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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3872
性別 男性
年齢 53歳

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61.  魔人ドラキュラ
ゴシック・ホラーという言葉がまさにドンピシャリ。ショック描写は無いけれど、雰囲気がいい、何ともいい。正直言えば、映画がもうすこし長ければ、というか、「謎の船が漂着~疫病が蔓延」というドラキュラがやってくるくだりがちゃんと描かれなかったのが、何とも惜しいのだけど、無いものねだりはやめましょう。何といっても、ドワイト・フライ。このヒト、あぶない。ドラキュラが魔人なら、こちらは変人。ある意味、涙を誘うものがあり(ははは)、このあたりも、歴史的作品ならではの感慨、でしょうか。さらに、ベラ・ルゴシは・・・ごめん、オカマっぽいかな。
[DVD(字幕)] 8点(2009-05-04 22:22:10)
62.  街のあかり
大掛りな割にパッとしない映画が少なくない中、この「パッとしない」という事そのものを武器にオモシロ映画を撮ってしまうのが、このカウリスマキという人だと思っていたのですが。そしてこの映画も、やはりそうした映画のひとつかと思ったのですが。どうも前半、違和感を感じてしまったのは、ギャグが“出来すぎ””狙い過ぎ”という点。確かに面白いんだけど・・・ちと作為的。やっぱりこういう映画で欲しいのは、「笑わせる」という態度よりも、笑った後でふと「何で今のが面白かったんだろう」という余韻、ではないかと。言わば「作為の外に出ようとする」ための作為、ではないかと。などと言いながらも、映画後半に待ち受ける、宝石強盗云々という、物語の大きなウネリを考えれば、このくらい毒の効いたギャグがあっても良いのかな、などと思い直したり。ま、良くも悪くも「意外にとっつきやすい映画」という印象。ラストもまたキマリ過ぎっちゃあ決まり過ぎですが、後味がいいですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-05-04 21:12:23)
63.  マッドマックス2
カーチェイス映画史上に燦然と輝く金字塔、まさに空前絶後のスーパーハイパーウルトラパワフル超絶バイオレンス映画の決定版(いやまだまだ誉め足りないぞ)。こんなスゴイ映画を作っちまうなんで、ホントつくづくバカだな~と思います。私が今こんなにバカなのも、若き多感な時期にこういう映画の爪の垢を煎じて飲んでしまったからに違いない。この映画、これはまさに、“疾走する戦場”そのもの。理屈抜き、一作目も基本的に無視、ひたすら暴れろ、走れ、ぶっ壊せ。これを超える映画は観たこと無い、観たくも無い、ははははは。しかしただ乱暴なだけの映画じゃない。登場人物のユニークさ。何といってもジャイロ・キャプテンのキャラが秀逸、マックスとの間の、これほどまでに歪みきった関係(笑)を、見事に描ききってます。もちろん彼の乗ったオートジャイロの存在が、映画後半の、ひたすら地を駆ける一大バトルに俯瞰の視野を与え、立体感を出していることも見逃せません。さらに彼に引けを取らぬ秀逸キャラが、敵の首領、ヒューマン・ガス様。ま、派手に死ぬ以外にコレと言って何もしないのですが、ファッションセンスが何とも素敵(何しろハダカにホッケーマスクですから)。ギクシャクした手振りの演説も見逃せない。さらにはその参謀格(?)の、安岡力也ソックリのモヒカン男。ホタテを舐めるなよ、とばかりに大暴れ。何から何までこんな感じで、何とも知れぬ(ややブラックな)ユーモア感覚があって、アクションシーンのエゲツ無さの毒消しをしてくれています。そんな妖怪どもに囲まれる中でメル・ギブソンだけが、まるで笑いをこらえているかのようにことさら仏頂面で、マックス役を実にカッチョよく演じていますねえ。エライっ。とまあ、バカさ加減が突き抜けるところまで突き抜けて、ついに彼岸にまで達してしまったような映画ですが、そう見えて実は意外なオチがあったり、ラストは何とも物悲しかったり(毎回、観てて切なくなるのです)、とにかく、サイコーの映画の一本だと思っとるわけです。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2009-03-14 23:26:33)(良:4票)
64.  マッドマックス
