401. 助太刀屋助六
コメディチックにしようとしているのに、ネタもキャラクターも弱すぎて、真田広之の全力の演技が空回りしまくっている。全体がえらく中途半端なのです。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2013-05-02 21:26:03) |
402. 奈緒子
《ネタバレ》 説明台詞ばかりの脚本や、監督が演技指導をつけた形跡のない役者の言動など、言い出したらどこにでも何かが言えてしまうのだが、とりあえず、駅伝そのものに対して、心理描写もなければテクニックや作戦も描写されない、表層的で観念的な作成しかしていないのは、協力をいただいた陸上部の方々に失礼だとは思わなかったのだろうか。あ、それと、導入部分の回想シーンって、結局何の役にも立ってなくないか? [CS・衛星(邦画)] 1点(2013-05-01 01:17:00) |
403. 幻影師アイゼンハイム
《ネタバレ》 マジシャンを描いた映画はいろいろあっても、その奇術能力を権力闘争的に用いて、皇帝の力と対決する・・・というのはあまりないように思ったので、終盤までは割と見所があると思っていたのです。ノートンとジアマッティの演技合戦もなかなかだったしね。ところが、あのオチはそれまでの全否定に等しいので、やっぱり減点。何でそんなことをする必要があるんだろう。あ、照明と色彩感覚は、いい感じでした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-04-29 02:21:21) |
404. 山桜
台詞は説明台詞ばかり、登場人物の人格造型は実に浅く、見所がどこにあるのか分かりませんでした。それと、終始「ただ明るくするだけ」の照明の雑さが気になりました。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2013-04-28 04:41:11)(良:1票) |
405. ハンサム★スーツ
《ネタバレ》 昔のドラマは、「不細工であっても心の良さが花開いて最後にはいい目を見る」というのが、1つの定番であった。しかし、ある時期から、「そんなこと言ったって、実際には、見た目で全部決まっちゃうだろ。ありもしない話をするな」と見る側が変にスレてしまって、その王道パターンはいつしか廃れていった。この作品は、その失われた美徳を、おそらくは批判も嘲笑も覚悟の上で、見事なほどになぞっている。その制作姿勢そのものが、不細工の根性を最後には見せてくれる主人公の歩みそのものである。だから私はこの作品を支持する。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-04-18 00:52:11) |
406. 最高の人生の見つけ方(2007)
肝心の2人の「それに至るまでの背景」にまったく配慮されていないので、死期を前にした脱走という設定に説得力が全然ない。というより、設定のための設定になってしまっている。したがって、ニコルソンとフリーマンをいくら掛け合わせても、「ただ喋っているだけ」であって、とても演技のぶつかり合いにはなっていない。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2013-04-15 01:00:09) |
407. チーム・バチスタの栄光
《ネタバレ》 原作の冴えない男性主人公を見栄えの良い女性に変えるって、この作品の15年も前に東野圭吾がそのネタで短編小説を1本書いてまで馬鹿にした手法だっていうのに、まだ堂々とそんなことをしてしまっている鈍感さに驚き。まあ、竹内結子は、そんな大損な役回りを押しつけられても、何とか雰囲気を壊さない程度にコメディ風味を入れて、頑張ってましたけどね。あと、この作品世界では、チーム・バチスタがいかに最強であるかを構築しておかないと、そこに切り込んでいく主人公たちのスリリングさが出てこないのに、その表現が劇中特集番組の説明部分だけって、前提が成立しないでしょ。それと、テレビドラマなみに安っぽい美術と照明も気になりました。ただし、執刀の場面で、見る側に専門用語が分かるかとか、人が動いた方が絵面が良いんじゃないかとか、余計なことを考えず、淡々とそのプロセスを追っていたのは、当然のこととはいえ、評価したい。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2013-04-12 02:11:48) |
408. 余命1ヶ月の花嫁
何だかもう、脚本の言葉選びも役者の演技も各場面の組み立ても、すべてが説明的であり、安っぽく、稚拙。制作側のものすごい限界を感じてしまう。これを実話だと言って広報してしまうのは、モデルに失礼なのではないだろうか。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2013-04-11 02:05:02) |
409. X-MEN:ファイナル ディシジョン
最後の大決戦の迫力はまあまあだったけど、大味といえば大味だし、個々の戦闘の締め方は結構雑。結局、キャラクターの詰め込みすぎに尽きるのではないでしょうか。それなりに魅力的でありながら、途中からどこ行ったキャラがいくつもあるし、処理しきれなかった感が満載です。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2013-04-07 00:30:59) |
410. 機関車先生(2004)
《ネタバレ》 子供たちや島の人たちのいかにも「純朴でいい人たちでしょ?」と言わんばかりのステレオタイプで凡庸な描き方(それは逆側の「よそ者排斥派」も同じ)も問題なのだが、それ以上に根本的な問題点が2つ。まず、口がきけないという設定でありながら、ではどのようにコミュニケートを行ったのかという点がまったく描かれていない。発声言語がないのであれば、表情、仕草、動作など、程度は別としても表現はしないといけないのでは?子供たちは主人公のどこから何を学んだの?また、教員を主人公としていながら、教壇で、あるいは教室で、何をしたのか、どういうメッセージを発したのかという点が、完全に無視されている。剣道の試合で優勝してめでたしめでたし、全部解決というのであれば、主人公が島に来た意義からして自ら全否定しちゃってるでしょ。なので、最後に「君たちから言葉を学びました」などと文面だけで言われても、何の説得力もなく、空っぽの虚しさが吹き上げてくるだけなのです。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2013-04-02 01:54:24) |
