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東京50km圏道路地図さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2604
性別 男性
自己紹介 単なる鑑賞備忘録・感想文です。


※2014年11月10日高倉健逝去。人生の大きな節目。

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341.  彼岸花
「人生は矛盾だらけなんだ!」と開き直る佐分利信。自分は娘を持つ父の気持ちは永遠にわからないだろうが、生涯独身を貫いた小津安二郎だからこそ、矛盾だらけの父親を哀れみ、茶化す事ができるんだろうな。人情味があるというより、ある意味冷徹ですらある。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-12-10 11:06:31)
342.  桐島、部活やめるってよ 《ネタバレ》 
原作は出た頃に読んだ。岐阜の田舎から出てきた二十歳の大学生が書いた作品に若さ・瑞々しさは感じられたものの、あまりの稚拙さ・幼稚さにはついていけなかった。要するに自分が年をとり、その感性についていけなくなったという事なのだろうとその時は思った。そして50前後の人による映画化。原作とは違いかなり洗練されていた。物語性のない関係性だけの青春群像がうまく映像化されていた。悪く言えば、大人の感性・感覚による「今の高校生ってこうなんですよ!あなたも昔を思い出すでしょ?」という仕掛けやあざとさも感じた。まんまと自分もそれに引っかかったように思う。所詮創作物だしそれはそれでよかった。メリーゴーランド形式だった原作を曜日形式の時系列展開にした脚本や現代的な青春群像劇としての演出、そして各々役者の演技も個性がありよかった。イオンで遊ぶという地方の高校生活にもリアリティーがあり、いろんな所で小説にはない映像の力を感じた。が、ラストで文化系クラブの復讐劇にしてしまったのは少々やりすぎというか安直ではないか?校内で撮影するなら事前の許可とか他クラブへの調整が必要なのは言うまでもない事で、それをカーストで虐げられているというのは被害妄想でしかない。映画的に映像的なカタルシスが必要だったのかもしれないが、製作者の怨念なのかウケ狙いなのかわからないが、過剰な演出というか自己満足が出てしまい、これが映画の限界でもあると感じた。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-12-02 12:52:15)
343.  ドクトル・ジバゴ(1965) 《ネタバレ》 
現実主義で俗物の弁護士と、理想主義の革命家、そして医師としての職業倫理は高いが色に溺れて右往左往してしまうノンポリの不倫詩人。まあ、3者3様の生き様にはどれも共感できませんが、非難もできません。激動の時代に翻弄されながらも各々の生き方を貫き、そして人間は生きたようにしか死ねないという事を痛感させられました。結局「俺たちはみんな汚れてるんだ!」という叫びにつきるのかと。それでも生きていく人間の逞しさは伝わってきました。
[DVD(吹替)] 7点(2015-11-27 13:05:48)
344.  ザ・ファイター 《ネタバレ》 
家族の常識は社会の非常識なわけで、どうしようもない家族をどこまで許して、どこまで付き合うのか?というのは人類にとっての永遠の課題であり、数多の映画がテーマとしてきた。イチバン盛り上がるシーンは兄貴が彼女の家に乗り込むトコですけど、各々挫折し、でも満足しようとしているお互いの人生をクソ呼ばわりしながらも、お互いにやり直そうとしているという共通項で和解する過程は中々うまくできているなと感じました。ま、多かれ少なかれ、他人の人生はクソで、自分の人生は立派だと思い込んで生きてくしかないわけですけど。が、総じて、確執から和解への過程があっさりしすぎていて、もっと葛藤の描写があってもよかったような気もします。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-11-19 12:59:38)
345.  喜びも悲しみも幾歳月 《ネタバレ》 
