Menu
 > レビュワー
 > エスねこ さんの口コミ一覧。27ページ目
エスねこさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 644
性別
ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/23593/
ホームページ http://kine.matrix.jp/
自己紹介 [2010年8月23日]
か…かわも…

(゚Д゚;)ノ

…映画界は今日終わった…。


[2017年7月16日]
猛暑の夜、amazonで映画ではなく『幼女戦記』を寝ないで通し鑑賞。
大局的な戦略から入って行くという、かつてない架空戦記アニメでありながら、その悪夢性を出し切った感がすごかった。
最終話はテーマ的にポエニ戦争から対テロ戦争まで、膨大な戦争のイメージを深く広く全面爆撃して吹っ切れる展開に。
スピルバーグの『宇宙戦争』はバクテリアに仮託してその地獄自体を救いと説いたわけだけど、このアニメはそんな所まで引いて俯瞰する気がサラサラないってのがスゴイです。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
21222324252627282930313233
投稿日付順1234567891011121314151617181920
21222324252627282930313233
変更日付順1234567891011121314151617181920
21222324252627282930313233
>> カレンダー表示
>> 通常表示
521.  ノイズ(1999)
点数低めだけど嫌いな映画じゃないよ。一言で言えば女性感覚、α波のSFですか。だからこそ没版エンディングの、「エイリアンを胎教してしまう」なんて凄い発想が出てくるわけで(あっちがラストだったら8点献上したね)。『π』の奥様版って感じっす。
5点(2003-06-01 03:15:51)
522.  肉体と悪魔
DVDで拝める貴重なガルボ作品。グレタ・ガルボの妖しさ爆発。でも、何だろうこのエンディングの清々しさは…。字幕も妙に凝っていて、サイレント映画の熟成を感じさせる。
5点(2002-09-01 22:51:44)
523.  理由(1995) 《ネタバレ》 
コレはショーン・コネリーとエド・ハリスに持ってかれちゃった感があり過ぎでした。 もしコレが当時のトム・ハンクスとビンセント・ドノフリオあたりだったら、どんだけ驚いて観てしまったことか…。 ラスト30分まで、主人公は全く《他人事》としてこの事件に関わってるんだけど、そのへんのコネリーの徹底した演技が逆にイタイ。「こりゃ相当なしっぺ返しが来るぞ」と予感させてくれる。 案の定、エド・ハリスまで含めて全員が全員、いろんな意味で不幸に叩き落とされるダークなハッピーエンドがやってきます。短い作品だし、この後味の悪さは狙ってのコトでしょう。 でもね、思うんですよ。無罪を勝ち取る前、主人公はこの先起こることに逡巡するべきなんじゃないかって。奥さんの過去から来る「万が一」に思い巡らすべきじゃないかって。自分の専門家としての主義と、恐ろしい可能性との間で逡巡して、主義を自発的に選ぶべきなんじゃないかって。そこをドンデン返しの衝撃度を強めるためだけにスルーしてしまったシナリオは、やはりただのハリウッド娯楽映画のソレでしかないんだと思います。
[インターネット(字幕)] 4点(2016-08-08 00:07:25)
524.  なまくら刀 《ネタバレ》 
「日本最古」の風格がまったくないアニメーション。劇場で開いた口がふさがらない状態になりまして。 おそらく、間違いないと思ってますが、幕末時代から切り絵を使った影絵ベースの「ライブアニメ」はあったし、興行師もいたわけで、そういう文化の延長線でアニメを作ったんだと思うんです。なので、まるでメリエス作品のように背景が固定された舞台のイメージを脱するコトができないで、古いソフトウェアを新しいハードウェアに移植したような、そんな違和感に満ちています(同時代の影絵舞台が伝承されていればまた、見る目も変わるかもしれないんですが…(追記:てか、ペープサート紙芝居の存在を忘れてたわ))。  