21. ラジオ・デイズ
家族それぞれのラジオにまつわるエピソードを繋いでいく展開のため、面白い部分とそうでない部分とに分かれる。面白い部分としては、ラジオの話で男が空想を広げるところ。まず足を失ったエピソードで義足でマウンドで投げる姿を、さらに、腕も失う、失明、といったエピソードで空想の悲劇のヒーロー像は加速する。最後に死んでしまったエピソードで男の空想は無駄に終わる。この、リスナーの空想しながら聴くといった描き方が斬新で面白い。さすがはウディ・アレンと唸らせる。ただ、個人的には軸となるメインストーリを据えて置いたほうが全体として締まった気がする。 6点(2003-02-22 14:55:21) |
22. マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ
ほんわかと優しい気持ちにさせてくれる作品。ラッセ・ハルストレムに田舎町を舞台にしたヒューマンドラマを描かせたら右に出る者はいないでしょう。主人公の不幸な境遇に合うたび繰り返す心の言葉「人工衛星に乗せられて死んでいったライカ犬より、僕の人生のほうがまだ幸せだ」が切なくさせます。 8点(2003-02-22 09:24:47) |
23. キング・オブ・コメディ(1982)
肝心の漫談シーンなどが日米の文化の違いか、ちっとも笑えない。唯一笑えたのはパプキンの名前を間違えるところぐらい。そのためコメディアンとして一旗揚げたい故、狂気に走るパプキンの心情が理解できず、映画に入り込めなかった。 4点(2003-02-15 23:34:10) |
24. ダウン・バイ・ロー
脱走の過程など細かいところを気にする映画でない。牢屋の中で「I scream、 You Scream、Ice cream」叫びながら踊ることに意味がある。3人の会話、コンビーネーションを楽しむだけでいい。万人受けする映画ではないが、パルプ・フィクション好きならはまる可能性大。 10点(2003-02-10 16:19:09) |
25. バグダッド・カフェ
砂漠を歩く中年女性ジャスミン、リンクするように流れる”calling you”雰囲気は申し分なし。ただ、異国のジャスミンとベリンダが唐突に仲良くなる点が腑に落ちない。そこを時間をかけて徐々に溝が埋まる様を見せないと、冷めてしまう。個性的な住人など駒が揃っているだけに、実に勿体ない。 6点(2003-02-09 23:05:20) |
26. マグノリアの花たち
女性達の雑談のカットが多く、不愉快。男には理解できない映画なのか。どうみてもTVドラマレベルでしかない。 1点(2003-02-09 19:20:13) |
27. マイ・レフトフット
障害者演じるダニエル・デイ・ルイスのディテールにこだわった演技は真に迫っており素晴らしい。実話ではあるが、展開はこの手の話としてはありきたりなため、どうも迫真の演技だけが浮いている感が多少ある。 5点(2003-02-09 17:01:40) |
28. サクリファイス
亡命先パリで作られたタルコフスキーの遺作。自己犠牲をテーマに見る者を考えさせる作りは相変わらず。ラストの息子が言葉を発するシーンには胸を締め付けられる。最後の家が燃えるシーンを長いカットでみせるあたり、タルコフスキーの執念を感じる。【なるせたろうさんへ】「サクリファイス」ではなく「ノスタルジア」にドメニコという狂人が、ローマの広場で、演説して、焼身自殺といったシーンがあります。それと混同しているのでは・・・? 8点(2003-02-09 10:50:24) |
29. ドライビング Miss デイジー
モーガン・フリーマン、ジェシカ・タンディの熟年演技で魅せる。難点を言えば、時間の流れが速すぎて、二人の微妙な人間関係を楽しむ時間が少なかったこと。ラストを撮りたいがために速めた感がある。 6点(2003-02-08 16:28:24) |
30. ニュー・シネマ・パラダイス
まさに芸術の域に達した映画。エンニオ・モリコーネの美しい音楽、それにリンクするような感涙シーンの数々。特にラストシーンは映画史上もっとも感動的。紛れもない傑作。 10点(2003-02-08 11:31:04) |
31. パリ、テキサス
ロードムービー巨匠ヴィム・ヴェンダースの最高傑作!前半謎めいたトラヴィスの過去に引き込まれ、後半はヴィム・ヴェンダースの十八番でもある親子のロード・ムービーで人間模様を楽しむ。ライ・クーダーのスライドギターに、ナスターシャ・キンスキーのテスを越える存在感、本当の親子だからこそ出来るの感涙のラスト、すべてにおいて申し分なし! 10点(2003-02-08 10:02:27) |