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なんのかんのさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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21.  ラブ・アンド・ウォー
時代色を決定するのは衣装だな、と思った。典雅なものだけでなく、軍服や看護婦のものまで含めて。建物や道具などは後の時代まで遺物として残ったり博物館に保存されたりするけど、衣装が動くのを見られるのはフィルムの中だけだ。また第一次世界大戦って、生々しさが薄くなっている分、ロマンに向いている。いくぶん世紀末の美意識を引きずっているのも好み。愛し合っているのに別れる、ってのがメロドラマの理想で、このケースはその甘美さをドラマとして早く味わいたいがために、別れる必然性が弱いのに無理に別れたような気もした。坊っちゃんとしてのヘミングウェイ。サンドラ・ブロックは、いつも眠たそうである。
[映画館(字幕)] 6点(2009-03-20 12:00:41)
22.  ラヴソング
大メロドラマの醍醐味。まず、このころの香港情勢があって、大陸から香港へ、香港からアメリカへ、という中国人の流れがあった。戦争などと比べれば穏やかなものだが、やはり一種の激動期、メロドラマの背景にふさわしい。そこにもう一つ、テレサ・テンの文化圏としての香港と、ウィリアム・ホールデンの『慕情』の文化圏としての香港との拮抗が重なる。そういう混淆の物語は、ラストでテレサ・テンの歌がニューヨークに流れて決まりをつけるわけだ。この二人はどちらも大陸から来て香港に根を下ろそうとしていて、いわば戦友のような感情で結びついている、それがいいなずけには乗り越えられないものだった。友だちよ、友だちなのよ、と釘を刺しつつ愛が深まっていくあたりがいいの。だんだんと沈黙が濃くなり、寒いからと重ね着させてボタンをかけ…、なんてあたり。すれ違いもちゃんとあり、これはかなり堪能できたメロドラマだった。
[映画館(字幕)] 8点(2009-03-11 12:13:10)(良:2票)
23.  ラリー・フリント
良識が眉をひそめるもので表現の自由を語る、という切り口は正しく、最初の裁判で25年の刑が言い渡されたのは、アメリカの怖さを改めて感じさせてくれた。でも映画としては、この“困った男”をもう少し突き離せなかったか。彼が、戦争と猥褻とどっちがいいか、とローローと演説する場など、もっと滑稽味を出してこそ、テーマに切り込めたのではないか。「調子に乗っちゃって」というような。裁判相手になる宗教家も、いかにもからかいたくなるような造形でなく、もっとホントにマジメそうな、からかっちゃ悪いような人物であったほうが、ドラマとしてエグれた。「良識」の怖さが狙撃という形で突出してしまったのも残念、この怖さはもっとジワジワと包囲してくるものだろう。
[映画館(字幕)] 6点(2009-02-20 12:11:55)(良:1票)
24.  ラスト、コーション 《ネタバレ》 
さすがに上海の賑わいの再現は金がかかっており、『スパイ・ゾルゲ』とは雲泥の差、こういうところでケチると、映画の空気全体がその時代になりきれない、悔しいけど負けている。ヒロインの上目づかいが印象的。はにかんでいるようで、警戒しているようで、親日政権に取り入り麻雀に閉じ籠もっている上流階級をじっと観察している目でもある。けっきょく映画のサスペンスは、彼女の内心がどうなっているのかに絞られていく。この映画はレジスタンス映画なのか、メロドラマなのか、それはただただ彼女の内心にかかっている。それを観客に読み取らせまいとしている目つきのようでもある。「みな私を恐れている、あなただけが恐れない」と男に思わせる目つき、先の見込みのなくなりつつある状況で男が溺れていく隠れ家のようなヒロイン、その両者のドン詰まり感・切迫感が、首を締め上げたかと思うと一つの肉塊になったりする、すさまじいベッドシーンに凝縮する。ヒロインは、自分を徹底的に道具とし、レジスタンスに忠誠を誓ったつもりでいて、最後の土壇場で道具ではない声を発してしまった。だから情に脆い女は闘士になれぬ、ということになるのだろうか、道具に徹し切れなかったことは弱さなのだろうか。男はとりあえず救われたが、殺されるより深いダメージに傷ついただろう、しかも政権の崩壊はすぐそこに迫っている。レジスタンス映画とメロドラマが一つの肉塊のように絡み合って、完全に一体となっている。
[DVD(字幕)] 7点(2008-12-29 12:21:06)(良:2票)
