1. ファイナルファンタジー
神の域に達したCG技術は、現物と見分けがつかない。それは非常に価値のある事だが「ならばCG俳優を使う意味は?」となってしまう。 洒落にならぬほどの金額を開発に継ぎ込み、現実に近づけば近づくほど価値が上がる。 しかし現実と並んだ途端、価値が喪失してしまう。 喜劇ですよ、これは。「人体」というものに対しての、CG技術はね。 この映画で解かったことは、やはり人体にかんするCG技術は「ゲーム」のための技術なんです。映画に使う技術じゃない。一部の特殊効果を除いて、映画に使う意味は無いんです。 「ハムナプトラ」だの最新のCG使われた映画見ればわかりますが、映画に使われるCGはCGだということを観客に「感知」された時点で敗北なのです。あくまでCGを「現実」と思い込ませなければならない。なんであれ、ね。 そういう意味では、この映画は「映画作品」ではなく、「研究作品」として見るべきです。「現在のCG技術で、こんなことができますよ。ただ単調に動画を流しても面白く無いだろうし、ストーリーもつけてみました」と、CG技術の研究発表会に出されたような作品です。 映画としての価値は希薄でしょうが、関係者の間では大絶賛。といった感じの。 まぁ、この作品で今まで常識とされてきた「この映画はCGがすごいからすごい」といった賞賛のしかたは、この映画で終わりを告げるでしょう。これからの映画で使われるCG技術はあくまで表現の一手段として(ええ、単なる舞台セットや小道具などと同列の)特別に評価されることはなくなることになるでしょう。 「映画としての評価」、ですか? んー、ストーリーはともかくとして...このレベルのムービーなら、最近のゲームにはごろごろしてますし。 どうです?ゲームキューブ版のバイオハザードなぞやってみては。あれこそCG技術の粋を集めて「人体」を表現しようとした傑作ですぞ。 2点(2002-12-05 01:34:40) |