Menu
 > レビュワー
 > かっぱ堰 さんの口コミ一覧
かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1246
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  闇の列車、光の旅 《ネタバレ》 
中米ホンジュラスの少女が父親と叔父とともにアメリカに移住するため、グアテマラを通ってメキシコから貨物列車で国境を目指すロード/レールムービーである。よくわからないが父親の後妻?とその娘がすでにニュージャージーにいたようで、途中の危険はあるにしても決行の準備は一応整っていたように思われる。 この一行に、さらにメキシコにいた犯罪組織が絡んで来る展開になっていたが、これは不法移民と犯罪組織が事実上切り離せない問題だということの表現ともいえる。中米地域には若い連中の希望がなく、不法移民するか犯罪組織に入るかの二択であるかのような印象も出していた(実際はその他もいるだろうが)。 移住計画はうまくいかず成功ともいえなかったが、主人公(少女)を中心にしてみれば、結果的にこれでよかったのだと思わせる話ができている。途中の障害になっていたのは警察よりむしろ犯罪組織だったが、このMS-13という実在の組織はロサンゼルスのエルサルバドル移民が作ってアメリカと中米に広く勢力を持つ組織なので、裏切り者の男がメキシコを出ても安全になるわけではなく、それなら本人もここが死に場所と思って納得できたかも知れない。  ところで監督は日系4世だそうだがいかにも日系人という顔でもなく、自分の祖先が移民であることが制作の動機というわけでもなかったようで、たまたま前作の短編で移民問題を扱ったことからの延長らしかった。 この映画では主に移民する側に寄り添うことで観客の素朴な良心による共感を誘う形になっているが、それはそれでいいにしても、この映画の後にアメリカの不法移民はさらに問題が大きくなってしまっている。2021年からの民主党政権下では移住希望者が大挙越境して来るため南部国境州が対応に苦慮する一方、ニューヨークやシカゴといった聖域都市での受入れにも住民の不満が出始めているとの報道もあった(2023.5.15ニューズウィークの記事)。 監督としては、移民問題は普遍的なテーマだといいながらも実は日本にはあまり関係ないだろうと思っていたらしかったが、制作当時の2009年と違い、現在は日本でも他人事といえなくなってきているのは報道等に出ている通りである。この映画を見て主人公を応援してやるばかりでもいられない。
[DVD(字幕)] 5点(2023-09-02 15:32:01)
2.  ヤコブへの手紙 《ネタバレ》 
[2020/10/31改訂補足] 老いた牧師と中年女性の物語である。場所はフィンランドの南西部で、牧師の住所はコケマキKokemäkiになっていたが、撮影では近くの教会を使っていたようだった。時間が短くシンプルに見えるが深みのある映画である。 ドラマ部分に関しては、人は人に必要とされてこそ生きられる、というのがテーマかと思った。誰かに必要とされなければ生きる気力を失うが、中年女性は牧師のおかげで死を免れた。また牧師は老いて誰にも必要とされなくなったのかと嘆いていたが、最後は中年女性の必要に応えたことで安心できたらしい。  ところで個人的に最大の特徴点と思ったのは、この映画には神がいたらしい、ということである。牧師と教会が出るからには神がいても変でないとはいえる。 まず、神は全ての人を見ているはずだが、どうも万能というわけではないようで、全ての人を救うことは全くできていない。またその教えは書物にまとめてあるが、全ての人にうまく伝わっているとも限らない。それぞれの人の資質や境遇に応じて、その時々の最も適切な言葉にして伝える役の人間が必要になるはずだが、それが恐らく牧師というものだと思われる。 劇中の牧師は、そういった役目を自ら任じて長い年月を生きて来た。しかし天寿が尽きようとした時になって思いもよらない不可解な出来事があり、ここで危うく彼の全人生が否定されて終わるのかと思われた。しかしそれが結果的には一人の人間を救い、同時に彼も救われて、最後は安心して神に召されたのに違いない。 そのような展開は、これまでずっと神とともにあると信じてきた牧師にさえ意外なことだったろう。しかし逆にそれは人智を超えた意志が現に存在すること、つまり現実に神はいるということにほかならない。神は万能ではないかも知れないが、間違いなく全ての人を見てくれており、また今すぐにではないかも知れないが、機会をとらえて何とか全ての人を救おうと努めている。そのことを忘れてはならない、と諭している映画ではないかと思われた。  そのように考えれば感銘がより強まる映画とは思ったが、ただし自分はキリスト教徒ではないので、この神は自分のことなど見ていないと割り切っておく必要はある。ちなみに自宅の宗派としては阿弥陀如来を頼ることになっているので安心だ。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-28 19:23:37)
3.  闇の子供たち 《ネタバレ》 
