261. 白夜(1957)
《ネタバレ》 明らかに情緒不安定なヒロイン。この思い込みの激しさがストーカー気質を感じさせてちょっと怖くもある。いや、普通に怖い。内容はそれなりに面白くはあったが、やはりこの女性の人格が受け入れ難い。その情緒不安定な女性に振り回される主人公。十分に予想出来るオチとはいえ、哀れです。あんな子と一緒にならなくて良かったよ、と考えればある意味ハッピーエンドではあるのか。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-07-07 22:17:38) |
262. 3-4X10月
《ネタバレ》 異端のヤクザや砂浜へ行っての馬鹿遊び、後のたけし作品にも受け継がれていく要素がここに既にある。ある意味これが後の作品のプロトタイプとも言える。観ていて、とても不自然に感じる点がいくつもあったが、なるほど主人公の妄想と現実の融合として考えると、とりあえず納得はいきます。しかし、だからといって面白いわけではなく、作品としてはガダルカナルタカがヤクザに対して反抗するあたりまでは結構楽しめたものの、その後は例のパターンに落ちて全くつまらないものになってしまった感じ。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-07-06 21:28:06) |
263. ほしをつぐもの
《ネタバレ》 レポーターの扱いも宙ぶらりんになってしまっているし、家族の絆どうこうという話でもない。幻想なのか回想なのかも判らない主人公の夢。回想というにしては時代考証が稚拙すぎるので、記憶の再編による幻想と考えるべきだろうか。どちらにせよ何も感じるものがありません。この映画で何がしたかったのかすら良く判らない。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2007-07-06 21:08:49) |
264. 座頭市あばれ凧
《ネタバレ》 シリーズ7作目。水中での戦闘など妙な凝り具合が見られるが、良い方向の凝り方ではないなぁと。助太刀料をふっかけてみせるなど、久しぶりに座頭市の商売っ気も見られてその点は楽しかった。若干座頭市に飽きた頃に見たこともあってか、ちょっと印象に薄い作品。 [DVD(邦画)] 5点(2007-07-05 22:25:39) |
265. 座頭市千両首
《ネタバレ》 シリーズ6作目。冒頭のクレジットバックなど濃淡の効いた映像が美しい。山を背景にしてその下の道を提灯が埋めていくシーンなど芸術性を感じる画もちらちら。結構色彩が印象に残ります。ストーリーはまあ普通に楽しめるレベル。しかし最期の決闘シーンで敵が座頭市に馬の上から縄をかけて引き摺り回すという呆れた展開はいただけない。普通に剣で勝負しましょうよ。忠治親分も自分を逃がすために手下が戦い斬られている最中、ずっとその光景を見ているというのはどうなんだ。さっさと逃げなさい。逃げないなら一緒に戦いなさい。子役に大人がアテレコをするというのは時代性なのだろうか。にしても要らんですなぁ。違和感ありすぎ。別に喋らんでもいいものを。 [DVD(邦画)] 6点(2007-07-05 22:18:43) |
266. モモ
《ネタバレ》 セットは結構味があって良い。全員スキンヘッドという時間泥棒たちの設定も定番だが良い。しかし、良い部分はあってもいまいち面白味が感じられ無い。時間泥棒たちが攻めてきても時間を止められあっさり撃退されてしまったり、クライマックスの時間泥棒たちの間をすり抜けて扉を閉めるまでの過程もまたあっさりと、あっさりしすぎて盛り上がるべきところで盛り上がりに欠けてしまっているのがひとつの要因。原作は読んでませんが、原作もこうなんでしょうか。なんだか惜しい。子供向けな作りなものの、子供が見てもこの映画の内容って本当に理解できるのかも少々疑問。小学校低学年では難しいかな。 [DVD(字幕)] 4点(2007-07-02 21:13:21) |
267. 飛べ!フェニックス
《ネタバレ》 リメイク版を先に見たが、こちらの方が遥かに面白い。キャラの個性付けも上々だし、人間ドラマがちゃんと描けている。皆が最初の気楽さからどんどん疲弊していく感じも良く出ています。設計士は嫌な奴だがリメイク版ほどの嫌味は無い。人物破綻がない分、最後の操縦士との和解も素直に受け入れられます。一番の嫌なキャラは寧ろ軍曹。本当に姑息で嫌な奴。リメイク版はやりすぎて無理が目立つものになってしまっていたが、こちらは無理はあってもそれほど目立たない。その他の部分がしっかりしているからでしょう。 [DVD(字幕)] 7点(2007-07-02 20:49:44) |
