321. ハリー・ポッターと秘密の部屋
ハリポタシリーズは全部見たが、面白いのはこれだけ。原作が長くなかったのと、続編だったため世界観をいちいち説明する手間が省けたのがよいのだろう。さらにジニーをはじめ、ウィズリーちゃんたち面々が良いキャラクターであり、それをさらった蛇野郎のいかれっぷり、何だか某合衆国時代もの映画でも似たような役をやっていたマルフォイパパの悪っぷり、わけのわからんナルシスト作家野郎など、面白い要素が調和していた。地下室のシーンも結構ドキドキしたぜ。ダンブルドアの最後の締めなども爽快感があり、魔法世界とエンターテイメント性が結構いい感じで融合して、「魔法の世界って一度行ってみたい」と思えるくらい楽しめた。 [DVD(吹替)] 8点(2008-01-31 00:44:21)(良:1票) |
322. 火山高
マトリックスそのものは好きじゃないが、それがパロディーにされていくのを見るのは大好きだ。そしてそれを学校でやってしまうという心意気には圧倒。しかし無茶苦茶な設定だからこそ、それを面白くするためには作り手の表現者としての志が必要なのであって、この映画はそれが空回りしてしまっている。全ての元凶は「しびぼうろく」ネタだ。こんな得体のしれないネタをなくし、単純に「ありえないパワーを持った不良が支配する中学校にやってきた主人公が、学園の平和のために戦う」という感じにすれば、間違いなく高得点を入れていたと思う。 [ビデオ(吹替)] 6点(2008-01-29 23:11:34)(良:1票) |
323. パトリオット
妻投稿です・・・・。①「世界最強の軍隊に対して愛国者たちがゲリラ戦で勝負する」というプロット。②「人質を殺す」と脅して捕虜を釈放させる場面。③爆弾で停泊中の軍艦をドカン。④「文明国相手に何で正面から戦わないんだ」「正面から戦ったら負けるから」「他国に侵攻して罪もない女子供を殺すのをやめてほしい」というやりとり。⑤「息子よ、俺は昔イギリス軍と仲良く●●(残虐行為につき省略)や●●(食事がまずくなるので省略)を切り刻んで取り出して共通の敵軍隊に贈ったんだ」「でも今は仲が悪くなって敵同士になっちゃったんだ」というやりとり。⑥無実の農民の家を放火して子供を殺して長男を拉致するシーン・・・。思いっきりイギリス軍=今のアメリカ、大陸軍=今でいうア●●イダじゃないですか・・・。嘘だと思ったら、イギリス軍襲撃シーンにおいてジョン・ウィリアムズの音楽を、アルジャジーラに送られてくるテロの瞬間の映像のアラビア語のテーマソングに脳内変換してください。きっとそれほど剥離はしていないはずです。アメリカバンザイ映画にしては確信犯的だと思っていたら、主演のメルギブとヒースレはオーストラリア人、監督はドイツ人・・・。これはひょっとして「ビバ・アメリカ」と言いに映画館にきた観客に対する「アメリカの価値観がこれからも永遠に世界を支配できるとは思うなよ」という意地悪メッセージなのかとも思ったんですが、同じ監督の宇宙人やイグアナの映画を見る限りそれは考えられず・・・・多分私たちが豊臣秀吉や徳川家康の活躍および戦闘シーンを何度見ても楽しめるように、監督もアメリカの歴史と戦闘シーンを無邪気に撮りたかったんだろうな・・・・という事にしておきます。じゃあ、私は何が言いたかったのか・・・。それはお馬のダビちゃんが銃やサーベルを構える表情が、魔法のお城のアルピノパパが「アバダケパブラ」という表情に酷似していたことを言いたかったんです。とりあえず8点。 [地上波(吹替)] 8点(2008-01-28 19:59:18) |
324. ゴジラ FINAL WARS
