1. 真夜中の刑事/PYTHON357
イヴ・モンタン、フランソワ・ペリエ、シモーヌ・シニョレ・ステファニア・サンドレッリが織りなす愛憎劇。「いや、ちょっと、これは・・・」無理筋に思える設定・展開も名優が醸し出す重厚さに惹き込まれました。観終わって酔いが醒めたかのようにぶっ飛んだ脚本に苦笑するところです。お薦めの良作。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-10-07 09:51:23) |
2. 待ち伏せ
4人いる脚本家が銘々書いたものを繋ぎ合わせたかのような思わせぶりなブツ切りエピソードで、豪華俳優をもってしても高揚しません。冒頭のカラスの密命に至っては終わってみれば回りくどさがアホくさく、ラストショットも白けたまま見送っておりました。 なかなかに目立っていたお雪ちゃん役は三船敏郎の愛人だったそうで、御大、やりたい放題の作品でした。 [DVD(邦画)] 4点(2022-06-14 16:08:02) |
3. マジック
《ネタバレ》 リチャード・アッテンボロー、アンソニー・ホプキンス以外の知識無く鑑賞。ダークブラウン髪フサフサ、キスシーン・ベッドシーン等の「へぇ~」連発映像が拝めます。冒頭から監督と共に醸し出す「良からぬ事が起きるのだろう」絡み付くような恐怖感で息苦しい。カードさばきもそうですが、腹話術を実際にマスターしたというのが、デ・ニーロアプローチを馬鹿にした人とは思えない役者魂であります。バージェス・メレディス(当初はローレンス・オリヴィエだったそう)・エド・ローターも好助演で良からぬ結末に終わり「あ~、終わった」と脱力感。ただ、アン・マーグレットのラストシーンが「これは一体? 黒幕? 違う? どっち?」そもそも彼女の曖昧な言動にモヤモヤしていました。超大作監督による小品ながらも記憶に留まる良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-06-30 14:56:11) |
4. マダム・グルニエのパリ解放大作戦
マダム・グルニエもなかなかに魅力的ではありますが、やはり、ピーター・セラーズの作品でしょう。ヒトラー>ゲシュタポ>日本国皇太子>フランス将軍>イギリス少佐>フランス大統領>ナレーション 彼の持ち味「いかがわしさ」が全員に共通していますが、瓜二つに一時停止してまじまじと見つめたヒトラーを始めとした個々の役作り演じ分けは流石の怪優。このような作品に出演しているのに驚いたクルト・ユルゲンスは彼らしい威厳と、らしからぬお茶目な将軍役でこちらも流石の存在感。他愛ない物語でありますが、ドイツ将校をあの世へ送る殺人ベッドに爆笑させられたのを始めとしてそこそこ笑わされた珍作です。「兵卒が地べた這いずり回っているのに高級将校が何やっとんじゃ!」は本作では封印しておきましょう。 [DVD(字幕)] 7点(2021-06-29 23:56:24) |
5. マイラ
《ネタバレ》 監督ラリっての自慰行為を見せつけられたひととき。その手の駄作は他にもあるものの、本作はローレル&ハーディ、マレーネ・ディートリッヒ、リチャード・ウィドマーク、ジュディ・ガーランド他多数のカット映像がふんだんに挿入されているところが、「偉大な先人をアンタの妄想に引っ張り出すな。阿呆!ド阿呆!」胸糞悪さの極み。メイ・ウエスト&ジョン・ヒューストンにも「恥ずかしくないんか!」罵声を浴びせたい。御大イーディス・ヘッド女史が「作品に参加したのは一生の不覚」と嘆いたと言うのも頷ける動画。 [DVD(字幕)] 0点(2021-06-02 16:49:38) |
6. マッドボンバー
《ネタバレ》 爆弾魔を捕まえる為に強姦魔を捕まえる展開がユニーク。「魔」男は共に物凄い狂いっぷりで顔つきからして尋常でない。彼等を相手にする刑事は顔は普通だけど行動原理はダーティハリー並みの狂いっぷり。3人のギャラで一杯一杯になったのか知らないが、女優陣がね、年寄が言うのもなんだけど、お顔も全裸のお姿も今一つ。彼女等の雑で悲惨な扱われ方が、もう、ね、哀れでね。「魔」が「魔」に天誅を下される、もんの凄いシーンに彼女等も浮かばれるってもんですね。こじんまりした結末が物足りないものの、記憶から消えないであろう強烈な印象を残す、掘り出し物の怪作。 [DVD(字幕)] 7点(2019-04-14 21:01:39) |