268. フライト・オブ・フェニックス
《ネタバレ》 オリジナル版とは設定も構成も若干変更してある様子。構成の変更はともかく、設定の変更はかえって無理を生んで破綻を呼び込んでしまう結果に。ツッコミどころを無駄に増やしてどうする。要らんことしたもんです。飢餓感も薄く、水不足の中、真昼間からあんな力仕事をしてもみんなピンピンしているのもなんだかな。謎の男も性格の悪さを前面に出したのに、妙に安定着地で、最後のその後でNASAのホープにまでなっている悪乗り。現代ハリウッドによくある質の悪いリメイク物という印象。 [DVD(字幕)] 4点(2007-07-02 20:23:42) |
269. ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]
《ネタバレ》 ヒーロー物かと思ったら、置かれた状況に対し葛藤する人間ドラマ。悪く言えばただの内輪もめな話。まあ、スケールのちっちゃいこと。最後の悪役との対戦もあっけなく、盛り上がる猶予もない。思いっ切り続編を匂わすラストも、これでは不満が募るだけですね。 [DVD(字幕)] 4点(2007-06-20 22:11:05) |
270. ハチミツとクローバー
《ネタバレ》 予告編をちらりとみて無駄にエフェクトたっぷりの演出が気に入って観てみたが、これはハズレ。蒼井優が可愛いという以外に見るべきものなし。要らないシーンも多いし、構成が悪い。原作は未読なので原作通りなのかは分からないが、学生達の描き方にしても、ギャグ的会話にしても、いかにも漫画的な感じ。この辺は好印象なのだが、肝心のギャグが明らかにはずしているので元も子もなし。なんか惜しいな。 [映画館(邦画)] 3点(2007-06-20 21:47:36) |
271. パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド
《ネタバレ》 前作に比べれば無駄にふざけているシーンが少なくなったのはいいが、やはり映画として面白味を感じない。娯楽作でありながら、ごちゃごちゃしすぎているのも問題だろう。あれもこれもと注文しながら食べきれずに残飯だけを増やしていくような、無計画な要素の投げ込みが目立ち、その場その場での対処に終始する。大艦隊がお飾りで何故か旗艦だけが突っ込んで決着する結末にはさすがに脱力した。結局1だけで良かったなぁというシリーズ物お定まりの感想に帰結する。 [映画館(字幕)] 4点(2007-06-20 21:24:22)(良:1票) |
272. オールド・ルーキー
《ネタバレ》 実話であればこそな映画。話の事実自体は感動的なのだが、特別心を揺り動かされるものは無かった。最後辺りの作為的な演出は明らかに余計だったように思う。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-06-19 21:32:09) |
273. アダムス・ファミリー2
前作に比べるとかなり落ちるけど、それでもまあまあ面白い。サマーキャンプのネタが嫌いなんだなぁ。クリスティーナ・リッチの微笑ネタは最高に好きだけど。 [DVD(字幕)] 6点(2007-06-19 21:15:17) |
274. アダムス・ファミリー(1991)
ブラック風味の映画は数々あれど、この映画は格別。味付けの方向性が好みに合う。展開もろもろ良い味で、テンポ上々。当時は役者さんの名前を意識してなかったけど、今観ると何気にファミリーみんな名優揃いだったりする。そりゃぁ巧いはずです。 [ビデオ(字幕)] 8点(2007-06-19 21:05:56) |
275. いとこのビニー
《ネタバレ》 なかなか楽しいコメディ。ツッコミどころもあるけど、コメディとしての許容範囲内に収まっているので大して気になりません。序盤の勘違い連発のネタで飛ばして、殆ど中だるみも感じさせることはない。なんであんなおっさんに惚れてるのか判らないが、とても可愛いマリサ・トメイとジョー・ペシのバランスがキャラクターとしてもビジュアルとしても、とても良いのです。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-06-19 20:49:13) |
