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1.  PERFECT BLUE 《ネタバレ》 
良く出来てるなという印象 わずか82分というランタイムに凝縮した二転三転するストーリー 深く読み解くと色々な意味に受け取れるエピソードの連続 今敏監督の話はどれも複雑で何が現実で何処が幻想なのかわからなくなる 冒頭から出て来る気持ち悪いにーちゃんが、2人組になったチャムのコンサートで未麻の幻を見るシーンは秀逸だ 今見るとかなり悪質なストーキング行為だがこの時代はまだ黙っているのが普通だったのか? その辺だけが違和感があったが、1998年という微妙な昔なので許せる 典型的アニメ美人のヒロインと気持ち悪い顔の普通の人達の対比が特徴的だ 劇中劇の「ダブルバインド」やアイドルグループ「チャム」の曲まで手抜き無い出来で驚く 架空のアイドル「チャム」の曲をちゃんと聞きたいと思ったのは驚きだ 冒頭から出て来るキモイにーちゃんがやはり未麻の周囲で事件を起こしていたのは当たり前すぎてオチ的にはちょっと不満だった キモイにーちゃんが実は未麻の見方だったりしても面白かったんじゃなかろうか ラストのドンデン返しは衝撃的 キモいにーちゃんの死で方が付いたかに見えたのでなるほどこうくるかって感じ 難を言うなら偽未麻の豚おばさんが異常に身軽な説明がつかない事 ここだけが???で最後までひっかかった だれかこの部分に説明をつけてもらいたい しかしこの監督「東京ゴッドファーザーズ」でも思ったがエンディングがちょっとくどい そこだけ漫画ぽくしなくてもいいのにって思う どちらにせよ大変な傑作 惜しい監督を亡くしました
[ブルーレイ(邦画)] 8点(2015-07-05 13:54:29)
2.  紅の豚 《ネタバレ》 
ジブリでもっとも好きな映画 とにかくセリフが珠玉 ポルコのハードボイルドなダンディ振りは尋常じゃ無い 「粋」って我慢なんだなってはっきりわかる貴重な映画 債券を勧められた銀行員に「そういうことは人間同士でやんな」と吐き捨てる カッコよすぎる 唯一ポルコを昔の名前のマルコと呼ぶ熟女の方のヒロイン、マダム・ジーナが「飛行機乗りは女を桟橋の金具ぐらいにしか考えてないんでしょう!」というセリフもグッと来る この後でポルコが「飛ばない豚はただの豚だ」という超有名なセリフで切り返すが、自分はこの直前のジーナのこのセリフが好きだ そもそも今の時代に自分を金具と表現する女は存在しない、男の憧れを乗せたノスタルジックなこのセリフは抜群の破壊力 武器屋の坊主が親方に「戦争と賞金稼ぎとどう違うの?」と問うと(どっちも殺し合いでしょ。ということだろう)親方が「戦争で稼ぐ奴は悪党だが賞金稼ぎで稼げない奴は能無しだ」とほざく 戦争は嫌いといいながらも戦闘機描写や重機関銃やら弾丸やらの描写が非情にリアル ここでも「風立ちぬ」でも思った、宮崎駿の武器オタク振り 戦争は嫌いだが戦闘機や武器はカッコいいぞという気概が透けて見える とにかくシナリオの出来が神懸かっている これまで何度見直したかわからないが「さくらんぼの実る頃」を聞くとまた見たくなる傑作
[ブルーレイ(邦画)] 9点(2015-02-18 10:48:22)(良:1票)
3.  ガメラ2  レギオン襲来 《ネタバレ》 
前作は結構古さを感じたが1年しか経っていないのに今作は古さを感じさせなかった 前作ヒロインのシャツインパンツとか伊原剛志のへんてこな髪型のせいかな 前作で違和感があった部分が見事に解消されている 前作の本田博太郎の様なマンガ的キャラはいなくなり特撮も一部CGを巧く使ってよりリアルになった 仙台消滅のVFXとかも衝撃的だ この辺の特撮とCGの兼ね合いがちょうど良いんじゃなかろうか 以後イリスではCGが多用されてつまらなくなっている 怪獣のいる風景として引きのカメラが多用されてよりリアルな怪獣映画となっている 空港でレギオンとガメラの戦闘を飛び立つヘリから俯瞰で見るとかカメラワークも新鮮『クローバーフィールド』を彷佛とさせた 爆発シーンを背景に見栄を切るレギオンとか消滅した仙台に佇むガメラとか美しい景色も健在 ガメラの造形も前作よりさらに凶暴な感じ レギオンにおいては歴代怪獣造形としても傑作である ガメラが吐く元気玉のエフェクトもより迫力を増している 自衛隊の協力も前回どうりだが例えば戦車が集団で戦闘するシーンよりも一般道を走行する戦車隊のほうがよりリアルに緊迫感を感じさせる巧い演出があった ラストの反則とも言うべきガメラ最終奥義も劇場で見てぶっとんだのを思い出した そういえば当時1996年で見た年のすべての映画の中でナンバーワンだったなぁ  傑作怪獣映画だと思う
[ブルーレイ(邦画)] 8点(2015-01-16 17:49:46)(良:1票)
4.  Kids Return キッズ・リターン 《ネタバレ》 
決しておりこうさんじゃない二人の主人公の青春と挫折のストーリー まったく違う話だけど「モンスターズ・ユニバーシティ」を思い出した どうしようもなくバカな二人の挫折の話だが妙に爽やかな気持ちになる 主人公の二人だけではなくて高校時代のクラスメイト達の人生や挫折も同列に描くのはなかなか巧い 北野映画特有の超短いシークエンスでクラスメート達のその後を印象的に描くのはバツグンだ エロ映画館にいろんな奴が繰り返しバカな仮装して現れるとか、成人映画のタイトルが「悶えろ青春」だったり、くだらない北野ギャグも健在 久石譲の音楽も抜群 ストーリーの説明がまったく無い上にセリフが聞き取りにくいのでヘッドホンとかで集中して見たいと思った バカな二人を見ているだけで遣り切れない気持ちになるが、いつもの北野映画に比べるとずっと希望がある 北野映画は「世間は常に甘く無く、人生は残酷である」ということを繰り返し描くがこの映画は二人が若いだけに希望がある ラストにシンジが「俺たちもう終わっちまったのかな?」と聞くとマサルが「馬鹿ヤロウ、まだ始まっちゃいねーよ」と答える 「そうそうお前達はまだまだこれからだよ」といってやりたい一作
[ブルーレイ(邦画)] 7点(2014-12-01 16:05:34)
5.  HANA-BI 《ネタバレ》 
たけし久しぶりの刑事役 今回の主人公が北野映画中もっとも無敵 負けるシーンがほとんどない しゃべらないが強い ヤクザ達はさほどアクがないさっぱり系ヤクザでとくにメインでも無い しかしいつもにも増してキャストが徹底してDQN あいかわらず破滅型の主人公でラストは「ソナチネ」と完全にかぶるが、主人公の妻が余命幾ばくも無いので切なさでは数段勝る 「ソナチネ」のエンディングには違和感があったのでもう一度納得出来るシチュエーションで作り直したかったのかもしれないな 哀しいが妙に清々しさがあった 北野映画は必ず主人公の破滅で終わりたいという気概を感じる 前半、時系列がめちゃくちゃで少しわかりにくいが、要所要所に出て来るやられ役DQN達が繰り返しどつかれるシーンにはシンクロしていると思った その辺の構成はすごくうまい それまでの作品よりも肩から力が抜けてる感じが非常にスムーズで見やすい 同じ様なシチュエーションで作り続けた研ぎすまされた感がある あいかわらず暴力シーンにタメが無くクール あっさり系ヤクザ達の中で唯一の迫力ある白竜を瞬殺する 今度会ったら殺すと宣言していたチンピラも問答無用で射殺 全体的には何時もの北野風ファンタジーでリアリティは無いが、久石譲の音楽とも相性が良くてエンディングの哀しさを最大限に演出する 北野映画中期の傑作と言えるんじゃなかろうか
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-01 15:40:00)
6.  3-4X10月 《ネタバレ》 
北野映画らしいカメラワークや間の取り方、セリフ回しを充分に楽しめる映画 北野映画としては2作目「その男、凶暴につき」で評価されたクリエイティビティをさらに強調した映画になっていて北野表現がもっともわかりやすく、その分鼻につくかもしれない しかし好きな人はこれが一番好きかもしれないな 主人公のセリフはほとんど無く、無表情で棒のようだ 脇を固める人達も身内のたけし軍団で決してうまいとはいえないキャストばかり これはたけしが俳優なんてどうだっていいじゃん的な方向を究極まで突き詰めた結果の様に思えた そう言う意味では自分の才能に自信があってガツンと作った感がある 見ていて安定感がある しかしこのキャストではヒットは見込めない(笑) ヤクザの世界を徹底してカリカチュアしていて怖さを通り越してかなり可笑しい すべてがブラックユーモアで出来ていてほぼファンタジーである 見送りの三振をフルで見せる 何度も繰り返して名前を呼ばせる ビールで殴った後でもう一度ビールで殴る もう止めてやれと言いたくなる程、延々と女を小突く タイトルもジョーク以外の何者でもない この辺のセンスはやはり日本人離れしていると思った その分日本人には受けないだろうなとも思う 前半は非常に面白いが後半はブラックすぎて笑えない 北野映画に共通するがエンディングにカタルシスが無い 毎度のバッドエンドには唖然としてしまう 無関係な恋人の石田ゆり子まで自爆して果てるのはたけしも人が悪すぎる 夢オチ的なラストはまったくピンと来なかった このラストなら何度も何度も繰り返しのギャグが全編に渡っているのでスゴロクの振り出しを思わせる演出、あるいはパラレルワールド的な演出でオチにするべきじゃなかろうか とりあえず北野らしさの見本のような映画である
[DVD(邦画)] 7点(2014-07-29 00:09:28)
7.  スワロウテイル 《ネタバレ》 
冒頭、警察の死体安置所で葬式を挙げる不思議な人たちの中で、ベッドに寝かされている人物のシーツを剥ぎ取ると雪のように白く美しい全裸死体が現れる 真っ白な体に黒々としたアンダーヘア このファーストシーンは衝撃的 この時点でこの映画がただ者じゃないと思わせる 英語や中国語、日本語が入り交じったイェン・タウンの世界観は見事 役者たちのセリフも秀逸 脚本が抜群である 登場人物が多いが誰ひとりおざなりになっていないのは脚本が良いせいだろう 原作も読んだが原作は偽札のシークエンスが政治家のスキャンダルになっている 政治家のスキャンダルで殺し屋が殺しまくるとかリアルさにかけるので映画版の偽札の話にして正解だったと思う 映画のための原作ということなので作家本人が練りに練った脚本は原作をも超えると言う希有な映画になっている フェイホンも最後は取調中に刑事に殴り殺されるというオチも意外性と切なさで原作以上に移民の哀しさを表現した ちなみに原作はハッピーエンドだったがそれはそれで良いと思った それにしても岩井俊二は女を綺麗に撮るのがうまいな 逆光の柔らかい表現が抜群だ 古い映画なのに今時の手持ちカメラとかを多用して古さを感じさせないのはすごい イェン・タウンの猥雑な感じがどれもセットぽくてそこはいまひとつだが、近年のCGとか普通に使える時代じゃないのでしかたがないかな 渡部篤郎と山口智子の殺し屋コンビの存在はこの映画一番の違和感で好き嫌いがあるだろうが、私はすごくに好き 彼らのスピンオフの物語が見たいくらい 渡部篤郎のランという役は『FRIED DRAGON FISH』のナツロウと同一人物らしい 『FRIED DRAGON FISH』は非常に好きな映画なので彼に再会できて嬉しかった エンディングはアゲハとの会話の後で、リョウ・リャンキはランに狙撃されたのだろうなと思うと悲哀で胸が痛い、非常に優れたエンディングだと思う ちなみにリョウ・リャンキがレストランでヤクザ達を指鉄砲で次々に射殺するシーンはアイデアを含め始めて見た、名シーンだと思う 汚い町並みに美しい音楽を会わせるのも巧くて 中盤グリコが歌うマイウェイも心が震えた 大傑作である
[ブルーレイ(邦画)] 9点(2014-07-23 22:33:12)
8.  レザボア・ドッグス 《ネタバレ》 
タランティーノの初期の傑作 久しぶりに見た 冒頭からくだらないオタク話が続いてチップを払うの払わないのと、どーだっていいぐだぐだな展開から一転して、オールドポップス「Little Green Bag」をバックにスローモーションでチームの紹介が始まるファーストシーンはめちゃめちゃクール 以降強盗シーンはまったく出てこないのに緊張感ある展開で先が読めない アクションシーンもほぼ無く、ぐだぐだなオタク会話が長く差し挟まれるも音楽の使い方などかなりクール 時系列がめちゃくちゃで最後まで見れば全体が見えて来る様になっている ラストもくだらなくて、あっと思うバカ展開から一転してギリギリの極限状態のままEND マジメにリアルってこのぐらいくだらないものかもしれないなと思わせる 狂犬達が集まって誰が強いか吠え合って威嚇しまくりの犬の群れ、タイトル通りの「Reservoir Dogs」そのものである クールとしかいいようがないがいかんせん、ぐだぐだなオタク話が長過ぎる まぁ次作がパルプ・フィクションだからしかたがないか
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-06-24 22:15:28)
9.  ソナチネ(1993) 《ネタバレ》 
北野映画ってこんなんだよねって感じの代表作 おかしな間、ためのない暴力、らしくないキャスト、笑えない悪ふざけ、遠い目線、北野映画のすべての要素が満載だ キャストが遠い目をするとバイオレンスシーンになるのがお約束 ヤクザの夏休みを青い空の下で延々と描く 花火をしたり、踊ったり、落とし穴を掘ったり、ビーチで相撲をするシーンは、部屋の中で和気あいあいとトントン相撲をするシーンと繋がっていて楽しい しかしその先の悲劇を予感させて、切なくて哀しい名シーンだ エンターテイメントからは少し遠ざかるが非常にバランスがいい作品だと思う ラストで自殺するたけしは今となってはわかりやすすぎてあまりにも文芸チック 今のたけしだったらもっと違ったラストになっていた気がする
[ブルーレイ(邦画)] 8点(2014-06-09 17:31:48)
10.  GONIN 《ネタバレ》 
オリジナルよりも10分長いリアルエディション版を見る 石井隆最高傑作 石井隆はあれこれ見たがやはりこれが最高 なによりも石井隆の描く純愛が今作は同性愛であることが大きい いつもの男女の恋愛は石井の場合必ず純愛であるが故に、持ち前の過剰演出と俳優のオーバーアクトがじゃまになって見ていられない時が有る しかし殺し屋と弟子の愛情まで(もち男同士w)、ことごとく愛情が純愛であるところは石井隆の真骨頂だ しかしその恋愛そのものはかなり屈折していて一筋縄じゃないところも哀しくて説得力が凄い たけしの抑えた芝居と、普通なら鼻につくオーバーアクトの本木雅弘の芝居がぴったりとはまった感がある 話の展開も読めないし竹中直人の自宅でのエピソードもギョッとした メインキャストの5人が殺されてゆく順番もかなり以外で自分的にはまったく読めなくて、そういう意味でも楽しめた キャラ作りが抜群でメインの5人だけじゃなくヤクザ達にもちゃんと見せ場があってすべてのキャラが立っている とくにたけしの登場シーンはぞくっとした 女が出ない石井隆も珍しいが男同士の恋愛映画としても抜群で、本木演じる三屋の美しい横顔で終わるエンディングも心に残った
[DVD(邦画)] 8点(2014-06-09 16:45:35)(良:1票)
11.  老人Z 《ネタバレ》 
大友克洋&江口寿史のコラボアニメ 大友臭強し さすがにコンピューターの表現とかに時代を感じる じじいを助けるのがやっぱり病人のじじいという所はなんかいい コンセプトは良いがディテールにヒロインがじじいを助ける理由が薄い 最初から厚生省が悪いと決めつけすぎだが、厚生省の役人が途中から味方になるのは以外で面白い 海に行ってじじいとコンピューターが一緒に旅立てば泣ける展開になるのに、助かったじじいをまたコンピューターが迎えに行くラストは笑わせたいんだろうがそれまで力を尽くしたヒロイン達の悲鳴で終わるのはかなり不快だ ふざけすぎ アニメに限らず日本のSF作品は何故ギャグの要素を入れなきゃいけないのだろうか 毎回不思議に思う 乗り切れないでしらける私が悪いのだろうか?
[DVD(邦画)] 6点(2014-05-21 13:30:58)
12.  アイアン・ジャイアント 《ネタバレ》 
音楽の使い方とか効果音とかが旧き良きアニメって感じ 往年のWBアニメ「トムとジェリー」を思い出す 絵も美しい名作アニメの血統を感じる 反面古くさく幼稚 盛り上がりにかける ロボットは無骨なデザインだが表情ゆたかでかわいい ラピュタのロボット兵にイメージがそっくりだ FBIかCIAのエージェントらしき男が最後までイライラさせる エンディングは感動的だが完全に予定調和 あまりにも王道でおもしろさにかけるがハッピーエンドなので良しとしよう  評判が良かったので期待したが、思ったより普通で期待した程面白く無かった印象だ
[DVD(字幕)] 7点(2014-05-21 10:44:24)
13.  愛の新世界 《ネタバレ》 
以外にも、タイトルから想像した愛の深淵なイメージとは程遠い、まだまだバブルの残滓が香るオバカ映画だった 映画全体を通して貫かれるのは楽しければいいじゃん的なバブル直後の軽いイメージ そこに7~80年代に描かれた若者の鬱屈した暗い影などは微塵も無い 楽しい事だけをやっていても生きて行けたお気楽な世代の話である 幼稚園のお遊戯並みの劇団に打ち込むヒロインが、何の危機感も無くSMの女王様に君臨する様は、時代を走り抜けるような疾走感があって爽快だ 徹夜で遊んでタクシーで帰って、ポルシェでカーチェイスごっこ ほんとにいい時代だったなと思う 途中まではあまりのくだらなさにどうしようかと思ったが最後まで見ると、これはこれでお気楽な表現としてはつき抜けていてたいしたもんだと思う様になっていた 萩原流行も役者史上、初めてイイと思った しかし見る人にとってはあまりにも下らないと思う可能性もあるので注意が必要だ しかし冒頭の鈴木砂羽の机の角に潰されたプルプルのおっぱいだけでも見る価値がある(笑)
[DVD(邦画)] 6点(2014-05-10 14:34:15)
14.  四月物語 《ネタバレ》 
岩井俊二演出の小品 たわいない話だが松たか子が抜群だ 「みずみずしい」と言う言葉がぴったりの映画 高校を卒業して実家から離れて大学生活を始める、長い人生の中で一番きらめいている時期を、一番いい時期の松たか子で表現している こんな時期が自分にもあったかな?あるいは、あったあったと思わせる、又はうらやましく思い起こさせる、ノスタルジックな作品だ ラストのセリフはいくらなんでも恥ずかしい、笑ってしまった 67分という尺がちょうどよくこれ以上長いと見ていられなかっただろう 劇中劇の「生きていた信長」はなんだったんだろう もしかしたら瑞々しい新生活に対して対照的なモノクロ生活のようなものか?だったらちょっと無くてもいいかな そうすればもう少し尺が短くなってちょうどいいかも くそじじいになったらもう一度見て、がっかりして死ぬのも悪く無いと思わせる映画だった (笑)
[ブルーレイ(邦画)] 7点(2014-04-21 17:11:11)(良:1票)
15.  ブレア・ウィッチ・プロジェクト 《ネタバレ》 
モキュメンタリーの原点 すべてはこの作品から始まった記念碑的映画 当時ビデオで見た記憶があるがただのホラーとして見た POVとか当時聞いた事も無いし、映画自体は結構話題だったので最初からハードルが高かったせいか、てんで面白くないと思ったが今回見直すとそれなりに面白かった 恐怖演出は徹底的に抑えられている、そのせいで当時はものたらなかったんだろうな テントの中でパニックを起こして逃げるシーンは地味すぎて何に逃げてるのかすら判らなかったが、リアルに怖い時はこんなものかもしれない 現在のモキュメンタリーに比べるとかなりリアル 見直すと結構新鮮だった それにしてもアメリカ人はすぐにパニックを起こすな 後、モキュメンタリーの特徴だが罵る言葉多すぎ 英語って罵ってばかりの言葉だな エンディングは不気味だけどやはり特に怖くはない なにかを見て呆然とたたずむ男の後ろ姿に「ふぎゃあ!」と倒れる女 なんのこっちゃ?だけど不気味さはあるのでいいんじゃなかろうか
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-04-21 17:02:29)
16.  Love Letter(1995) 《ネタバレ》 
冒頭、雪に埋もれたヒロインの美しい横顔から始まる そのままカメラがパンすると美しい小樽の景色 その中を走るヒロインを延々と長回しで撮る 本当に岩井俊二は女を撮るのがうまいな いきなり始まるトヨエツとのキスシーンも息をのむ巧さ これほど美しくエロいキスシーンは見た憶えが無い 手持ちカメラで臨場感一杯で撮るシーンも、今時流行のカメラワークの様で95年の映画とは思えない巧さ 物語は事故で失った婚約者に、現在あるはずが無い住所に出した手紙から返事が届くミステリアスな展開 その後現在の恋人と謎の解明の為に小樽へ出向くが、そこで驚きの二重構造の物語が展開する これ以降かなりのネタバレです きおつけて下さい 見てない方は読むのを控えたほうがいいかも 「え、……そうだったの」みたいな話の構造 ……ヒロインは二人いた! しかも同じ顔! こんなことを言ってる時点で岩井の術中に見事にはまってるというしかないかな あいかわらず単純な私だ(笑)その後も図書カードの藤井樹ストレートフラッシュとかの伏線も丁寧に回収されていて中々巧い その時の中学校をポラロイドで撮りまくったヒロインは完全に中山美穂のPVと成っていた 中学の同級生の鈴木蘭々の挙動不審振りとか、担任の中村久美とかのキャラも少女マンガのようで笑える ヒロイン(渡辺博子の方)は現在の恋人に過去の婚約者の事を相談するとか、綺麗な女にありがちな自分勝手な奴でイラッとすることもあるが、逆にそれがリアルでもある エンディングでは、ヒロインが婚約者が逝った山に向かって突然、「お元気ですかー」って叫んだときには「はぁー?」って思ったが、それを何度も繰り返す内に「私は元気でーす!」と叫ぶヒロインの、めちゃめちゃな展開に何故か号泣している自分に驚いた これが岩井マジック! もう一人のヒロイン(藤井樹)の方にも中学時代の藤井樹からメッセージが届く なんとこれがタイトルの「Love Letter」だった 徹底してベタなロマンチストぶりにはまいったぜ、岩井俊二
[ブルーレイ(邦画)] 8点(2014-03-15 14:35:42)
17.  ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世紀 《ネタバレ》 
トム・サヴィーニの手によるリメイク オリジナルよりも登場人物のイライラ感は少ない 勿論これは、褒め言葉では無い その分すべてのイライラ感を地下のハゲオヤジが引き受けた この辺のイライラさせるキャストはオリジナルを踏襲したものだがオリジナルの方がずっと巧い しかし22年も経っているのでストーリーはこなれててテンポもよく、オリジナルよりも見やすい ほぼ同じ脚本なのでホラー映画に多いご都合主義の破綻もなく映画としてはオリジナルより面白いと感じた しかし冒頭の墓地のシーンからメインの屋敷、ラストの生き残ったバカ人間達のキャンプまでそっくりのイメージ作りはオリジナルをオマージュしすぎて新しさをまったく感じない もう少しリメイクならではの部分がほしかった ラストのオチも完全に読めるのでカタルシス不足 もっとハゲオヤジを苦しませて退治してもよかったんじゃないか オリジナルを越えているとは全然思わないが、オリジナルよりエンターティメントに振れているのは確かだと思う
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-02-24 15:54:04)
18.  PiCNiC(1994) 《ネタバレ》 
冒頭、こいつ!ぶっ殺すみたいな看護婦が登場したりして期待させる始まり しかし良かったのは教会で神父に会うぐらいまでで後は淡々とつまらない展開 いらいらさせる映像をただ並べただけに思える 伊藤かずえの存在とかその典型か 悲惨な状況に美しい音楽とかいつもの岩井俊二節だが今回は完全にすべってる感じ なによりも主要キャスト3人に最後まで感情移入できないのが最大の問題だ かわいくない この子達を何とかしてやりたいとかの気持ちになれない 悪いが死んでも何も哀しくない 空しさだけを感じて哀しさを感じない たびたびあげるCHARAの嬌声もイライラさせる 岩井俊二は95年から96年にかけて作品を大量に連作しているので今作はちょっと間違ったんじゃなかろうか エンディングも有りがちなラストで意外性を感じない、しかも美しさも感じない 少なくともここは美しくなければ意味がないだろう 実験的な映画だとすれば実験なんだから失敗もしかたがないと言うことか ただし、この作品がマヌケだからといって岩井俊二の才能を疑うものでも無いことは確かだ
[ブルーレイ(邦画)] 5点(2014-01-31 12:17:07)
19.  リング2 《ネタバレ》 
「らせん」とパラレルワールドの一品 原作どうりに作ったらまったくホラーじゃ無かったので作りなおしたのか ともかく「らせん」よりも少しホラーなのは間違いない しかしほんとにつまらなかった 映画としては「らせん」のほうがずっとマシ ……ずっとでもないか 前半いかがわしい実験でリングビデオを再現した結果、松嶋菜々子が死ぬあたりまでは並程度の出来 しかしそのあたりから何故か心霊物から超能力物に切り替わる そもそも子供と一緒に身を隠す松嶋菜々子の行動も不可解だ 伊豆大島に渡って又さらにいかがわしい実験を繰り返すあたりはまったくホラーからも遠ざかる それ以降、恐怖演出もほぼ皆無 井戸の中で出会う貞子は何故かのっぺらぼう 特殊メイクをけちったとしか思えなかった 全編を通して恐怖演出をほとんどしなかったのは何故なのか 精神病院に入院した女が部屋の中でチラッと見た貞子の横顔が唯一ちゃんとした恐怖演出だった 時間にして2秒ぐらいか(笑)そもそも原作からまったく離れたので「らせん」に比べると物語は一歩も前に進んでない リング1を繰り返しただけだ ならばリング1の貞子をそのまま出した方がずっと怖かっただろうに あの井戸から出る演出とかテレビから出る演出をまた繰り返して見せてくれた方がずっとマシだった 何故これを作ったのだろうか?「らせん」で物足らなかった部分を補う為なら徹底的に恐怖に徹するべきじゃなかろうか わざわざ中田秀夫を監督に据えたんだから、制作意図が真面目に不可解だ エンディングでも特殊メイクも何も無しでフカキョンが怖い顔するだけ、「リング1」の竹内結子と並べて額に入れて飾りたいと思ったのは俺だけか(笑) エンドロールに架かる曲においては真面目にひざカックンだ ある意味ここがホラー
[ブルーレイ(邦画)] 3点(2014-01-17 13:36:09)
20.  ロシアン・ブラザー 《ネタバレ》 
ロシアン・ブラザーとロシアン・ブラザー2 と2作続けて見た(英語字幕) ぼんやりした優男が結構タフみたいな映画 一作目より二作目のほうが面白い 一作目はちょっとストーリーが単調だ ギャング映画だが直接的な暴力シーンはほとんど描かれない 初期の北野映画のようなとぼけた会話や間がある 『BROTHER』とタイトルも同じ意味なので北野作品をオマージュしたものかも? 北野映画と違って主人公に徹底した都合良さがある 女にやたらモテるし最後にはちゃっかり大金を手に入れる 一作目で、毒づきながら乱暴に運転するタクシーの運転手にそっくりのドライバーが、二作目のアメリカで出てくるが、その運転手に「ロシアに親戚がいない?」みたいな話をするのがおかしい 二作連続で見るのが吉かも 手に入る物で武器を色々作るテロリストのような主人公がおもしろい とぼけた味の俳優だが2002年に事故で早逝したらしい
[DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2014-01-08 02:12:00)
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