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1.  ミュンヘン
理由の如何を問わず、国家や宗教あるいは民族間の対立は、やがて紛争を招き、世界中を不安と混沌へと貶めていく。スピルバーグ監督のこの最新作は、人間の愚かしい闘争の歴史は際限なく今なお繰り返されているという基本理念から、テロリズムという名の「報復」を扱ったドラマである。「連鎖」という言葉がマスメディアで流行になるほど、そのテーマには深く重いものがあるが、そのテーマ性には然程感じ入るものがなかったのは何故だろうか。それは政治的なメッセージ映画である以上に、純粋な娯楽映画としての面白さが勝っているからに他ならない。どんなに先鋭的で重いテーマをシリアスに撮ろうとしても、スピルバーグの娯楽監督としての先天的な才能は隠し切れない。それが、彼の事をよく“三つ子の魂、百まで”などと茶化される所以である。彼の作品の特徴でもある“はぐらかし演出”の片鱗は今作にも見受けられ、遊び心を感じさせるが、それにしても渋い作品に仕上がったものだ。ドキュメンタリー調に呼応するような顔ぶれも渋いが、カラー作品でありながら、色彩というものを全く感じさせない。時代背景という事から70年代に撮った映画を今再び上映したらこんな感じになるという、退色効果を最大限に生かしている点に、彼特有の拘りを感じさせる。時代に拘るという意味においては、この頃のアクション映画やサスペンスもの、あるいはスパイ映画などのエッセンスが、ふんだんに散りばめてあるのも見逃せない。それら数々の殺しのテクニックが最大の見所でもあるが、中でも女の殺し屋に子供の玩具のような、実に簡単な銃器で報復するシーンなどは、飛行機ごと高層ビルに激突し多くの生命を奪ったテロリズムに対する、彼なりの自己主張と批判を感じさせる。本作の主人公たちは須らく自らの意思や使命感などでは無く、「報復」と言う名の「仕事」をこなしているに過ぎない。だから彼らに達成感などあろうはずもなく、カタルシスとは無縁の“心の痛み”が残るだけなのである。「復讐」もまた「ビジネス」である事を改めて想起させる終盤は秀逸であり周囲の景観に溶け込んで遥か遠く微かに見える在りし日のWTCビルのさり気無さは、稚気溢れたこれ見よがし映像の多い彼の作品の中でも異質なほどで、だからこそ余計にインパクトがあり、彼の演出家としての成熟度を感じさせ、本作が紛れもなく大人の映画だと認識させられるのである。
[映画館(字幕)] 9点(2006-05-29 23:28:38)(良:2票)
2.  ミリオンダラー・ベイビー
「ミリオンダラー・ベイビー」はそのタイトルからくるイメージとは程遠い、実に重みのある作品だった。もちろん途中までは、確かにアメリカン・ドリームを実現しようと奮闘する、いわゆるウエルメイドな痛快篇であることには違いないが、人生、好事魔多しで、奈落の底へ叩き落とされた途端、ドラマは後半急速に深刻さを帯びてくる。実の娘あるいは家族への想いが届かないもどかしさに、人生のほろ苦さを味わうフランキーとマギーは実の父娘以上の、まさに運命共同体である。そんな戦友とも言える二人が見た束の間の夢は、残酷な形で跳ね返ってくる。それはたまらなく悲惨で、ひたすら重苦しく、ほんの僅かな望みさえ奪われてしまう二人の無念さが、胸に迫ってくる。本作で表現される光と闇は他で類を見ないほど巧みであり、暗い情念の世界がスポットライトを浴びているファイトシーンとの対比で、悲惨さをより際立たせるには実に効果的だったと思う。そしてフランキーが応急処置のスペシャリストでもあることが、図らずも皮肉な形となって表れるのが終盤のシークエンス。その一部始終を暗闇から見届ける親友のスクラップの眼差し。神に背いて究極の選択をするフランキーに対し、スクラップのその眼差しは、まるで沈黙する神のようである。自らの運命を宿命として受け入れるスクラップの生き方に対し、見るに見兼ねてひたすら行動に移すフランキーのイメージは、「許されざる者」のマニーの姿とだぶる。そして、生きることに絶望した人間に一縷の望みを叶えてやるという魂の救済の物語としては、「ひとりぼっちの青春」のM・サラザンとJ・フォンダの関係に重なり合う。まさしくフランキーは“廃馬を撃った”のであるが、マギーの微笑と一滴の涙がすべてを物語るように、彼自身の魂をも救済されたと思いたい。これが本作が究極の愛の物語と言われる所以であろう。人間とは哀しく生きることは苦しいという使い古されたテーマが、これほど切実に心に響く作品も滅多にお目にはかかれない。どうやらアカデミー会員は最良の選択をしたようだ。
