3421. みんなのいえ
《ネタバレ》 モダンセンスのデザイナーと職人気質の大工の棟梁との対立というのであれば、まずはこの両者が奥義を尽くして技術の火花を散らしてこそ、そのギャップから出てくる笑いの土壌が生まれるはずで、この作品はその辺のディテールの突っ込みが弱く、比較的早い段階から内心の人間的理解の部分に重心がシフトしている。結果、コメディとしてのパンチは弱くなってしまい、着地点のカタルシスも低下してしまいました。あと、ペンキぶちまけの件はどうやって解決したんだろう? [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-01-07 04:42:51) |
3422. マイアミ・バイス
やたら暗くてじめじめしていて、潜入捜査官ならではの緊迫感や行動力というものがほとんど感じられませんでした。主人公の2人が、なりゆきのままに動いているだけの存在になってしまっています。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2011-01-07 04:14:46)(良:1票) |
3423. コンタクト
《ネタバレ》 最初に見たときは、やたら序盤がダラダラしているなあという印象だったのですが、改めて見直したらそうでもありませんでした。それよりも、いろいろな場面に力をこめて作っている制作者の気合を感じます。ジョディ・フォスターは、この主人公のようにちょっと考えすぎの感じがする人物を演じさせたら見事にはまりますね。マシュー・マコノヒーの宗教者というのも、意外に役に合っていますし、話に奥行を与える程良いアクセントになっています。 [DVD(字幕)] 7点(2011-01-07 01:57:18) |
3424. セレナ
《ネタバレ》 何よりも、大量のエキストラの動員、各楽曲のほぼフルコーラスでの使用など、ライブシーンをきちんと再現しようという大きな努力があるのがよい。主人公はステージ上でこそ最も輝いていたわけで、そのイメージをありのままに映し出そうという誠実で真摯な姿勢は、必ず見る側の共感を呼ぶのです。ステージ部分に比べて私生活の部分は、描写が通り一遍で人間性の探究にまでは至っていないという気はしますが、基本のところがしっかりと押さえられているので、作品としての印象は良いです。対象に対する愛情を感じます。最後は一足飛びに記録映像が入ってきてちょっと驚きますが、あのシーンはスタッフたちも悲しさのあまり作ることができなかったんでしょうね。 [DVD(字幕)] 7点(2011-01-06 22:12:28) |
3425. 好きと言えなくて
《ネタバレ》 初期設定からほとんど想像できるとおりの内容。無難ではあるし不快ではないのですが、この内容だけだったら1時間の単発ドラマでもできてしまいます。男はカメラマンだったら、ファインダーを通して見比べたときでも気づかないのか?とか、会話の中でどこか違和感を持つ場はなかったのか?とか、もっといろいろ掘り下げてほしいところでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-01-06 02:24:39) |
3426. 花嫁のパパ(1991)
《ネタバレ》 あまりにも凡庸な出だしに期待が大きく下がったのですが、その後は、「花婿が嫌な奴で喧嘩が起きる」とか、「式の準備をめぐって対立発生」とか、「誓いの言葉の前に一悶着」とか、ありがちなパターンをことごとく外して、ひたすら式や宴席を堂々と讃美することに徹しているのが、かえって新鮮でした。着地も単純あっさり風味で好印象です。これであのしつこいナレーションを8割ぐらいカットしてくれたら、はるかに良くなったのですが・・・。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-01-05 20:16:33) |
3427. 人生は、奇跡の詩
《ネタバレ》 ここまですべてが都合良すぎだと、そりゃやりすぎってもんです。そもそも、この内容なら別にバグダッドで展開する必要はないのでは?それによってあちこちに分かりやすい無理(というか破綻)が出ていますよね? [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-01-05 00:12:43) |
3428. それでも恋するバルセロナ
《ネタバレ》 ペネロペ・クルスにあれだけの出番でオスカーをあげてしまうのは、かえって彼女に失礼なのではないだろうか。作品の素材は悪くないので、邪魔なナレーションを7割くらいカットしたらちゃんとした内容になったと思う。ラストの2人の浮かない顔のアップは良い締め方だったので2点、ペネロペとヨハンソンをキスさせてしまった根性に+2点。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-01-04 00:36:37) |
3429. まあだだよ
《ネタバレ》 最初の方の、いかにも「私たちはみんな先生を尊敬してます」的な描写があまりにもわざとらしすぎて、見ていて気恥ずかしかった。後半は、猫だけの話になってしまいましたね。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2011-01-03 17:06:07) |
3430. 小説家を見つけたら
《ネタバレ》 どうみても、バスケットにウェイトを割きすぎではないのか?主人公は、隠遁した作家の生活を覆すほどの文学に対するセンスなり情熱があったはずであって、そうでないと話の前提が成り立たない。その辺にもっと時間を割いてほしいところでした。アンナ・パキンも、ストーリー上さして機能していないのがもったいなさすぎる。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-01-02 01:48:05) |