僻地での何もない暮らし、転勤はあるものの、繰り返されるある種の退屈な日常。それでも、時代や環境の変化に翻弄される夫婦と家族。複数の家族が出てくるが、時代や環境の不運に負けた者、時代の波に乗って成り上がった者、変わらずに職務を全うした者等々、戦前戦後の30年という時間の流れの中で生きた人々の想いを感じさせられた。生きるというのは簡単なようで難しいというか、どうにもしがたい運命・宿命があり、単調で退屈なようでいて天変地異もあるし、それでも時は流れ人は成長していくし、その過程の中に苦労・悲しみや喜びがあって、人間はそうやって生きていくしかないのだろうな。
[DVD(邦画)] 7点(2015-11-10 13:11:54)(良:1票)
346.  鴛鴦歌合戦
古い映画の評価は難しい。「すべての歴史は現代史である」という観点に立てば、そんなに面白いモノではないし、「全ての時代は神に直接する」という観点に立てば、ノモンハン事件が起こった時代にこのような作品が製作されていた事には驚く。マキノ正博は高倉健の任侠映画しか知らないのだが、粋とユーモアの融合はこの作品からも垣間見えるし、突き抜けてる感はある。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-10-27 22:07:44)
347.  チャンス(1979)
ニーチェの『ツァラトゥストラはこう語った』が原型のようではあるが、無敵の超人の情報源はTV。という構造をどう解釈したらよいのやら。TVだけ見てたらバカになるとも取れるし。今の時代なら引きこもりでネットばかりやってると、良くも悪くも「超人」にはなれるのかもしれないが。まあ、意識の有無は別として、他に惑わされず、己を貫いて自身を肯定し、平穏に生きられるのがイチバンではあるのだろうけど。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-10-25 10:25:51)
348.  北の国から '95秘密<TVM>
「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい。」罪とは、そして赦しとは何かを問う作品。生まれてから家から1歩も出なければ汚れずに生きる事は可能かもしれないが、それは生きていると言えるのか否か・・・。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-10-23 01:10:54)
349.  プラダを着た悪魔 《ネタバレ》 
一流大卒のリベラルのインテリが、ファッション雑誌のアシスタント業務に甘んじるわけがなく、元々腰掛けだし、どのようなオチに持っていくのか?に期待したがイガイとあっさりしていた。が、資本主義の権化であるファッション業界に洗脳され、パワハラにも耐える過程は見応えがあり、逆に洗脳されて承認欲求から追い込まれて働いてしまう事の怖さも感じた(好きな業界だからという理由で過酷な労働条件で働かされるTV業界の下請けADやアニメ製作会社なども同じ構造だろう)。本来の彼女であれば労働組合作って待遇改善を叫ぶところである。嫌なら辞めればいいという問題ではないし、それは彼女が本来目指す所の社会正義でもないだろう。ラストは家庭崩壊をしてても自身の出世や保身のために非情に他人を出し抜き・蹴落とす事よりも、働く仲間や家族を大切にしたいという人情話でキレイに終わったが、この気づきというか転換への描き方がやや弱かったような。結局後任はパワハラで苦しんでいるだけだし。サラリーマン社会では前者が生き残り後者は駆逐されるという厳しい現実の中で、視聴者に「あなたはどっち?」という問い掛けをしているようにも思える。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-09-29 16:07:23)(良:2票)
350.  きみがくれた未来
毎年、事件事故で亡くなる人は1万人以上はいるだろうし、若くして病に冒され亡くなる人も数多くいるでしょう。遺された者は故人との思い出と共に過去に生きる事になるわけですが、所詮過去を生きる事はできないわけで、いつまでもそれじゃイカンよという話。生と死についての感度や死者への想像力が問われる作品であり、ガンに冒された救命士の台詞が印象的。泣ける感動作ではないが、静かで深い感動がある。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-09-24 11:20:48)(良:1票)
351.  ワルキューレ 《ネタバレ》 