小学生の頃はこういう映画は「観ちゃいけない映画」だという恐怖感があったのですが(“こういう映画”の中には何故か『キャノンボール』等も含まれていたんですけどね)、中学生くらいになると、恐る恐る手を出してみたりするわけで。そうすると、解説の淀長さんが「何とスタントマンが二人も死んでいるんです」とか言うもんで(しかも放送のたびに欠かさず言ってた気が)、ますます緊張しながら観ておりました。観終わった時には一回り成長した気がしたもんです(大いなる勘違い)。その後だんだんスレてきて、さすがに恐怖感は薄れてきましたが、本作のスリル感というのは、何度観てもやっぱりスゴい。まずオープニングタイトルと音楽が、粗野で無骨でカッチョイイ! そしていきなり始まるカーチェイス。低い位置のカメラによる、煽るような独特のバイオレンス描写、早くも映画自体が壊れかけ。「肉は腐りかけが一番美味い」というけど、映画は崩壊しかけが美味なもの(ホンマかいな)。例によって、晴れてるシーンと曇ってるシーンが入り混じるいい加減さは勿論あるけれど、気にしない、気にしない。冒頭、“ナイトライダー”が調子よく暴走しているのに、マックスに追跡された途端に泣きべそをかくのが、最高! 形而上学的かつ超自然的かつ非論理的なこの映画の魅力がここにあります。映画の物語は一応、「妻子の復讐」という形をとってますが、ほとんど言い訳みたいなもんで、映画中盤で警察を去るマックスのセリフにもあるように、「暴力への衝動」こそが真のテーマです。切っ先鋭い映画語法もこれに応えるもの、これはまさにバイオレンス映画ならぬ、映画バイオレンスそのもの。冒頭シーンはさしずめ、泣きべそをかく“ナイトライダー”がハリウッド映画で、これを猛追し蹴散らすマックスが、この鮮烈極まりない“豪映画”ってなところか。とまあ、この映画の乱暴狼藉ぶりばかりを書きましたが、実は他にも印象的で好きなシーンは色々あって、例えば暴走族がタイヤで円を描くシーン(犬がまとわりついていて、妙にオモロイ)、暴走族がリンチで人を引きずるシーン(その犬が追いかけていって、妙にオモロイ)などもそうだけど、何故か私がとても好きなのは、倒れた妻にむかってマックス役のメル・ギブソンが走っていくシーン。妙に気に入っているので、2、3作目でも是非一生懸命走って欲しかったのですが、だんだん走らなくなりましたね。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2009-01-25 17:11:47)(良:2票)
65.  マッドマックス サンダードーム
私はこの映画には大変お世話になりました。学生の頃、試験勉強中についゴロリと横になってしまうと、なかなか起きられないものです。そういう時、「よし10数えたら起きよう」と決めて、1から数え始めると、「7」くらいでパッと起き上がるようにしていました。実に気持ち良く起きることができます(10まで数えきってしまうと、大抵起きられず、「もうあと10・・・」となりがち)。これは、この映画の、“3数えたらドアを開ける”シーンを参考にしたものです、本当にありがとう。それはともかく、前の第2作があまりにもブッ飛び、バイオレンスの限界に到達していたため、この第3作目はちょっと路線変更、という感じ(賢明と言えば賢明。同じ路線で2作目を超えるのは不可能)。亡き盟友バイロン・ケネディに捧げられた本作は、ハチャメチャ感が薄れ、その分ファンタジー色が強くなってますね。主人公マックスの描かれ方も、寡黙でながらも何だかオリコーサンな、いいヒト。映画音楽も、これまでのハードコア路線から、モーリス・ジャールのお上品なものに(電子楽器オンド・マルトノの柔らかな響き)。それでも何でも、極上のアクション、極上のバイオレンスはやっぱり健在、「最後は必ず正面衝突」という“マッドマックスの法則”を堪能できます。そういえば前作ではタンクローリーが車を引きずるシーンで『西部開拓史』の列車のシーンを思い出させたけど、本作でもスタントマンを機関車にぶら下げて、やはり思い出させてくれる(この映画にコダワリが?)。それ以外にも、走る車を次々に乗り移るシーンがいかにも西部劇っぽい(駅馬車か?)。かと思えば、ドロドロの中から顔がニョッキリ出てくるシーンでは、『地獄の黙示録』すら思い出してしまう(←こういうのは、コジツケでもいいのです。映画を観て、他の映画を思い出す、そのこと自体が楽しいのです)。というわけでこの第3作もまた大事な映画、忘れることはできません。では次回カキコミは第1作の予定、また後日。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-01-23 07:41:29)(良:1票)