この映画は怪獣が出ているシーンより人間が出ているシーンの方が面白かった数少ないというより類を見ない映画。メカギラスの時でさえあった破壊のカタルシスが全くない。いつの間にか大爆発で町が味気のないCG廃墟になっている暴挙。そんなところで戦われてもしらけるだけだし、見たまんまのめり込んでしまう私でさえ、ぶっちゃけ巨大生物が戦っているというよりスタジオで戦っているという気さえしてきた。間違いなく怠慢だし、怪獣映画として見るなら間違いなく0点だ。が・・・・ゴードン大佐・・・誰が何と言おうとゴードン大佐である。ゴードン大佐とカルト宗教連中みたいなX星人、そいつらに洗脳された人間連中がある意味において素晴らしく、怪獣ではなく人間に6点を捧げたい。そしてゴードン大佐はゴジラと戦わないで、バルタン星人あたりと戦ってください。たぶん脚本上、あなたには彼らが一番対戦相手として合っています。あとミュータント育成所の制服、悪趣味です。あれは正直どこの独裁国家なのかと思いましたよ。 [DVD(吹替)] 6点(2008-01-27 00:38:29) |
325. 香港国際警察/NEW POLICE STORY
《ネタバレ》 傷ついた犯人を前に警官隊に銃を突き付けられながら、「銃で撃たれて出血がひどい、早く助けてやれ!」とわめくジャッキー。今までの残酷なシーンはこのためにあったのだ。ジャッキーは今までも時計台から飛び降りたり、バスにぶら下がったり、ヘリコプターにぶら下がったり、ビルから滑り降りたりと不可能に見える事を次々とやってのけたヒーローだが、この映画ではどうしようもない怒りや憎しみや悲しみをも乗り越えたのだ。 [地上波(吹替)] 10点(2008-01-27 00:06:01) |
326. クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ踊れ!アミーゴ
《ネタバレ》 ある時点までは完璧だった。そう、こんにゃく人間が水中からガオーと出てきて、機械に入って、ちびっ子三人組に変身する場面までは・・・。だが、その後笛が鳴った瞬間から狂い始めた。原監督作品になかった「恐怖」と「侵略」という2つのセオリーは、クレヨンしんちゃんみたいな普通の住宅街を舞台にしたガキ物語において、最強のスリルと興奮を僕に与えてくれた。そしてそんな作品は、『押し入れの冒険』という絵本以来、すべての媒体において数作品しか僕は出会ってこなかった(パラサイトとか無駄にグロテスクなのはあったけど)。そして今回、僕は久々に懐かしささえ感じる恐怖と興奮に再会できたのだ。しかし、あの笛がなった瞬間、何かがガラガラと崩れ落ちた。べたでもどこかでみたような結末でもいいし、教育的でも高尚である必要もない。でも、笛が鳴った後の展開は恐怖と興奮の後に一抹の何かが残るようなものであってほしかった。 [映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2008-01-21 00:34:34) |
327. レッド・ブロンクス
《ネタバレ》 実はこういう映画が結構好きな僕ちんであります。田舎者が見知らぬ土地の親戚を訪ね、そこであか抜けない行動をしているうちに、知らないうちに大変な事に巻き込まれているという設定は、自閉症を患っている自分が結構体験したことに似ている。ですから親戚とだっこだっこするシーンから、チンピラに追われてガラスを投げられるシーン(旅先の興奮した夜に、外でブルンブルンとなるバイクの音つうきっかけがいい)、駐車場での追っかけっこ、マフィアが絡んできてダイヤがどうのこうので、ホバークラフトが突っ込んできて・・・という流れは、破天荒で映画のストーリーはなってないとも言えるが、逆をいえば「所詮映画じゃん」というものがなく、観客である僕のボンクラな日常からいつの間にか画面の中のヒーローと(ウルトラマンとハヤタ隊員みたいに)一体になっているというような、逆をいえばヒーローになりたいという僕の持っている厭らしき妄想的願望を叶えてくれる作品ではないかと思うのだ。そしてこれを可能にしたのが、しょっぱなのどうでもいい結婚式シーンや、敵を殺さずギャグみたいに倒すシーンなのではないかと思う。映画のバランスはともかく、観客と一体になったヒーローが残虐な敵とはいえ人を殺すと矛盾が生じてしまう。そして気持ちい勝利の後エンドールのメイキングで映画だったのだと再び確認する。これが僕のジャッキーの鑑賞法。明らかに公平中立性を欠いた間違った鑑賞法です。 [ビデオ(字幕)] 10点(2008-01-20 01:16:29) |