7. マンディンゴ
《ネタバレ》 黒人奴隷の描写では鑑賞史上最狂作品で、奴隷同士若しくはご主人様と奴隷を「交配」させて出来た子供を売物にする奴隷牧場の実態を初めて知る事に。ディノ・デ・ラウレンティス、リチャード・フライシャーならではの容赦ない語り口で、その意を受けたジェームズ・メイソンの一言一句に至る最狂ぶりが空恐ろしい。皆が尻込みしてしまうであろうこのようなキャラクターを演ずるジェームズ・メイソンの貫録を思い知らされる。唯一の救いに見えた息子ハモンド終盤の大狂乱に呆然とし、積年の恨みを爆発させたかのような使用人怒りの一撃にこれまた呆然と。そこで終わってしまう演出が物足りなかったものの、ここまで赤裸々に自国の黒歴史を見せつけられては反発酷評するのも理解できる強烈過ぎる一品。 南北戦争20年前を舞台にした本作をオバマ元大統領、トランプ現大統領はご覧になったのだろうか。 [DVD(字幕)] 9点(2019-03-04 16:19:37)(良:1票) |
8. マッキントッシュの男
《ネタバレ》 ジェームズ・メイソン冒頭に於ける国会でのスピーチに私の期待は急上昇。「貴男が正義感溢れる熱血議員であるわけ、無い、ですよね」 マッキントッシュに向けた後ろ姿が売国奴そのもので、「やっぱりね」 積み上げてきたキャリアが滲み出て惚れ惚れします。 対するポール・ニューマンは何時もながらのクールな魅力を放っており、乾いた風景と音楽が雰囲気を盛り立てて、展開に釘付けに。 裏切者に相応しい最期でありながら、それをポール・ニューマンが傍観していた演出が作品を台無しに。心底ガッカリ。思い返す度に腹が立ちます。 余談ながらクラリッサ・ケイ・メイソンが登場して満面の笑みでツーショットに納まっているのは大スターの威光といったところでしょう、か。 [インターネット(字幕)] 7点(2018-09-08 13:11:40) |
9. マジェスティック(1974)
フライシャー監督にもこのような駄作があるのにビックリでガックリ。脚本がお粗末にも程があり呆れ返る。調べてみた原作・脚本担当のエルモア・レナードは高名なノワール作家だというのが驚きで、本作はブレイク前の作品のよう。監督には将来性が見えていたのだろうか。悪役もお粗末で呆れ返る。見た感じタイガー・ジェット・シンが思い浮かんだけれど、ハンパな悪辣さで凄味が無い。こんなのを相手にするチャールズ・ブロンソンは男臭さや身のこなし等そこそこ持ち味を発揮しているがハラハラ感がカケラも無く白けるばかり。エルモア・レナード作「ラブラバ」「グリッツ」に興味が湧いたのに+1点。 [DVD(字幕)] 3点(2018-05-23 13:45:19) |
10. M★A★S★H/マッシュ
エリオット・グールド、ドナルド・サザーランドが共演する傑作の誉れ高い本作でしたが見るも無残な内容に心底ガッカリ。起承転結がなくニコリとも出来ない単に下劣な悪ふざけが延々と続くだけ。血まみれの手術シーンでの兵士はうめき声一つ上げるわけでもないマネキンのような扱いに厭戦が感じられない。ベトナム反戦を謳っていながら舞台が朝鮮戦争という製作陣の気概の無さに白けて、小馬鹿にしたような日本描写に怒りがこみ上げる。 [DVD(字幕)] 1点(2017-09-17 14:33:47) |
11. マシンガン・パニック
メリハリなし。テンポ悪し。面白味皆無。キャラの魅力無し(ウォルター・マッソーなのに・・)邦題は詐欺。駄目駄目尽くしな作品。 [DVD(字幕)] 1点(2012-05-27 12:02:38) |
12. マラソン マン
当時に観て歯のシーン以外は全て忘れた作品でした。今、観てみますと、キーンと脳天に響く痛みが全編から伝わってきます。ゼルの、寡黙で淡々とした面持ちで事を進める姿、ダイヤを見つめて欲に塗れた表情を浮かべる姿に、非人間的な底知れない冷酷さを感じます。これぞ悪役、いえ、悪魔の役というローレンス・オリビエには唸らされます。しかしながらストーリーが、ベイブのマラソンへの思い、父の兄弟達への思い、ドクはどういう立場の人物なのか、ドクとゼルの関係、ジェニウェイは結局何者なのか、エルザとゼルの関係、どれもが思わせぶりに描かれていながら中途半端で惹き込まれる所が無く物足りません。忘れてしまっていたのも無理はないと納得してしまいました。 5点(2004-12-18 00:46:41) |