21. ホーンティング
ウヒャ~、何なのこの評判の悪さ! 確かにちっとも怖くない「幽霊屋敷もの」なんて、インチキみたいなもんだけど、やたらグロに走ったり、暗闇でワッと驚かすようなショック描写に頼りすぎな昨今のホラー映画とは別の「冒険映画」として見る分には結構楽しめるじゃないですか。特に、この豪華キャストに合って実質的主役があのリリ・テイラーだとは…。この意表の突き方も、シャレっ気があってぼくは好きですね。 6点(2003-06-03 11:10:34) |
22. ボイジャー
サム・シェパ-ド扮する男の”孤高”なダンディズム(?)が、ほとんど滑稽すれすれで笑える。と思ったら、ジュリ-・デルピ-の登場で、一気にメロドラマの世界へ…。決して悪くはない作品だけど、この禁断の父娘の「愛」が、ちっとも悲劇として迫らない、一種の「観光地ロケ満載2時間ドラマ」風と言えなくもない。ちょっと残念です。 6点(2003-06-03 10:21:03) |
23. ホワット・ライズ・ビニース
う~ん、これは…。『6デイズ/7ナイツ』のコメディ演技に続いて、自分の芸域を広めようとしたのか、ハリソン君? 懸命に「こんな役」を熱演すればするほど、見ている方は「そんなに無理せんでも…(涙)」と、別の意味でハラハラされられたじゃんかよっ。それに、これが「ヒッチコックへのオマージュ」だって言うけど、全編にわたってのハッタリとコケオドシはむしろB級ホラー監督ウィリアム・キャッスルに近いテイストじゃないでしょうか? ま、ともあれ、ハリソン・フォードのキャスティングこそが最大のギミックであるこの映画、A級ヅラしてはいるけど、展開も演出も(わざと?)実にチープ。騙されたって感じが消えませんです。はい。 5点(2003-11-21 17:33:57) |
24. 望郷(1937)
「名画」にも、賞味期限があるってことを、この作品も残酷に証明しているなあ。いかにもセット然としたカスバの街並みが古色蒼然たる「詩情」を漂わせ、裏切り者を始末する場面でのジュークボックス(だっけ?)の使い方なんかも、どこか気恥ずかしい…。この頃の映画でいっつも死んでいた印象があるジャン・ギャバンの”情死(?)”ぶりも、フムこんなものか、程度の感想のみ。でも、同時代のルネ・クレールやジャン・ルノワールの作品がいまだにハッとする瞬間や新鮮さがあるのに、この映画が単に古臭いだけなのは、やはり監督の才能のモンダイなんでしょうか。 5点(2003-09-25 12:45:31)(良:1票) |
25. ホームボーイ
せっかくの高得点(これまでのところ…)に水をさすようで申し訳ないのですが、ミッキー・ロークというより、名撮影監督だったマイケル・セラシンの初監督作品ということですっごく期待して見たのに、これが…。凝りまくった照明と映像も、すべてはロークの自己陶酔的ナルシシズムに貢献するだけで、赤面するばかり。彼のファンにはたまらんのでしょうが、正直、単なるプロモ-ション映画じゃないですか。これって。 3点(2003-06-03 10:59:35) |
26. ぼくの神さま
こういう単なる「カトリック礼讃の宗教プロパガンダ映画」風メロドラマを、さももっともらしい「良心作」として商売の道具にする風潮は21世紀にはなくなってほしいです。一方で、こんな”ある種の意図”がミエミエの映画を、何故そこまで絶賛したりホメたりできるんですか? …すべてにあざとく、すべてに類型的。死者にたいする痛みも悼みも、実のところない。オスメントの演技も、ただただ醜悪。すみません、この作品(映画、と言いたくない)って、ホントだめなんです。唯一、ロケ撮影による風景のみずみずしさと、ウィレム・デフォーに1点。 1点(2003-06-03 19:00:05) |