1. ヤコペッティの大残酷
《ネタバレ》 ヤコペッティ流のモンド映画と思いきや、実はエロの皮を被った地獄ファンタジー。地方のことで「エアポート'75」か何かの併映で劇場で観ましたが、こちらの方が強く印象に残っています。宗教審判での拷問シーン(裸の尼僧をローラーにかけると紙のように薄っぺらになる)、ヒロインの居城(中世の設定)にバイク集団が襲い掛かり、シャワーを浴びていたイスラエルの女性兵士がアラブ人の兵士と繰り広げる裸の銃撃戦・・・。ストーリー性重視しない中世や現代や未来が入り乱れる展開に戸惑いつつ、画面にあふれるヌードやエロチックな科白にかなり気恥ずかしさを覚えました(当時私は中学生)。そして主人公カンディドが地獄遍歴の果てにたどり着いた流れる時の河の畔でただ「老い」だけが現実として存在するというラストが妙に印象深く心に残っています。 8点(2005-03-28 13:14:07)(良:1票) |