66.  M★A★S★H/マッシュ
「戦争」なる、まったく非合理にもかかわらず国際的に正当づけられてしまった愚行、それはそれでいつでもそれなりに故ある意味ある避けられぬ行為ではあるのだろうけどやっぱり愚行であることは間違いない愚行。その「戦争」の中では、笑いも泣きもしひとりひとりがカケガエの無い人生をかかえているであろう名もなき兵士たちが、「いかに相手を効果的に傷つけるか」という目的に沿って、敵に効率的に傷つけられ、そしてその傷ついた兵士たちを、「修理」する(!)ために設けられる野戦病院、コレが本作の舞台であります。その非合理なる野戦病院の中を、飄々と涼しい顔で渡り歩く、ドナルド・サザーランド、他のどんな映画のどんな忘れがたき悪役よりも、はるかに彼の当たり役というべき、見事な存在感です。ホントにこんな医者いたら困りますが、「映画の中の医者キャラ」としては、ある意味実に頼もしい存在であり、絶妙の批判者。まあ正直、私にもアメフトの場面はいささか長過ぎに感じられ、興醒めの面はありましたが(露骨に国内ロケっぽいしなあ)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-07-05 19:55:34)
67.  マカロニ・ウエスタン 800発の銃弾
まったく羊頭狗肉の邦題で、中身は完全にジジイの人情ドラマなんですけどね。まあそのヌルさが結構心地よかったりもするのですけど、クライマックスの“800発の銃弾”までが、立て籠もりの緊張感もなくヌルヌルとヌルかったのが、これはどうも居心地が悪かったりする。それでも、さまざまなお約束(レオーネ風の顔面ドアップとか。銃で撃たれただけでショベルカーみたいなやつが爆発したりとか)に、クスクスと失笑交じりの笑いをもらしつつ、まー、それなりに楽しかったかなあ、と。ただし、ガキにエロいことさせるのは羨まし過ぎるので、約0.2点の減点だあ。
[DVD(字幕)] 6点(2008-06-14 22:10:32)
68.  魔界転生(1981)
子供の頃から、だーい好きな映画なの。まあ子供に安心して見せられるタイプの映画ではないかもしれませんけどね。とにかく、登場するキャラクターの豪華さは、まさに夢のよう、『リーグ・オブ・レジェンド』なんてメじゃないね、と真剣に思うぞ。そしてこのキャラ達を演じる役者陣がまたナイス。イイ声担当のジュリー、スタント担当の真田広之、エロ担当の佳那晃子、などなど、各ジャンルにおいて定評のある才人が結集しております(エロに定評って・・・)。なかでもスバラシイのが、若山先生の驚異的ともいうべき殺陣! さすがは座頭市・・・の兄貴。もちろん忘れてならないのは主演の千葉ちゃん、渋い、渋い、渋すぎる。宮本“これって緒形拳?”武蔵との対決シーンがこれまたシビれる。とかく暗いシーンの多いこの映画で、しかも後半のスピード感あるドス黒い流れを敢えて断ち切り、この二人の夢の対決を、陽光の下の海岸に求めたのが、印象的で心憎いところ、サービス満点です。というわけで、特異なストーリーによってこそ実現する、特異なシチュエーション、特異なシーンのオンパレードに、アゼン愕然、キモチワルくてユカイで楽しい映画、なのです。
[地上波(邦画)] 9点(2008-03-10 10:35:58)(笑:1票) (良:1票)
69.  マイアミ・バイス
いや~なかなかハードボイルドしてますねえ。派手さを抑えたシブイ作り。クライマックスの銃撃戦ですら、緊迫感はあるが、同時にどこか事務的でもある(笑)。映画全編にわたり、登場人物たちにもほとんど表情が無い(ワケのワカランところにロケで連れて来られて表情が引き攣ってるだけだったりして)。そんな中でも一番冷たい感じだったコン・リー、その彼女だけが、映画の進行と共に表情が徐々に豊かになり、感情が溢れてくる。それが、イイんだなあ。しかししかし。この映画で気になってしょうがないのが、手ぶれしまくりのカメラ。確かに、ある種の生々しさ、現場感覚みたいなものは伝えているかもしれないけど・・・でも、この映画に適した手法だったのか? この映画の淡々としたハードボイルドの雰囲気を、かえって損なっていないか? 固定カメラの冷たい視線が欲しくはないか? 正直、このカメラには、やや安っぽい感じすら受けてしまったのだけど・・・。
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-07 12:37:54)
70.  マッハ!!!!!!!!