「◯◯初」、という立場にあったクリエイターが全員そんな風に新技術の可能性に気づかなかったかというとそうではなくて、『月世界旅行』はちゃんとカットを割って月のどアップを挿入したわけですし(少なくとも画面の切り替えが素早くできる、という映画のメリットを知っていた)、『大列車強盗』のオチのアレはシネマスコープではなくキネトスコープ独特の「ひとりで孤独に体験する」という特徴を考えて撮影したんだと思いますし。 『なまくら刀』には、それに相当する何かが足りない。新しい技術に出会ってクリエイターがワクワクしている、あの感覚が伝わってこない。どこまでも読本や絵草紙の延長線の上にある、遠い過去からの職人的な技術を使って実現した、言ってみればアニメではなくカラクリ滑稽本。 残念ではないが、ありがたがるものでは絶対ない、というのが正直な印象です。
[映画館(邦画)] 4点(2015-06-20 17:18:24)
525.  アイアン・スカイ
評価の角度を変えるだけで0点にもなるし8点にもなる映画。いろいろ悩んだんですが最初のレビューなんで、一般人目線で点をつけました。ドイツのSFコメディを観た事のない方は避けておくのが無難でしょう。  (詳細はブログにて)
[映画館(字幕)] 4点(2012-10-02 01:54:17)
526.  ヒューゴの不思議な発明 《ネタバレ》 
メリエスの3D部分が観たくて行きました。ま、それなりに飛び出てましたね(笑)。 んが。なんですかこれ? 三丁目の夕日風味のアイアンマン? ハリー・ポッター風味のエド・ウッド? …いやま、言いたいこと・やりたいことはわかるんですけどね。「それをイタリア系アメリカン人のスコセッシ監督が撮るのはどーなのよ」っていうクエスチョンが終始頭の中を巡っておりました。 シナリオ…というか原案はいい仕事してます。というか今の時代にも通じる「夢も希望も持たない少年(=天使)が世界を支え、観察している」という凄まじい構図が冒頭で提示され、物語以外の部分は本当に素晴らしかった。軽~いジャブで贈る、欧州キリスト教世界へのレクイエム。 でもね、その暗喩が活かしきれない。もんのすごくキッチリとパーツを設置してある割には噛み合わない。 例えば(というかきっと元の脚本では)ヒューゴ君は鉄道警察に捕まって一晩幽閉されるんじゃないかと思います。当時も今も、駅は時計が命。正確な時間がわかるからこそ正確なダイヤが運行できる。メンテナのいないまま翌朝を迎えた駅は、当然レールのジョイントから機関車のウォームアップから、全てが狂っていき…やがて…。 全ての記号を集約させる事ができるそのイベントをやらなかったのは、何でなんだ。前半を見る限り、確実にそこを目指してパーツが設計されていたのに。 第一次大戦とは、機械のように駆動し続けていた欧州の政治が連鎖的に破綻していった、けっこうメカニカルな事件。アグレッシヴな悪党が跋扈する第二次大戦とは光景が違います。そしてこの作品は、まだどん底までは行っていない第一次大戦後の人々のメンタリティを、駅の視点から俯瞰してくれる。オイラはこのエキナカの居心地の良さ、やはり大事故による破局を想定して作られてるとしか思えないんだよなあ…第一次大戦の再現というかそんな意味合いで。 ちなみにそういう記号部分も含めた上で、同時代の同テーマ+主人公の立ち位置という意味合いでほとんど『ミツバチのささやき』に内容がかぶります(スコセッシ監督が意識してるかどうかは不明だけど、メリエスのくだりは隔世遺伝的に『キャット・ピープルの呪い』にも接近)。なので先達と比べちゃうと…ダメダメですなあ。 メリエスへの敬意で、一応この点数だけはキープさせてもらいますが。  ●2日後の追記: 映画=天界のメタファーを語る上でもうひとつ重要な作品があるのを忘れてました。『ニュー・シネマ・パラダイス』。そうか、アレを意識したから無罰的な展開が必要だったのか…イタリア人だねえ…。
[映画館(吹替)] 4点(2012-03-18 22:05:42)
527.  インビジブル(2000)
えーこの春、『ブラックブック』の宣伝でバーホーベン大将が来日した時、本人の口から「失敗作」のラベルを貼られてしまった可哀想な本作。フルチンで、しかも一肌脱いで(笑)まで演技したケビン・ベーコンが猛烈に (詳細はブログにて)
[映画館(字幕)] 4点(2007-06-13 18:24:34)
528.  スパイダーマン3