3431. 夏物語(2006)
《ネタバレ》 普通に考えたら、取調中の裏切りの場面が最大の山場で、そのまま永遠の別れになったというのが常套手段なのだが、その後にわざわざもう1回くっつけて、駅でのシーンを持ってきているのが、強引で良いような気もするけど、やっぱり無理があると思う。欲張らずにどっちか1つに絞るべきでしたね。前半は、電気も来ていない田舎の風景はなかなか眼を奪いましたが、感情的な描写が不足していて、ただくっついただけになりかかっていたのが残念でした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-01-01 21:45:14) |
3432. パーフェクト・ワールド
《ネタバレ》 単なる疑似父子映画と考えると浅く見えるが、ブッチは終始一貫して「誰かに自分を罰してもらいたかった」のではないだろうか。それも、官憲でも宗教者でもない、それにふさわしいしかるべき人に。そう考えると、冒頭でためらわずに少年を人質として選択したのも、少年に手を出した相棒を即座に射殺したのも、少年に撃たれた後はそれまでとうってかわって穏やかな表情になっているのも、一本の筋として自然に理解できる。テーマが明確なので、いくつかみられるありがち設定も気になりません。ただし、すでに指摘されているとおり、レッド側の掘り下げが浅いのが残念。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-01-01 01:33:56) |
3433. ふたりのトスカーナ
《ネタバレ》 雰囲気は悪くないのですが、描写が細切れであっちこっちに飛ぶような感じなので、ラストの展開にも唐突感を感じてしまう。首吊り未遂(?)の発見のシーンに+1点。私はラストよりもむしろこっちの方が、生活上の生々しさがあって哀しく感じた。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-12-31 19:34:40) |
3434. アベンジャーズ(1998)
こんなアホっぽい話にレイフ・ファインズはまるで合わないと、企画段階で誰も指摘しなかったんだろうか・・・。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2010-12-31 19:28:06) |
3435. マッチポイント
言わんとしていることのほとんどが台詞で説明されてしまっているので、見ていて少しも面白くない。エミリー・モーティマーの方がスカーレット・ヨハンソンよりも圧倒的に魅力があるなあ、というようなことを考えながら見ていました。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2010-12-29 23:44:12) |
3436. 戦争のはらわた
音響と映像に関するこだわりは十分に伝わってきましたが、それ以外の人間ドラマの部分については、描写があまりにもぶっきらぼうで、見るべきところがあまりありませんでした。 [DVD(字幕)] 4点(2010-12-29 01:10:07) |
3437. ザ・リバー
《ネタバレ》 地道に生活する農民という無名の人々の存在にスポットを当てた点は評価できますが、作中でもその生活にさしたる変化があるわけではなく、ひたすら苦労話を見せつけられるだけなので、見ていて心が晴れるものではない。地道に生活する主人公だからこそ、それをきちんと讃えるような作品であってほしかったのですが。ただし、カメラと音響はこだわりが見えて優れていたと思いますので、そこに+1点。 [DVD(字幕)] 6点(2010-12-27 03:34:32) |
3438. 奇跡(1955)
《ネタバレ》 表現が抽象的すぎて、ほとんどついていけませんでした。ラストの単純なインパクトで大分得をしているのではないでしょうか。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-12-26 01:10:30) |
3439. バウンティフルへの旅
《ネタバレ》 何といっても、日常生活で起こりうる次元での「旅」「冒険」であるのが良い。わざとらしい大事件は何も起こらず、誰もがどこかで一度は体験したようなことの積み重ね。主人公も、回りくどいことを考えているわけではなく、純粋に一途に故郷を目指しているだけ。なのに(だからこそ)どきどきする。偶然出会うレベッカ・デモーネイも、もう少し何かあるかと思わせるところであっさりお別れ。この辺の引きの加減が心地よい。それらの集積は、朝の光の中でじっくりと撮られる朽廃した我が家で美しく結実する。見る側の心の奥にあるものを掘り起こし、共感を呼ぶ作品です。紛争の発端である息子の妻がうるさすぎるのが難点(特に導入部)。ここはもう少し抑えてほしかった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-12-25 22:48:41) |
3440. 赤い鯨と白い蛇
説明台詞ばかりの脚本にがっかり。そのせいで、香川京子はやたら老けただけでその中の凜とした筋が見えないし、樹木希林も鬱陶しいだけの存在になってしまっている。浅田美代子が1人で頑張っているような感じです。結局、世代の異なる5人の登場人物を用意していながら、それぞれの背景が全然作り込まれていないのです。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2010-12-25 03:46:45) |