1. ラン・ローラ・ラン
《ネタバレ》 低予算で撮られた作品だと思いますが、「いいこと思いついちゃった!やっちゃおう!」と 勢いのままに一気に映画にしてしまったような作品です。 ちょっとしたタイミングのズレでその先に全く違う人生が待っている。 本作の前年製作の「スライディング・ドア」などと共通するテーマ。 絶えず音楽が鳴りっぱなしの映画ってあまり好きじゃないんですが、本作にとってはそれが大正解。 20分しかない。一息つく暇も無い。ローラが走り続ける。そこに絡む音楽との一体感がいい。 ローラの派手な赤毛が作品の色合いのいいアクセントとなっています。 とにかく時間がない。ローラを全力疾走させなければならない。 アパートの階段も全速力で駆け抜けなければならない。そこで挿入されるアニメーションも効果的。 3回目、まだやるの?という感じもあるのですが、(ローラの全力疾走シーンはさすがに飽きてくる) ラストはサクッとユーモアの効いたハッピーエンドが決まりましたね。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-08-05 15:50:02) |
2. ラスト・ウェディング
冒頭、ある島に向かおうとしている1艘のボート。 数日後に結婚式を挙げるハリーとエマ、結婚式に参列する2人の友人達が島に渡ろうとしている。 その中にはまだ広く世に知られる前のナオミ・ワッツの姿も。 しかし何とも言えない華やかさがある。これが後に世界的なスターになる人のオーラなのかな。 そして新郎の親友の「あの島で過ごした週末からもう5年が過ぎた。まるで昨日のことのようだ」という語り。 序盤から作品全体の色調も、新婦エマの姿も、どこか儚げに見える。 こういう回想で始まる実話モノの場合、悲しいストーリーが多いような気がする。 実際、その予感どおりの悲しいお話ではあるのだけれど・・・。 美しい西オーストラリアの海。その海に浮かぶ小島の風景も、登場人物の心も美しい。 新婦エマが透き通る海に身をゆだね浮かんでいる姿もまた美しい。本作で最も印象に残るシーンの1つです。 作品の実に多くの時間帯で、静かで控え目な音楽が流れている。 実話モノでありながらどこか詩的で叙情的な作品の空気にそれがとてもよく合っていました。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-07-20 18:19:37) |
3. ラブ・オブ・ザ・ゲーム
もう先が見えているベテラン投手。哀愁を感じさせながらも、絵になっている。ケビン・コスナーが野球をしている姿はやはりいいですね。ポジションは異なりますが、コスナーがマイナーのベテラン選手を演じた「さよならゲーム」を思い出しました。 しかし本作は・・・。現在進行形の試合の途中に過去のことや女とのことを挿入するのはいいのですが、その一つ一つが長い。作品のテンポも悪くなってしまっています。 対戦相手ヤンキースの優勝がかかった敵地ヤンキースタジアムでの試合。監督・長年連れ添った捕手・ライバル選手との絡み方、とある関係があるヤンキースの若手選手の土壇場での登場のさせ方など試合の方は見所もあっただけに惜しい作品です。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-02-14 22:16:52) |
4. ラングーンを越えて
ジョン・ブアマン監督作品。密林の中、川下りで生死を賭けた脱出を図るサバイバル描写はいかにもブアマンらしさを感じます。しかし、本作はそれ以外にも非常に意義のある作品ではないかと思いました。 軍事独裁政権化のビルマ(現ミャンマー)。現地の住民の喋る言葉には一切字幕を付けない。しかし、彼らの生死を賭けた話しぶりは何を語っているのかが読み取れるかのようであり、特に最後のタイとの国境の川を守る一人の兵士と生命の危機が迫るビルマ人の会話などはそうだった。 家を一歩出るだけで生命の危機となる動乱の街の描写は物足りなさがあるかもしれません。しかし、スーチーさん(本作の中にも登場します)が何と闘っておられるのか、それがいかに厳しい闘いであるのかは本作を見れば少し分かった気がします。 自国と自国民を守るべき存在であるはずの軍が平気で自国民に対し発砲し弾圧をする。これはこの国だけではなく、似たような状況下に置かれている国や地域は世界中の至る所にあるのでしょう。「天安門の惨状は世界中に報道されたが、この国は違う」と語るこの国の一市民の台詞が印象に残ると共に、これを世界に伝えようとした製作者の思いが感じられる作品でした。 [DVD(字幕)] 8点(2011-10-16 14:29:20)(良:1票) |
5. ラブレター/誰かが私に恋してる?