『神童』の2回目を観るつもりだったけど、時間が合わず渋々コレに。アゴを外しました。ブルース・キャンベルには「ジョン・クリーズの跡目を継ぐ気か?」と苦笑い。一番凄かったのは画面の中ではなく、画面の外の戦い。ソニーの製作陣と監督との突っ張りあいの傷跡が凄い。サム・ライミはかけがえのない、骨のあるバカだぜ。  ちょっと別の話をしよう。 1991年、リーナス・トーバルズが Linux カーネルの最初のコードをネットへ投稿した時、それは邪道の塊だった。UNIX の掟を破ってアセンブラを埋め込みまくり、もちろんネット上では「論外」の烙印を押された。だがこれは世界で初めて実用になる可能性を持った、386 系 MMU の力を引き出せるフリーソフトなのだ! このコードを OS へ発展させるため、ギークたちが群がった。開発は爆発的に進み、2年後には実用になる UNIX モドキが生まれて、これがカーネル 0.9 と呼ばれるバージョンだ。カーネル 2.0 で elf を、その後ルーティングから USB 対応まで様々な先進機能が盛り込まれる。この時点では既に大手企業やNSAが動き出しており、ページング効率化や、フック利用のセキュリティ等が巨大組織の手で実装され始めた。世間では Windows 98 が売れに売れていたが、現在の逆転の構図は、既にこの時期に仕掛けられていた。 この頃からリーナスは「奥の院」へ入るようになる。コメンテーターとしてマスコミの前へは出るが、開発にタッチするには利害関係や動く金額が巨大で、複雑になりすぎていた。彼の言葉ひとつで、とてつもない額が世界中で動き回るからだ。彼は現在、「"NO" を言うのが主な仕事だ」と言っている。利害が膠着した開発サイドの最終的な「神の声」という事だ。実際、彼の言葉で「学者や企業の玩具」になるのを何度も免れている。Linux は政治的に灰色のOSに近づきながらも、個人ユーザから離れていく事はなさそうだ。  チープな巻末1ページの掲載から始まったスパイダーマン。ソニーの押し付ける《A》シナリオに対し、ライミは頑固に安っぽいコミックへの愛を叫ぶ。画は固定したコマの、ギトギトのメロドラマ、頭の中で台詞をフキダシに置き換えて観てほしい。台詞の長さ、フレームの空き具合…バッチリだ。流星が Veeem! って叫んで落ちてるしな。ここまで映画を捨てたのは凄い。 そもそもマンガってのは安っぽくなきゃイカンのヨ。-6点はコロンビアに。
[映画館(字幕)] 4点(2007-05-21 20:51:23)
529.  どっちにする?
邦題『どっちにする?』。 英語タイトル『What your chice?』。 「象は鼻が長い」を挙げるまでもなく、日本語は主語を省略するのではなく元々が無人称の論理を許す言語である。時として漢詩にも無人称構造があるのだが、日本語の方が先鋭的。全く似て非なる英語俳句がもてはやされるのも、日本語が持つこのあたりの、ヨーロッパ言語の息苦しさを自然体で否定した「軽さ」の魅力によるものじゃないかと思っている。イタロ・カルヴィーノがヨダレを流して喜びそうな言語環境に、我々は住んでいる(世界中から「このバカが」と冷笑されてるような、パラノイア的妄想が生まれないでもないが…)。  さて、その意味からすると邦題と英題は人称のあり/なしによって意味する所が違うのだが、日米の子供たちの絵から産まれた本作は両方が正しい。この微妙な矛盾をはらんだコンセプトが、ちょっとした魅力のアニメだ。 様々な選択を迫られるキャラクターたち。果物を選ばずに電球をうまそうに食べる虫もいれば、床屋も歯医者もキライという子供もいる。選択肢はあるのだが、選択肢自身から自由である人々の、何だかおかしな暮らしぶりは楽しく、人生はポジティブに軽い。 「I/You」の存在する世界では、どっちにするかは非常に重い。ひとつひとつの選択が積み重なって、やがては自己を形成して行く。選択には責任が伴っているのだ。日本語はそれを無視する。「誰が」選択をしているのか、そこにはっきりした主体はない。この軽い無責任感が、日本語の信条なのかもな。 この短編は、各言語文化圏の、映画における人称の特質に触れてしまっているかもしれない。意識しない領域で。  本作に続く山村監督の代表作『頭山』は、純日本ネタであると共に意識して描かれた無人称作品であり、無人称の罪深さ・幼児性を告発した作品だ。本作の製作時点で、そういう表現方法へ目が向いていたのかもしれない。
[DVD(邦画)] 4点(2007-04-30 18:56:41)
530.  秒速5センチメートル
