2. 私の中のあなた
《ネタバレ》 姉を救うためのドナーとしてこの世に生を受けた妹が、法や人間の力を信じて必死にがんばる母親に対して問題を突きつけるという映画…。母親はアメリカそのものなのか…。初めは、訴訟社会のアメリカなら在っても不思議ではないストーリーだが…と訝しく思いながら観ていた。けどとんでもない。最後はすべてのことが納得できる。というより何一つ余すところなく、深く大きな結論に、観る者をも巻き込んで到達する。 妹が最後に一人で語る次の言葉。「なぜケイトは死に、私たちは残ったのか。その答えはない。死は死、誰にも理解できない。私は姉を救うために生まれたが救えなかった。だがそのことは重要なことではない。重要なのは私にすばらしい姉がいたということ、いつかきっとまた会えるということ…」。死んでいったケイトに自分たちがいっしょに一つになって繋がっていることに気づく。 世に終末医療の問題といわれるものが、深く解けない問題をわたしたちに突きつけているのだということを、改めて考えさせてくれる好い映画だった。それにしても、この「シネマレヴュー」ってありがたいですよね。あらかじめ高得点の映画だけを録画予約できるから…。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-06-10 20:24:35) |