「すべての歴史は現代史である」現代では英雄視される主人公達も、当時はテロリストであり、反逆者である事は間違いない。桜田門外の変の水戸浪士も明治になって勲章を得ているし。勝てば官軍・負ければ賊軍である。歴史のifをとやかく言う楽しみを否定はしない(よくやったとも言えるし、もっと上手くやれよとも言える)が、結果のわかっている物語にサスペンス要素を求めるのは無理がある(関が原や大阪の陣や忠臣蔵、明治維新や226にサスペンスを求める人はいないでしょう)し、その時代に生きた人間たちのドラマを堪能するのが史実モノの醍醐味である。という点においては、国家の一大事において、権力に忠実である者、保身に走る者、原理主義者、己の信念を貫く者、迷う者、日和見する者、裏切る者等々、よくできた人物図鑑である。終盤で家族を心配する主人公に否定的意見もあるが、私は人間らしさが感じられてよかった。ユダヤ人を虐殺した将校たちも文芸を愛する教養人であり、家庭ではよき夫・よき父であったらしい。組織に生きるという事はそういう二面性を持つという事であり、それが組織の恐ろしさでもある。その事を何とも思わない人間もいれば苦悩する人間もいる。会社組織でセクハラ・パワハラ・その他犯罪行為をしつつ、家庭ではよき夫・よき父である現代人もその人間性においてはユダヤ人を虐殺したナチス将校と同じである。人間図鑑を提示して、あなたならどのように振舞うのか?という問いを鑑賞者に突きつける作品である。難点は尺が短く説明不足で少々わかり難いのと、ハリウッドスターを主役にしてしまった事によりやや重厚さに欠ける事か。客寄せパンダと貶す程悪くもないが。英語にも違和感があったが、吹き替えで見れば問題ないのかと。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-07-18 23:59:22)
352.  ロッキー5/最後のドラマ
ロッキーが中年の悲哀に苦しむのかと思うと感慨深い。まずは肉体そして精神が変化していく。育成と称してコピー作りしたり、さらには究極のコピーである息子に己を託し、こうやって人は老いていくんだな。6は未見だが、この後息子にも裏切られるのだろうか?
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-07-07 09:54:34)
353.  日本の黒い夏 冤罪 《ネタバレ》 
高校生がマスコミを取材して番組制作をするという実話(確か取材した男の子はその後松本のTV局に入社してたような)をベースに映画化したという少々凝った作品なので、この構造が理解できずにとまどう人が居るのは仕方ないかな。それに高校生は結果を知った上で取材をしているので、当時の混乱状況への追及がしやすいという優位性がある。ただし、目的はマスコミの糾弾ではなく、なぜこのようになってしまったのか?という真実の追求という体裁になっている。よって、この作品の本質はサリン事件の解明・説明にあるのではなく、ある事件に対する警察とマスコミの関係や姿勢、それに振り回される一般人の有り様を高校生の目線から描く事にある。いまどきマスコミが警察の情報を垂れ流しているだけだという事を知らない人はいないだろうが、一応警察の事は信じているのだろうし、ついつい第一報の刷り込みで脊髄反射してしまう状況は今も昔も変わらないように思う。 取材先のTV局の姿勢や登場人物が、どこまで実話で脚色なのかがわからない所が難点ではあるが、問題提起としてはよくできているし、さすがにラストの再現シーンは戦慄が走った。一番印象に残ったのは警察の焦りには長野五輪(のセキュリティー強化)があったという事。今後、東京五輪に向けて冤罪が発生する可能性が高くなるのでは?と心配になった。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-07-04 11:14:09)(良:1票)
354.  はやぶさ/HAYABUSA 《ネタバレ》 
狂言回しである竹内がちょっと目立ってしまい、肝心の他の実在の人物の造詣描写が物足りないし、やや子供向け・コメディー的なのも難点ではある。が、プロジェクトメンバーが契約切れで次々とリリースされるとか、途中で死んでしまうとか、志半ばでプロジェクトの終了を見る事なくメンバーが居なくなっていくシビアな面も垣間見えたのはよかった。また、映画ではわかりやすく「はやぶさ」が自らしゃべり映像的に動くのだが、実際の現場では「はやぶさ」の姿は見る事はできず、モニターの数字で一喜一憂する人間の想像力(モニターの数字を疑う事もなく信じる力)には科学者の狂気にも近い信念を感じた。ただし、終盤に冷静な判断をしてきた技術者である川口淳一郎が「神頼み」したのも事実なようで、科学技術のプロジェクトであっても、こうなってしまう事の良くも悪くも日本人らしさも感じられた。 自分は宇宙開発に予算をかける事には反対の立場ではあるが、100万の部品を作るカネがなくて自分で作るというのはいかがなものか。限られた全体予算の中で、もうちょっとうまく遣り繰りできないものか?直接費と間接費等々宇宙開発における予算管理のあり方に疑問を投げかける作品でもあった。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-07-03 11:03:58)
