1. ヒッチャー(1985)
《ネタバレ》 荒涼とした乾いた風景のハイウェイと車。 作品の出だしはスピルバーグの「激突!」に似た空気のある不条理サスペンス。 路上、荒涼とした風景に点在するガソリンスタンド、カフェ、警察署、モーテル。 主人公の行く所に確実に的確に現れるので、 そろそろまた出て来るなというのが見ている側にも的確に分かってしまうのですが、 その表情も佇まいも、主人公の男の前に現れる様も、とにかく不気味。 この作品はとにもかくにもルトガー・ハウアーですね。 一体何人殺したんだろう?ルトガー・ハウアー演じる男は残忍の一言なんですが、 残忍な殺され方をするその瞬間や、惨殺された死体はあまり見せない。 しかし、何が起こっているのか見る者には全て分かる。 この手の作品にしては見やすさもありつつ、よく考えられた見せ方であると思います。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2024-01-11 16:23:24) |
2. 必殺4 恨みはらします
中村主水が主役で、必殺の劇場版である以上、 劇場版ならではの新しい登場人物や要素を入れるのは当然としても もう少し当時の必殺シリーズの空気を残してほしかったですね。 特にクライマックスの仕事シーンは仕事人1人1人の見せ場が無くなっており全く別物になってしまっていました。 暗闇の中、ターゲットを待ち伏せるところから始まり人知れず華麗に冷徹に仕事をこなしまた暗闇に消えていく。 この一連の所作、これこそが仕事人シリーズの様式美だと思うのですが、あそこまで大騒ぎしてしまうとねえ。 中村主水以外のレギュラーの登場も中途半端で出番があまりにも少ないのも残念。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2020-02-29 19:06:29) |
3. ビバリーヒルズ・コップ
やはりエディ・マーフィーと言えばこれですね。 人懐っこい笑顔、怒涛のように繰り出される軽妙な台詞まわし。エディの魅力が存分に出ています。 それをしっかりサポートするのが、結果的にエディと共に悪に立ち向かうことになるビバリーヒルズの地元警察の2人の刑事。 規則や原則に縛られた2人と自由奔放なエディの刑事ぶりとの対比が面白く、 彼らの存在が更にエディの魅力を際立たせています。 序盤、エディ演じるアクセルがバーで機転を利かせ、 バーで強盗を逮捕した際のウソの報告に対し正直に本当のことを喋ってしまう彼ら。 しかし事件解決後は上司も一緒になって、更にその上を行くような壮大なウソの報告を。 アクセルとの数日間で彼らもデカとしてすっかり頼もしく?なっていた姿に思わずニッコリさせられる。 ラストの「まあビールくらいならいいだろう」も同じく。 大ヒットしたサントラ、グレン・フライの“heat is on”に ハロルド・フォルターメイヤーのアクセルFのテーマも印象的。 本作といい、数年後の「ミッドナイト・ラン」といい、 この頃のマーティン・ブレストのこんな小気味いいコメディは面白かった。 またこんなコメディを撮って欲しい監督の1人です。 [DVD(字幕)] 8点(2015-07-20 14:01:56)(良:1票) |
4. ビッグ
トム・ハンクスの映画で一番好きな映画は?と聞かれて僕が迷わず選ぶのがこれです。 随分久しぶりに見ましたが、何度見てもいい映画です。笑いがあって夢があって、少年2人の友情の物語でもあり笑わせられながらも切ないロマンスでもあり、最後はホロリとさせられる。映画って楽しいなあ・・・そんなとても単純な感想が素直に出てくる、とても単純でとても楽しい作品です。 子どもの頃、誰もが時に「早く大きくなりたいな」と思う。その願いが叶った、12歳の子供に見事になりきったトムがあまりにも素晴らしい。いつまでも子供のまんまではいられませんが、少年の心も、大人になってからもおじさんになった今も心の片隅には置いておきたい。そんなことを思わせてくれる素敵なお伽話のような映画です。 [DVD(字幕)] 9点(2012-10-31 19:41:32) |
5. 必殺マグナム
J・リー・トンプソン&ブロンソンとくればもうやる事は復讐しかない!ですね。邦題の方も「ブロンソンの復讐モノだからとりあえずマグナムを入れときますか」というブロンソン愛が無いようで有るような?微妙な適当さもいい感じです。中盤以降は職業がデカという事をお忘れのような展開ですが、もはやブロンソンの復讐モノにそんなものは関係ありません。デス・ウィッシュ・シリーズと比べると地味ですが、ブロンソン大好き人間の僕にとってはそれなりに楽しめる作品です。逆に言うとそうでない方にはちょっと・・・。という作品かもしれません。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-01-20 22:13:47) |
6. ビルマの竪琴(1985)
《ネタバレ》 気になる所もあり、言いたいこともあるけれど、やはりいい映画だと思います。最後のお別れに水島が収容所までやって来たシーンは見入ってしまいました。戦争が少しずつ遠い昔になり、年々戦争の記憶が遠くなっていくのかもしれない。だからこそせめて年に一度、この時期にはこうした映画を色々とTVで見せてくれることはとても大切なことだと思います。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-08-14 23:47:20) |