[映画館(字幕)] 10点(2005-06-08 23:05:41)(良:3票)
3.  みなさん、さようなら(2003)
私も↓の方たちのコメントにほぼ同意見です。一人の人間の人生の最期を看取る為に集まった家族、仲間、友人たち。死の病に臥せる父親をも含め、その妻や息子たちらが取った行動や言動をカメラが追う。平たく言えば、ただそれだけの映画である。ベルイマンのように、人の生と死を冷徹に見つめ哲学的に語るというような作品ではないし、M・ライデルのような、しみじみとした情感溢れる人間ドラマにもなっていない。そもそもこの作品から私たちは一体何を見出せばいいのだろうか?一体何に感動すればいいのだろうか?何処に共感する部分があっただろうか?人の死をまでも金で解決してしまおうとする息子。丸々と太って、余命幾ばくも無い病人にはとても見えない好色オヤジ。そして彼に纏わる、その一風変わったインテリぶった取巻きたち。様々な人物たちが画面を賑わすが、しかし父親と息子との確執に象徴されるように、何かにつけ説明不足で、彼ら個々の関係が見えてこないという憾みが残る。このあたり、いかにもフランス映画的と言えばそうなのかもしれないが、特有のエスプリも不足気味で、やはり描くべき抑えどころはきちんと描くべきであろう。つまるところ、ひとつの物語に登場する人物たちに感情移入できないという事ほど不幸な事はなく、またコメディでもなければシリアスでもない作風も災いしたか、近年これほど曖昧で無味乾燥な印象をもった作品も珍しく、個人的にも期待していた作品であり、しかも数々の世界的な賞を授賞しているだけに、余計その罪は重い。いや、むしろ本作に1票を投じたそれぞれの選者たちにこそ、その責任の重大さを認識して欲しい。
3点(2004-05-06 23:01:15)(良:2票)
4.  ミスティック・リバー
本作は“犯罪もの”のスタイルをとってはいるが、所謂その犯行の手口や犯人探しといった事よりも、ある殺人事件に端を発した濃密かつ緊密な人間ドラマにより焦点が充てられている。そういう意味から敢えてこの作品をジャンル分けした場合、“幼な馴染みもの”に“トラウマもの”がミックスされたものと言える。で、平たく言えば、内容的には決して珍しくもなく、かつて何処かで観た事のあるような印象をすら感じられ、ストーリーラインそのものはいたって他愛無く、それらだけを取り上げれば、とりたてて特別な作品だとは思えない。それは、如何にも安手の犯罪映画といった趣であり、しかもその描き方は極めて通俗的ですらある。で、そこからイーストウッドだからこその高い支持ということが汲み取れる。彼の作品の一つの特徴は、決して奇を衒うことなく、評論家ウケするような技巧にはしる事もなく、ましてや大向こうを唸らせるようなケレン味などとはほとんど無縁の、むしろ誰が観ても解かり易いほどのオーソドックスさこそが身上なのであり、その純朴さが多く支持される理由なのだと思う。それにしても本作でのS・ペンの小悪党の極み!(その何という凄味)そしてT・ロビンスの人生破綻者!(その何という曖昧な性格付け)といった役柄は、彼等の演技のいつもながらの得意分野でもあり、まさに本領発揮といったところ。が、彼等以上に惹かれるのはK・ベーコンの従来のイメージを覆した演技である。覆したと言ってもそのアクの強さと万年不良青年ぶりは不変だが、幼馴染みながら両者とは疎遠になっているという微妙な距離感を感じさせる演技は見事だった。ただ前者二人に対しての、「キャラに合った演技を当然のように演じるきることは、なかなか評価され難い」というイーストウッドのコメントには重みを感じるし、彼等の演技力を最大限に引き出した監督としての手腕には、ますます円熟味を増してきたと言える。人間とは根源的には“変わらない”“変われない”ということを、名前を悪戯書きさせることで、彼等の性格とその後の人生を一瞬にしてシンボリックに表現してみせた冒頭の歩道板のシーンなどは、彼のキャリアの中でも最高の仕事だと言えるのではないだろうか。川の流れのように人々を呑み込んでゆくパレード。その晴れやかさ、華やかさの両岸に様々なドラマがあり、秘密があり、謎がある。これもまた見事なエンディングである。
