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かんたーたさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 594
性別 男性

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201.  シェフと素顔と、おいしい時間 《ネタバレ》 
最初の内はお互いピリピリした関係に観ていてこちらもフラストレーションが溜まったけど、後半のメイクを落として素顔になってからは正に心が解凍されたかのようで良かったです。しかしジュリエット・ビノシュの全てを分かり切ったような女のキャラクターには暫しイラ付かされたり。それからジャン・レノはいい加減あの携帯の着信音を変えてくれ!(笑)最後に、どうでも良いけどこの監督さんって女性の方だったのね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-06-13 18:39:29)
202.  私が女になった日 《ネタバレ》 
イラン製のオムニバス。第一話『ハッワ』、9歳の誕生日を迎え女になるハッワは、彼女にチャドルを被せようとする母や祖母とは裏腹に遊びたくて仕方がない。そこで棒を地面に立たせその影が消えて無くなる昼までに帰ってくるという約束で、遊びに出かけたハッワだったが…。イランの戒律をテーマにしたユニークな小品。劇中での一時間という制約とは裏腹に、世間の忙しい時間を忘れさせてくれるほのぼのとした可愛らしい一編です。第二話『アフー』、ひたすら馬と自転車で走り続けるフルスピードな作品。これぞまさにノンストップ。そもそも何故彼女があんなに必死に自転車を漕いでいるのか分からない、どうやら家族から逃げているらしいが…そんなことはどうでも良い。普段から愛用している同じ自転車乗りとしては、ただ単純に走るという行為自体が共感できるものがありました。ラストは悲しい、それでもカメラは止まることなく走り続ける。第三話『フーラ』、荷物運びに精を出す少年たち。どこかから入ってきた遺産で次々と欲しい物を買っていく老婆、しかしどうしても一つだけ欲しい物が思い出せない。思い出せないって、一目瞭然なんですけど(笑)。家庭用品一式が海辺にポツンと並んでいる光景からしてシュール、そもそも何にも無い海辺でどうやって掃除機や洗濯機を作動させているのか。ここに来てようやく三本の物語が一つに繋がっているということを知り脱帽しました。「何か映画を観たいけれど、なるべく面倒臭くないものが良い」という方にお薦めです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-06-10 18:48:56)
203.  あらくれ(1957) 《ネタバレ》 
う~ん、あらくれていますねぇ…。徹底的に虐げられ続ける高峰秀子、美しくも逞しい。女の生き様というか、しぶとさをまざまざと見せ付けられて圧倒されてしまいました。ラストは土砂降りの雨にも関わらず、何故にこうも晴々としているか。スカーレット・オハラ顔負けの性格に、自分が男であることが情けなくも思えてきます。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-06-10 18:38:08)(良:1票)
204.  毒薬と老嬢 《ネタバレ》 
月並みなことしか言えないけど…あー笑った笑った、面白かった!まだ見ぬフランク・キャプラ作品の中にこんなにも面白い映画があったとは。結婚という考えに否定的な劇評論家のモーティマー氏が結婚したあるハロウィンの日、実は彼の叔母二人が十二人もの老人を毒殺して地下室に埋めていたことが発覚する。何とか事件を収拾しようと奔走する主人公の元に、叔母の家に同居する自分をルーズベルト大統領だと思いこんでいるラッパ吹きの男や、刑務所に入っていたはずの殺人犯の兄が入り乱れて一大騒動へと発展する。例えるなら内容はヒッチコックの『ロープ』と『ハリーの災難』を掛け合わせたような代物で、個人的にここまで完成度の高い密室喜劇は初めて観ました。「ロンドン式」だの「メルボルン式」という地名だけで観客を震え上がらせてしまう演出力には脱帽。そして更に特筆できるのが、世にも稀なケイリー・グラントの超エキセントリック演技。「突撃ー!」と奇声を上げて階段を駆け上がったり、縛り上げられて何やら危険な格好になったりと、これが本当にあの『めぐり逢い』で甘い愛の言葉を囁いていた彼なの?と思わず疑ってしまいます。「奥さまは魔女」のようなタイトルバックも物語の雰囲気をよく掴んでいて良く、最後の最後に起こるマル秘どんでん返しも必見です!『オペラハット』同様、現代リメイクの餌食になりそうな気がするけどそれはそれで面白そうです。二時間の上映時間の間、一瞬足りともダレることが無く「この映画の面白さが分からない人は可哀想」と、ついおこがましいことまで言いたくなってしまう程の傑作と認定します(褒めすぎ…)。