新しいタイプの宗教映画ですな。あんだけバシバシ大格闘して、さらには「死ぬのは自分だけでいい」と命を投げ出して敵地に赴く主人公、その目的は「盗まれた仏像を取り戻す」。まさに信仰心のカタマリですね。この映画、出来不出来で言うと、だいぶヒドイんですけどね。例えばトランプでイカサマする場面、カメラをあちこち振り回して、いかにもイマ風の映画っぽく演出しているんでしょうけど、肝心のトランプにフォーカスを合わせられずボケボケ(ってか、フォーカス合わせる気、最初っから無いだろ)。家庭用ビデオの方が、オートフォーカスでよっぽど上手く撮影できまっせ。というわけで、細部には何の配慮も感じられない映画ですが、それでも何でも、やっぱり圧倒されちゃう。それはただ一点、「映画のために、ここまで体を張るのか」ということ。明らかに、やり過ぎです(笑)。この方向にはこれ以上、深入りしない方がいい(笑)。老婆心から、忠告しておきます(笑)。アクションシーンを別アングルから何度も見せるのも、映画としては反則だとは思いますけど、確かに別角度からも観てみたい誘惑に駆られるのも事実(笑)。でもしつこい(笑)。まあ、たまにはこういう映画を観るのも、刺激にはなってよいかもしれない。一言で言えば、「要するに宣伝がウマかった映画」、ではあるけれど、騙されても悪い気はしないし。ただ、せっかくアクションで早回ししないんだったら、他のシーンでもしなくていいよ。あと最後に、もうひとつ感じたこと、「どこの国でも、カワイコちゃんは可愛いし、悪者はワルそうな顔してるなあ ⇒ でもノンプラドゥ村のオッチャンオバチャンの表情はいい味出し過ぎ、まさに特筆モンだ」
[DVD(字幕)] 8点(2007-01-16 23:46:03)(良:1票)
71.  マッスルモンク
アンディ・ラウの筋肉ボディ肉襦袢が、とてもよく出来ていて、贔屓目に見たら85点くらいつけたくなっちゃう仕上がり(逆にいえば、どんなにオマケしても15点は減点したくなるのだ)。この筋肉が実にダイナミックで、こんな巨体は他には小橋建太くらいしか見当たらない。で、この筋肉男が、TVでお馴染みのインチキ超能力捜査官みたいに特殊能力を発揮しつつ、ナゾのクネクネ男と戦う映画・・・かと思いきや、ぞれは前半まで。後半は宗教臭いような展開、しかも「おいおいちょっと違うんじゃないか」と違和感ありまくりの展開で、先を読ませず、なかなか意表をついてくれます。ラストは筋肉男vsボロボロ仙人! って、これじゃあまるで、小橋建太と本田多聞がシングルマッチで戦ってるようじゃないか(プロレス観ない人、ごめんね)。いやはや不思議な映画でした。それにしても最近TVでよく観る超能力捜査官というやつ。まさかアレを真に受けている人はいないと思うけど、気をつけましょう。
[地上波(字幕)] 7点(2006-07-30 22:48:17)(笑:1票)
72.  マッチスティック・メン
いや、楽しかったですよ。例えばデヴィッド・フィンチャーあたりが酔っ払って、バリバリ陽気になって撮ったらこんな映画できそうじゃないですか。そういう映画「も」作れる男、リドリー・スコット。この人、職人だなあ。意外さの中にもなーんとも言えない切なさのある作品でした、が・・・しかし、考えようによっては、映画の作り手というもの自体が、本作の主人公みたいな、一種の詐欺アーティストみたいなものなのかも。映画の中の世界は、あくまで虚構、人工のもの、と知りつつも、我々は自ら進んでそこに引き込まれ、時にのめりこみ、現実を忘れ、こうやって切ない気持ちになったりもする。本当の人生の難問が映画を観て解決するわけじゃない(映画で解決するのはそもそも難問じゃない。解決したあるいは救われたなどと錯覚するのは単なるセンチメンタリズムにすぎない)んだけども、「それでも」、確かに我々を惹きつけて止まないものが確かにある以上、我々は自らその世界に足を踏み入れ続ける。そういった映画の世界を作りつづける世界の映画人たちこそ、真のマッチスティック・メン、だったとさ。でも彼ら自身が足を掬われちゃったり(!)しないよう、注意すべし。なんちゃって。
