421. オールド・ルーキー
年齢、性別、体力などにハンデがあっても夢を叶える話には、素直に感動します。この作品の基本ですね。夫婦の関係、生徒と先生の関係なども良く描かれていますが、特に親子の関係がいいです。あの父親、頑固でわからずやの親父におもえるけれども、息子を思う親の気持が良く現れています。現実には、夢を叶える人は僅かで、ほとんどが挫折するのだから、普通は、親なら堅実な道を歩めと言うだろう。私もそうです。という訳で、夢を叶えるという言い訳で、好き勝手なことをして、迷惑をかけている連中に言います。「夢を追いかける前に自分の責任を果たせ。歳とっても、家族を大事にし、生徒に夢を与え、夜投球練習するような努力をして大リーグの選手になったやつもいるぞ。」 7点(2004-04-26 18:27:47) |
422. HELP!四人はアイドル
さすがにファンじゃない人には退屈かな。音楽中心のライブものでないから、ちょっと評価が下がるけど、たまには見たくなる作品です。 7点(2004-04-26 18:26:51) |
423. トッツィー
才能はあっても売れない役者が、起死回生の一発勝負に出て、成功したものの引くに引けなくなりといった、ドタバタコメディー。笑わせて、しんみりさせて、監督自身の名演もあって、なかなかの出来です。女だと思ったひとが男だったら、だまされたとか嘘をつかれたといった次元の問題ではなく、前は存在していた人間がいなくなるような感覚なんでしょうね。人にたいする思いや印象を作っていく土台が性別で、会話やつきあいにより評価が積み重なっていくのに、土台が急になくなるようなものなのでしょう。たしかに、突然、妻がかつらを取り「私は男」と言ったら...。とりあえず、家を出よう。 7点(2004-04-26 18:26:03) |
424. マイティ・ジョー
オリジナルを見たときの思い出がよみがえって幸福感にしばしひたれました。ただオルゴールの曲をジョーが好きという設定はそのままでいてほしかった。ハッピーエンドのはずが、最後、ジョーが死んでしまったと思い、あせってしまった。キングコング関係の作品では、1番動きが自然で違和感がまったくない。キングコングの2度目のリメイクが楽しみだ。 8点(2004-04-26 18:25:00)(良:1票) |
425. 普通の人々
《ネタバレ》 心理描写が細やかで、心の葛藤と感情が伝わってきました。この作品のオスカーには納得しました。兄の死によって心に傷を負った弟は精神科医とのかかわりで、苦労しながら心の安定を取り戻していきます。息子の変化を見た父親は、これまで、自分は本心を考えることを避け、偽りの気持ちでいたことに気づきます。誰でも、自分の置かれた状況や周りの人間によって精神的な影響を受け、それが精神構成の要素になっているのですが、過度な負担や刺激は、本来の自分を見失わせる要因にもなるのかもしれません。弟と父親は、拘束されていたものから解き放たれていきますが、同時にそれは離婚につながっていくことになります。レッドフォード監督の演出が光る名作です。 8点(2004-04-26 18:23:56) |
426. フィラデルフィア
社会における差別や偏見を取り除くことが、いかに困難であるかを痛感しました。頭では判っていても、生理的に受け付けられないものは誰にでもあります。法に反するからといって、自分の常識に反して行動しなければいけない場合には、逆にそのことで苦痛を味わいます。単純にどちらが悪いとは言えない問題です。「自由」とか「平等」といった美しい言葉を実現するためには、多くの犠牲や苦痛を覚悟しなければならないのかもしれません。法律と自分の感覚との間で苦悩するミラー弁護士の気持ちが理解できます。ブルース・スプリングスティーンとニール・ヤングの音楽も映画にマッチして最高です。 8点(2004-04-26 18:21:54) |
427. 荒野の用心棒
《ネタバレ》 良い作品であればあるほど、後の作品に多くの影響を与えるもので、パクリもリメイクも影響の一形態と思ってます。むしろ、オリジナルの素晴らしさを引き立たせてくれるので、個人的には非難する理由がありません。対立する両陣営の欲にまみれた悪と主人公のクールなワルぶりの対比や、主人公のぼこぼこにヤラレル時と無敵の強さの対比が光ってます。殺される悪人達、助けられる親子、手に汗握る決闘、何事も無かったように去っていくニヒルな風来坊。娯楽作品としては一級品です。 7点(2004-04-26 18:16:28) |
428. 119
竹中監督作品は初めてで、役者のイメージから、はちゃめちゃなコメディを期待しただけに、ちょっとがっかり。それでも、ほのぼのとした内容で、笑える場面も入っており、なかなか味わいぶかい出来ではあります。そして、・・・え?、ずれてる?・・あーー!! 5点(2004-04-21 23:49:13) |
429. 刑事コロンボ/偶像のレクイエム<TVM>
人違い殺人の可能性と犯行の動機が、興味を失わせず、終盤まで引っ張ってくれました。しだいに、それとなくほのめかされていく展開がいいです。不自然な行為には、それなりの理由があり、隠そうとすれば、さらに不自然さが増してくるのか。かなり強引なラストと思ったら、殺人方法も強引でした。有名女優を前にはしゃぐコロンボはほほえましい。 8点(2004-04-20 23:29:47) |
430. 刑事コロンボ/ロンドンの傘<TVM>