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-06-08 18:14:10)
205.  太陽は、ぼくの瞳 《ネタバレ》 
素晴らしい、ここまで素朴で美しい感性を持った監督がいるなんて。日本人も見習うべし!問題はお金じゃないでしょうに。手で物を見て、音で世界を感じる。「雛か」と気付いた時にはもう既に上手いなぁと思わされている。「世の中は不公平だ」なんて言っている場合じゃありません、この映画を観て久しぶりに神様を信じたくなりました(先生良いこと言うなぁ)。それにしてもこの監督って前作『運動靴と赤い金魚』と言い、クライマックスにハリウッド映画顔負けの一大スペクタクルを持ってくるのが好きみたいですね。スローモーションの多用により緊張感が引き立ちます。内容的には同国の監督マフマルバフの『サイレンス』と被りますが、個人的には断然こちらの方が好みです。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-06-06 19:35:35)
206.  ボッカチオ'70 《ネタバレ》 
ここまでボリュームのあるオムニバス映画は初めて観ました。まず第一話目は何やら慌しい男女間の恋物語、二人揃って会社を辞めるところにはスッキリ。いかにもイタリア的なほのぼのとした結婚騒動劇、個人的にはこれが一番好きです。二話目は気味と言うか気色が悪い…、しかしこの面白さは流石。看板の絵が変わるところはもはや「世にも怪奇な物語」の世界に入っています。小悪魔的なアニタ・エクバーグのキャラクターも良い。三話目は巨匠ヴィスコンティ、はっきり言ってただ喋っているだけでそれほど面白くない。ある意味ではこれが一番期待していたんだけどなぁ、猫のシーンには癒されました。最後はネオリアリズム、ヴィットリオ・デ・シーカ。見るからに陽気そうなお祭りの雰囲気、しかしその裏側では…というお話。歌って踊るソフィア・ローレンが可愛い。以上これらの有名監督たちのコラボレーションが楽しめる何とも贅沢な時間でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-06-06 19:27:15)
207.  驟雨 《ネタバレ》 
原節子が結婚について哲学している…。「晩のおかずは何だい?」「晩は未定です」これが夫婦の会話かい!まるで他人の家庭を除いているような余所余所しさがありますが(実際そうなんですが)、ある意味ではこの上なく平和的で安心感があります。胃袋を切り落とすとかいう話が始まってからは、こちらも胃を締め付けられる思いでしたが。それから「これだから日曜日は嫌いだ」という佐野周二の台詞には思わず納得してしまいます。自分も何故か日曜は切なくて遣る瀬無くて、一週間の内で一番嫌いです。人生は惰性的ですが、そんな中にも転がり込んで来る風船がある…。明日よ明日の風を吹け!
[CS・衛星(字幕)] 9点(2005-06-04 12:40:49)(良:2票)
208.  地獄の天使(1930) 《ネタバレ》 
何だかやけに淡々としているな~と思いながら観ていたのですが、フェードアウトとフェードインばかりだし。飛行船や戦闘機など、実写ならではの本物に拘った(ですよね?)映像は迫力満点です。それからドイツ人がちゃんとドイツ語を喋っているところにも妙に感心してしまったり。機体の重量を落とすために要らない物を投げ捨てるシーンでは、不謹慎ながらも何かのギャグか?と思ってしまいました。その上カミカゼと、この映画やっていることが凄いです。ストーリーも小難しいこと一切無しのストレートで、主人公たちが敵の武器庫めがけて爆弾を投下するシーンでは「地獄の黙示録」のナパーム放出を彷彿とさせました。特に後半、「アビエイター」の撮影シーンさながらの上空で繰り広げられる大空中戦は圧巻!ここまで凄い映像はそうそうお目に掛かれるものではありません。音楽が全く無いというのも「未知への飛行」みたいでユニーク。ただドイツ人の友人という設定は個人的にあまり意味がなかったように思われるのですが…。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-06-04 12:16:03)
