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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2392
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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21.  ロック・オブ・エイジズ 《ネタバレ》 
ブロードウェイのヒット・ミュージカルの映像化ですけど、80~90年代のアメリカンロックのヒット・ナンバーを並べただけでミュージカルになっちゃうというのは驚きとは言えなくもないです。その分、ストーリー展開は予測がすぐついて実際その通りのお話しになるというのは、ちょっとベタ過ぎるかな。使われるナンバーは、ガンズ・アンド・ローゼス、ボン・ジョヴィ、ジョーン・ジェット、そしてジャーニーと来れば私らの世代には懐かしい懐メロ・ロックのオンパレードですけど、若い世代にはこれがかえって新鮮に聴こえるんでしょうね。主人公ドリューがスカウトされてヒップ・ホップ・アイドルとして売り出されるというところは、音楽シーンの移り変わりを揶揄しているようで面白いところです。ギンギンのメタルが流行っているので設定は80年代かと思いきや特に触れられていないけど現代のお話しみたいで、なんか時空を超越した不思議な世界観みたいな感じもします。 私も観るまではすっかり勘違いしてましたが(騙されたというほうが適切か)、トム・クルーズはわき役的なキャラなんですね。ところが演じるステイシー・ジャックスなるロック・スター、もう「もしトム・クルーズが俳優じゃなくてロックの道に進んでいたら、きっとこういうスーパースターになっていたろうな」と素直に感じてしまう違和感のなさ。劇中の歌唱もすべてトムの生歌、相当な猛練習を重ねたみたいですけど、やっぱハリウッドの大スターですからそのポテンシャルは底知れないものがあります。まあかなりの怪演であることも確かですけどね(笑)。そして出番が少なかったがキャサリン・ゼタ・ジョーンズ、年齢を重ねたとはいえそのダンスのキレは半端ない。せめてトムぐらいの見せ場を造ってあげて欲しかったところです、実に勿体ない…
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-06-21 22:46:42)
22.  ロシアン・ルーレット 《ネタバレ》 
いやはや、何と言いますか、これほど伏線を張らない脚本って久しぶりに観たって感じです。ミッキー・ロークは何故あんなに簡単に会場から出てゆくことができたの?警察はふつう釈放した主人公を尾行ぐらいするでしょ?ゴミ箱に隠したカネの詰まったバッグ、たぶん戻ってきたら消えているだろうなと誰でも思うだろうけど、ゴミ集積所で無傷で主人公が取り戻すなんて予想できますか?100ドルも出して譲らせた非売品の縫ぐるみ、これはさすがになんかあるよなと期待していたのに、単なる小道具だったなんて…書き出したらキリがありません。でも『カイジ』を彷彿させるというかパクった様な雰囲気は、緊迫感というか伏線がないので予想を裏切り続けてくれて、そんなに悪くないと思いますけどね。監督は昔で言うところのグルジア人で自作をリメイクしたそうですが、アメリカ国内が舞台設定だけど風景や登場人物のキャラがグルジアというか東欧っぽいのはそのせいですか。その登場キャラや大金を賭けるギャンブラーたちの素性、そもそも主催しているのはどういう組織なのかなど、観客に与える情報が最小限なのが私としては好みです。中でも登場シーンがほとんど同じセリフを繰り返し怒鳴っているだけだったマイケル・シャノンがツボでした。 最後に一言、「ジェイソン・ステイサム、ざまーみやがれ!」
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-02-20 23:43:12)
23.  ロスト・イン・トランスレーション 《ネタバレ》 
むかし聞いた話では、海外の映画スターは日本のCMに出演したことは本国では秘密というか触れてはいけないことになっているとのこと、アラン・ドロンとかチャールズ・ブロンソンがCMに出てた頃でなんかショックでした。黒澤明や三船敏郎は知名度があるといっても、当時まだ日本は低く見られていたってことです、要は。それがいまやキアヌ・リーヴスみたいにラーメン食べるためだけにお忍びで来日するハリウッド・セレブまでいるぐらいで、日本が進化したのか彼らスターたちが変わったのか、まあその両方なんでしょうね。 そういう意味ではビル・マーレイが演じるボブ・ハリスは、古いタイプのハリウッド・スターのカリカチュアになっているのかもしれません。ハリスにしてもスカヨハ演じるシャーロットしても、なんとなく鬱気味なのは内容が異なるにしてもそれぞれの結婚生活が原因で、東京や日本人のせいではないわけです。つまり別に東京が舞台でなくてもお話が成立するのは誰にでもわかります。この映画は旅先で誰もが味わったことのある日常からの解放感と疎外感をつづった映像詩みたいなもので、米国人にはパリやローマじゃなくて異質そのものである東京が舞台に最適だったということです。この脚本はソフィア・コッポラの実体験(旦那がスパイク・ジョーンズだったころ)をもとにしているらしいですが、非西洋人に対する彼女の上から目線にはちょっとカチンと来るものがあります。これはフランシス・フォード・コッポラにも感じられるところで、まあ親ゆずりなのかもしれません。 西新宿のヨドバシカメラの前を通るたびに、この雑踏をあのラスト・シーンにまとめたソフィアの映像センスは認めざるを得ないなと、感じてしまいます。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-07-30 23:21:52)
24.  ロシアン・スナイパー 《ネタバレ》 
リュドミラ・パヴリチェンコといえば切手にまでなったソ連の超有名女性スナイパー、その彼女の戦争をフィクションを多々交えながら描いています。考えてみれば、戦場に女性を実戦兵士として送り込んだのはソ連だけ、それだけ独ソ戦のときはスターリンも切羽詰まっていたということでしょう。ドラマとしては戦場から離脱した後使節の一員として米国に送られ、その時のルーズベルト大統領夫人エレノアとの交流がカットバックされる構成になっています。語り口としてはまあオーソドックスで、戦場でも彼女の狙撃活動よりも上官との色恋や女性戦友との交流がメインという印象です。イーストウッドの『アメリカン・スナイパー』との大きな違いは彼女が狙撃という人を殺める行為に対して何の葛藤も持っていないことで、大義の前では意外と女性の方が疑問を持たないという傾向があるんじゃないでしょうか。旧ソ連の国策映画ほどじゃないにしろ、独ソ戦(ソ連の呼び方では『大祖国戦争』)に絡んでは戦争に疑問を挟むような映画の撮り方は、現在のロシアでもまだまだタブーなのかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-05-21 22:01:09)
25.  ロックンローラ 《ネタバレ》 
ガイ・リッチーが原点回帰を図った様な脚本とプロットだけど、なんかこの人腕が鈍ったなーというのが正直な感想です。初期の二作と比べると歴然としてくるのですが、本作では誰が主人公なのか判然としないんです、まさか群像劇のつもりで撮ったわけじゃないでしょう。前半ではジェラルド・バトラーを中心に物語を展開させておいて、終わってみればあのジャンキーのロックンローラーが美味しいところを全部かっさらってゆく、狙って書いたシナリオかもしれないけどこれが成功してるとは言い難い。なんか散漫な印象しか残らないんですよね。おまけにモノローグの主がマーク・ストロングというのも良くない、だって彼が眼にしていないことまで語っちゃうんだからセオリーに反してます。 でも話があっちこっちに飛び回った挙句に実はネズミ(密告者)捜しがオチでしたというストーリー・テリングは、並みの監督じゃなかなか撮れるものじゃありませんね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-08-31 19:22:17)
26.  ロリータ(1962) 《ネタバレ》 
カメラワークや音楽の使い方などに、キューブリックらしい斬新さやキレが見られないのはどうしてだろうか。同時代のB級メロドラマをパロってわざとダサく撮ったのでしょうか。その反面、役者たちの演技はなかなかレベルが高いのですが、中でもP・セラーズは自分が観た映画のうちベスト3に入る不快なキャラです。ロリータ役のS・リオンに関しては、どうもロリータのイメージとはかけ離れてしまっている気がします。規制をクリアするためにロリータの年齢を原作より上にしなければならなかったりして苦労したらしいですが、これではウソばかりつく単なる悪女としか見えないのが残念です。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-06-05 19:35:30)