411. ホワイトアウト(2000)
《ネタバレ》 背景の省略できるところは省略してどこまでもアクションと対決に徹するなど、頑張っているのは分かるんですよ、頑張っているのは。だけど・・・制作側のセンスの上でのいろんな弱点がもろに足を引っ張ってしまいましたね。まず、セットや映像が綺麗すぎ、明るすぎ。その上で、せっかくダムを舞台にしていながら、ダムの雄大さ、堅固さを示す映像がほとんどない。つまり、その辺の山小屋を舞台にしているのと同じなのです。そしてやっぱり、終盤では変な感傷的表現の大暴発。流れと統一性を破壊しているのに気づかないのかな? [CS・衛星(邦画)] 4点(2013-03-31 23:08:33) |
412. その土曜日、7時58分
《ネタバレ》 多角視点モノはもともと好きなのですが、それ以上に、このキャスティングだと、演技アンサンブルだけで十分楽しめますね。大御所アルバート・フィニーが最初あまり目立たないんだけど、途中から地響きを立てるようにせり上がってくる流れなどは、演出側と演技側の双方の風格を感じさせます。マリサ・トメイは、裏で絶対に何かやってるだろうと思っていたら何もなかったのは拍子抜けだったのですが、脱ぎっぷりのよさには力強く拍手。 [DVD(字幕)] 7点(2013-03-31 02:09:28)(良:1票) |
413. 刑務所の中
結局は主人公のモノローグが全部説明してしまっているわけで、それならば映画として何が表現したかったのか、その目的が不明。主人公自体、特段の意思も欲求も思考も感じられず、キャラクターとしての魅力がない。これは根源の創造性の問題なので、山崎努をもってしてもどうしようもないのです。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2013-03-24 02:18:27) |
414. 早熟 ~青い蕾(つぼみ)~
《ネタバレ》 まさか2005年にもなって、こんなベタベタの作品を堂々と発表してしまう根性に驚嘆。これに対抗できるのは、関根恵子のデビュー直後の一連の作品くらいではないか。ただ、ベタなのは嫌いではないのだが、全体的にいろいろと都合良すぎというか、登場人物の人格よりも進行の便宜の方を優先してるっぽい箇所がいくつか目についた。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-20 01:04:42) |
415. 雨音にきみを想う
《ネタバレ》 じわっとした緊迫感の中で進んでいく序中盤は良かったんですよ。光と影が交錯する作品世界の中で、役者陣も、軽率に騒ぎ出さない堅実な演技をしていたのです。が、クライマックスからの持って行き方が、どこにでもあるような感じで安直だったなあ。隣のおっちゃんとか、少女の実の母親とか、何かやってくれそうな魅力的な登場人物も、結局使いこなせませんでした。あと、このまとめ方なら、兄はともかく、ヒロイン自身の病気云々は要らなかったのでは? [DVD(字幕)] 6点(2013-03-19 01:56:43) |
416. 百万長者の初恋
どこかで見たようなシーンを継ぎ接ぎしてそれっぽくまとめただけの作品。契機、展開、変化、結果のすべてが実に安直。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2013-03-10 02:30:42) |
417. キス★キス★バン★バン
《ネタバレ》 主人公とババの背景や発想の違いが笑いや哀しみをもたらすはずなのに、その設定が全然生かされていない。つまり、その辺の通りすがりの二人がめぐり会った話としても成立してしまうのです。あと、実はマルティン・マカッチョンが見たくて見たというのもあるのですが、出番少なかった・・・。 [DVD(字幕)] 5点(2013-03-02 01:55:31) |
418. カレンダー・ガールズ
全体としては無難に無難にまとめてしまっていて、せっかくの設定にもかかわらず衝突や逸脱のドラマが感じられなかった。中心の2人はともかく、それ以外の人たちにもう少し存在感のある描写がほしかったところ。ただし、肝心のヌード写真をきちんと美しく撮っている点だけは評価したい。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-02-22 22:34:38) |
419. 扉をたたく人
《ネタバレ》 ありがちな音楽交流ものかと思って最初はあまり期待していなかったのですが、何気ない地下鉄の1シーンからのドラマの動き方が凄い。前半にその辺の危機的なものを露骨に描いていないからこそ、中盤からの容赦なさが引き立っている。その中で、タレクを着々と画面から消していく手際(そして、ある一点以降はまったく出てこない)、モーナの行く末とそれに対する彼女の決断を「君は再入国できない」の一言で全部表してしまう表現力など、着実なステップを経ながら、秀逸なラストシーンへと至るのである(アップにしないのがいい)。リチャード・ジェンキンスの演技はもちろんだが、作中の人物同様、ヒアム・アッバスの的確なサポート力が、作品の感銘力を強く高めている。 [DVD(字幕)] 8点(2013-02-16 02:45:54)(良:1票) |
420. クララ・シューマン/愛の協奏曲
《ネタバレ》 音楽ものとして見るには、出てくる曲の数々が「いつの間にか」そこにあって、創作や表現や演奏のディテールに踏み込んでいない。三角関係ドラマとして見るには、誰がどこで何を考えているのかが突っ込まれていない。つまり、この3人がいかなる人物なのかという点についての構築が中途半端なのです。マルティナ・ゲデックは、これまで見た作品での演技はどれも好きだったのですが、ここでは、実力を生かす余地があまりなかったのが可哀想でした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2013-02-13 23:17:56) |