21. スターシップ・トゥルーパーズ3
《ネタバレ》 ただのB級ホラーに成り下がった「2」でしたが、今回は「1」のバーホーベンスタイルを踏襲。これぞスタトル!アイロニーたっぷりで爆笑物でした。待望のパワードスーツ・マローダーを最後まで引っ張る割にちょっとチープな感じはしましたけど、神様がどうのこうのっていうテーマに沿った登場演出がなされていて非常に笑えます。流石に1作目程のインパクトは無いですが、正統的な続編としてこれはこれで十分に楽しめました。 [映画館(字幕)] 8点(2008-07-24 21:29:27) |
22. 靖国 YASUKUNI
《ネタバレ》 違う意味で面白すぎました。出てくる輩がとにかく自分の主張を叫ぶだけで、他人の話なんか一切聞きやしねぇ!聞く耳を持たないとはまさにこの事かと。「中国帰れ!中国帰れ!」「・・・日本人です」失礼ですけどギャグでやってるとしか思えませんでした。 [映画館(字幕)] 8点(2008-07-23 00:10:01)(良:3票) |
23. さよなら。いつかわかること
戦地から届いた突然の訃報。残された家族は・・・とまあ、設定的にはややありがちな部類の話ではありますが、一つ一つの細かな演出が秀逸で、思った以上に沢山のものが詰まった作品でした。 こういった作品で言うような事では無いですが、二人の娘がとっても可愛いかったです。そしてジョン・キューザック演じるお父さんもある意味かわいいというか、とことん不器用な人で、ああ男ってこういうもんだよなってその人柄に共感させられてしまいました。 [映画館(字幕)] 8点(2008-06-13 21:14:01) |
24. 山桜
《ネタバレ》 山形人なので一足お先に観賞。藤沢周平原作物、毎回割と似た感じの設定、話なのもあって正直そろそろ飽きてきたかな~感があったのですが、今回は語らずに読ませる演出に徹底していたのもあって、ぐっと引き込まれました。最後は田中麗奈と一緒に私も号泣。東!お前男だ!って言いたくなるくらいの手塚弥一郎の心意気が身に沁みます。その後二人がいかなる道を歩むのか、なんてのも観た人が各々勝手に想像すべきものなのでしょうね。 [映画館(邦画)] 8点(2008-05-15 00:11:54)(良:1票) |
25. やわらかい手
愛する孫の為に汚い仕事をしてまでっていう単純な感動物なんかじゃなくて、風俗とかそっち方面で考えられる色々な要素だとか、さえないおばちゃんが人生の輝きを取り戻していく様だとか、多面的な要素が上手く描かれててとっても面白かったです。自分で納得して、自分が誇りを持っているなら他人がとやかく言おうとそんなものは関係無い。そんな主張がとっても気持ち良いです。 [映画館(字幕)] 8点(2008-05-03 17:30:47) |
26. ゾンビーノ
ゾンビがただのモンスターではなく、あからさまにメタファーとして描かれてあるので、その点でロメロの意志を正確に受け継いでいる作品ではないかと。同ジャンルの「ショーンオブデッド」なんかはそこが物足りなかったので、私はこっちの方が好きかな。でもその分完全な風刺映画になっちゃってるので、単純なバカ映画としての面白味が足りないと感じるかも。 [映画館(字幕)] 8点(2008-05-03 17:21:13) |
27. ダーウィン・アワード
ただ「おオバカ人間大集合」みたいな物かと思ってたら、きちんとストーリー性のあるドラマでした。物事には全て理論があるんだ!バカだってきっと分析すればその理由が見えてくるはず、と個人的に私自身が非常に理屈っぽい人間なので、主人公のバロウズがとても他人には思えませんでした。でも脈絡の無さがおオバカってものなんでしょうね。 [映画館(字幕)] 8点(2008-05-03 17:14:35) |
28. その名にちなんで
親と子どちらにの気持ちも上手く描かれている所に感心しました。名前うんぬんだけでなく、親子二代に渡る家族のドラマとしても秀逸ですし、カルチャー的な部分でのアイデンティティや、普通の青春物として見ても十分だし、インドの文化的な所もまた面白味。 でもこれ、実際に親になった経験がある人の方が感じる部分の大きい作品なんだろうな~と、経験の無い私はちょっと悔しい。私自身がもっと歳重ねてから見たい作品かも。 [映画館(字幕)] 8点(2008-05-03 17:01:31) |
29. サンシャイン 2057
《ネタバレ》 ここでは民主主義など必要無い、と言い切って俗っぽいエンタメではなく骨太なハードSFにしてしまったセンスは凄い。SF好きならどこかで観た事あるようなネタが多いですが、それを「らしさ」と見るか、「パターン」と受け取るかで評価は変わってきそうだ。下手に媚びて無いのが近年のSF物の中では珍しい感じがして好印象です。 [DVD(字幕)] 8点(2007-12-19 21:33:12) |
30. 白い馬の季節
《ネタバレ》 モンゴルと言えば遊牧民。ですが時代の移り変わりと共に、現実はなんとも厳しい状況なんですね。主人公はそんな時代の変化の波に乗り切れないとことん不器用な男。美人の奥さんの方がまだ適応力もあれば強さもある。その辺は男と女の違いかもしれないな~なんて思いながら見てました。厳しい状況はともかく、あんな何も無い環境の中でも人って生きていけるもんだんだな、なんて俗世にまみれた私は人の生活って一体何だろうね?なんて事まで考えてしまったり。 [映画館(字幕)] 8点(2007-12-19 21:08:00) |
31. マリア
