1. わたしは生きていける
《ネタバレ》 世界崩壊系ドラマではありながら、主軸は「一人の少女の生きかた」である。第三次世界大戦は、ただの1要素。いい人もクソヤローも出てくるけれど、デイジーにさほど影響を与えない。 食べ物に困ることもほとんどないので、サバイバル度は全くない。脅威は常に人間だし。 旅を通じて、自分の力で道を開くことで自分の視野がいかに狭かったかを気づく話である。 でも、その原動力は結局「愛」なので、少女の成長を描いた恋愛映画と言ってしまっても良かろう。私は、愛だ恋だというものがなくてもたくましく生きていける女の子のほうが魅力を感じますが…。 [映画館(字幕)] 7点(2015-04-10 01:18:26) |
2. 私の男(2013)
《ネタバレ》 海炭市叙景を見た時も思ったが、熊切監督は物語が淡々としていても画作りが巧いからか間が持つ。殺人が起きても、それは一種のスパイスであり、物語にそこまで大きな波紋を与えない。刺激的なシーンは点で発生するが、それが全体の淡々とした雰囲気を変えることはない。 そのせいか、どうも映画の中に入り込めない。入り込まれることを拒否しているかのよう。 淳悟(浅野忠信)と花(二階堂ふみ)の絡みのシーンは印象的に描かれ、ドキドキさせられる。 しかし、それ以外の日常のシーンでの二人がどこまでつながっているかは読み取りづらい。淳悟は、娘として花を愛したいが性欲に逆らえないし誰にも渡したくない。花は、淳悟は私の男(自分のもの)であり誰のものでもない。恋愛関係とも親子関係とも違う妙な関係性であり、他者の介入は許されないのである。 もう放っておけばいいんじゃないの? 正直、そんな二人を見せられても全然感情が動かないけど人間同士が対峙している時の絶妙な緊張感やら、流氷やら、二階堂ふみのエロティックなシーン(ギリギリ見えない!)やら、見どころは多い。 [映画館(字幕)] 7点(2015-03-31 01:46:48)(良:1票) |
3. ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!
《ネタバレ》 ちょっと期待はずれ。 若いころの仲良しメンバーを集めて、12軒のはしご酒という伝説を達成しようとしているうちにSF的展開になっていくお話なんだが、序盤30分くらい笑いどころも少なく地味。××との戦いが始まってからは笑えるシーンも増えて、「これどうなっちゃうの?」的なワクワクがでてくる。それなのに、話のシメ方が全然気持ち良くない。 その伝説達成が物語の真相や解決に大きく関わってくるんだろうな、と思いきや全然関係ないってのは本当に腰砕け。 全体的にアイデアが足りてない印象が否めない。ゾンビもの、警察もの、ゲームもので 「そう来るか!」ってな感じでガンガン面白いものを作ってきたエドガー・ライトだけに残念。SFものと酔っぱらいものをうまく掛けあわせられなかったようだ。 [映画館(字幕)] 6点(2014-05-03 18:41:28)(良:1票) |
4. 藁の楯
《ネタバレ》 一般人やら警察やらが冷静かつ論理的な判断ができなさ過ぎじゃないか。 そいつを守る価値が有るかどうかなんかで、そんなに葛藤するものなのか。 そんなん許したら社会はめちゃくちゃになっちまいますよー、って分からないものか。 問うべきは、司法制度の方じゃないの?いちいちセリフが長いよ。 特に酷いのは、SPが油断し過ぎ。松嶋さんなんか臭いを発しにきただけで足引っ張り過ぎじゃないか。その他もろもろ言い出せばきりがないほどに粗だらけの映画だがそれなりに楽しかったですよ。 藤原くんがホントにクソなのが良いです。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2013-11-04 11:56:45) |
5. わたしを離さないで
凹んだ。設定が非道だから、てっきり逃亡劇になると思ったら、そんな非道な運命を受け入れていることが前提だもんで、物哀しいことこの上ない。原作読もうかしら。ちょっと後半駆け足に感じた。 [DVD(字幕)] 7点(2012-05-09 22:49:11) |