1. ムカデ人間
こんな悪趣味で馬鹿馬鹿しい脚本に、 あらゆる才能や人材が投入され、 そして一本の映画としての体を成し、 全国区で公開されるにまで至ったというこの経緯を、 私は奇跡と言う他ない。 [DVD(字幕)] 5点(2012-05-26 00:59:57) |
2. 蟲師
長編には不向きな原作と、テク重視の監督、良くも悪くも独自の世界観を持つ主演オダギリ、と、危ういバランスの上に出来上がってしまった「蟲師」な訳だが…やはり面白くなかった。危惧したとおりの不安定感。個人的に原作のファンゆえに、思い入れも、ある。しかしその「思い入れ」を無視してみても、楽しめない。原作ファンの観点から言わせてもらうと、「架空っぽい日本・架空っぽい時代」という設定を、キチンと守ってほしかった。もうひとつ原作ファンっぽい嫌味を言わせてもらうなら、ギンコや虹郎は、まぁいいとしても、あの淡幽(原作はかっこいい)は違う!と、思った。いかにも原作ファンっぽい狭量なコメントを残しつつ、残念。 [DVD(邦画)] 3点(2007-10-18 00:36:12) |
3. MOON CHILD
《ネタバレ》 主役二人が歌を口ずさむシーンが最高にサムい。二人ともホンマにボーカリストか?どう聴いても三文ホストがチンケなギャル客を口説くついでに歌ってみました感、満載。吸血鬼(爆笑)の背が助けた少年並みに低いというのも、愛嬌なのかギャグなのかマジなのかハッキリしない。ま、ヒロインの影の薄さからして「スネ毛の生えない男二人・恋!物!語!!(ウットリ)」的な楽しみ方が真っ当なのか。笑いの取れない商業系ナルシストのプロモーションムービーにイチイチ悪態つくのも、大人気無いのかもね。 [DVD(邦画)] 2点(2007-08-16 00:34:34) |
4. 無法松の一生(1958)
損得の埒外で人のために尽くして生きることが出来たなら、それこそが仁義である。車屋であろうが軍人であろうが任侠であろうが八百屋であろうが、である。言葉で評する事すら下卑てしまうが、その「仁義」の体現といっていい「無法松」の美しくも不器用な生き様に、泣いた。泣けた。という事は、一応、自分の中にも無法松のDNAらしきモノが存在しているという証拠なのか。ならば、「一生」を生き抜くという素晴らしさ、ストイックさ、美しさに、少しでも近づきたいと、思った。 [DVD(邦画)] 10点(2007-04-07 22:57:50)(良:1票) |
5. 無常
矮小な世界を切り開く事にを諦めてしまった主人公の人間観や死生観の歪みに、共感する余地も無いままでしたが、興味深い物語でした。「俗物よ。人生を悟った気でいると、バチが当たるぞよ?」と、やんわり(?かなり叱咤に近かったような、だが)有難くも生臭い説法を聞かされた後のような鑑賞後の後味。もしかしたら名作になったかもしれない一本だが、エンディングのどうしようもないくらいのセンスの無さが致命的と言える。計算なのか、泣く泣くな大人の事情でなのかが、わからない。主題歌以外の完成度は凄く高く、ドロドロなエロスも気持ちイイくらいの粘着質。思わず劣情。失笑。実相寺監督とは粘着質(笑)の相性がいいように思える。 [DVD(邦画)] 7点(2007-04-02 23:26:27) |