いい。 絵のセンスは素晴らしい(あの空の描き方は、世界のアニメ監督の誰も、一人たりと気付いていないんじゃないか?)。モンタージュの乱舞するエンディングには拳を握った。そこまでは心をうごかされたという事だ。 何はともあれ、一度きりの、空の表情の映画。日本は広い。『エル・スール』じゃないが、人は自分の住む土地の風景によって、空と雲によって、「思考させられている」と感じる瞬間がある。本作では南島独特の多層で多彩な雲、北関東特有のノッペリした無辺の青、東京ならではの息苦しい明るさが、人物なんかそっちのけで力を込めて描出されている。故に、これは「空の話」だったと断言したい。 だから極端に言えば人物が描かれなくてもいいんだが、そこはそれ、監督はまだ若い。話を進めるためにも人間は必要だ。 監督。10年後にもうひとつ、20年後にまたもうひとつエピソードを作りたくなるだろうよ。心にそのスペースを用意して、しっかり待ってるぞ(挑戦状)。  他方、ストーリーテラーとしては新人にありがちな背伸びが目立つのが致命的な欠点。点描によって大きなモノをスケッチするのは、緻密に描かれる部分があってこそ対比の力で受け手に迫るもの。1話目の電車・2話目のサーフィンを、あの程度の描写で終らせたのは罪が深い。というかインパクトが成立する以前に、映像が網膜から逃げて行った。せいいっぱいの限界点でやってる青い部分がたまらない芳香を漂わせているのも確かだが、一箇所でもいい、描きたい絵をとことんまでゴリゴリ描く事から逃げている現状は、決してアートとして成立しているわけじゃない。 ここは冷淡に突き放し4点にする。「悪い」「駄作」という意味ではない。物語世界に大化けする可能性を見出せないが故の低得点だ。このアニメはおそらく、もともとが5点満点の作品世界なのだ。バラバラの点描ゆえ、そこも突き抜けはしなかったが、素晴らしいモノがいっぱい詰まっている。それは間違いない。 DVDが出たら誰にも言わずにコッソリ買ってきて、毎夜コソッと一話づつ観ては泣き濡れる…オイラ案外そんな事をしそうな感じで、今から不安だすよ(笑)。  ●追記: いやしっかし、2話目のあそこで『ヴェルクマイスター・ハーモニー』の「アレ」登場シーンをパクるとは思わなかったけどな(客席で声を上げて密かにのけぞった (^^;)。その記号的な意味や、使い方まで「アレ」だし。
[DVD(字幕)] 4点(2007-04-23 00:46:12)(良:2票)
531.  リトル・ミス・サンシャイン
高校時代の世界史の復習してるみたい。 トマス・アクィナスは天界を9層に分け、その上に神を置いた。 下ってマルティン・ルターが新教を起こした時「そんなの聖書に書いてねーじゃねーか」とローマへ突っ込み、「信仰心さえあれば、天国に行くチャンスがなくなる事はないぜ」と、因習的なカトリックの教義をツッパネた。 んで本作は、アレを現代の世情に置き換えて語り直してみました…っていうプロテスタント擁護映画(まあキリスト教の他に、ニーチェとプルーストがこの世界観へ組み込まれるが)。当然ターゲットの観客はWASPで、黒人の登場比率はとても低い。彼らが語る「世界」は白人世界であって、ホワイト・アングロサクソン・プロテスタントさん以外はそもそも負け組ですらない。「問題外」なのだ。その監督の本音が、痛いぐらいに画面を覆っていて、観ていて辛かった。 雑誌ギャグは笑ったけどね。映画館でマジで腹が痛くなったのは久々かもなぁ。  ●追記: この映画が PG12 指定を受けている(アメリカは R、イギリスは R15)こと自体が、この映画を象徴してるわなあ。
[映画館(字幕)] 4点(2007-03-04 16:41:57)
532.  緋牡丹博徒 花札勝負 《ネタバレ》 
人が死ぬ時、寒そうに白い息を吐く。血糊から湯気が立つ。その寒気は凄かった。 それ以外はですね、ダメなんですよ。仮面ライダー世代だから。こういう作品で映像の文法が確立された後、どんどん省略&ウケ狙いに走っていった東映の映像にドップリ浸かってしまった世代だから。半面メイクのバケ安が出てきた時も、「あー怪傑ズバットでこんな親分もいたよなあ」とか想像しちゃって、完全に事象の因果関係が倒立していました。 もちろん藤純子の義侠心も、健さんの忍耐も、嵐寛寿郎の貫禄も、若山富三郎の覇気も、みんな素晴らしい。でも頭の中では各キャラをいちいち「レッド」「ブラック」「ブルー」「イエロー」…と色付けで呼びたくなるくらいの東映特撮キャラ大集合…いや違うこれはプロトタイプなんだプロトタイプ…。 あと、映像まわりも確かに名作の誉れを感じさせる場面は多いけど、冒頭の列車アクションの場面はどうか。あまりに典型的な「仮面ライダー」過ぎないか。オイラがこの場面を誉められるかというと…まず無理だな。 本作のように後年ステレオタイプになってしまう作品の場合、若輩者が真の評価を下すのは難しいというのを学習した。子供時代の刷り込みだろうが、NHKの少年ドラマシリーズには美学を感じても、東映特撮には感じねえんだオイラは。いやホント申し訳ない。