[DVD(字幕)] 8点(2006-05-14 23:38:13)(良:1票)
73.  マダム・グルニエのパリ解放大作戦
ストレンジラブ博士も真っ青、ピーター・セラーズ大量発生中。こりゃまさに、「マルコヴィッチの穴」ならぬ「クルーゾーの穴」、ですぜ。で、映画の中身は、と言いますと、シマリの無い話が掴み所の無いギャグとともにショボショボと続いて行くという、これがまあ考えようによってはなかなか油断のならない映画でして、この淡々とした進行を観ていると、気付かぬうちにセラーズ中毒になってしまっており、しばらく彼が登場しないと「か、彼を早く出せ、もっと登場させろ~」と禁断症状を発症すること請け合い。いや別に請け負わないけどさ。まあそういう訳で、これも彼無しではありえない映画、彼の魅力があふれた映画、彼が嫌いな人にとってはなーんにも面白くない映画、でありましょう。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-08-30 23:50:06)
74.  マッハ’78
子供の頃、親父に連れられて劇場に観に行ったのに、タイトルを忘れてしまった映画、の一本であり、この作品が最後までタイトルが不明のままだったのですが、ひょんな事からついにタイトルが判明、うれしさのあまり、勢いで作品登録をお願いしちゃいました。映画館で観たとは言え、78年と言えば私は幼稚園or小学1年生、それ以来一度も観ていない映画に対して、点数つけたりコメントしたりしてよいものやら。製作にたずさわった皆さんには申し訳ない限りです。そもそも私の記憶では、この映画はカースタントのドキュメンタリのように思っておりましたが、goo映画のあらすじなんか参考に読んでみると、どうも完全なドキュメンタリというわけでは無さそう?(←映画の中身あんまし憶えてないからって、そういうの読んでコメント書くのは反則だよなあ、笑)。まあとにかく憶えてるのは、カースタントの映画だってこと。これが子供心には訳がわからない! はい、次はクルマに爆薬つんでみました、走りながら爆発させてみましょう、はい爆発しました、運転手が火ダルマになって出てきて、皆で消火して・・・で、それだけ。一体何がしたいんだよ~、と、映画を観ている子供(私)の頭はもうパニック。でも、映画の中でさまざまなスタントが繰り広げられるのを観てて、まったく飽きなかった事を憶えています。そして最後は、ポルシェで海に向ってジャンプ!海にボチャン。それだけ(笑)。しかし、このクライマックスの高揚感と、海に浮かぶポルシェの映像は、意外なほど、記憶に残っているのです。横で見てた親父のつぶやき「意外とすぐには沈まんもんやなあ」とともに(←他に感心することはないのか~と思った)。
6点(2004-08-22 00:29:55)
75.  マトリックス リローデッド
空想科学映画ってのが有りますが、本作はさしずめ「妄想科学映画」。前作でアイデア出尽くしたらしく、もうほとんどタワゴトばかりの世界、あまり説明もないまま色んな設定が続出。もう勝手にしてチョーダイ。しかし映像の方は激しくぶっ飛びまくり、幾ら特殊効果の技術が進んだとは言え、目を疑うばかりです。要するにですね、わたしゃこういうの目当てに映画観てるんですよお。だから満足です。カーチェイスなんて歓声をあげたくなっちゃう程のハチャメチャさ。まあ、いささかセリフ過剰の説明臭さが映画の流れを損ない、アクションシーンとの絡みがチグハグになるという、極めて陥り易い症状が、明らかに現れていますが、ま、アクションが予想を上回るゴーカイさだったので(1作目の時にコレを期待してたんだ!)良しとしますかね。ところで、前半の変な踊りのシーンは、要りません。