209.   《ネタバレ》 
はっきり言って主人公はかなりの悪人です。無知な貧乏人から金を騙し取ったり、偽の抗生物質を売り付けて病人を死に至らしめたりと。ある意味では『自転車泥棒』で自転車を盗んだ奴等と同類です。金持ちからふんだくれば良いものを…、最後に仲間から言われる「自業自得だ」という言葉もまた然り。ただこれはそういうモラルを問う映画ではないし、そもそもあれで主人公に感情移入するなと言う方が無理というものです。彼を慕う若者の詐欺師に「この仕事では家族は邪魔になるだけだ」と言いながら、実は彼にも娘がいて、しかも事情で定期的にしか会えない。傑作『青春群像』にも似た登場人物の後悔と未練の気持ちがビシバシと伝わってきます。ラスト、どん底に突き落とされ蟻地獄から這い上がるかのようにもがく主人公の姿に、今からではもう人生をやり直すことができないという崖っぷちの心情が重なってようやくタイトルの意味が理解できました。自分はもう無理だからこそ、まだ希望のある若者に願いを託したかったのかもしれませんね。
[地上波(字幕)] 8点(2005-06-03 18:42:14)(良:2票)
210.  雪の女王(1957) 《ネタバレ》 
美しい絵。吹雪に揺れる少女の髪は、CGで一本一本丁寧に作られた髪の毛でさえ及ばない。主人公のゲルダを始め、雪の女王のキャラクターの表情や顔立ちなど、現在の日本アニメにも共通しているところがあるような気がします。そういう意味でやっぱり影響力の強い作品だったのでしょうか。「川さん、カイの居場所に連れて行って」「扉さん、道を開けて」と、こんな少女から頼まれたんじゃ断れないよ~。でもそれじゃあ結局彼女自身は何もしていないじゃないか。と言われそうですが、愛する者を助けるために一人見知らぬ土地へと飛び込んで行くというだけで、既に彼女も立派に戦っているのだと思います。最後に元来た道をそのまま戻るというのも面白いですね、普通のアニメならそこで省略されて終わりでしょう。
[ビデオ(吹替)] 8点(2005-06-01 12:42:45)(良:1票)
211.  25年目のキス 《ネタバレ》 
人気者のヒーローの存在はいつしか忘れられ、現在の栄光はやがて過去のものになる。そんなことをふと悟るプロムの一夜、切ない…。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-05-29 11:55:07)
212.  生きるべきか死ぬべきか 《ネタバレ》 
なるほど、確かに「チャップリンの独裁者」を上回る作品と言われているだけはあります(何か偉そう)。冒頭のインチキ臭い芝居からして既に面白いのですが、ナチスを相手に次々と主人公たちが敵を欺いていくところは痛快です。特に中盤、偽の教授に化けたジョセフとゲシュタポの大佐エアハルトとのやり取りはケッサクです。最後の締めは毎度のことながら鮮やか、流石ルビッチ。to be or not to be!
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-05-29 11:48:16)
213.  王と鳥
ビデオのパッケージ写真をパッと見た限りでは「ディズニーみたいなのかな?」と思っていたのですが、実際に観てみると全く違うタイプのものだということが分かりました。鳥を含めた登場人物のしなやかな動きに、フランス語の滑らかなアクセントが相まって極上のハーモニーを生み出しています。特にあのいやらしいまでの王様のキャラクターは悪役ながらも秀逸!他に類を見ないどこまでも聳え立つ城の立体表現(何となく『クレヨンしんちゃん/ヘンダーランドの大冒険』を思い出しましたが)、そして中盤から突如として登場する巨大ロボットの件もスペクタクルに満ち溢れています。一部ライオンのシーンが微妙にクオリティが低下しているような気もしますが、そんな些細なことなど気にならなくなるほどのフレンチ・アニメーションの傑作です。余談:現在『やぶにらみの暴君』をビデオやテレビなどで観られる機会はあるのでしょうか?
