)
《ネタバレ》 なんでこんなにレビュー数が少なく、はたまた評価が低いのか不思議。 一言で言うと、マリッジブルー的に悩むシンデレラのお話。 ファイナルにふさわしい出来であり、ラストはもうこれ以上ないというラストです。 黒幕の正体も納得。 私は・・妻と高校時代に知り合い、同級生同士結婚して、ほんとにほんとにいろんなことがあって、 もうン十年ですけど、この映画に描かれたテーマを素直に、これから結婚するお二人に捧げます。 今年結婚する人、来年結婚する人、是非見てください。但しテレビ版を見た人に限ります。 じゃないとわけわからん単なるお馬鹿映画に見えてしまうかも。 でも、描かれてるテーマはほんとはとってもシビアで真面目なものです。 [CS・衛星(邦画)] 9点(2009-05-25 03:34:40) |
9. パコと魔法の絵本
《ネタバレ》 下妻で、この監督は面白い!と思い、松子でとりこになりました。なので、パコをどんなに楽しみにしてきたことか。感想。残念ながら辛口の評価になってしまう。まず、大貫がなぜパコに感情移入してしまったのかの描写があまりに弱い。分かる気もするが・・・というくらいじゃ駄目なのだ。これは役所の演技の問題じゃなく、脚本が悪い。よって大貫が泣くシーンで泣けなかった。初めて涙が出たのは、土屋と妻夫木のエピソード。土屋の役は下妻とかぶるにせよ、彼女は上手い。こういう大げさな芝居くさい劇だと、ほとんどが大根役者になってしまうのに、彼女と役所だけは違う感じがしました。一番の問題は最初からCG使いまくりだったということ。だから、パコのラストの運命もリアルさを失ってしまった。ここはですね、監督得意のCGは最初は押さえに押さえるべきじゃなかったんじゃないかな。劇の時だけ、突如弾けるようにCGを使うと。もっとメリハリが欲しかった。そのほうが号泣したと思う。全く泣けなかったわけではないが、監督ならもっと泣かせてくれると思った。残念。 [映画館(邦画)] 6点(2008-09-14 22:38:28) |
10. ハンコック
《ネタバレ》 おもしろい!もっと評価されるべき作品。予告はコメディシーンばかりだが、本編はそうじゃない。 結構、テーマは深いのだ。幸せってなに?ヒーローとは?神の死とは?究極の三角関係とは? ただぼーっと見てたらわからないのかもしれない。 前半と後半ががらっと変わったという批評もあるが、その感想は違和感。 確かに前半はコメディシーンが多いが、ノーテンキというわけでもない。かえって悲哀を感じたりします。 スピード感がすごく、爽快。私は、ダークナイトより断然こっちをとります。 続編希望!! やはり次の敵はセロンが「死んだ」といっていた仲間が悪となって出現!というのがいいと思います。 今回ちらりと見せてくれた、神同士のものすごい戦いを存分に見てみたい。 [映画館(字幕)] 8点(2008-09-05 22:33:42)(良:1票) |
11. パプリカ(2006)
《ネタバレ》 ちょっと評価が低いのでびっくり。 東京ゴッドファーザーズは評価しないが、こっちはものすごく評価します。 とにかく楽しい。音楽も最高。何度も見直したい映画です。 いや、テレビで連続アニメとしてやってもらいたいところ。 1~2話完結程度で 毎回難事件を解決していくパプリカ達の活躍をもっともっと見たいですね。 ビジュアルも素晴らしいが・・・・このくらいは今のハリウッドの技術では CG+実写でやってのけてしまうのが怖い。 更にアニメでしかできない表現を監督、スタッフには期待します。 [DVD(邦画)] 9点(2007-07-23 11:01:11) |
12. パフューム/ある人殺しの物語
《ネタバレ》 自分の行ないがばれないために、そして恐怖によって嫌な臭いを出さないために、 主人公はつぎつぎと女を撲殺していく方法を選びます。 なんでこんなに評価が低いのか首を傾げてしまいます。 最近見た作品ではベストでした。 ナレーションは冗舌。最初はちょっと多すぎる。ここまで言わなくてもわかると思ったのですが、だんだんと計算されたものじゃないかと思うようになりました。 つまりこうまで多いと逆に沈黙部分が異様な意味を持って浮き上がって、強烈な印象を与えてきました。 テーマは「自分の存在意義」ということでしょう。 自分はなぜ生まれてきたのか。 自分なんかこの世にいなくたってかまわないんじゃないのか。 なんの役にたってるんだ?と一度でも悩んだことのある人は必見です。 ネタバレになるでしょうが、 最後の犠牲者・・・彼女は・・他の女達とは違い、無理やり撲殺されたんじゃなく、 彼女みずから犯人に共感して、進んで身を投げ出したんじゃないかと思えるところもありました。 彼女も主人公ほどではないにしろ、嗅覚や勘にすぐれ、 また、僧院にいれられ、好きでもない人と無理やり結婚させられるという・・・ まさに「自分喪失の運命を辿るという予感」に悩んでいたゆえに。 これは主人公とある意味同じ悩みだったと感じました。 彼女を本当に必要としてくれる人間は、彼だけだったのです。 [映画館(字幕)] 10点(2007-03-12 18:35:28)(良:2票) |
13. バブルへGO!! タイムマシンはドラム式