気持ちは十分わかります。せっかく追いつめたと思ったら、犯人が先回りで傘を取り替えてたもんだから、思わずちょっと反則。犯人の女優さん目玉が飛び出しそうでハラハラしました。コロンボが、ロンドンにもとけ込んでいるのは、シャーロック・ホームズの活躍した街だからでしょう。やはり傘を決め手にしないと、決まらない。 7点(2004-04-19 23:53:35)(良:1票) |
431. グッバイガール
愛が生まれていく課程が、センスのいい台詞と見事なまでに計算されたストーリーで描かれていく名作です。子供と親の関係も考えさせられます。親の付属物や所有物ではなく、あくまでも対等です。主役の2人が、常に、自分の気持ちと同じくらい娘の気持ちを大切にしていることに、感動しました。生意気な娘にこびているのではなく、一人の人間として付き合っているのです。屋上でのパーテイーが良かった。第2章よりは、出来はいいけど、こっちは、一人で観たので、この点数。 9点(2004-04-18 00:03:24)(良:1票) |
432. WASABI
これが、香港とか上海を舞台にしていたら、違和感なく観れたのかも。たしかに広末は熱演で、ジャン・レノも存在感を発揮していました。ただ、日本でフランス語話す人はそんなに見かけないよなあ。全体的に、レオンの別バージョンみたいな印象が残りました。 5点(2004-04-17 23:37:52) |
433. 刑事コロンボ/5時30分の目撃者<TVM>
犯人は、ほんとに許せないですね。愛しているのか思えば、口封じのため、簡単に殺してしまうし。あの被害者の女性は哀れでした。精神的に不安定で、信じた犯人に必死に協力して、裏切られて。催眠療法で過去の楽しい思い出を想像しているときはいい笑顔でしたが、・・。 7点(2004-04-15 00:23:00) |
434. 情婦
面白いです。皆さんの高得点は納得します。何といってもあの弁護士。老練なたぬき親父ぶりで、人情味がある言動が魅力です。ユーモアがあり、敏腕であり、このキャラクターならシリーズ物にしても十分いけます。そして、マリーネ・デートリッヒの影のある怪しい魅力。出てきただけで、何かが起こりそうな雰囲気が何ともいえません。ラストで見せる女心がまた泣かせます。結局、この・・、もうやめましょう。観てのお楽しみ。すごいですよ。 9点(2004-04-14 19:55:16) |
435. チャイナタウン
お待たせしました(?)。この雰囲気がたまらなくいいです。LAの乾いた風景にチャイナタウンのルーズな響き。ミステリアスな貴婦人の秘密と巨大な陰謀の予感。人はいいが強くない私立探偵が、ドジを踏みながらも次第に事実を明るみにしていきます。良かれと思って必死になりますが、無理やり聞き出したのが救いようのない悲劇であり、衝撃の結末も救えません。後悔とむなしさだけが残りますが、所詮チャイナタウンの出来事です。ポランスキー監督が描く逃れられない性と大人の淡い恋心。人生に疲れたとき、この雰囲気にしばし浸るのもいいかな。音楽もまた、いいです。 9点(2004-04-12 19:04:24)(良:2票) |
436. 名探偵登場
探偵物というより、有名推理小説のパロデイ物としては、なかなかシャレがきいていて楽しい作品です。ただし、みなさん御指摘のとおり、元ネタを知っていないと楽しめないのが難点。一番の名演はピーター・セラーズ。あの東洋人は、笑えました。ピーター・フォークの肉声がコロンボに慣れ親しんでいるだけに、違和感をおぼえた。 6点(2004-04-11 10:31:15) |
437. 刑事コロンボ/忘れられたスター<TVM>
《ネタバレ》 前半は、往年のスターの華やかな世界が忘れられない感覚は理解できても、ちょっと、わがまま過ぎると感じていました。しかし、途中で、痴呆症であることがわかったとき、しんみりとなり、犯人に対する気持ちが変わってきました。ラストはいい終わり方です。 8点(2004-04-10 13:25:46)(良:1票) |
438. ディア・ハンター
戦争の狂気とそれに巻き込まれた若者たちの友情を描いた名作です。戦場のあまりに強烈な描写のため、印象が偏りがちですが、デ・ニーロを中心として友情の素晴らしさと悲しさを強く感じました。普通の若者たちが、戦争を体験し、傷つきながらも、友を思い必死に行動する様子が描かれていきます。このような悲しみは、ベトナム戦争時代のアメリカだけのものではないのでしょう。とかく、悲惨な状況下でしか、真に信頼できる友達であるか否かを証明できないことが悲しい現実なのかもしれません。最後の友の死を悲しみ涙を流すシーンが胸に迫ります。チミノ監督の最高傑作です。 9点(2004-04-08 20:20:01) |
439. ガンヒルの決斗
《ネタバレ》 その昔、テレビで両親と見ました。西部劇の名作です。最後の決闘に持っていくエピソードの積み重ねが優れていると記憶しています。両親は、それぞれ感じるところも違っていて、決闘の場面で親父が「いよいよ親玉どうしの決闘だ。」、最後の場面でお袋が「あの女の人汽車に乗るかしら?」。で私は、解説の、当時まともだった水野晴郎氏のコメントに感動した覚えがあります。「アンソニー・クインの最後の言葉は、子供を亡くした父親の悲しみと、主人公との友情に満ちたものです。」うん、たしかに今でもそのとおりだと思います。あのころは、まさか、・・・。 8点(2004-04-07 20:30:05)(笑:1票) (良:2票) |
440. REX 恐竜物語
宣伝に金をかけなければヒットしないと思った製作者は正しかった。しかし、問題は、いくら金をかけてもヒットなどするはずのないほどひどい映画自体の出来だった。 3点(2004-04-07 19:32:39) |