21. ドゥ・ザ・ライト・シング
公開当時起こったL.A.での黒人の大規模暴動も相まって興味深く見れました。一般的な米黒人の本音が垣間見える所が良かったです。 主人公の黒人達と対立する朝鮮人コミュニティの様子も興味深かった。「何処へ行っても嫌われ者」ってのは居るんだなぁ…って感じ。 7点(2004-05-29 20:44:48) |
22. ステップ・アクロス・ザ・ボーダー
ロック~ジャズ~現代音楽~民族音楽の狭間でユニークな活動を続けるミュージシャン、フレッド・フリスの80年代後半の活動を「映像詩」風に綴ったドキュメンタリーフィルム。単体でアルバムも出てますが、アルバム未登場のジョーイ・バロンや美しいユーゴ・トラッドを歌うイヴァ・ビトバ、凄まじい長尺の絡みを見せる林英哲(和太鼓)、アンビエント風?に挿入される猪脅し(ししおどし…竹がコーンのやつ)などアルバム単体より聴き応え(見応え)アリです。聴くだけでは何なのか良く解らない音群もこういう状況で出されているんだ…と見えてみるとかなり面白い。「虫の音を聞いて日本人は音楽を感じるが、西洋人は雑音にしか聞こえない…」とはよく聞く例えですが、この不協音群はそういう耳を彼等が獲得するための試索かな…?とも思ったりしました。 「やきいも~」のシーンが無いのが残念。 7点(2004-05-12 00:19:30) |
23. 英国式庭園殺人事件
《ネタバレ》 ある意味「アマデウス」より宮廷世界のどろどろが描けていて面白かった。1シーン1シーンが印象派頃の名画みたいで良。(雲の影の使い方がイイ。) 話は…主人を殺して屋敷を乗っ取ろうとした若旦那一味と、彼らとは血の繋がっていない子を宿して対抗しようとした母娘…という構図でいいのかな? 全てを見ていながら証言できない銅像役の人が、イギリス的貴族-奴隷文化を象徴してるようで面白かったです。この皮肉な笑いもいかにもイギリス的って感じ。 8点(2004-05-12 00:11:05) |
24. ナチュラル
淡々とした主人公とドカベン岩鬼のようなド派手なホームランシーンのコントラストがイイ。草葉の匂いが漂ってきそうな雰囲気も好きです。ベースボールファンタジーの秀作。 8点(2004-04-29 03:12:55) |
25. ブルース・ブラザース
お笑いアクションとしての完成度もさることながら、今見ると凄いメンバー。音楽映画としても秀逸だと思います。 7点(2004-04-24 07:36:07) |
26. ツィゴイネルワイゼン
《ネタバレ》 このオチは結局、アザーズ/シックスセンスなのでしょうか?執拗に繰り返される切通しの風景、本の返却を請求しに来る際の玄関の風情、奇妙な死闘、等…断片的に見ると惹かれるシーンは沢山あります。ただ盲目の旅芸人の唄が下手過ぎて萎えました。高橋竹山(盲目のGOD of 津軽三味線)辺りの伝記を読んだ後で見ると、彼らを「おぞましいもの」としか表現できない感性が左翼蔓延るこの時代の限界だったのかな…と思ったりもします。ともあれ日本的シュールリアリズムの佳作。 6点(2004-04-08 00:08:12) |
27. モスキート・コースト
雰囲気はかなり好きです。ただクーラーだの巨大製氷機だのを造るのであれば「自然の中で暮らす」意味が無いような…。自然との共生について我々とは根本的に発想が違う感じ。こういう点「地獄の黙示録」辺りと比較してみると結構面白い。 6点(2004-03-28 10:46:35) |
28. レッドブル
「48時間」と並ぶ刑事コンビ物の傑作。アクション、パワフルで見応えありました。「USビデオがソ連でも見られている…」と話題になっていた頃の製作で、あちらの聴衆の目を意識したと思われる「持ち上げ&脅し」も結構面白いです。 8点(2004-03-28 10:28:29) |
29. 007/ユア・アイズ・オンリー
生身のアクションがたっぷり。音楽も良し。ギリシャのエキゾチックなムード満点で好きです。メテオラ、どうやって登るんだろうと思ってましたがあーやってですか… 7点(2004-03-26 23:43:47) |
30. 007/美しき獲物たち
当初の敵役はデビッド・ボウイだったらしいけど、ウォーケンでよかったと思います。さすがプロ俳優といった感じでした。ビジュアル的にも綺麗なムーア期の快作。 7点(2004-03-26 23:42:02) |
31. 未来世紀ブラジル
社会主義国家とは実際こんなものだったんだろうか。同時期に「1984」が映画化されたけど、こちらにお株を奪われた感じ。美術がとても良い。「鎧武者」は英米人のトラウマを表しているようでちょっと笑いました。 7点(2004-03-21 15:48:01) |
32. 1984(1984)
《ネタバレ》 自分の行動が全体の中では塵芥に過ぎない事までをも受け入れてレジスタンスに身を投じたのに、釣る為の罠だったとは… この僅かの隙すら許されない絶望感が、映画ではさらっと流されていて残念でした。近い時期に上映された「ブラジル」に良い所を持っていかれた感じ。それにしても1984年を20年も過ぎた現在、これに似た国がお隣にあるのは怖ろしかばい。 6点(2004-03-21 15:46:58) |
33. 楢山節考(1983)
まさかこれで泣くとは思いませんでした。カンヌ受賞も「こういう感覚は普遍的なものなんだ…」という事を実感できるようでよろしいです。このラストの普遍性を言いたいが為、貧しい寒村のげんなりとするエピソードを延々と積み重ねてきたという感じ。見事だと思います。 8点(2004-03-14 23:11:33) |
34. ニューヨーク1997
「ブレードランナー」「マッドマックス2」同様、多くの追従者を生み出した近未来SFの古典。音楽イイ。 8点(2004-03-09 20:40:33) |
35. ミシシッピー・バーニング
おそらく日本では想像もつかない「本物の」差別を扱った映画。パワーあります。キレた役の多いデフォーがひたすら生真面目なキャリア刑事を演じているのは新鮮。 ラストはかなり強引かも。 7点(2004-03-09 20:30:54) |
36. ヒドゥン(1987)
アイデアもさることながら、キャスティングの妙。2人が並んで囚人の間を歩いていくシーンがイイ。落ちにもう一ひねりほしい感じです。 7点(2004-03-04 00:45:47) |
37. エンゼル・ハート
物凄くイイ雰囲気の探偵オカルト映画。ただラストはピンと来ず。逆に、キリスト教の人はこういうのが怖いんだ…と勉強になった感じです。 7点(2004-03-03 22:52:56) |
38. デューン/砂の惑星(1984)
リンチがスペースオペラ…という珍妙な味わいのある映画。 ちょっとグロ目の普通のSFといった感じでした。音楽担当がTOTO(当時の上品なロックの代表格)という所に、何か方向性の中途半端さが感じられます。 6点(2004-02-12 00:50:06) |
39. シャイニング(1980)
今見るとエレベーターから血が噴出すシーンなどはコケオドシのように見えますが、全体の骨格がしっかりしてるのであまり気にならなかったです。立体感のある映像が素晴しい。 8点(2004-02-04 22:20:40) |
40. プラトーン
ベトナム戦敗北によってアメリカで反省映画が流行ったけど、今のイラク~アラブ戦にどれだけ生かされてるのか疑問。当時のベトナム戦争は今のイラク戦争よりもまだまともな理由があった。今後のイラク戦争、もしアメリカが負ければこの映画同様に反省映画が流行るだろうし、アメリカが勝てば「テロは悪」を標榜した自賛映画が流行るだろうし…この「善と悪」の適当さ加減は今一ついていけません。 5点(2004-01-17 02:02:20) |