《ネタバレ》 バブル時代を体験してないひとは誇張だと思うでしょう。でもこれって忠実ですねえ。一部ではお馬鹿映画と宣伝されてますが、私は結構真面目に作ってあると思いました。逆にノーテンキさ、軽さを求めていくと裏切られるかも。役者たちも必要以上にオーバーで漫画的な演技にならず、むしろ地味目なのが好感。 不満といえばアクションシーンに、もう少しキレとスピード感が欲しいくらいか。 あと、もっともっとまゆ毛は太くて、雪だるまの眉のようにダサかったと思う(笑)なかなかの佳作です。ラストのとんでもない落ちもウケました。御薦め! [映画館(邦画)] 8点(2007-02-11 23:56:57) |
14. ハチミツとクローバー
《ネタバレ》 結構、私は好感です。監督は充分に原作を咀嚼してますね。 音楽の使い方も非常にうまい。こんなにセンスのある使い方を邦画で見れるとは。 難は・・・今一つ盛り上らないということ。これは監督の責任じゃないと思います。 ここまでのストーリーでは原作自体にものすごい事件がないんです。ああ・・原作が終了してから制作すればと思ってしまいました。それならば絶対、例の大事件がひとつの山場になっていたことでしょう。あと登場人物が、ハグちゃん以外、ちょっと原作のイメージと離れていたことかな。これは原作ファンには違和感でしょうね。 しかし、私はこれはこれでいいと思ってます。蒼井優はやはりうまい。個人的には宮崎あおいが演じたらどうなっただろう?と思ってしまいました。 [DVD(邦画)] 7点(2007-02-05 00:05:51)(良:1票) |
15. 初恋(2006)
《ネタバレ》 この監督、たぶん絵コンテどおりにきちっと撮らないと気が済まないという 神経質な人なんでしょう。大事に大事に撮ろうとしてるのがありありとわかります。構図も凝ってる。ただですねえ、いかにも硬い。構図を凝るのはいいんだけど、あざとい。 また、大事に撮ろうしたあまり・・あるいは作品に対する自己愛のあまり、 思う存分にカットできなかったというふうな印象でした。そのため、冗長となってしまった。 ああ。なるほど、監督にとってはこのシーンも、この仕草も、この表情もカットしたくないんだなあというのは痛いほどわかります。 しかし、時にはズバズバッといい意味でいい加減に編集する必要もあるでしょう。 この内容なら1時間30分でいい。 まるで3時間もあるような作品に思えました。あおいちゃん、なかなかいい監督に 巡りあえないですねえ。かわいそう。 [DVD(邦画)] 2点(2007-02-03 21:57:16)(良:1票) |
16. パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
キーラナイトレイの美しいこと!ファントムメナスから 本当に彼女は美しくセクシーに魅力的に育ちました(^o^) ん?ただそれだけの映画かもしれない(^^; ホントは3点。しかし彼女の美しさに敬意を表し1点上乗せ。 4点(2004-03-07 22:44:35) |
17. パトリオット
《ネタバレ》 いい作品だとおもうけど、もうひとつパンチがなかった。 教会に火をつけられるシーンでも、彼女の彼への最後の言葉か 表情が欲しかった。 というように人物描写はまだまだ甘いところがあるが、 ゴジラやインデペンデンスやスパイダーなど、しょーもない作品を作ってきたローランド・エメリッヒとは思えないような いい出来ではあります。 6点(2004-02-19 15:58:22) |
18. パール・ハーバー
《ネタバレ》 私は考証なんてどうでもいいのよ。 日本人が多少変だってかまわない。思想が一辺倒になったとしてもOK。歴史ドキュメンタリーじゃないんだから。 今回は日本側が本当にカッコ良く描かれていた。零戦が編隊を組んで飛んでいく美しさは見事。今さらながら惚れ惚れしてしまう。 真珠湾攻撃で戦艦が次々にちっこい零戦の餌食になっていくのも ものすごい爽快感があった。地上すれすれに飛行し攻撃する 零戦のシーンは、いくらなんでもこんなことしないだろう、これは迫力出すためだな・・・と思っていたら、ドキュメントフィルムで全く同じシーンがあったのには驚いた。 映画館に行かず、家の小さなテレビで観てはこの映画の良さは全くわからないだろう。DVDでは音もスーパーウーハーがないとスピーカーが粉砕されるくらいの低音も入ってます。 ひとつだけ不満だったのは、なんであそこで攻撃をやめてしまったのかという歴史的事実。やっぱ、びびったんだろうな。 8点(2004-02-08 12:10:18)(良:1票) |
19. (ハル)(1996)
森田監督の最高傑作。ずっとやきもき心配させといて、最後は爽やかな風が吹き抜ける。すれ違いながら、ビデオに録るシーンは出色のラブシーンだろう。音楽も素晴らしい。 インターネット以前のニフティ通信時代が懐かしい。 10点(2004-01-10 11:41:26) |
20. 初恋のきた道
《ネタバレ》 映画館で見た。声をたてて泣いてしまった。恥ずかしいので 我慢しようと思えば思うほど。映画が終ってロビーに出てもまだ泣いていた。震えるくらい。 年老いたヒロインと息子のセリフ。 息子「母さん、そんなに泣くな。体に悪いだろ」 母「だって、父さんがいないんだもの」 このセリフは反則だ。これほどシンプルでストレートで 強烈な愛の言葉を私は知らない。 [映画館(字幕)] 10点(2004-01-07 22:09:14) |