[映画館(邦画)] 4点(2007-01-15 01:27:29)(良:1票)
533.  マッチポイント
うーん。うーん。うーん…。 『陽の当たる場所』ってのはまあ、そうかなあ。どっちかというと『死の接吻』みたいなドライさを期待してたんですが。あと序盤は、主人公の立場から猛烈にバラードのセレブリティ犯罪小説『コカイン・ナイト』を思い浮かべました。ソッチへ進んでくれると…ってウディ・アレンはやんないか。製作がBBCだけあって、ロケーションはいい場所押さえてます。そこは評価できる。スカーレット・ヨハンソンは何かダメだったなあ。熱演はわかるんだけどね。 結局、ラストのアレが政治的なメッセージになる点だけが評価ポイントになりますた。あえてイギリスで撮るからには言っておかねば、みたいな印象も受けますが…。 件の《運》については、あんまし…驚きがないからかなあ。コロンボが出てくれば吹っ飛んじゃう程度の、微妙な運でした。
[映画館(字幕)] 4点(2006-10-07 02:35:55)
534.  テルミン
音楽映画じゃなかった(少なくとも楽器テルミンと音楽との関係には、ちゃんと触れられてなかった)。『レッズ』を想い起こさせる、進歩派ニューヨーカーたちの壮大なロマンス。失った日々をインタビューやホームムー (詳細はブログにて)
[DVD(字幕)] 4点(2006-08-25 04:52:16)
535.  クジョー
原作至上主義ですから低得点なのです。この話、ホラーじゃないんです。恐怖じゃなく、絶望がテーマなんです。そこがわかってないから、ラストがあんなになっちゃうんです。特に今じゃ、キングが書いたラストを無視して原作以上の重圧感を引き出した『ゴールデン・ボーイ』という傑作があるので、無難なあたりに落とした本作の価値はなおの事激減しちゃったのです。 ぶっちゃけ、奥さん視点で描きすぎ。確かに、あまり窓から見えないクジョーは恐怖ではありますが…小説はそれで良かったけど、映像化するならクジョー視点(つまり車の外のカメラ)を増やすべきだったと思うっす。もうひとつは、旦那さん側の物語があんまり推理小説してない点がまずい。原作が持っていた「二つのジャンル《ミステリー》×《不条理パニック》という組合せが、どこまでも平行線を走って行く恐ろしさ」…これがない。小説での絶望感は二人が別の物語世界にいるために起こるものです。そこの原理を無神経に無視したんじゃ、狂犬クジョーの魅力も半減ですわ。 …とは言え、映画館で始めて観た時は感動したんですよ。それまで製作されたキング映画で、最も原作のムードに近かったからです。主人公一家の食卓にエーワンソースなんかの調味料がゴチャゴチャっと乗っかってる、普通さ、さりげなさ。この普通世界が捻れて行く所に、他のホラー作家が描かないキングの恐ろしさがあります。そういう意味ではかなり気を配って作られた映画でした。同時に、小説では膨大な文章を必要とする「普通の」生活描写を、さりげないワンカットで済ませてしまえる映画というメディアの性質が、「キングの原作は加工しないと映画らしい魅力を出せない」という大問題を教えてくれたワケですが…。 だから、クジョーにもっと「語らせる」べきだったと思うんです。『シャイニング』で、ニコルソンが狂った後も親父視点が多かったのは、キューブリックなりの計算の結果じゃないですかね。ま、オイラは『シャイニング』は『クジョー』より評価してませんけどね…。
[映画館(字幕)] 4点(2006-05-20 05:00:26)(良:1票)
536.  リトル・ドラマー・ガール
