21. 丹下左膳餘話 百萬兩の壺
《ネタバレ》 16番さんのレビューで、私の言いたいことはほとんど出てしまってました。 DVD(字幕あり)で観られたことは、もう神に感謝です。 邦画嫌いの方でも、是非観て欲しい作品です。 (付記:お藤の粋な江戸弁、やくざ者に一歩も引かない啖呵。味わい深いです。おそらく本物の芸者さんだったのだと思いますが、小唄(端唄かな?)もいいですね。) [DVD(邦画)] 10点(2006-04-21 20:22:13)(良:1票) |
22. 醜聞(1950)
《ネタバレ》 映画監督って、30歳ちょっとぐらいで一流の仕事をしながらその後パッとせずに埋もれてしまう早熟型と、キャリアを積み重ねて完成されていくタイプがあるように思えますが、黒澤さんは後者の方になるんじゃないでしょうか? この段階ではまだまだ・・・。「野良犬」「酔いどれ天使」でようやくA級に達したと判断いたします。 これは豪華キャストの無駄遣いに思えます。桂木洋子に冠を被せるシーンにはしらけてしまいました。黒澤さんを愛する者ですが、それ故に批判した次第です。ご容赦ください。 (時系列で誤りがありました。が、文意をお察しください) [DVD(邦画)] 3点(2006-04-21 20:06:16)(良:2票) |
23. 夕陽のガンマン
《ネタバレ》 マカロニウェスタンでは一番好きです。 何と言っても、あのオルゴールの音色が詩情性を高めています。あれが他作品よりも頭一つ抜けている理由です。 ただ、DVDを観て初めて誤解に気づきました。インディオは、モーティマーの妹へは単なる横恋慕をしただけだったんですね。TVだとカットになっててわからないんですよ。私は、てっきり自分の妻だったのを、若い者に寝取られてそれで二人を射殺したのだと思ってました。これだと、インディオの苦悩&オルゴールへの執着が生きてくるし、最後の決闘も盛り上がるのですが。 あと、ラストのエピソードもいいですね。「2万、2万2千・・・?」カチャ、バギューン!「どうした?」「いや、勘定が合わなかっただけだ。」そしてあのテーマ音楽の中死体を積んだ馬車が出発。最後の最後までサービスしてくれますね。 [DVD(字幕)] 9点(2006-04-21 19:10:52) |
24. ワイルド・ギース
《ネタバレ》 昔、西鉄の監督をしてた頃の三原監督が「超二流」という言葉を考えだしたといいますが、まさにそれでしょう。お世辞にも一流とはいえない監督が生み出した傑作。 襲撃プランがアーチェリーと毒ガス頼りという点、ハーディー・クリューガーがリンバーニに感化されていく過程が粗雑ですが、繰り広げられるエピソードの数々が十分に補っていると思います。 ウィッティ、サンディ、ピーター、レイファーという面々が倒れていくのに毎度胸をえぐられる思いがします。 是非ともDVD化を望みます。 [ビデオ(字幕)] 9点(2006-04-21 18:40:39) |
25. 仁義なき戦い
米国発売の海外版を入手(五部作揃)しました。タランティーノ以外にも影響を受けた映画人がたくさんいるのだそうです。 何度も観てきましたが、やはり「凄い」としか言えません。 MVPには金子信雄を選びます。山守抜きでは絶対にここまで面白くなってないと思います。(いや、私だって登場人物のすべてに触れたいですよ。ピラニアの皆さんも含めて) ちょっと調べましたが、ネコさん(金子のネコが通称だったそうです)死後もう10年だそうですね。 日本映画にはいくつかの奇跡がありますが、これもその一つでしょう。 [DVD(邦画)] 10点(2006-04-16 18:30:16) |