8点(2004-02-14 22:47:00)(良:5票)
5.  ミニミニ大作戦(2003)
オリジナルのどこか気品があって大らかな作風に対し、新作はいかにもハリウッド製ハードアクション然とした、がさつさが売りのようだ。かなり大胆で大がかりな仕掛け(アイデア賞もの!)は、まさに強奪という言葉がピッタリだが、やはりアクションも今風の味付けが施してあり、かなり荒っぽいものの、水準以上の出来だと思う。C・セロンが久々に適役を得て光彩を放っているだけに、男優陣が少々影が薄いように感じたのは私だけでしょうか。さらにミニクーパーの機動力やその魅力にあまり力点が置かれていない事と、締めくくり方に盛り上がりがなく少々中途半端・・・といったところに不満は残る。
7点(2003-08-29 00:27:02)
6.  壬生義士伝
腕は立つものの、家族第一主義のパッとしない地方出の下級武士という点で「たそがれ清兵衛」の主人公とだぶるが、本作の貫一郎の場合、出世と金銭には極めて貪欲で、そのなりふり構わぬ姿に周囲からの失笑を買うほどだが、そんな事はまったく意に介さないような男である。舞台は幕末の東北で、大飢饉の為に極貧に喘ぐ家族を必死に守ろうとした実直でひたむきな男のイメージは、如何にも浅田次郎の世界そのもの。中井貴一はじめ佐藤浩市や子役に至るまで、俳優たちそれぞれの個性が光り、なかなか魅力ある作品となっている。が、終盤にきての、満身創痍の貫一郎が家族への想いを切々と語るシーンのなんと長いこと!くどい事!ここにきて作劇の拙さがモロに出てしまい、私などは鼻白むばかりで評価が一変してしまった。如何に鮮やかなエンディングを迎えられるかで、映画の印象や評価は変わってしまうという好例がここにある。
6点(2003-04-24 00:22:42)(良:1票)
7.  みんなのいえ
前作のユニークな「ラヂオの時間」と趣を変え、何気ない日常生活をテーマを描いているという点では、どうしても伊丹作品を連想してしまう。当初は目新しさで注目されはしても、本数を重ねるにつれて飽きられるのが世の常!三谷幸喜が監督として、あと何本撮るかは分からないが、そのあたりをどうクリアーしていくか、興味のあるところだ。日本映画としては水準以上の作品だが、コメディという意味ではあまり笑えない。むしろほのぼの系の作品だろう。出演者では田中直樹が儲け役で、キャラどおりの良い味を出していると思う。
7点(2001-07-15 01:17:31)
8.  M:I-2
パートⅠがお好きな方には、どうしても受け入れられない点があるみたいです。でも、あえてがらっと違った作り方をした事で、これはこれで成功していると思います。前作がどうのとか、監督がどうのとかいったような観かたをする種類の作品ではないし、娯楽作品はもっと素直に楽しまなくっちゃ!
9点(2000-07-17 23:40:18)
9.  ミッション・トゥ・マーズ
“驚異のSFX”に偽りなし!ストーリーはある程度先が読める本作、モノを言うのはSFX。「ハムナプトラ・・・」から数段進歩した砂嵐、無重力状態の宇宙船内での血液を含む液状物の描写、そして火星上空での宇宙遊泳のリアルさ等々・・・実にきめ細かく斬新!ラストは「アビス」と「未知との遭遇」「コクーン」をミックスしたような大団円をむかえる。このテの作品に弱いので、ただもう単純に感動してしまいました。
8点(2000-06-11 15:24:38)
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