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-05-29 11:37:29)
214.  旅芸人の記録
『霧の中の風景』は素直に素晴らしい!と思ったのですが、これはいくら何でも退屈すぎです。一種の回顧録として、こういう激動の時代を歩んできた人たちにとっては「分かる分かる」ということになるのでしょうが、如何せん無知な自分には難解すぎました。終始感動とは違う意味で大量の涙が溢れ出してきます。ただ観ていて長回しということを忘れさせるほどの長回し映像は素晴らしい。結局感想は「ヤクセンボーレ!」ということで。ただ単に自分の馬鹿さ加減を露呈しているだけのような気がしますが、4時間もの時間を費やしたからには何かしらレビューを書きたいのです(わがまま?)。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2005-05-29 11:22:51)(笑:1票)
215.  ファンタスティック・プラネット 《ネタバレ》 
これは他の二作品(「ガンダーラ」と「時の支配者」)を観た後に観たのですが、それでもやっぱり本作が一番印象に残りました。確かに内容的には「猿の惑星」にも似ているけど、個人的にはこっちの方が奥が深いと思いました(本気で)。まずアイディアがシンプルながらも素晴らしい!未知の惑星で巨人族に虫けら同然に扱われる人間たち、現実世界では鼠や害虫から見れば人間こそが巨大なドラーグ人でしょう。そして"人間絶滅作戦"に使われた兵器のユニークさ、イガムに住む生物の造形やドラーグ人の生態系にも強く興味を惹かれます。ラストも意味深な余韻が残って良い。難点はレンタル店でソフトを見つけることが極めて困難な点でしょうか、地域によってはテレビ放送などもされているようですが。ちなみに自分はTSUTAYA新宿店で借りました、ご参考までに。
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-05-28 13:26:12)(良:1票)
216.  けだもの組合 《ネタバレ》 
何だ、この結末(笑)。こうして観るとつくづくマルクス兄弟の映画には、筋立てというものが存在しないんだなということが分かります。まずはオープニング、キャプテン・スポールディングなんて胡散臭そうな名前の奴はグルーチョしかいないと思っていると早速そこに登場。彼を運んで来たアフリカの現地民に「モグリ営業だな!失せろ」と罵声を浴びせ追い返してしまう早くもグルーチョ節が炸裂。続いてトチ狂ったハーポが銃を振り回しながら銅像めがけて発砲すると、逆に撃ち返されてしまうという異次元のギャグへと突入。他にもグルーチョにおちょくられ続ける"魚売りのエイプ"こと画商チャンドラーとのやりとりや、長回しが何気に凄いトランプシーンで、だんだんいい加減にカードを配り続けるハーポに爆笑。それにしてもゼッポさんは本当に地味ですね、と言うかこの三人が派手すぎるのか。たまにチコとハーポのコントを見ていると「こいつら一体何してんねん?」と思わず突っ込みたくなります。ここまで滅茶苦茶だといっその事、自分もけだもの組合に入れてくれ!という感じです。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-05-25 17:17:51)
217.  ビルとテッドの大冒険
「コンスタンティン」なんかを観た後に、こんな馬鹿馬鹿しい映画を観ると思いっきりイメージが狂ってしまう。てっきりただのお馬鹿な青春コメディかと思いきや、意外とお金の掛かった歴史SFだったので驚いた。「ソフィーの世界」もびっくり!しかしここまで歴史上の偉人たちを小馬鹿にしていて、何処かからクレームが来なかったのでしょうか?やたら馬鹿馬鹿と書いていますが、やっぱりこの映画にとって馬鹿は最上の褒め言葉でしょう。
[地上波(吹替)] 5点(2005-05-23 17:34:50)
218.  シラノ・ド・ベルジュラック(1990) 《ネタバレ》 
ジェラール・ドパルデュー=シラノ・ド・ベルジュラックの軽妙洒脱な演技が実によくハマっています。はっきり言ってこれはアカデミー賞ノミネート止まり程度のものではないと思うんですけどねぇ…、個人的には一世一代の名演技でした。こういう歴史文学物ってちょっとお堅いイメージがあったのですが、劇中ではシラノの口八丁に笑い彼の死に様ではしっかり泣けるという、精神年齢が低い自分でも十分に楽しめる作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-05-23 17:27:32)
219.  バンガー・シスターズ 《ネタバレ》 
「got milk?」には笑った。ゴールディ・ホーンとスーザン・サランドンの魅力が爆発!「歳を考えろ」と言ってしまえばそれまでですが、「今の退屈な日常から抜け出して昔に返り咲きたい」と思っている人はきっといるでしょうね。何故スーザン・サランドンが突然キレ出したのか?とか、最後は上手くまとまりすぎじゃない?なんていう疑問も吹っ飛ばすくらいの爽快感がありました。バンガー・シスターズよ、君らは最高だ!
[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-05-20 22:51:18)
220.  対話の可能性 《ネタバレ》 
トレビアン!(笑)こういうアイディアを思い付いて、それをそのまま映像化できてしまうところがヤン・シュヴァンクマイエルという人の非凡なセンスを物語っていると思います。様々なパーツで作られた人の顔が相手を飲み込んではまた吐き出すという、反復動作と機械的な動きが印象的な「永遠の対話」。「情熱的な対話」は男女間の痴話喧嘩を見ているようで面白い。いつまで経ってもお互いの話が噛み合わない「不毛な対話」は日常でもよく見かけるような気がします。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-05-20 22:46:41)
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