この原作、ル・カレの3本の指に入る傑作だったのに…なんて事を~! 観客にわかりやすく見せようとし過ぎだってば。何が本当のミッションかわかんなくなって行くくらい、話が嘘で塗り固める所が醍醐味でしょう、これ。嘘の上に嘘を塗り、主人公がだんだん宮廷ドラマのヒロインみたいになっていくシチュエーションが、バッサリ明快になってしまった。おかげでラストも小ぢんまりしちゃってます。これ、やっぱりイギリスで製作するべきだったんじゃないかなあ…。
[ビデオ(字幕)] 4点(2006-05-08 01:18:51)
537.  トウキョウ アンダーグラウンド
登録して、長らくレビューするの忘れてました。まあその程度の映画ですが。六本木の外人ホステス界を舞台にしたヘタクソな『不思議の国のアリス』。ドイツ映画の欠点が全て詰まったダメ作品。だが現実にルーシーさん事件が起こってしまっている事だし、気持ち的にコレ以下の点数はつけられんです。あと主役の女の子は映画は初めてだそうですが、本業がモデルさんだけあって、このレベルの映画にしては華がある上、プロポーションも素晴らしい(胸でかっ!)。演技力がないのが残念。
[DVD(字幕)] 4点(2006-05-05 16:19:11)
538.  マルコヴィッチの穴
告白します。 この映画が出てからしばらく、監督を間違えておりました。スパイク・ジョーンズじゃなくてスパイク・リー作品だと思っておりました。「いっやぁ、『マルコムX』の監督が、こんなオサレな映像も作るんだなあ」と驚いたりしちゃってました。 …んで当然、何度もDVDを再生しながら、この《社会派作品》の作中に埋め込まれた《黒人問題》を血眼になって見つけ出そうとするワケです。 「この7・1/2階というのに何か意味が…」なかった。 「こ、このサルが黒人をシンボライズして…」だが作品前半で消えてしまった。 「おお! マルコビッチになる事で、自らの黒人文化を抑圧して白人社会に溶け込んだリー監督の含意が…」考え過ぎだってば。 「まてまて、この、らしくないチャーリー・シーンの演技は白人の黒人に対する嘲りが…」ないないないない! 「そうか。マリオネットという記号に、操作され続ける大衆文化の」いいかげんにしろ>自分。 …そんなこんなで鑑賞にグッタリと疲れきってしまい、監督が違ったというのに気付いたのは数ヵ月後…あの時の壮大な徒労のため、いまだに高い点数をつける事ができません。悪いのは自分なんだけど。 あ最後に、キャメロン・ディアス&チャーリー・シーン、ナイス! 
[DVD(字幕)] 4点(2006-05-03 15:56:36)(笑:2票)
539.  クリープショー
ゴキブリに抵抗のないオイラは、3話目のビックリ箱でしたなあ(大学の頃、サークルメンバーで見たので、当然ゴキブリの方が阿鼻叫喚の地獄絵図になりましたが (^_^;)。ちょっと「悪魔のいけにえ」のレザーフェイス登場シーンに似た感じがあって、ドッキリでした。あと、2話目はキングが出てくる以外に何か価値があるんだろうか。
[ビデオ(字幕)] 4点(2005-09-11 00:57:50)
540.  オズの魔法使
西の魔女が溶けて行くシーン、子供心に「あーっ! ホントになくなっちゃった~っ!」と驚いたのを、今でもしっかり憶えています(特撮ってワケではないけど、あのシーンはまさにイリュージョンでした)。とはいえ、ガキの頃から原作派だったオイラとしては承服しかねる部分が多いんですよね。西の魔女は中盤の盛り上げ役でしかなくって、自分的には彼女を倒してからのクエストが好きなんですよ(特に行く手を邪魔して襲ってくるろくろっ首ミサイル、あれが好きだったのダ)。あとかかし・きこり・ライオンの前半生も語らなすぎで…代わりに序盤の余計な(この映画的には必要だろうけど)エピソードが長くて退屈だった。全作通してのオズ・シリーズの魅力は「あまり理屈付けする事なく奇想がポンポン飛び出してくる」所にあると思うんで、個人的にはこの映画、ベツモノと思いたいにゃあ…まあ原作者ボーム自身も、サイレント初期の頃にくっだらない『オズの魔法使』を撮ってるみたいなんで、完全版は難しいのかもしれませんが。自分的には2点。歴史的な評価を加味して、この点数で。
[地上波(吹替)] 4点(2005-05-08 02:19:55)
071.09%
1162.48%
2223.42%
3324.97%
4456.99%
5558.54%
68413.04%
713420.81%
811417.70%
98913.82%
10467.14%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS