41. ギルバート・グレイプ
《ネタバレ》 よかったですね~、大変な家族をかかえて自分の思うように生きることもできない長男のディップ、次男のディカプリオも感動的で、、亡くなったけど鯨のように太りすぎて運びだ出せない母親は家ごと燃やして弔い、長男の恋人を加わえて新たな家族での旅立ちという希望の見えるラストは清々しい。 9点(2004-08-28 10:48:18) |
42. 山の郵便配達
風景がとてもきれいでした。お父さん役の俳優が特にいいです。口数が少ないのに、その心のうちが伝わってきました。淡々とこの大変な仕事を続けてきたその人生、山奥の人たちとの交流などしみじみとします。息子がその姿を見てはじめて父の偉大さを知り、その仕事の意味を理解する。日本でもこれほどでなくても、歩いて配ってるところがあるそうですよ。本当にご苦労様と言いたいです。 7点(2004-08-21 16:32:58) |
43. 紅の豚
森山さんの声は渋くていいのだけれど、加藤登紀子さんの声は特徴がはっきりしすぎててどうしても加藤さんの顔が浮かんできてしまい、絵とフィットしなくて終始違和感があった。ストーリーにも特に感じるものはなかったし。 5点(2004-08-02 21:02:41) |
44. まあだだよ
ドラマチックなことは何もない淡々とした作品だが映像は美しい。緑一色の中の小さな家での妻の香川京子とのシーン。雨の中の一軒家。でも先生と師弟達との深い絆の過程がよく分からないので、最後の宴会シーンなど麗しい師弟愛などといわれてもピンとこなかった。 5点(2004-08-02 18:07:32) |
45. ケープ・フィアー
デニーロ、しつこい! 不死身のヒーローみたい。もういい加減にしたら、と思いながらその凶悪ぶりが恐ろしい。あ~コワッ、、 6点(2004-08-02 17:48:08)(笑:1票) |
46. Emma/エマ(1996)
グィネスって「恋に落ちたシェークスピア」といい、コスチュームファッションの似合う人ですねえ。世間知らずのおせっかいなお嬢様の役にはまってました。イギリスのクラシックムード映画って好きです。 6点(2004-08-01 19:08:37) |
47. ルームメイト(1992)
恐いし内容的に気分は悪いしと思いながら見てたのに目が離せなくなってしまった、というのは面白かったということでしょう。やっぱりJ・J・リーが強烈なインパクトでした。でもくどいほどのしつこさや異常者ぶりは一度でいいです。 まるで似てない二人が髪型とファッションで双子のように似て見えたのはびっくりですが、誰でもこううまくいくとは思えない。これも演技力なんでしょう。 6点(2004-07-31 16:09:51) |
48. 明日を夢見て
名作の「道」と同じパターンですね。詐欺師がだました一人の女が、どこまでも彼を追っていく、男はマフィアに関わったのが災いして痛めつけられる。それを見ていた女は精神に異常をきたしてしまう。何年かして男が女の愛に気づいて女を捜すが、女は彼も分からない状態になっている・・孤独な身の上で、やや知的でない女の哀れさがひとしお胸に迫る。ラストの悲しい再会シーンは、彼女の聖女のような静けさと共に印象的です。 6点(2004-07-31 15:38:57) |
49. エビータ(1996)
エバ・ペロンという女性の話は恵まれない境遇からのし上がったというシンデレラストーリーに加え、若くして亡くなったという悲劇性、それが実話ということで一層興味深い。 華やかで美しく語られる表の顔と、狂言まわしのバンデラスが語るその裏の一面を合わせるとこの数奇な人生を生きた女性の姿が垣間見える。がぜん本当のエバの姿への好奇心がわいた。 セリフのほとんどが歌で進行するがA・ロイド・ウエーバーの曲はメロディラインがどれも美しく心地よい。 特にDon't cry for me Argentineは歌詞を変えてたびたび歌われるが聞きほれるほどの名曲。 マドンナはスキャンダラスというイメージでしか知らなかったが、歌は声が綺麗で情感があるし、華やかでエネルギッシュなのが上昇志向のエバのイメージに重なる。 それ以上びっくりしたのが狂言回しのバンデラスの歌のうまさ。 歌がメインのミュージカルとしては申し分ないレベルです。これは舞台未見なのでこちらも見たくなりました。 8点(2004-07-29 23:28:01)(良:1票) |
50. 初恋のきた道
自分の作ったおいしいものを好きな人に食べさせたい、声が聞きたい、遠くからでも見ていたい、そんな苦しいまでに一途に人を思う純な恋心。しかもその気持ちのまま40年も連れ添った夫の死に、この母はどんなに悲しかったかと再見してもボロ泣きでした。そんな愛し合った両親を敬い、優しく思いやる息子や村人などの温かさもますます涙を誘う。初出演のチャン・ツィイーの可愛い走り方や表情にはすっかり魅了されてしまう。比較するのも何だけど、初登場でこんなインパクトの強い女優はローマの休日のオードリーと似た感じかもしれない。村はずれの黄葉や野原などの風景も美しく音楽もいい。いくつになってもこういう感動って最高です。 10点(2004-07-23 18:01:23) |
51. 鳩の翼
お金がない、身分が違うというので愛する人と結婚することを許されないケイト。それでは、、というので彼に惹かれてるお金持ちだけど死期が迫っているミリーと恋人を接近させ遺産を相続させようと画策するが二人が近づくと心穏やかではいられない、、、なんて危険な大博打かつ苦しい深謀遠慮。 この三角関係は二人を信じている純真なミリー騙すような形なわけで、なんとも大胆で恐ろしいまでに計算高い女心。でもこのケイトが悪女というのではない。なんか切ない。 クリムトの絵、ベニスのロケーションなど優雅なムードとヘレナ、アリソンの雰囲気はマッチしているし、ランプリングも美しい。これもいい映画かもしれない、、という気はするけれどよく分からないというタイプの作品だった。 6点(2004-07-22 13:28:59) |
52. 顔(1999)
藤山直美が見せる暗い顔から犯罪後の明るい顔が印象的。彼女のうまさや魅力がよく分かる。ちょこちょこ出てくる豪華なゲスト出演者も楽しめるし殺される妹の牧瀬もよかった。この話から実際の整形・逃亡犯を思い出した。 6点(2004-07-21 17:55:33) |
53. 生きてこそ
神々しいまでに美しく見渡す限り幾重にも連なる深い雪山は人跡未踏の地かもしれない。 あれだけ激しい飛行機事故で生き残ったことでさえ奇跡的なことなのに、その後厳しい冬山で70日も生き延び救出された人はことあるごとに神を感ぜずにはいられなかっただろう。 実話というのでなければ信じられないくらい奇跡的な話でよくぞ助かったねぇ、、という感慨が大きい。 極限状態で生き延びることができた人肉食も含めて、普通のモラルや常識でどうこう言えることではないような気がする。この状況で生き延びた人の逞しさにも圧倒されるが、この映画からは人知を超えた自然の中に神がいるということを感じさせられる。 7点(2004-07-20 23:48:25) |
54. さらば、わが愛/覇王別姫
レスリー・チャンがとにかく素晴らしかった。立ち居振る舞いから踊る時の指の先まで女型がにじみ出ている。時代の変革を背景に描かれる子供時代からの長いお話にどっぷり感情移入して見入ってしまった。一人の男をめぐって女は愛を、男(女)は芸をかけて争うがこの三角関係がコン・リーのうまさもあって見ごたえがある。文革で愛する男に裏切られて絶望するレスリーが切なくて哀れ。 9点(2004-07-20 23:40:18)(良:1票) |
55. メッセージ・イン・ア・ボトル
劇場で見た時の印象は薄かった。久しぶりに見たら不器用に揺れる恋心を見せるロビンやケビン、過去ばかりにとらわれている息子を気遣うニューマンはやっぱりうまいと思った。でも評価できるのはこれくらい。肝心の話は海とヨットを舞台にロマンティックだけれど、わざわざ嵐の海で人命救助、、なんて泣かせ狙いがあざとすぎて泣けません。この流れならむしろハッピーエンドにすれば気持ちよかったのに、、、 5点(2004-07-15 22:54:19) |
56. この森で、天使はバスを降りた
傷ついて人生をやり直そうと見知らぬ田舎町に来た若い女性は、結果的に自分の身を犠牲にしてハナや森に潜む息子、子連れの母親などを救済している。 彼女は天使というよりはキリストを感じさせるようなところもある。 意図的な犠牲、というのではなくて、こういう無意識な誰かの犠牲の上に自分や他の誰かの幸せがあるのかもしれない、と思ったりする。ラストでは自然に涙がこぼれたが、なにか人の心に訴える力のある、ちょっと宗教的雰囲気もする作品。 7点(2004-07-12 19:51:13) |
57. 世界中がアイ・ラヴ・ユー
娘のDJのナレーションにあるように、「ミュージカル向きでない」人たちが歌ったり踊ったりしてくれる楽しい作品。ジュリアやノートン、ティムにゴールディ、アレンまでが歌ってる! これ以外にもゾロゾロ出てくるゴージャスな面々(バイオリン弾きまで豪華!)も嬉しいけど、実はミュージカルらしくて楽しいのは宝石屋、病院、祖父の葬式、ハロウィンの子供達、シネマテークのパーティなどのアンサンブルの歌や踊り。宝石屋はタップが、祖父の葬式は半透明の幽霊などの映像アイデアが、パーティはマルクス兄弟がらみの付けヒゲ&付け眉扮装など、どれも趣向を凝らしていて楽しい。歌はみなハーモニーが素敵。 川べりのゴールディとアレンのワイヤーダンスも優雅でファンタジックで好き。 ニューヨークの春、秋、冬、(夏はベニス)と美しい四季を背景にアレンらしい作りが楽しくてサービス一杯、最後の娘の恋人まで洒落てたね。 8点(2004-07-07 18:00:31) |
58. ミセス・ダウト
笑いたい時にはこれが一番。声色、コメディセンスなどロビンの魅力一杯の楽しいシーンが満載でいつ見ても大笑いして愉快になれる。変に説教じみたロビンより、コメディアンに徹したロビンのほうが私は好き。 8点(2004-07-06 18:12:57)(良:1票) |
59. 永遠に美しく・・・
ゴールデンキャストで作ったB級映画のノリだけどかなり面白くて笑える。FSXで大女優の顔をメチャメチャにしたり、180度回転させたり、腹に大穴開けたりもうやりたい放題。G・ホーンもM・ストリープもよくこんな役を引き受けたなぁ、って思うけど、大女優だからこその意外性や女同士の張り合いっこがデフォルメされてて面白い。B・ウィルスだって情けない男でいつもと違うイメージ・・楽しい夢や映像マジックを見せてくれるR・ゼメキス監督は大好き。 7点(2004-07-06 17:44:46) |
60. 夢(1990)
とても美しい映像の見る絵本。メルヘンチックで美しい映像美はとても印象的。最初の「狐の嫁入り」は子供の見た夢、話が進んでくると戦争の亡霊や原爆の恐怖、地獄絵図風など監督のメッセージ性もあって、この辺りはややおどろおどろしている。しかし最終話が水車のある美しい村の葬列がお祭りのように楽しげで美しいシーンになっているのは通してみれば日本の歴史のあれこれや、人の一生を描いて明るい希望になっているようでもある。かつての巨匠の力技ではないけれど、映像やいいたいことへのこだわりは十分感じられる。 6点(2004-07-01 18:12:29) |