8点(2004-07-03 23:19:02)
76.  マトリックス
こりゃまあ、どうしたって、「予告編で盛り上がったこの気分、どうしてくれるのか」と言いたくなるような肩すかしは感じざるを得ない訳で、いざ観ると「え?もっとスゴイ映像を期待してたのに??」と思っちゃう。でもそれは、あまりにもバカ映画魂にフィットし過ぎた映像を事前に見せられ、期待が膨らみ過ぎたから。やっぱりここは「よくぞやってくれた」と言っておきたい。ストーリーも「バーチャルリアリティーもの」と言ってしまえば何だかありきたりだけど・・・それを「オチ」として使っちゃあ確かにありきたりだけど、ここまで正面からバーチャルリアリティー世界を描いたのは大したもの。見た目に貧相なエージェント・スミスが「強敵」という白々しさもナイス。ウソっぽいアクションシーンや、スピード感を損なうスローないしブレットタイム撮影、この辺が本作の微妙なところでもあるのだけど、別にいいじゃない、作品のひとつのカラーとして受け止めたい。それに、何だか大味なだけの映画のように言われがちだけど、なかなか小技も効いていて、例えばマトリックスを象徴する、緑の文字が上から下へ流れていくあのイメージが、映画前半で「窓掃除の流れる洗剤」「滝のように流れる豪雨」といった映像で予告されている、というイタズラも。よくも悪くも映画のひとつの限界に挑んだ映画だと思います。過去の表現方法を流用した当たり障りのない「良い映画」を作るくらいなら、本作みたいなバカをとことんやって欲しい。その方向が間違ってりゃ淘汰されるだけだし、またそれが次の表現方法を生むエネルギーになろうと言うもの。
8点(2004-07-03 22:59:01)(良:1票)
77.  マスター・アンド・コマンダー
いやあ、すごい迫力。映像もそうだけど、音響がね。っちゅうか、音というよりは地響きなんだけど。映画早々ド迫力の海戦シーン、ボコボコにやられて、いきなり沈没するんじゃないかとヒヤヒヤ。でも戦闘が終わるとすぐ見事に修復されちゃう。これは何だか宇宙戦艦ヤマトを思い出させますね。映画の大半は船上か船中が舞台、多かれ少なかれ同じようなシーンが続く訳で、今時の映画にありがちな、トリッキーなカメラワークを発揮する場もなかなか無い。映画の観客も船に閉じ込められ続け、そろそろ船を降りたくなってくる。とそこへガラパゴス諸島。なんという爽快感、これはもうバッハの音楽でもかぶせるしか無いではないか。そうそう、音楽と言えば、この映画、クラシック音楽を多数引用してますが、何と言っても効果的に使われているのが、ヴォーン=ウィリアムスの「トーマス・タリスの主題による幻想曲」。これは見事にハマリまくり。よくぞ引用したね、こりゃ一本も二本も取られました。それはさておきこの映画、ラッセル・クロウが活躍しすぎる難点はあるとしても、観客を無理に感動させようと恣意的になってないところが好感持てます。あまり強く特定の人物に観客を肩入れさせようとはしていない(皆無ではないけど・・・)。おかげで、気がついたら映画の終盤では登場人物それぞれに、何となく思い入れができ、クライマックスは意外にも感動していまいました(意外だ)。う~む。何ゆえこれほどまでに互いを傷つけあって戦わねばならぬのか~。ところで、嵐のシーンもホントによくできていますが、監督がピーター・ウィアーと思って観ると、どうしても『トゥルーマン・ショー』を思い出してしまう??
