21. 緑の光線
長年コンビを組んで数々のカラー映画の傑作をものにしてきた名カメラマンのネストール・アルメンドロスと袂を分かって、撮影を含めた少人数(確か3人)の女性スタッフを使い、なんと16mmフィルムで撮られたエリック・ロメールの逸品。この映画の題名の元になっているラストシーンに見られるように、全てを意のままに操る映画の"達人"は、お天気までも自家薬篭中のものにしてしまうのだ。 9点(2003-04-16 20:07:54) |
22. 女と男の名誉
初めてJ・ニコルソンを格好いいと思った映画。ちょっと実の娘に肩入れしている感じはするが、当時齢80歳にならんとするJ・ヒューストンの演出は、まだまだ冴えておりましたなあ。 8点(2003-03-01 14:10:15) |
23. タッカー
こうした夢と人情味のあるアメリカ映画をもっともっとたくさん観たいと私は思いました。 9点(2003-01-04 17:43:44) |
24. グッドモーニング・バビロン!
うーん、一体どうしたんだろうか、タビアーニ兄弟。こんな題材だったらきっと素敵な映画になるはず、と思ったら肩透かしを喰わされた。彼らだけではない。80年代前半頃まであれほど輝いていたオルミもベロッキオもフェレーリも、そしてベルドリッチも突然急速に光が失われていったのはなぜだろうか? 6点(2003-01-04 17:35:46) |
25. ブロンコ・ビリー
『センチメンタル・アドベンチャー』と並んで私が一番好きなイーストウッド作品。DVDも最初に買ったし。何よりもこの映画のいいところは、誰も死なないこと。悪者も他の作品と違って間が抜けていて、どこか憎めない(ただし、途中出てくる悪徳警官は除く)。ロード・ムービーや西部劇、人情劇、コメディ、恋愛劇といった様々な要素が旨く溶け合った逸品です。 10点(2003-01-04 17:16:51)(良:1票) |
26. 汚れた血
人差し指を口に当てるという主人公のたった一つの仕草が忘れられない。恐らく監督のカラックス自身も2度と撮れないであろう青春映画の傑作。伝統と新しさとが交錯するところが映画ファンをくすぐる。この後のカラックスと主演のドニ・ラバンが、今ひとつパッとしないのは、この映画の輝かしき成功に引きずられているからではなかろうか。50歳を超えた頃にもう一度この二人のコラボレーションを観てみたい。 9点(2002-12-22 15:00:08) |
27. 恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ
最近では、JAZZを歌う映画女優というと『タクシー・ドライバー』に出たシビル・シェパードが有名だが、本作のミッシェル・ファイファーもなかなかどうして、いいもんですなあ。思わず私もサントラ買っちゃいましたよ。「My Fany Valentine」最高!彼女本格的にアルバム出してくれないかなあ。ところで、この映画には気になる女の子がもう一人。そう、オーディションで「Candy Man」を歌ったちょっと素っ頓狂な娘。映画ではもう1度出てきて、J・ブリッジスと会話をするんだけど、その時の彼女の滑稽だが孤独感を漂わせた話しっぷりがなんとも切ない。思わず「俺が面倒みてやろう!」って言いたくなるです。 9点(2002-12-13 21:57:02) |
28. バイオレント・サタデー
公開当時『コナンPART2』と一緒に観た。併映の軽やかさと比べてペキンパーの遺作は、なんだかいつも以上に重苦しい感じがした。それでも、TVモニタ画面を多用し、複数の場所で同時に起きていることを巧みな編集で上手く見せていたと思う。当時流行っていたMTVのクリップ映像とは一線を画した本作では、いわばペキンパー最後の「意地」を見せてもらったような気がした。 8点(2002-11-26 21:28:45) |