25.  ラン・ローラ・ラン 《ネタバレ》 
昔は女が囚われてて男が助けに走ったものだが、いまは逆になってしまった。どちらにしろ人が走るってのは、見ていて気持ちのいいものだ。趣向頼りの映画ってしばしば薄っぺらになってしまうものだけど、ここまで徹底すればそれが全体の味になる。上映時間80分てのもちょうどよかった。『羅生門』に始まる変奏曲形式映画。ヤクザの車を回避したかと思った3回目で正面衝突してしまうのがおかしい。3回目では男も走り、そうするとメデタシメデタシになる。もちろん2と3は死にぎわのローラが見た束の間の夢かもしれないのだが。ただこのラストは物足りない。こんなつまらん男は捨てて、ローラは別角度を向いて走り出すべきではなかったか。
[映画館(字幕)] 8点(2008-11-16 12:10:09)(良:1票)
26.  ラテンアメリカ光と影の詩
南米って、幻想とリアリズムの境界がはっきりしない土地で、そこらへんが味わい。廊下に掛けた額が落下する音がうつろに響いている雪の学校の最南から、暖かい北へ向かう少年の旅。風が吹くと傾く島では「今日は傾斜日和でしょう」なんてやってる。この島、日本が買ってくれないか、とアピールしてたり。あるいは水没する都市のイメージ、道が電信柱や並木ごとそのまま湖に至っている。幻想がリアルに提示される。テレビでは各地の浸水予報を「どこそこ地方では首まででしょう」とやってる。北へ進むにつれて政治風刺の意味あいが濃くなり、幻想を楽しむ分には物足りないが、でも南米の文学や芸術っていつも幻想と政治がセットになっていた。政治が苛烈であればあるほど幻想も豊かになっていくのだろう。空が広い。
[映画館(字幕)] 7点(2008-04-24 12:15:58)
27.  ラッキーさん 《ネタバレ》 
もうすでにスタイリッシュな白と黒のタイトル。飲み屋で次々とサラリーマン小景を展開していくあたりのリズム感。崑です。前社長がパージされ河村黎吉がとりあえずの社長となり(これ『三等重役』と同年の作品)、その秘書になって張り切る主人公の話。そのはしゃぎの中のうつろさみたいなものが描かれ、そうか、戦前の松竹の小市民ものは戦後の東宝のサラリーマンものにつながっているんだ。そういえば、うだつは上がらないがニセ社長として葬式に行く才能だけはあるという役で斎藤達雄が出てた。自室に取締役の机を置いてるの。ブルジョワ令嬢に見初められるためのマラソンでコースを間違え、“水を打ったような”運動場に帰ってくるというギャグもある。ひらサラリーマンはがむしゃらに働くしかない、という苦みが笑いの裏に潜む。島崎雪子にブーッと洟をかませたり、パーマ屋の杉葉子に乱暴に伊藤雄之助を扱わせたりと、美人で笑わせるのが好きな監督だ。このパーマをかけられてしまう学者役でちょっとだけ出た伊藤雄之助、翌年の『プーサン』に通じるものをすでに醸してる。
[映画館(邦画)] 7点(2008-04-21 12:22:56)
28.  ラッキーナンバー7 《ネタバレ》 
(カタカナ部分はとりわけネタバレ)この後味の悪さは、東野圭吾「容疑者Xの献身」の読後感を思い出させる。最盛期のアメリカ映画は出来不出来はあっても、少なくとも見終わってさっぱりした感じは残ったものだが、そういう最低のラインさえなくなってしまったのか。出だしはいいの。テンポよく次々と引っ掛かりを発生させながら引っ張っていって、これですっきり解決したら傑作だぞ、と期待してたら、ぜんぜんすっきりしない話になってしまった。クビノホネヲオラレルムカンケイノシャッキンマミレオトコハ、アンタノトウサントドコガチガウトイウンダ。映画をゲーム感覚で押していくならゲームに徹し、変な復讐の正義なんか出さなきゃいい。そりゃ無関係の者に平気で迷惑かける正義はアメリカの特技だけど。
[DVD(字幕)] 6点(2007-12-20 12:20:04)
29.  楽日
映画館て、スクリーンの虚構の中でのみ時間が流れ、観客の時間はひたすら停止している。そのためひとたび客が廊下に出たりトイレに入ったりすると、そっちのほうが現実なのに、何かに対して息を殺しているような奇妙な時間が流れ出す。それを狙った映画なのかどうかは知らないが、あの感じがよく出ていた。映画館の客席以外の雰囲気の味わい。シネコンなど最近の映画館が失ったのは、この周縁の空間だろう。映画以外の目的で来る不真面目な客は減ったかもしれないが、幽霊も滅多に出なくなった。
[DVD(字幕)] 6点(2007-08-25 11:09:38)
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