1. プライベート・ライアン
おそらく映画史に残る、映画史上最もリアルな戦闘シーン。流石です。見事と言う他は無い。劇場では思わず反射的に首をすくめてしまったし、絶対戦争には行きたくないと心から思った。この素晴らしい映像はやはりスピルバーグならではだろう。ただ脚本の甘さは相変わらずで、国家による偽善という中心的なテーマは最後迄ぼやけまくり、戦闘シーン以外はただダラダラと長く退屈で、多分それらを全部カットしたとしてもこの映画の価値に何ら影響を及ぼさないだろう。わけても最初と最後の現代のシーンは最悪かつ陳腐(その他の殆どのエピソードもそうだが)で、何のために入れたのか理解に苦しむ。そしてそれは彼自身のドラマ作りのセンスの無さや人生観、世界観、戦争観などのものの見方の浅さを端的に物語っている。 5点(2003-05-18 00:13:04)(良:1票) |