別に私はクリスチャンでも何でも無いのですが、観ていてなんだか心が洗われるような気分でした。教徒じゃなく、無知だからこそ思う事かもしれませんが、キリストが希望をもたらすのではなく、国政に苦しみ、疲弊した世界が望んだ希望がキリストだったのかなとか思います。羊飼いの、希望を待つ事こそが自分に与えてくれた天の賜物なんだってセリフが印象に残る。私は女じゃないので何とも言えませんが、出産時の苦しみとかも、その苦難の先に希望があるからこそ耐えられるものなんじゃないかな?なんて思ったり。 [映画館(字幕)] 8点(2007-12-19 20:50:48) |
32. それでも生きる子供たちへ
まさかジョン・ウーに泣かされるとは。エンドテーマの「TEACH ME AGAIN」もまた涙を誘います。彼ら彼女らは可哀想な子供達だ、大人はそう言うし、それは何も間違いでは無いのだけれど、子供たちは自分は不幸な存在だ、なんて思ってるだろうか?ただがむしゃらに前を向き、希望に向かって突き進む。世界中の社会問題、この悲惨な現実を知って下さいと世間に訴えるだけの映画ではなく、そんな前向きな希望を感じとれる作品でした。良いです。 [映画館(字幕)] 8点(2007-09-25 20:47:07) |
33. ミス・ポター
文芸作品っぽく終始落ち着いたトーンなので、まるでどこぞの世界名作劇場でも観てるような感じでした。レニー、見た目はそんなに可愛くないのですが、醸し出すオーラが可愛いので、こういう作品には合ってると思います。30過ぎの独身女ってまるでブリジットの祖先かと思っちゃいましたけど。 誰でも知ってる有名な偉人でもなければ、歴史の陰で偉業を成し遂げた知られざる人ってのでもなく、世界一有名な兎「ピーターラビット」の作者ってのがなかなか興味をそそる面白い題材だったと思います。 [映画館(字幕)] 8点(2007-09-25 20:16:07)(良:2票) |
34. 300 <スリーハンドレッド>
《ネタバレ》 「武士道トハ死ヌ事トミツケタリ」を本気で描いた作品。原作のミラーは日本文化の影響を受けてる人なので、本当にこれは「武士道」そのものでしょう。アメコミと日本の漫画、西洋精神と東洋精神、映画とコミック、そういうもののハイブリッドがこの作品の本質ではないかと。映像革新という煽り文句はスタイリッシュな映像美のみを指しているだけではない。混血であるが故の最先端、これはまさしく「新種」と言えるのではなかろうか? [映画館(字幕)] 8点(2007-06-11 02:23:37)(良:1票) |
35. 主人公は僕だった
《ネタバレ》 決して高尚で立派な作品では無いかもしれない。でもこんな作品でも人に感動を与えたり、時にはそれによって救われる人だって居る。誰も見向きもしないけれど、その人にとってはかけがえの無い価値を持つものって誰にでもきっとあるはず。それでいいじゃないの?とこの作品は声高らかに主張する。参りました。その通りだと思います。何気に秀作。 [映画館(字幕)] 8点(2007-06-04 21:18:07) |
36. 君とボクの虹色の世界
非常に独創性が溢れるオリジナリティーの高い逸品。不器用な人たちが繰り広げる、不器用な日常のひとコマが鮮やかに描き出される。路線としては「アメリ」なんかにも近いのだが、アメリからファンタジー色を抜いた感じ。アメリほど可愛くは無い。けれどそこがまた愛らしく感じてしまうという不思議な作品。 [映画館(字幕)] 8点(2007-05-13 13:18:58) |
37. グアンタナモ、僕達が見た真実
観てるこちらまで発狂しそうになりました。何かに似てるな~とか思いながら観てたんですが「それでもボクはやってない」と似た感覚かも。テロリストに脅え、正気の沙汰とは思えない行動をとるアメリカ軍と、それに巻き込まれた事によって恐怖を乗り越え強くなっていく若者の姿の対比が光ります。 [映画館(字幕)] 8点(2007-05-08 00:02:30) |
38. 善き人のためのソナタ
絶望の中に見える一筋の光明。最後のエピローグ的な部分が良かった。良くも悪くもヴィースラーって生真面目な人なんでしょうね。派手さは無いけど地味さが心に沁みる作品。 [映画館(字幕)] 8点(2007-04-26 22:17:40) |
39. あなたになら言える秘密のこと
《ネタバレ》 「秘密のこと」が想像していた以上に重かった。ハンナの心と体を深く傷つけ笑顔を奪ったのも人間の所業ならば、その傷を癒してあげられるのもまた人なのではないか?というような作品だったかと。いいやつばかりじゃないけど、悪い奴ばかりでもない的な。彼女のような深い傷であるかどうかはともかく、人は大なり小なり何かを抱えて生きているもの。涙で溺れてしまうのならば泳ぐ練習をすると言ったジョゼフの言葉が心に沁みる。ゆっくりでいい、その人の歩調で一歩ずつでも歩んでいければ。 [映画館(字幕)] 8点(2007-04-16 22:35:43) |
40. カンバセーションズ
デパルマもビックリな全編デュアルフレーム。しかも終始ほぼ二人の会話劇のみなので、実験作的な色合いも強いが、ただの実験作に留まらない魅力のある作品。心理戦のような大人の会話がなかなかに楽しい。「男はズルいロマンチスト、女は罪なリアリスト」っていう作品コピーも秀逸。情けないけれど、男ってやっぱこういうもんだよな~と同性の私も思わず同意してしまいました。 [映画館(字幕)] 8点(2007-04-16 22:13:12) |