1. モンティ・パイソン/人生狂騒曲
《ネタバレ》 モンティ・パイソンの第1シーズンを全部見て、ハリウッド・ボウルでのライブもチラッと見た程度のパイソンズファンの私。まさか齢40を超えたインテリブラックコメディ集団が下ネタに振り切ったスケッチを書きなぐっていたとは思いもしなかった。凄く笑えるスケッチもあるんです。「すべての精子は大切」からプロテスタント夫婦のやりとりへの流れはかなり好きだし、性教育のバカバカしさを皮肉ったスケッチも大好き。パートの後ろについていた生徒対教師のラグビー大会も良かったですねー。でもハズレはとことんハズレで全然面白くねえ!パート1とパート4はクスリともしなかった。 本作の何が悪かったのか?自分なりに考えた結果、やはりテリー・ギリアムのアニメーションの不在が大きいのではないかと思うんです。テレビシリーズに匹敵するまとまりのないスケッチの羅列。これはテリー・ギリアムのアニメーションが潤滑油になることで放送として成立し、爆笑させられていたのです。パイソンズの映画はテーマに基づいたスケッチが基本で、ギリアムのアニメーションは特に必要なかったのではないでしょうか? しかし、本作は違う。誰一人納得のいくスケッチを作ることができなかったという絶望的な状況の中でテリー・ギリアムは何をしていたかというと、冒頭の短編映画を作っていた!しかも実写!しかも膨大な予算を組んで!なにやってんだギリアム!ユニバーサルと契約して多額の予算を組んでもらっていなかったらクレオソートの大爆発もなかったし、貧困すぎてヤバい映画になっていたところだったぞ!下品さだけが後に残る珍品になるところだった。 過去作では制作費不足に悩まされていたパイソンズ。苦労に苦労を重ねて名作を作っていたのに、予算を貰ったら内部分裂しちゃうなんて勿体ないなあ。全然ダメというわけではないし、多分何度か見直すことになるんだろうけど、もったいねー。 [DVD(字幕)] 6点(2015-06-13 00:33:01) |
2. もつれタンゴ
素顔のチャップリンを映画に出演させたことが本作の偉大なところ。でも、冒頭のチャップリンのギャグ以外はちっとも面白くない。三つ巴になってもなあ…。 [インターネット(字幕)] 2点(2015-05-30 17:47:46) |
3. 桃太郎 海の神兵
初めて見た戦前の国産アニメです。ちゃんとアニメーションしてて驚いた。アニメーターがどんどん徴収されていって大変だったというエピソードしか知らなかったので、なかなかやるなぁ、と。話はプロパガンダを抜きにしてもどうでもいいものでした。ただ、描写には注目したい。反戦的な描写がいくつかありますね。たんぽぽの種が空に舞う幻想的なシーンに軍隊の号令を流すシーンの意図は明らかだし、小鳥を残して戦死したパイロットを巡る描写は戦争の悲惨さを表現しているのでしょう。海軍省が大金を投じた映画なのにこのような描写があるのは、瀬尾光世が優れた演出だったからでしょう。さて、この映画を見たちびっ子は「動物もお国のために戦っている!僕も頑張ろう!」と思ったのでしょうか?もし私が当時の子どもなら、「そんなことより桃太郎とサルの顔が怖い」と思うのではないかと… [DVD(邦画)] 6点(2015-02-09 19:39:24) |
4. 盲獣
《ネタバレ》 やや、びっくりしました。江戸川乱歩の原作は未読ですが、おそらくエログロな話なんだろうなぁ、と思っていたのですが、違いましたね。これは怪獣映画だ!母を殺された道夫は怪獣と化し、アキに欲望の限り襲いかかります。しかし、怪獣になったのは道夫だけではなく。道夫に感化されたアキまで怪獣になり、終盤は阿鼻叫喚のSM劇場が開演されます。船越英二の顔がめっちゃ怖い(盲目だから焦点があってないというだけでも恐ろしいのに)上に、緑魔子の鋭い目つきと悲鳴がヤバい。怖い。終盤からの怒涛の狂いっぷりで忘れてしまいそうだけど、道夫のアトリエは考えられないほど怖い。道夫の母の過保護っぷりも怖いし、若さに嫉妬する心も怖い。音楽も怖い。なにこれ、エロコワイ…。 [DVD(邦画)] 8点(2014-07-20 19:36:16) |
5. モダン・タイムス
これまでに見たチャップリンの映画の中で、唯一「これ、そんなに面白いかな…」と思っている映画です。最近、面白さと楽しさは別だという価値観を持つようになり、映画の見方が変わりました。モダン・タイムスは楽しいです。チャップリン映画の典型とも言える情のある話で、チャップリンが初めて肉声を披露したシーンは最高に楽しい。ラストショットも最高です。ただ、途中の話はあまりおもしろく感じません。チャップリンの映画を見るのだから、当然声に出して笑える映画を見たいわけです。そこでフィットしなかった。あくまで個人的な感想ですからね。とんでもなく楽しい映画に違いありませんよ。 [DVD(字幕)] 6点(2014-06-21 16:26:12) |
6. 燃えよドラゴン
見るたびに勇気をもらえる大好きな映画。燃えよドラゴンのブルース・リー以上にかっこいい男はいないと思う。突っ込みどころはたくさんあるけれど、それも含めて大好きなんだ! [DVD(字幕)] 9点(2013-08-18 15:36:18)(良:1票) |