276. 草を刈る娘
《ネタバレ》 キャラクターもそれぞれ生き生きと描かれているし、爽やかでなかなか楽しめる青春コメディ映画。ライターをうんこの匂いを頼りに探すというのは凄い話だ。「外国の女はうんこの匂いを頼りにライターをさがしてなどくれないぞ」という台詞はまさにそりゃそうだが、日本人でもそうそう探してはくれません。狼だ豚だとそこらじゅうで喧嘩が始まる展開も面白かった。殺人事件はちょっとやりすぎの気もするし、そこから急展開過ぎるという感じは受ける。二人が初めから好意を持ちすぎているので恋愛の展開としての面白さにも欠ける。しかし成り行きを楽しむのではなくそのやり取りを楽しもうとして観ればこれはこれで面白い。前述の「糞の匂いを頼りにライター探し」とか湯中りして倒れたばあ様をテントまで運んでる最中に実はばあさましょんべん漏らしていたりして、ちょっと下品なネタもあるがこれもこれで楽しい。妙な歌が何度も流れたり、多角経営だとか子供の数を管理するとかそんな話などに時代性を感じます。それでも馬草刈りといういつの時代だかよくわからんような設定の話と相まって、その違和感もかえって楽しい。なんだか良く判らない。それが楽しい。こういったものを始めてみたので、日本的なのどかさが新鮮だった。老後はタバコを吸うんだというヒロインの夢も凄い夢ですな。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-06-17 22:37:12) |
277. SPACE ADVENTURE コブラ
《ネタバレ》 原作は読んだことはないが、TVアニメ版は面白く観ていた記憶がある。TV版と違ってこちらの声は松崎しげるが当てている。特別下手というわけではないし、これはこれで悪くは無いかな。まあ聞いているうちに慣れるレベル。映画を観始めて直ぐに感じるのが「明日のジョー」の匂い。監督が一緒なせいだろうか、匂いはそっくり。今のアニメじゃ絶対無いような演出もあって、古き良きアニメな感じもする。だが内容としては序盤は楽しめてもだんだんだれてくる。最後のクリスタルボーイとの対戦もちょっと迫力不足だしなんともあっけない。こんなもんだろうか。アマゾネス山賊団は一般人から金品を奪うというセコさに加えて、名前がスノーゴリラってカッコ悪いなぁ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-06-17 22:06:24) |
278. 帰らざる河
《ネタバレ》 モンローが悪い恋人を信じようとする姿には惹かれるものがあるが、他は惹かれるものがまるでなし。脈絡無くモンローを襲ったり、マッサージしたりするシーンはファンサービスなのだろうか。インディアンは単に凶暴な外敵としてしか描かれず、扱いはエイリアンと変わらない。そう思うと、だんだんSFに見えてくる。SFとして観ても大して違和感ないな。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2007-06-17 21:48:19) |
279. ノスタルジア
映像はとても綺麗で良いが内容がとてもつまらない。憂鬱、陰鬱なこの雰囲気で淡々と映像。この映画の郷愁は監督自身の郷愁であることは十分想像がつくが、そんなものを延々と見せられても堪らない。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2007-06-17 21:31:27) |
280. プラダを着た悪魔
《ネタバレ》 テンポも軽快だし、ヒロイン可愛いし、ファッションも楽しめ、ラストが爽やかで申し分なし。ミランダの微笑の使い方も心憎い。思った以上に楽しめる内容。腰掛感満載の主人公が愚痴った相手に逆に「君は努力なんかしてない」と叱られるシーンが良いですね。ただ、すけべそうな記者に口説かれても見向きもしない所が良かったのに、恋人と不仲になるや、パリであっさり関係を持ってしまう尻軽感が玉に瑕。これだけで相当格が下がりました。まあこれが無くても、自分には主人公よりエミリーの方が余程魅力的に映りはするんですが。 [DVD(字幕)] 7点(2007-06-17 21:17:40)(良:1票) |