8点(2004-03-12 23:13:12)
78.  マスク・オブ・ゾロ
イキのいいチャンバラやってくれてるだけでもう捨て難いですね~。単純に面白いし。ゾロが2代目を育てるという趣向ですが、先代がイギリス紳士のアンソニー・ホプキンスなのに対して、2代目襲名は、何とも正反対、色気ブリブリのアントニオ・バンデラス。何でまたこんなギトギト男を後継者に・・・。これはまるで、かつての名作を、とりあえず金だけかけてバカ超大作としてリメイクしちゃう昨今の映画業界の構図をそのまま投影しているかのような設定だ。「でも要するに面白けりゃいいんだろっ」という製作者サイドの深層心理の表れに違いない!と勝手に解釈。さらにはホプキンスの生き別れの娘も、これまた何故か(!)キャサリン・ゼタ・ジョーンズ(こう見えて実は英国出身らしいので構わないっちゃあ構わないけど)。この2代目とこの娘のカップルは、まさに現代のハリウッドが総力を結集したかのような究極の濃厚さ。まさにこの時、一つの時代は終焉を告げたのだ(何のこっちゃ)。
8点(2004-01-12 16:06:34)(笑:2票)
79.  マルホランド・ドライブ
先日久しぶりに帰省した妹が、「最近マルホランド・ドライブという映画を観たけど全然訳が判らんかった、メモ取りながらもう一度観たがやっぱり判らんかった」と言う。だもんで、ココのネタバレレビュー読ませてみると、ナルホドナルホドを連発。どうやら納得したらしく、ついでに私にも観ろと勧める(勿論私にはレビューを読ませてくれない)。だもんで、早速レンタル。何だか映画理解度をテストされてるような気分で観てたのですが・・・はは、やっぱり判らんかった。で、ニヤニヤする妹に降参してネタバレ読んでみたら。何とそういう事か。「そんなん納得いくかい!何でもアリやんけ!」。ま、事前に他の人からも、「意味は判らんけど引き込まれる映画やで」と聞かされていたので、やっぱりその通りだったなあ、と。というわけであまり目くじら立てずに映画の不思議な雰囲気を楽しみましょう。(最後に。無断で登場させてしまった妹よ、スマン。)
7点(2004-01-11 01:54:25)
80.  マイク・ザ・ウィザード
これは間違いなくバカ映画、かつアホ映画、でも、無類のカタルシスを感じられる素晴らしい映画。奇書ならぬ、一種の「奇画」ですね。こうなりゃもう何が何でも支持しますヨ。スタッフを見ても判る通り、マイク・ジトロフという特撮マンのワンマン映画、自分自身の役で映画に登場してきます。が、出て来たらもう一目瞭然、「このヒト、あぶない」。完全にイっちゃってます。で、この人、特撮マンながら、組合に所属してないため仕事になかなかありつけない。しかし、ヒョンな事から、彼の元に、TV番組用の特撮フィルム製作の仕事が舞い込む。期間はたった3週間。かくして彼の艱難辛苦が描かれていくのですが。映画の描写が全体的に、出来損ないの地下鉄のザシみたいな、異常な暴走ぶり、さらにはどこかネジの外れたようなギャグの連続、明らかにこのマイク・ジトロフという人の精神構造の危うさを反映してます(しかしめげずに先を観ていこう)。資金作りのために泣く泣くコレクション(←って言っても何やらサッパリ判らん代物の数々)を売り払い、撮影は何とか進んでいくものの、実は裏でプロデューサーが、「ホントに期間内にフィルムを作ってくる事ができるか」賭をしていた、というアリガチな設定。よって、様々な妨害が。ちなみにこのプロデューサー役のリチャード・ケイという人、実は本作の製作者でもあります(劇中でマイク・ジトロフに協力する作曲家スティーヴ・ショスタコーヴィチ(!)を演じているのも、本作の音楽担当ジョン・マサリ)。 で、ドタバタの末、何とかフィルムは完成するが・・・撮影途中では何やってるのか判らなかったシーンの数々が最後に見事に繋がり、ファンタジックな特撮フィルムとして完成されているその様は、意外な程、驚く程の感動を呼び覚まします。「一体ボクは今、何ちゅう映画に感動してるんだ?」。いいんです、もう。テマヒマかけたストップモーション、手作りの特撮が、怒涛のように流れていくのを観る時、それは至福のひとときであります。映画の中ではどんな夢も実現させてしまう、彼ら特撮マンは、まさに現代に生きる魔術師。これは、その特撮への愛を熱く語った、魂の映画です(でもバカ映画ですよ、念のため!)。
10点(2003-12-30 22:45:03)(笑:1票)
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