355.  無法松の一生(1958) 《ネタバレ》 
これが九州男児なんですかねえ。東京下町の寅さんを見慣れてると、乱暴で粗雑な所がちょっとアレで粋や美が感じられないですけど。『シェーン』や『遥かなる山の呼び声』のように立ち去るわけでもなく、小倉に留まり続けて少年から青年まで成長を見守り、夫人に心情を吐露して死んでしまうストーリーはあまりにも切ない。太鼓のシーンはインテリ先生への対抗意識、己の存在のアピールなのかなと考えると人間臭さも感じます。全体的に駆け足でもあり、心情表現が弱く、やや人間の機微が感じられないところが難点かな。それにしても奥さん鈍感にもホドがあるだうよ。歌子(吉永小百合)のような女子大生じゃないんだからさ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-06-23 11:33:44)
356.  八つ墓村(1977)
これはモデルとなる事件があるんですね。知りませんでした。現代でも時々田舎での大量殺人事件って起こりますけど、「こんなのどかで平和そうな村で・・・」なんて裏には家や親族・習慣やシキタリに縛られた閉鎖的な代々と続く情念渦巻く人間関係があり、都会の孤独をベースとして渇いた通り魔的無差別殺人とは対極的な背景があるのだろうと思います。ミステリーでもホラーでもない、時間という縦軸と同時代に生きる閉鎖的社会という横軸が絡み合った業の深さを描写した人間ドラマであり、飛行機や新幹線でどこにでも行ける時代から、ネットで誰とでもつながれる現代であっても、田舎の近隣親戚・家族、そして先祖・子孫という因縁は人の心に重くのしかかるものなのでしょう。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-06-17 10:53:58)
357.  グレイテスト・ゲーム
階級社会とスポーツにおける米英対立。父子の確執等々が、100年前の実話をベースに淡々を描かれている点には好感が持てる。自分はゴルフはやらないし興味もないのだが楽しめた。ゴルフは大衆化されたように思うが、メジャー大会で10歳の少年がキャディーやるのは今では無理なんじゃないのかと。という点においては後退している部分もあるような。その他、人々の差別意識やスポーツで代理戦争する国家対立等々は現代でもあまり変わってないように思う。100年後には国を背負ってスポーツするなんて時代は終わっている事を願う。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2015-06-15 10:42:41)
358.  ベニスに死す 《ネタバレ》 
「お前は平凡だ!老人だ!不純だ!」という友人の言葉が辛らつ。家族に先立たれ、理屈だけは一人前だが才能もなく大成もできず、単なる音楽教師(画家でも音楽家でも才能がない人は先生稼業をする)として平凡な人生を終えようとしている老人。それをあざ笑うかのように登場する美少年(ちょっと振る舞いが不自然ではあるが・・・)。無能と老い(醜さ・死)と孤独の3重苦からの救いとして、それを追い求めてしまう。たまたま少年であっただけで、別に少女でもよかったのかとは思いますが、たぶんキリスト教的倫理観に縛られて女も買えない道徳至上主義者が、先が短い老人となって解放されたんでしょう。美に男も女もない。ロリコンも関係ない。タダひたすら追い求める。今風な言い方をすれば単なる暴走老人でしかないわけですが。「芸術は爆発だ!」ではありませんけど、裏を返せば若いうちから暴走できる人間こそが才能ある芸術家として大成できるのかもしれません。白髪染めを垂れ流して死ぬシーンは滑稽でもあり残酷でもありかなり凹みました。これほど人をバカにした死に際・ラストもない。たぶんこの作品は年齢を重ねる毎に、無理解→理解→共感へと変化していくんでしょう。私も25年前ぐらいに見ましたが意味不明でした。やっと理解できた段階です。25年後は共感できるのか?それとも怖くて見られないのか?