27.  ロック・ザ・カスバ! 《ネタバレ》 
いかにもインチキ臭い音楽エージェントが軍の慰問ショーを引き受けて女性シンガーを連れてアフガニスタンに赴きます。もうこのプロット自体はどっかで一度は観たことあるパターンで、お約束通り戦地にビビったシンガーはマネージャーのカネを盗んで遁走してしまいます。このインチキ・マネージャーであるビル・マーレイと女性タレントのゾーイ・デシャネルの絡みのところがまあこの映画でいちばん笑わせてくれるところです。ビル・マーレイが帰国資金を稼ぐために乗った危ない仕事で赴いた奥地の村で、メチャクチャ歌が上手い娘に出会って彼女をアフガンのTVコンテストで優勝させようと奮闘するというのがいわばメイン・ストーリーとなります。 アフガンでタレント・オーディションのTV番組が放送されているってのは意外ですが、このお話が実話をヒントにしているみたいなのでホントのことみたいです。女性の権利がないに等しいアフガニスタンのような国で、人前で素顔をさらして歌唱するということがいかに危険なことかは容易に想像がつきます。“問答無用で殺されちゃうでしょ”と思いますけど、それじゃ映画にならないので一工夫が必要ですけどこの映画の脚本はそこがとてもあっさりし過ぎです。超絶技巧を持った娼婦ケイト・ハドソンや民間軍事会社の傭兵ブルース・ウィリスなどが脇を固めていますが、どちらも精彩を欠く存在でした。だいたい、オーディション番組に挑戦するパシュトゥーン人の女性のキャラがほとんど描かれていない脚本が、この映画の最大の欠点だと感じます。この役を演じている女優はすっごい美人なだけに、もったいないことです。 拳銃やライフルがバンバン撃たれるのに誰も死なない、現代アフガンを舞台にしているにしては珍しい映画だとも言えます。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-04-27 22:28:29)
28.  ローヤル・フラッシュ 《ネタバレ》 
舞台は19世紀半ばの各地で革命騒ぎが煮えたぎっていた頃のヨーロッパです。アフガン戦争で、攻められた砦の中でひとり生き残ったがために英雄と勘違いされて有名人になった軽騎兵フラッシュマン大尉が主人公。その主役を張るのがマルコム・マクダウェルですが、意外なことにリチャード・レスターの映画に出演したのは本作だけだったんです。そこにビスマルクやローラ・モンテスそしてバイエルンのルートヴィッヒ狂王など実在の人物を絡めた、この頃のレスターがハマっていたドタバタコメディです。ビスマルク役がレスター剣劇には欠かせないオリヴァー・リードでございます。でもリチャード・レスターはこういうアクション・コメディの演出が下手というかはっきり言ってセンスがなく、最後までなんかモタモタしたまま行ってしまった感が強いです。『三銃士』あたりから始まった傾向ですけど、この監督は大掛かりなお話よりもこじんまりした世界でのシュールな笑いじゃないと本領発揮ができなかったみたいです。こういうところは、あのぶっ飛んだケン・ラッセルの方が上手だったと思えてなりません。 高貴な方のそっくりさんが登場というヨーロッパ王室ものの定番プロットもあり、途中から二役のマルコム・マクダウェルはそれなりに頑張っていたかと思います。この人が善玉というかヒーロー役を演じたのは70年代のこの時期だけだったみたいで、それ以降悪役やアンチヒーローに特化したのは正解だったんじゃないでしょうか。
[DVD(字幕)] 5点(2016-10-09 22:06:06)
29.  ローマで起った奇妙な出来事 《ネタバレ》 
ブロードウェイ・ミュージカルの映画化なんだそうですが、リチャード・レスターが監督だってことを差し引いてもかなり凡庸な出来でございます。愉しめるところと言えば、『プロデューサーズ』のゼロ・モステルの顔芸がたっぷり拝めるところでしょうか。こういうタイプのコメディアンは日本人には受けが悪いですが、私はなぜか好きなんですよね、この人。アカ狩りに引っかからなければもっとハリウッドで活躍できた人なんですけどね。 全篇スラプスティックなコメディの連続ですが、ほとんど泥臭いと言ってよいほどのセンスはいかにもリチャード・レスターらしいですね。ブロードウェイがネタ元とは思えないぐらいミュージカル・ナンバーもえらく少なかったですしね。でも偉大なるバスター・キートンが出ているので一点プラスです。セリフはありますが彼らしい寡黙なパフォーマンスは、終盤のドタバタ劇の中では「こんなの俺の趣味じゃないよ」と嘲っている様な気がしました。
[ビデオ(字幕)] 5点(2014-11-20 21:40:55)
30.  ロック・ミー・ハムレット! 《ネタバレ》 
まずこの映画は、S・クーガンという癖のある俳優が観る人にとってセーフか否かで評価が大きく分かれるでしょう。私はまあかろうじてOKでしたが、ダメならば観るのはすぐ止めた方が良いでしょう。 落ちこぼれの集まった演劇クラスの教師が、自作の脚本でコースの存続を賭けた大勝負に出るという、なんか今までにさんざん見たことがあるプロットではあります。その劇がシェイクスピア『ハムレット』の続編というか後日談だというところがまあこの映画のミソです。ところがこの映画の脚本を書いた人、シェイクスピアにも『ハムレット』にも造詣がなかったみたいで、肝心の『ハムレット』がまったく生かされていないのが痛い。M・ブルックスだったら面白い『ハムレット』のパロディを創ってくれたろうに、どういうわけか演劇だったはずなのにミュージカルになっています。そしてその続編のストーリー自体が妙にイエス・キリストを前面に押し出した様な展開で、これじゃあ『ロック・ミー・セクシー・ジーザス』という邦題にした方が判りやすいぐらいです。 まあこのミュージカルのアイデアは、『glee/グリー』を先取りしているところもあって面白いんですけど。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-07-07 23:30:18)
31.  ローズ・イン・タイドランド 《ネタバレ》 
久々にきましたダークなギリアムの真骨頂、もう俺は撮りたいものを撮ってやるんだ!という意気込みというか開き直りがビシビシと伝わってきました。あんな可愛い子にヤクの注射器を準備させる演技をさせるなんて、もうここでこの映画を観るのを止めちゃった人もけっこういたでしょうね。おまけにそこはかとなく漂う幼児性愛的な雰囲気、その分野に耐性の低い自分にはちょっと強烈なインパクトでした。読んだことがない私にはどこまで『不思議の国のアリス』をモチーフにしているのか見当もつきませんが、ここまでグロテスクにしちゃうともう関係ないでしょうね。恐るべきJ・フェルランドの演技、なんでアカデミー賞にノミネートされなかったのか実に不思議です。たぶん題材がヤバすぎたので、アカデミー協会もひいちゃったんでしょうね(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-01-30 21:30:39)
32.  ロミーとミッシェルの場合 《ネタバレ》 
それにしてもこのミラ・ソルヴィーノとリサ・クドロー、二人ともでかいですねー、身長が180センチぐらいありそうですねー。 ハイスクール卒業10年後の同窓会というテーマは意外とありそうですが、コメディ映画としては珍しいプロットですね。二人のキャラクターからしてお下品なシチュエーション・コメディかと思ったのですが、大してはじけてなく予想外の大人しさでした。せっかく「ガーリー・ムーヴィーのイーディス・ヘッド」モナ・メイの“バリバリ・ボディコン”ルックをまとってふたりとも頑張ってるのにねえ。まああまり真面目に観ることもない内容ですが、ラストのダンスシーンではヘンなダンスをソルヴィーノとクドローに踊らせていて、なんか思いっきりすべってますよね。ここは本来なら大いに盛り上がるところですが、この監督はこれがうけると思ったみたいなのですが大失敗ではないでしょうか。 ミラ・ソルヴィーノは好きな女優ですが、オスカーとってからろくな映画に出演していないのが残念です。
[DVD(字幕)] 5点(2010-07-26 21:35:34)(良:1票)
33.  633爆撃隊 《ネタバレ》 
第二次世界大戦で、ノルウェーのフィヨルド奥深くに作られたドイツ軍のロケット燃料工場を破壊する英空軍の作戦を描いたフレデリック・E・スミスの小説の映画化です。この工場は断崖の奥深くに建設されいて直接爆撃ができないので、工場の上の岩の壁に爆弾をぶつけて断崖ごと押しつぶす戦法しか成功の可能性はない。しかし工場までのフィヨルドの壁には対空砲がぎっしり並んでいて撃墜される危険が高い、生産された燃料が積み出されるまであと17日しかない、さてどうするのか? ストーリー自体はアリステア・マクリーンの冒険活劇に近いものですが、なんと言ってもこの作品の主役は「驚異の木製軍用機“Wooden Wander”」モスキート爆撃機です。「空軍大戦略」が製作されるまで第二次世界大戦の航空戦をテーマにした最高峰の映画と言われただけあって、実物のモスキートが飛び回るシーンは航空ファンには必見です。しかしこの映画はドラマ部分の演出が雑で、攻撃前にレジスタンスが対空砲を攻撃して無力化するサブ・ストーリーもまるでマカロニ戦争アクション映画の様な安っぽさで泣けてきます。結局レジスタンスは全滅するのですが、ゲシュタポに囚われたジョージ・チャキリスは作戦が漏れるのを防ぐためにクリフ・ロバートソンが操縦するモスキートに爆撃されて殺されてしまいます。このエピソードは、戦争にかけては飛びぬけて冷酷だと言われる英国人気質が良く出ているなと思いました。結局工場は岩塊に押しつぶされて任務は成功するのですが、爆撃隊は全機撃墜されてしまいます。悲壮感あふれる結末ですが、そこら辺が妙に淡々としたトーンで描いているのがなんか物足りなさを感じました。これも英国流戦争観なのでしょうか、同時代のハリウッド製戦争映画との違いを感じさせられました。ちなみにジョージ・ルーカスは、本作のフィヨルド爆撃シーンを観て「スターウォーズ」のデス・スター攻撃シーンのアイデアを思いついたそうです。狭い渓谷の間を航空機(宇宙船)が突進するところは確かに良く似ていますね。
[DVD(字幕)] 5点(2009-10-03 23:28:19)
34.  ロザリー・ゴーズ・ショッピング 《ネタバレ》 
えー、一言で言うと、P・アドロン版『お買いもの中毒な私』です。 ロザリーはアメリカの片田舎アーカンソーに住むドイツ出身の主婦で9人の子持ち。旦那は農薬散布の会社に勤めるパイロットで、空軍時代にドイツでロザリーと結婚。映画は「お買いもの中毒」としか言いようのないロザリーがカード詐欺まがいのハチャメチャな生活を繰り広げるのをシニカルに見せてくれます。ロザリーだけじゃなく子供たちも消費生活にどっぷりつかっていて、家族だんらんで観るTV番組は録画されたCMだけというのがとってもヘンです。 P・アドロンという監督は「家族」にこだわる人みたいですが、モノ・消費だけでつながっているこの一家をブラックに見せています。 この映画はそういうプロットは大変興味深いのですが、いかんせん後半ハッピーエンドで締めてしまっては何が言いたいのか判らない怪作になってしまいました。カトリック教徒のロザリーは教会で神父に懺悔すれば罪が消えると思っていて、まめに懺悔しに行くのはとっても面白いのですがね(懺悔を聞かされる神父がJ・ラインホルドで、こいつがまた傑作なキャラです)。 ロザリー役は『バクダッド・カフェ』でお馴染みのM・ゼーゲブレヒトです。
[ビデオ(字幕)] 4点(2010-08-03 23:19:17)
35.  ロールスロイスに銀の銃
この映画が『バッド・ボーイズ』の原型で“元祖・バディムーヴィー”と言うことなんだそうだが、現在の眼で観れば単なるテンポの悪い刑事ものでしかありません。なんでも初めてハーレムでロケした映画という名誉もあるそうですが、そりゃ当時の治安状況を考えれば黒人監督じゃないとムリだったでしょうね。棺桶エドと墓掘りジョーンズの刑事コンビも今の視点では単なる類型的すぎるキャラにすぎませんが、何しろこの二人を演じる俳優の演技が酷すぎる。アクションのキレも悪いし、要はこの監督の演出力の問題ということになるでしょう。オシー・デイヴィスといえば監督としてよりもスパイク・リー作品の常連俳優としてのイメージの方が強いわけで、映画監督としての力量は大したことなかったというのが実情だったみたいです。せめてもう少しキレのある脚本だったら傑作になったかもしれない素材だけに、惜しいことしました。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2019-05-11 23:05:23)
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