香港のラブストーリー職人、ピーター・チャン監督のアメリカ映画。邦題の通り、一通のラブレターに振り回される小さな田舎町の人間模様をコミカルに描いたラブコメです。ケイト・キャプショーは80年代の映画は何本か見ているけど、99年の本作ではちょっとお年を感じますがアメリカのどこにでもありそうな田舎町に暮らす女性の生活感なんかがよく出ていたと思いますよ。作品としては地味なキャストで結構色んな人々が出入りするのですがどうも印象に残らない。しかしほのぼのした雰囲気に、そんな雰囲気によく合う音楽はいい映画でした。 [DVD(字幕)] 4点(2011-10-10 21:06:50) |
6. ラヴソング
《ネタバレ》 先日、近所のレンタル店に置いてないある映画のDVDを探しにDVDの量販店に脚を運んだ。「やった!見つけた!」ふと、その隣に置かれていたDVDに目が行った。普通なら素通りする。でも、「ラヴソング」・・・。思い出した。そういえば、タイトルしか覚えてないけどみんなのシネマレビューで凄い高得点の映画だったなあ。しかもプライスダウンコーナーに無造作に並んでいる。2枚買っても2600円か。これも一緒に買うか・・・。という全くの偶然が重なり手にした本作。感動しました。本当に優しくて素晴らしい映画でした。マギー・チャンがその表情で魅せる表現力豊かな素晴らしい演技と不器用で素朴な男を演じたレオン・ライ。2人の魅力が見事なまでに融合した。そんな2人の挙げればキリが無いほど素敵で素晴らしいシーンが随所にちりばめられています。そして、そんな印象に残るシーンの多くでこの2人に必要以上に語らせすぎないところがいい。その表情で見せる確かな演技力で2人の気持ちが痛いほど伝わってきます。特にラストシーンは「同志」であり、「親友」である2人に言葉は要らない。あの澄みきったマギーの笑顔が全てを物語っているし、マギーのその笑顔に心が洗われるような気がした。そのラストに続く、冒頭では分からなかった香港に着いた列車の車中で疲れて眠っているレオンの後の座席。そこに実に効果的にテレサ・テンの歌が重なる。みんなのシネマレビューのお世話になっていなかったら、出会うことなく素通りしていたであろうこの映画。みんなのシネマレビューと、レビュワーの皆さんに心から感謝いたします。 [DVD(字幕)] 10点(2009-07-29 19:22:49)(良:2票) |
7. ラブリー・オールドメン
ジャック・レモンとウォルター・マッソー。映画史に残る名物コンビによる、おかしなおじいちゃんシリーズ。この2人の共演という時点で観る前から楽しい映画である事は分かりきっている。で、観た感想は「やっぱり楽しかったなあ~」の一言。画面の中にいるだけで楽しい2人のコメディの達人。2人が仲良くケンカして、仲良くイタズラをやり合って、そんな楽しい2人の姿を見ているだけでも十分と思える作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2009-04-17 00:57:02) |
8. ライフ・イズ・ビューティフル
《ネタバレ》 描き方に賛否両論がある作品ですが、家族を一途に愛し、夫として、父として家族を守り通そうとする男の生き様が良かったです。間もなく自分が殺されるであろう直前に息子の前でおどけてみせる父の姿が忘れられません。 [映画館(字幕)] 6点(2008-11-22 15:53:23) |