[DVD(字幕)] 7点(2015-06-08 11:58:58)
359.  おとなのけんか 《ネタバレ》 
なぜ戦争が起きるのか?それは話し合いで決着がつかないからです。各々に正義がある。正義と正義の戦いです。ゲロは過失としても最後にチューリップをぶちまけたのは犯罪です。通常はここで第3者が介入し、警察が来て裁判になりますが、国家間はそうはならない。これが宣戦布告となり、最終的に暴力で決着をつけます。密室ならではの危うさを痛感する作品でした。話し合いは大人であっても、他者の目のあるところでやるべきというのがひとつの教訓ですね。弁護士オヤジがいつ壊れるのか?に期待しましたが、ケータイ破壊されても感情的にならず、最後まで冷静だったのはちょっと物足りないと同時に、ある種の救いではありますが、弁護士ならもうちょっと上手く立ち回れよと。まあ、夫婦関係も破綻していたようなので、取り繕う気もなかったのかもしれません。冷静さを簡単に失う金融業の妻はあんなんで仕事つとまるのか?人権妻と金物屋のオヤジも不釣合いで、そもそもなぜ結婚したのかが疑問ですね。上辺だけのリベラルに耐えかねて夫が爆発するシーンには「お前が結婚相手を間違えたんだろ?」とツッコミたくなりました。「子供なんて時間や労力を吸い取られるだけ」というのは世の親達の本音でしょう。だから、義務と責任を「カワイイ」で思い込まないとやってられない。それができない人は育児放棄するんだろうと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-06-04 13:00:54)
360.  ツリー・オブ・ライフ 《ネタバレ》 
冒頭でヨブ記が出てくるので、そこでテーマは明示される。あとはそれについていけるかどうかで評価が分かれるのでしょう(ちなみに私はキリスト者ではありません)。てっきりブラピ≒ヨブとして話が展開するのかと思ったのですが、息子が死んだり事業に失敗等々はするものの、本人はツライでしょうけどヨブの苦悩に比べればよくある話と言ってしまえばそれまでで、かと言って「主は与え、主は奪う」と回心するわけでもなく、「俺は献金したのに!」と神に対して恨み節。恩寵がカネで買えるわけがないでしょうよ。キリスト教的には近代合理主義的などうしようもない人間ですけど、彼なりに息子の事を思って教育はしたのでしょう。音楽家になれなかった自分の後悔があるクセに、子供には親のエゴを押し付けて同じ事を繰り返す。結果確執を生むのですが、世間一般的には普通の親で普通の人間だろうと思います。母は信仰心のある人でどうしてこの2人が結婚したのかがナゾですが、この両極端の親が息子に影響を与える。この辺はエディプスコンプレックスを抱えた少年物語という矮小な話に転換し、田舎のそれなりに裕福な家庭に育った少年期のよくあるノスタルジックな思い出話がダラダラと続く。ショーン・ペンに息子でもいれば「父の気持ちがわかった!」という家族の物語になるんでしょう。が、そこまでやるとファミリー作品になってしまい、宗教作品ではなくなってしまう。あえて淡々と描く事によって人間中心世界からの脱却を図ろうとしており、良くも悪くも観客の期待を裏切っていると思います。「世俗に生きるか、神に委ねるか」アジアでは中庸という考えがありますが、欧米人はこの問いに悩み続けるのかもしれません。大地や生命といった恵みが神から与えれ、神の計画の中で人間は生かされている。という壮大な話を平凡なイチ家族(の回想)を通して描くというのはちょっと乱暴というか飛躍もあるようにも感じますけど、映像的に強引に仕上げたという感じですね。ミクロとマクロの関連性の表現に中途半端というかギャップがあるのは否めませんが、どこかに連れて行かれそうな世界観というか不思議さはあります。鑑賞者に信仰心があればラストの最後の審判後に復活を遂げた家族との再会を思わせる映像展開に救いを感じるのかもしれませんが、そうでない人にとってはあまりにもちっぽけな己の人生に絶望し、逆にニヒリズムに陥ってしまうような気もします。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-05-31 14:08:00)
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