221. 花いちもんめ
千秋実さんの演技のすごいこと。凄すぎて固まってしまう。怖いけど、痛いけど、辛いけど、逃げないで、捻くれないで、キチンと見た方がいい映画だね。こういう映画大事にしたいです。十朱さん、西郷さん、みんな出てる人がいい。 10点(2003-11-17 13:40:16)(良:1票) |
222. エマニエル夫人
飛行機の中であんなことできるわけない・・・・と俺も思っていたが、以前深夜のテレビのトーク番組で天地真理が酒に酔った勢いで、飛行機の中でやったことがあると聞かれもしないのに告白していた。それはともかく、いま見ても、けっこうエロいが、映像はきれい。モード雑誌のグラビアをそのまま映像化したみたい。でも、それだけ。アジア人種を蔑視したような描写も気に入らないし、まあこのぐらいの点で上等でしょう。 3点(2003-11-17 13:34:35) |
223. レニー・ブルース
モノクロの画面。レニーの関係者へのインタビューという擬似ドキュメンタリー形式で、間にエピソードを挟んだドラマ作りがいま見ても新鮮。レニーの妻を演じたのは「スーパーマン」で悪玉レックスルーサーの情婦ミスティッシュマーカーを演じた人だけど、この映画で、こんなに巧い人だったのかと驚いた。ただどこまでも堕ちていくスタンダップコメディアンの人生に、勝手なロマンチシズムを押し付けてるような気がしないでもない。それとキツイ言い方だが、レニーブルースは芸人としては平凡だったのかもしれない。芸人というものは、捕まっちゃいけない。捕まらないで権威や権力を、からかい、キリキリ舞いさせてこその芸人だと思う。だから、平凡な芸人が、たまたま「時代」と寝たために起きた悲劇かもしれない。でも、彼の漫談を聞いてると「言葉って何だろうな」と真面目に考えたくなる。力作にして秀作。 8点(2003-11-17 13:28:33)(良:1票) |
224. ホタル(2001)
映画としての出来不出来より、どうしても、これを作りたかった人達の心意気に敬意を表したい。子供たちにも見せたいね。こういう映画は、大事にしたい。「鉄道員」よりもはるかに好き。 7点(2003-11-16 17:50:28) |
225. カジノ
歌舞伎の顔見世みたいな映画。スコセッシ一家のお馴染みが総出で、演技合戦だ。それで、こんなに長くなったんだろう。それでもよくまとめたよ。シャロンストーンは、この作品で泣くほどしごかれたらしいが、この映画で女優としては、格段に進歩した。好きな映画です。 8点(2003-11-16 17:32:29) |
226. ザ・ダイバー
冒頭「お前、ニガーが好きなのか?」と言われて、切れて「敬称をつけろ!」と凄むデニーロの男気がいいし、壊したラジオを、直してやるところもいい。ハッキリ言って欠点だらけの映画なんだけど、嫌いになれないんですよ。手のつけられない不良が、男気のあるいいところを見せた。そんな感じかな。「男」って感じがする。この映画そのものが。こっそり大事にしたいね、こういう映画は。 8点(2003-11-16 17:24:18) |
227. スリーパーズ
役者は凄いのばかり出てるな。でも、後味悪い。昔々、こういう映画いっぱい創られてたんだってね。この監督は、好みなんだけど、ちょっとダラダラと長たらしいところあるね。もっと贅肉落としたら凄い傑作になったのに。残念な作品。ホフマン演技過剰だ。 6点(2003-11-13 01:47:25) |
228. スフィア
これはどうも・・・・・。「惑星ソラリス」の出来損ないみたい。 4点(2003-11-13 01:43:45) |
229. ナチュラル
映画全体に漂ってるノスタルジックな雰囲気がたまらない。ランディニューマンが書いたスコアもいい!映像もいい!バリーレビンソン監督の作品では、もっとも好きな一本。 8点(2003-11-13 01:40:41)(良:1票) |
230. 羅生門(1950)
ファーストシーンのあの雨!凄い雨だ!これぞ日本の雨だ。カメラワークが圧巻。影の主役は鏡。その鏡を使った光と影の絶妙。眠ってる多襄丸の顔に木の葉の影が映っている。その影がユラユラと揺れる。たったそれだけで風が吹いてきたのがわかる、その巧み。封切り当初から「わけがわからない」「難解」と酷評された。確かに黒澤作品中かなり前衛的な作品ではある。しかし、何ら難しくはない。一つの殺人をめぐって目撃者の証言が食い違う。人間は、いつも自分に都合のいい理屈を持ってきて人を責め自分を正当化する。そのエゴを抉って見せた映画。ラストで樵が捨てられてた赤ん坊を「一人育てるのも二人育てるのも同じ苦労だ」と抱いて帰ることを「甘い」と断じた批判は当時からあった。ここにもそういうコメントが見られるが、それに対しては黒澤監督が、まっこうから反論している。当時の日本の映画ジャーナリズムも、同じことを言って、この映画を酷評したがベネチアで賞を獲った途端、手の平返して誉めそやした。ラストに希望=甘いという子供っぽい視点は、いまだに変わってないのだと実感。僕はラストはあれでいい、いやああでなくてはいけないと断じて言う。僕の好みの黒澤映画ではないが名作であるのは間違いない。ところで、森田義光の「模倣犯」のラストって、「羅生門」のラストの真似じゃないの? 8点(2003-11-07 22:33:16)(良:1票) |
231. 仁義なき戦い 代理戦争
レンタルで見たけど、大傑作。出てくる俳優、みんながとにかくいい芝居してますね。どいつもこいつも、ちょっとでも長く映ろうと、濃い濃い演技してるけど、ちゃんとまとまってるし、誰もが的確な演技をしてる。見ながら、何度も「上手いな~!!!」と唸ってしまった。しょーもない昨今のテレビドラマで、上手いつもりで小手先の演技してる俳優もどきには、こんな演技できないなと思うことしきりでした。これヤクザ世界を舞台にした「ディスカッション映画」ですね。群像ドラマ、喜劇としても秀逸。小林旭が大スターとしてだけでなく演技者としても抜群であることを認識できた。いや、ほんとうに上手い! 10点(2003-11-07 21:26:09) |
232. 八つ墓村(1977)
原作者の横溝さんが褒めただけあって渥美さの金田一は石坂金田一と双璧を為すと言えるだろう。生活感のないところがバッチリはまってる。渥美さんは、この役に乗り気で、松竹もシリーズ化を考えていたらしい。東宝と争って負けちゃったけど。渥美さんの金田一シリーズも見たかった。この作品について言えば、前半はいいんだけど、後半がオカルト映画になってしまうのが・・・・・。どこで勘違いしちゃったのかな・・・・。力作ではあるんだけどね。 6点(2003-11-06 23:25:49) |
233. 悪魔の手毬唄(1977)
市川監督の横溝シリーズの中では、これがもっとも好きです。若山富三郎扮する磯川警部が絶品。ラストがよかったな。哀歓があって、ちょっとジ~ンと来ました。 7点(2003-11-06 23:20:07) |
234. 仁義の墓場
ヤクザ世界でも生きていけない狂犬みたいな男の凄惨な人生。この映画そのものが、観客に牙を剥いて唸り声をあげているようだ。どこまでも救いがなく、どこまでも凶暴で・・・・・ブルーススプリングスティーンの「ネブラスカ」という歌の歌詞を思い出した。 9点(2003-11-06 23:15:59) |
235. 県警対組織暴力
狂犬みたいな映画。川谷拓三を取調べで、ボコボコにする場面は名場面! 9点(2003-11-06 23:11:51) |
236. 仁義なき戦い
熱が出るほど凄かった。出てくる役者、みんな自己主張の固まり、ちょっとでも長く写ろうと、目一杯の厳つい芝居をしてる。それを圧してあまりある文太兄いの凄いこと!群像ドラマ、人間喜劇としても秀逸。ドスとピストルと暴力の饗宴。それで人間がちゃんと描けてるところは驚嘆する。あれほど強烈な人間ばかり出てて、よく映画になったな・・・・。 10点(2003-11-06 23:08:46) |
237. 冬の華
もう一度見たい!北方謙三さんのハードボイルド小説に「足長おじさん」をプラスしたような作品。出てくる男が、みんないい。ヤクザ世界を厭う藤田進の老親分が圧巻。 10点(2003-11-06 23:02:20) |
238. 日本沈没(1973)
中学生の時、見たときは、ただただ怖かった。それだけ覚えてる。いま、見直したらどう思うかな・・・。 7点(2003-11-06 22:58:08) |
239. デルス・ウザーラ
デルスの、あの面構え、それで充分だ。自然への畏怖。変わっていく世の中に拒絶される善良さ。男同士の友情の絆の深さ、その切なさ、暖かさ・・・・・。ああ、やっぱりジョンフォードが匂うなあ。 9点(2003-11-06 22:49:11) |
240. 酔いどれ天使
三船の画面から飛び出してきそうなギラギラした迫力がすごい。台詞が聞き取りにくさなんて、ちっとも気にならなかった。夏の季節感の出し方が抜群、これは「野良犬」にも感じたことだ。物干し竿で、死んだ三船を捉えたカメラの動きに注目。ちょっとした場面のカメラの動きが素晴らしい。 9点(2003-11-06 22:35:10)(良:1票) |