まず題名については「子供」でなく「子ども」と書く方が適切である。社会問題を扱っているつもりなら言葉には気を使って当然だろう。 解説文によるとこの映画は「社会的なドラマ」とのことであるから、やはり何らかの社会的メッセージを観客に投げかけることが製作目的と解される。そのような前提で書いておくと、個人的感覚としては臓器売買や「幼児売買春」(字幕より)が実在すること、及びその前提として、人間を叩き売り(切り売り)可能なモノとしか見ない輩がこの世界に存在すること自体は否定できないと思っている。 しかしこの映画はあくまでフィクションであるから、劇中に出たような「日本人に」「タイ人の」「子どもの」「心臓を」「移植」といった各要素を限定的に、かつ密接不可分なものと捉えるのは適切でないと考えられる。例えば「大人の」「腎臓を」なら劇中にも出ていたが、これだと意味が違って来るだろうし、あるいは「某国の」「死刑囚の」臓器という例の存在も考えられる。 またタイ以外の国で、インド洋大津波(2004)の孤児が人身売買の犠牲になっているとの噂が立ったこともあり、問題がタイ限定という気はしない。売買春に関しても、劇中では日本人と英語・フランス語・ドイツ語を話す白人の客しか出なかったが、他にもカネのありそうなアジア系外国人でも出せばもっと真実味のあるものになったと思われる。問題は国籍・民族の違いよりまず所得の大小だろうと思われるからである。 これを見た観客が映画の内容を丸呑みにして終わりにするのでなく、劇中世界をこえた国際社会のさまざまな出来事に広く思いを致すようであればいいとは思うが、しかし実際にこの映画が影響力を及ぼすのは主にこういった問題が存在すると思ってもみなかったナイーブな人々に対してだろうから、果たしてどこまで期待できるものか。初めから趣旨に賛同している人々なら喝采するだろうが。表向きは正論を掲げておいて実はわが国の名誉を貶めようとするかのような行動は卑劣である。  ところで最初の方で、タイ人の男が車を運転しながら歌っていたのは昭和の日本アニメ「タイガーマスク」のエンディングテーマだったようだが、この歌は最後まで聞くと素直に泣ける。極貧でも矜持をもって生きるのが厳しいのは日本でも同じだったのであり、これが指摘されている点では案外良心的な映画なのかも知れないと思える。
[DVD(邦画)] 2点(2013-10-15 22:52:45)
4.  屋根裏の散歩者(2006) 《ネタバレ》 
主人公はやることなすこと全てが馬鹿に見えて苛立たしく怒鳴りつけたくなる(焦げたドラム缶などいちいち覗くなボケ)。他の登場人物が全て共犯関係にあることは容易に予見できる上に、主人公がこれほど馬鹿では共感を寄せる相手がおらず、見ていて気分が荒むばかりである。また終盤ではとにかく物理的にやかましいのを何とかしてもらいたい。そういう感情を鑑賞者に催させるのがこの映画の狙いなのだろうから、不快感をそのまま点数に反映させることにする。女優が裸になっていることでの加点はしない。  さらに加えて、少女の場面で使われているピアノ曲も気に障る。当然ながら曲が問題なのではなく、それを使うこの映画の方が腹立たしい。すでにさまざまな人々がそれぞれの思いを寄せているはずの著名な曲を、エログロ映画のストーリーにあわせて恣意的に使おうとするのでは反感を買って当然である(子役を悪くいうつもりはない)。  なお、冒頭の病室の場面では主人公に深刻な外傷があるようには見えず、そうすると終盤の猟奇的場面の結末もたかが知れているということになるわけだが、その辺は問題ないのか。個人的には別にどうでもいいのだが。
[DVD(邦画)] 1点(2013-09-17 19:58:25)
5.  山形スクリーム 《ネタバレ》 
監督兼落武者の人物には全く関心がなく、先生役の女優が素っ頓狂な演技をするのが面白そうなので見た。これはこれで好きだが、できればもう少しまともな役をやってもらいたいという思いも残るし、最後はゾンビなのでもう誰だかわからない。 それで内容に関しては、くだらない映画、と言い捨てて終わりにしたいところだが、監督本人がくだらない映画にしたいと言っているので悪口にならない。また、憎まれっ子世にはばかる的に開き直った感じなので憎めない映画とも言いたくない。全くコメントに値しない映画とでもいえばいいか。とにかく突然の脈絡ない発言や劇中歌のノリなど、監督の独特なセンスにはいちいち付き合っていられない気になる。中で唯一、「うちに代々伝わる歌」のくだりは失笑してしまったが、もう少し全世代に通じるネタを考えてもらいたいものだ。またその後に女子高生が「この子」と言ったのも微妙に可笑しかったが、だから何だというほどのこともない。基本的には全然笑えない映画だが、しかし文芸志向で面倒臭いわりに感動もせず面白くもない映画よりは娯楽性の面で明らかにマシなので、相対評価で採点しておく。 なお余談として、映画のロケに使われた地方は「たそがれ清兵衛」や「おくりびと」では割とまともな扱いなのに、この映画では存在自体がギャグのようになっているが、これは主に標題に冠した県名のせいだろう。「スウィングガールズ」との親和性が高そうな映画である。何にせよ女子高生が最強ということだ。
[DVD(邦画)] 3点(2012-08-28 22:47:31)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS