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おばちゃんさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 919
性別 女性
ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/20084/
ホームページ http://tiaratiara.exblog.jp/
年齢 70歳
自己紹介 前からありましたっけ?[この方のレビューを非表示にする]とカスタマイズできる機能。最近ですよね? 知らないうちに進化し続けてますね、このサイト。また来ようと思います。

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181.  メラニーは行く!
5,5点を繰り上げて6点に、という感じ。ボーッと見てる分には、そうつまらなくはありませんでした。邦題のひどさには、ここまでくると、もう何か言う元気さえなくなります、リースは完璧に「オチャメ・ブス」から脱皮してかなり美人チャンですが、小さくまとまってきてしまった感じで、何か惜しい。もっととんがっていた時代のほうが、私には魅力的でした。総じてアラバマの人々については細かいディテールがよく描かれていたのはまあ当然なのかもしれませんが、対するニューヨークの人々の描き方が中途半端で、そこがつまらなかった気がします。彼女がどんな苦労をして都会でサクセスしたか、でもどうしてそれを捨ててまでアラバマのほうを選んだのか、どちらもはっきりしません。そのあたりが明確に描けていたら、もっと名作になりえていたかもね。
6点(2004-04-25 22:33:44)
182.  たそがれ清兵衛
本作は時代考証をきっちりやったと評判ですが、清兵衛の言葉の中に「とんでもございません」の一言が。これで、私は一気に冷めました。現代劇ならまだしもだけど、それでも間違っていることに変わりはないのに、山田監督ともあろう人の時代劇で、これはそれこそとんでもないことです。正しくは「とんでもないことでございます」でなければ! 時代物でこんな言葉遣いは、許されないですよ。静かなたたずまいはいいし、ナレーションの(岸恵子の)声やトーンも絵と合っていますが、あまりに説明過剰。これまた解せません。ヒロイン像が、小手先だけ新しさを装った、昔ながらの「耐える女」だったのも、やだやだ。古くさいですよ。ラスト、老けた娘が出てきたことも、訳のわかんない主題歌も興ざめ。映像そのものは見応えあったのでそこには敬意を表し6点としますが、実質は5,5点といったところ。世間の高評価は間違っていると思う。
6点(2004-04-23 22:05:26)(笑:1票)
183.  サンキュー、ボーイズ
これは予想外のひろいもの。しみじみした佳作でした。「若くして母親になった女性の自立と家族の再生」を描いていますが、そういうテーマにありがちな「エグさ」「ウザさ」はなかったですね。いや正確に言うと、最初のうちはかなり・・だったんですけど、主人公ビブの真摯さが読み取れるから、不快にはならない。そのあたりのさじ加減がお見事です。結婚以後の展開からシリアスになっていき胸が痛いけど、救いとなるのが、ほのかなユーモアや子どものかわいさ。まさにリアル人生!って感じ。子役ちゃんたちのかわいさと自然な演技はさすが「ビッグ」のP・マーシャルです。熱演ドリュー・バリモアはこれまではやや暑苦しく感じられることが多く苦手だったけど、だいぶ見直しました。邦題とパッケージのデザインやコピーがダサかったため、いわゆる感動系のサクセスストーリーはゴメンじゃー、と敬遠していたんですが、損しました。おーい配給会社! いい加減で、この手の勘違いはやめてくれーい! ところで最後に、レイが書類と一緒にジェイソンに渡した小さなものが気になって仕方ないんですが、最後に至るまで、あれが何だったかの種明かしはありませんでしたよね。見りゃわかるでしょ、ということなのかしら? 語りすぎはいやだけど、語らなすぎも、ときに解釈の混乱のもとになると思うんだけどなあ・・。ジェイソンがあっさりしまってしまったので、何か拍子抜けでした。ふと見つめて表情を変え、それからポケットにしまう、それくらいの演出はあったほうがわかりやすかったのでは?と・・。 でも、それでマイナス1点、というわけではないんですけどね。全体を考えての9点です。(それにしても、レイのあの情けない友だちを演じたのが「ビッグ」であの役をやった少年だったとは! 今ではまったくトム・ハンクスには似てないからわからなかったー! なかなか達者な俳優になったものです)
9点(2004-04-13 00:10:32)(良:1票)
184.  シティ・オブ・ゴッド
息子が借りてきたので、何の前知識もなく見ました。始まってすぐに、「ひえ~」とブットビ! TV放映などはまだこれからでしょうから、私は、何も知らずに無邪気に見始めた珍しい観客というわけです。すごくショックでした。「タランティーノがオモチャに見えるね」と言ったら、息子が「だろ?」と。オモチャは大好きだけど、こんなの見せられたら、しばらくタランティーノは見る気にならないです。作り手の意欲やきっかけも実はそのあたりにあるんだろうけど、そんな下心が感じられない完成度の高さに、脱帽です。
8点(2004-04-04 21:04:55)(良:1票)
185.  レインディア・ゲーム
こーゆー映画はチープさを楽しむもんヨ。このタイプに「マジ」になってどうすんの!? 「あーバカバカしかった、ギャッハッハ」。これで、おしまい。
7点(2004-03-30 07:44:19)(笑:1票)
186.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦
最近見かけないTV番組ですが、美保純さんがレンタルビデオを借りて視聴、直後に感想を語る、という番組でこれを取り上げていた回に偶然見かけました。「やっぱりこれの前がよすぎて期待しすぎたかも。いまいち~」と(言葉は正確じゃありませんが)ボヤいているのを見て、「何かやけに熱く語っているなあ・・そこまで感動したアニメって何?」と思ったのが、「~モーレツ!オトナ帝国~」を見たきっかけの1つでした。当然、流れで本作も見ました。感想は、美保さんとまったくおんなじ。うーん、私にもいまいちでした。私も「オトナ帝国に軍配!」と思うけどなあ・・。こっちはあまりに設定に無理がありすぎるところがやっぱりねえ・・。
7点(2004-03-23 16:57:53)
187.  青の炎 《ネタバレ》 
こりゃあきまへん。若者らしく見えない。おじいさんが描いた若者という感じ。蜷川作品という先入観? そうでもないと思うけど。セリフのやりとり、高揚感のなさ、どれをとっても老成しちゃってるんだもの。特に音楽の使い方ね。きわめてオーソドックス。これに関してはTVドラマを見てるみたいで、私、わるいけどわらってしまいました。いやTVドラマ以下だよ。東儀さんの音楽を使ったTVドラマ、こと音楽に関してはとてもよかったもの。そして、ダメ押しはあの「絵」ですね。美しすぎて「きれいごと」に見えてしまうのです。ストーリー的にも×。あの状況で家に帰す刑事というの、ありえないっしょ。ロードレーサー買っちゃう彼、というのも蛇足。何を狙ってかはわかるけど、そういう映画は、一番ダメ。何狙っているのかわからない、というのよりむしろタチがわるい。バレバレなのに伝わってないんだもの。ラストの映像は、「美化」と紙一重。これを、むかつくヤツはやっちゃってもいい、というメッセージと受け止める人はまさかいないでしょうけれど、でも監督に対して「そう誤解させたいんでっか?」とマジメに聞いてみたくなります。後半の展開はそう悪くない(あややは案外イイ)感じもありましたが、結局のところ「切なさ」のリアリティー=ほとんどない、というところがいっちゃん致命的だと思う。まあこりゃ、ずいぶんほめられちゃいるけど、二宮君の演技力不足もありましょう。段取りをこなすのに精一杯の様子でしたもの。若者のやりきれなさを描いた作品としては、『青春の殺人者』のほうが、完成度において未だにまさっていると思われます。
3点(2004-03-19 09:52:22)
188.  ザ・ロイヤル・テネンバウムズ
こんなに6点投稿の突出した作品、初めて見たかも(笑)。でも私も、仲間入り。私は点数をつけるとき「だいたいにおいて満足」だと7点、それにプラス何か1つ以上魅力ありと思うと8点、逆に「何かあと1つ足りないんだよなあ」と思うと6点をつけています。これって私にとっても6点にピッタンコ。何が足りなかったのかなあ。もしや個性派揃いの皆さんがそれぞれにエンリョしちゃった、って面もあったんじゃないかしら。でも「YOUはもっと突出してもイイよ」とリードしてくのが監督ってもんでしょ。キャストの個性の主張が「ドングリの背比べ」だったのが、一番惜しいかも。誰か一人くらい、もっと勝手にハジケちゃってもよかったんじゃないかしらねえ・・。手放しでよかったなあ、と思うのは音楽ですね。これはここ数年の作品では出色だと思いました。
6点(2004-03-18 00:31:14)
189.  ふたりのトスカーナ
2000年制作、という最近の作品だということにハッとしました。日本における反戦映画は、最近はとんと見ませんよね。本作は映画の完成度としてはいまいちだと思いますが、すごくシンプルに訴えかけるものがあって、本作だけではありませんが、こういう映画を今もなお作ろうとする作家がいることには、一定の評価ができると思います。
6点(2004-03-08 23:16:07)
190.  キューティ・ブロンド
ここにもありましたね、さりげない女の友情がいい感じの映画。キュートな魅力いっぱいのリーズ・ウィザースプーン、なかなかよかった。ちょっと「カラー・オブ・ハート」ですでに演じていたキャラとかぶっていて、そこは気になりましたが、むしろあの役からの発展形としての本作だったのかな。監督さん、若い人なんですね。がんばってるけどちょっと未成熟?という表現も幾つかありますが、でもそれも本作の魅力のうち。うまく構成されていることでステロタイプに陥っている作品もありますよね。これはもう、荒削りに見える部分も含め、むしろ新鮮な魅力いっぱいです。邦題がバカバカしいことでかなり損をしてますけど。これは正しくは「Legally Blonde」です、みなさん覚えておきましょう!
9点(2004-03-08 02:21:22)
191.  ドニー・ダーコ
点数のほとんどすべては、主役のジェイク・ギレンホールに。彼の主演による人気作「遠い空の向こうに」は私には最も苦手なタイプの作品だが、彼については新鮮な魅力が感じられると思ったし、ああいった作品に出すには惜しい個性派だと感じていた。本作を見て、これぞまさに適役だ、と。映画そのものは評価が難しい。好きでも嫌いでもない。何かわからなくもないけどなあ、という程度。たいていの場合は、主役を気に入ると映画全体を気に入ることが多いものだけれど、これに関してはそうはならなかったですね。製作者側に並々ならぬ熱意があったことはわかるけれど、そういうあからさまな熱情は、どうも苦手。本作は、とにかく今後も、ジェイク・ギレンホールという俳優を見続けたいものだ、と思わせてくれた、私にはそういう映画でした。
7点(2004-03-03 23:04:50)
192.  チョコレート(2001)
パソコンがこわれかけていた(自力で必死にリカバリしたら何とか復活しました!)ので、再開1作品目のレビューです。まず言いたいのは、ここまでひどい邦題は見たことがないということ。許しがたい。配給会社は観客を見くびりすぎているのでは? 題名に神経を遣っているはずの監督や製作者、製作会社を冒涜していると思う。いつまでこんなことが続くのか。本当に腹立たしい思いです。映画の持っている個性とメッセージに共感したからこそ、その思いが強いのかもしれません。雰囲気はまるでアジア映画のようだと感じました。騒々しくないアメリカ映画もあるということ、またいわゆる大作ではないこういう映画にスポットを当てようというアカデミー賞選考委員も少なくないということに、とても好感を持ちます。男と女を描いた作品としても、まれに見る秀作。今若い世代でこの映画と出会えた人たちに少しばかりのジェラシーも感じます。ビリー演じるハンクに共感した男性は、女性とのあいだにきっとよいパートナーシップをつくっていける人でしょう、と思います。本作は確かに重いし苦いけれど、この歳になって思うのは、人生というのはそういうもんよ、ということ。でも生きることには価値がある。監督の価値観に共鳴します。「人生、やり直せるよ」と囁いてくれているようで、それもうれしい。ラストで何らかのどんでん返しがあるのかと思ったらなかったことに、心底ホッとしました。別の意味で驚かされました。パターン化した映画に、私自身も毒されすぎているのかもしれませんね。
9点(2004-03-03 20:29:42)(良:2票)
193.  ピンポン
これを見ると、邦画もすてたもんじゃない、と思う。「ナマミの人間が動いているマンガ」というタイプの映画、大好き。ARATAは「ワンダフル・ライフ」もよかった。不思議な役者、と思っていたら、役者じゃなかったのね。スマイルにはピッタリだった。ARATAみたいな表現者を前にしたら、もろに向かい合ったらけっこうビビルのではないかと思うのだけれど、窪塚がちゃんとペコになっていて、いいハーモニーになっていたので、すごいと思った。窪塚は私には何故出たのか理解不能な映画にも出ているようだが、少なくとも「GO」やこれを見る限りは、いいブレーンにめぐまれているのではないかと思われる。(そうそう、私が好きだ、好きだと言っていたら神様が会わせてくれたのではと思うのだけれど、ロケに偶然遭遇して握手してもらったの。うれしかった~。それにみんななんだかんだいって彼のこと好きなんじゃないの? 私がうれしがってその話をいっぱいしたら、「おすそ分け、おすそ分け」とか「ごリヤク」とか言っちゃって、何人も私に握手しに来たわよん!)
9点(2004-02-21 11:19:56)
194.  ハッシュ!
よかったー! 細部までとてもナチュラルでした。たとえば蕎麦を食べるときのナオヤの手つきとか・・。彼の演技の秀逸さは「手」ですね。全然わざとらしくないの! 朝子の、切実さのこもった、アドリブ的に見える演技にも共感しました。なんか、この映画に関しては俳優サンの名前でなく、役の名前で呼びたくなるのです。脇役に至るまで、監督の求めるものによく応えてる感じなんだけど、がんばりすぎてなくて、とにかくナチュラル。だから個人としてみんなちゃんと立っている。『二十才の微熱』と比べると、誰にでも薦められるエンタティメントに昇華されたなー、と思います。ただ、『二十才の微熱』のラストにこめられた、身を削られるほどの切実さはすでにないんですよね。時代も、監督も、大人になった、ということだと思います。プレ・ハッシュ!として、『二十才・・』も、ぜひ多くの人に見て欲しい。
9点(2004-02-11 09:37:14)(良:2票)
195.  突入せよ!「あさま山荘」事件
「コメディに見えてしまう」『シリアスドラマだと思ってたの?最初からトボケた音楽だったでしょ?』。「踊る大捜査線の影響か?」『パロディーに決まってるでしょ。気づかないほうがおかしい』・・私はできたらこれ、R-15ならぬR-45に指定してもらいたい。地上波のTV放映もやめてほしい。ブツブツに切られた本作を見て面白いわけがない。そしてこの笑いは、オジサン、オバサン向けのものだと思うんです。こと「表現」というのは、ステロタイプの裏をかいてこそのもの。佐々氏の名前を残しヒーローにしてしまった事には不満も残るものの、立派そうに見える組織も、一皮むけばこんなもの、と茶化しているところは、痛快、愉快です。それと、前作もそうでしたが、邦画にありがちな湿っぽさがないところがいい。そして、茶化しながらも、俄仕立ての組織で右往左往する人々一人一人に対する視線は冷たくはない。まあ、「情けない一歩手前の男のダンディズム」みたいな感じ。それと、群像劇としてのさばき方もさすがです。さて、とはいえ文句のある方々の言い分もわからぬではありません。誤解を与えた最大の犯人は、「実録もの!」ということを強調していたTVCMですね。あれはいけません。それと、タイトルにも問題は感じます。そもそも、あの原作を使うことによって、佐々氏や警察を持ち上げたかったのか、という憶測が起きることも、企画の段階からわかりきっていたはず。監督ってば団塊世代なのに、読みが甘くて、批判を抑え込めるだけの工夫が足りなかったんじゃないの?と、そこもちょっと不満。いっそ架空の国の話にしてしまったりする手法もあり得たんじゃないかなあと。もっと徹底してカリカチュアにしてしまったら、どうだったでしょうね。「ふざけてる」とやっぱり言われてしまったかしら?(実際、監督はオオマジメにふざけたかったんだとは思いますけどね。ふざけながらマジメなことを言ってるとも思う。ラストでそれを感じます)まあとにかく私は、これはこれで今の日本映画にあっては上出来でしょう、と思うわけです。「オトナのコメディ」として。(じゃあこの映画は連合赤軍については、何をどう伝えたいのか、伝えてないのか、という疑問も当然湧くかもしれませんね。描かないことによってちゃんと表現できてる、と私は思いますが、その理由はこのレビューでは書ききれませんなあ。また今度ね~(^o^)丿)
8点(2004-02-08 16:40:08)
196.  恋に唄えば♪
とっても楽しかったです。優香ちゃん、マル! なにい? 邦画? ミュージカル? 優香? だめだめーと決め付けずに、見てみなくちゃわかりませんよ! 篠原ともえもよかったです。彼女にも活躍の場面をもう少し多くしてあげてほしかったな。まあ全体にベタなアイドル映画っちゃあそうなんですが、テンポやストーリーの運びに、意外なほど破綻がないんですよ。もっといたたまれなくなるかと思いきや、ダイジョウブ。いい大人がここまで期待値が低くていいものかとも思いますが、わるいけど邦画ってそのレベル。・・にしちゃあよくがんばっているから、はまる人はきっとはまるでしょう。知られていなさそうなのが残念な1作です。 
7点(2004-01-28 23:38:47)
197.  刑務所の中 《ネタバレ》 
まっとうといわれる社会生活を送っている人は、何々会社の誰々とか、誰それの夫とか息子とか、それぞれ役割を背負って生きているわけで、そういうものがとっぱらわれた、1個人としての生き方や生活には、哀しみもあるけれど、どこか身軽さや気軽さがあるわけで、そういう日常の気楽さ、おかしさや悲しさというものが、よく表現されていました(こういうシチュエーションて、病院の入院生活なんかにもあるわけで、私は「塀の中」は知らないけれど、自分の入院体験になぞらえて、見ていました。「ファンシィダンス」のお坊さんライフにも近かったような?)。もうすぐ出所、という人のほうが元気がなかったのも、何かリアル(笑)。俯瞰でのカットとか、色々な場面で、「これってショーシャンク・・への皮肉?」と思わせる箇所も幾つかありましたね。役者さんも皆さんよかったけど、やっぱり山崎努のつぶやきや表情がすごくいい。当時ほかに出ていた映画でのストレスをここで解消していたのかナ、なんて思ったりして。でもやっぱり一番目をひいたのは食事の充実ぶりなんですけど、終盤、アルフォートをガメて部屋の仲間へのささやかなおみやげにする展開もありかと思いきや、やっぱり一人でルールを守って食べたんだなとわかり、危険を冒して?!1ヵ月に1度の(違った?まあとにかく滅多にないイベントというわけですよね)お楽しみをフイにするわけないか、と納得しました。やけに楽しそうに見えるけど、ねずみ色の囚人服、ちょっとでもラインからはずれちゃいけないとか、トイレの作りとかは、旧態依然。他の先進国の人がこれを見たら、いつの時代だよ、と思うだろうなあ、なんて。でも、そういう怒りや不満を中の人々にほとんど語らせない表現が、かっこよかったです。崔さん、ずいぶん渋くなってきて、ステキ!よ。
7点(2004-01-16 22:30:52)
198.  シカゴ(2002)
こういう作品に低い点数をつけると、「無粋」って言われるんでしょうねえ。でも、好きじゃないもんは、好きじゃない。誰がって、それはレニー。もうとことん相性わるいです。役柄も、女優としての雰囲気も。わるいけど、ああいう娘は、昔は「しょん○んくさい」と言われたもんです。典型的な「オヤジ転がし」タイプよね。役柄には合ってたんでしょうけど、何がかなしうてそんなショボい話をエンエン観なきゃいけないのよ。ダンスがいくらかっこよくたって、ここのレビューを書くには全部見なきゃと思ったって、単に苦痛なだけだったです。とにかく作品も出演者も、無理して受け付けられるフリなんかしたくないの。ま、私にはレニーはダメ。それがはっきり自覚できただけで、観てよかったようなもんです。それとやっぱりギアがダメ、あたしには。これだけ嫌いな俳優がそろっていたら、5点以上つけるのは、とっても無理。曲とキャサリンのかっこよさだけではもちません。第一、キャサリンも、この役でのアカデミー賞授賞式に腹ボテの巨体で登場して、何か勝ち誇った顔してたのは、気に入らない。女優さんて夢を売る商売じゃないの? それと同時に、みんなのアイドルでいてほしいのよね。子どもをほしくてもできなくて悲しい思いをしている人もたくさん授賞式を観てるのに、かけらも気にしてなさそう。「見て、見て」って自慢してる感じで、あの場面はサイテーでした。映画で私が一番いいなーと思ったのは、「ミスター・セロファン」の彼。あんなにペーソスのある、しかも歌のうまい俳優サンだったなんて、ほんとに驚き。あのシーンだけは10点さしあげたいわ。ジョン・C・ライリーというお名前だったのね、覚えなくちゃ。それにしても、ミュージカルは、もっと愛らしい、見終わってハートがホカホカするような作品を観たいものです。ある人の受け売りですが、ハリウッド・ミュージカルは、ブロードウェイものを焼き直しするようになって以来、変質してしまったそうな。もうかつてあったような、映画特有のオリジナリティーは、もはや望むべくもないようですよ、残念ながら。
4点(2004-01-16 00:40:55)(良:1票)
199.  あのころ僕らは
セリフなどはかぶってないところを見ても、本物のアドリブではないのに、そう思わせるナチュラルさがあって、なかなかいいですね。「これが映画といえるか」と怒る人もいそうな気もするし、登場人物がことごとくこまった若者たちなんだけど、すごく等身大で、リアリティがある。そこに、共感や「ほっとする」感じが生れるのかもしれませんね。 中心人物だったレオナルド・ディカプリオとトビー・マグワイア は、プライベートでも仲がよいそうですから、それがプラスにはたらいた面もあったんでしょう。それにしても、このあまったるい邦題はかんべんしてほしーい。全然中身に合っていないっしょ!
6点(2004-01-06 09:07:11)
200.  海辺の家
地味で落ち着いた作品かと思いきや! ぜーんぜん違うんじゃないですか!これ。予定調和的であっても、こういう「ダメ人間・ダメ人生賛歌」のような映画って、わたしヨワイんです。全編通してすべて、「悪いことが良いことを導く」っていうスタンスですよね。もうメチャメチャ好み~! 早く見ればよかった。キャスティングもいいし、それぞれ抑え気味の演技もなかなかいい。私は何気ないカットに反応してしまうところがありまして、今回も、作りかけの家で夕日に向かってたたずむケビン・クラインの後ろ姿に、涙がとまらなかったです。こういうさりげないシーンもいいし、ご飯感覚のセックスみたいな「軽さ」と、人生や死をしみじみと考える「重さ」が共存している、ぶっとびのシーンもいい。リアルな「生」というものは、どちらかいっぽうだけに偏っているものではなく、まさに混沌と共存しているものなのだから。ところで、「海辺の家」という邦題がいけないんですよね。これじゃあ文芸作品かと勘違いしてしまうもの。一つ提案なんですがね、配給会社はタイトル決定前の試写会、というものをやって、そのリサーチから邦題を決めたらどうでっか? 収益を左右すること、間違いなし!と思いますよん。
8点(2004-01-05 15:59:44)
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