41. サン・フィアクル殺人事件
《ネタバレ》 ジャン・ギャバン演ずるメグレ警視。雑貨屋のおばさんとの会話の味わい深さは流石の名優ぶり。 興味津々で事件解決を待っていたのですが、胡散臭い二人が度が過ぎる感じでミスリード要員かなぁ、どうかなぁと思っていたところでの結末は台詞だけでの怒濤の展開で理解出来ず(泣)再見確認となりました。 [DVD(字幕)] 6点(2022-09-03 22:49:59) |
42. 心のともしび
ベッタベタでご都合主義全開な脚本をロボットの如き無機質に演じる姿を見せられても溜息しか出ず。 [DVD(字幕)] 3点(2022-08-30 11:24:53) |
43. 赤裸々な事実
《ネタバレ》 デニス・プライス、ピーター・セラーズ共演と言うことで鑑賞。強請屋を亡き者にしようとするお話ですが、お目当て二人はホンワカとして拍子抜け。お笑い部分を担った作家母娘と社長夫婦もベタであまり楽しめず。双方に天罰下る結末がイギリス風というか味わいあった部分に加点。 [DVD(字幕)] 5点(2022-08-18 16:43:28) |
44. 暁前の決断
WW2末期、米軍将校と捕虜から選抜した2名のドイツ軍人が敵情探索のため潜入する物語。戦禍の傷跡の生々しさには息を呑みますが、実話ベースのせいなのか作戦自体がとても地味。ナチズムへの嫌気からドイツ敗戦を望んでの売国行為との事ですが、演じるオスカー・ウェルナーから揺さぶられませんでした。お目当てリチャード・ベースハートも同様の淡泊さ。もう一人のお目当てアナトール・リトヴァク監督作への期待は空振りに終わりました。 [インターネット(字幕)] 5点(2022-07-22 16:50:35) |
45. 僕の彼女はどこ?
《ネタバレ》 富豪フルトン爺さんの善意からの行為がブレイズデル一家にとってあぶく銭身につかずとなる物語。奥さんを筆頭に単純というか分かりやすい登場人物の中でMIPはおしゃまなロベルタ。爺さんとの掛け合いは絶品であちらこちらでリプレイタイム。ジェームズ・ディーンに似てると思ったのがその人だったというのに1000へぇ。冒頭ミュージカルシーンでの「うわぁ、あ痛たたた~」は杞憂だった監督の遊び心を感じました。辛気臭さのカケラもない小粋でお茶目でカラリとした味わい深い秀作です。 [DVD(字幕)] 8点(2022-07-19 02:24:04) |
46. アンネの日記(1959)
初めて知った8名による2年間に亘る隠れ家生活。精神的支柱たるオットー・フランクの沁み入る一言一言。見たことある・・・誰だったか・・・ジョセフ・シルドクラウト! ガッテンガッテン、見惚れる名優振りでした。 大空を自由に飛び交うカモメを窓から見るアンネが人間の本質は善であるとするのに悲劇の本質を見ました。 再見での冒頭シーンが何ともやるせない。 [DVD(字幕)] 7点(2022-07-16 02:52:18) |
47. 愛する時と死する時
《ネタバレ》 ダグラス・サーク監督作品と言うことで鑑賞。独ソ戦でのドイツ兵。休暇帰郷での幼なじみとのロマンス模様が丹念に描かれています。ジョン・ギャビンの線の細さが物足りませんが、リゼロッテ・プルファーの透明感ある存在が特筆もの。弾けるような笑顔が明日への希望を抱かせるのですが、邦題を思うと悲しい結末が浮かびます。 戦場での命の儚さを痛感するラストショットに消沈。意外だった戦争ものですが、監督が東部戦線で亡くなったご子息に捧げた作品なのだと思うと切ないです。 クレジットのクラウス・キンスキーをまだかまだかと待ち続け、待ってましたの登場シーン。ゲシュタポ中尉にしては大人しいもののギロリとした目力は流石の怪優ぶり。 見応えある秀作でした。 [DVD(字幕)] 8点(2022-07-06 02:13:17)(良:1票) |
48. 風と共に散る
作品のレイアウトとして配置された浅い人物像による四角関係に盛り上がれないまま終了。四人のうちでアホ兄妹(ゴメン)が話を引っ張っており、引き立ててもらってるにもかかわらず外観しか華がないロック・ハドソン&ローレン・バコールが残念です。お久しぶりなロバート・キースのお姿に+1点。 [DVD(字幕)] 6点(2022-07-02 21:47:06) |
49. 愛しのシバよ帰れ
「変えられるものを変える勇気を、変えられないものを受け入れる冷静さを、そして両者を識別する知恵を与えたまえ」(ラインホールド・ニーバー) 夫婦の生き様が描かれています。夫はアルコールに依存、妻は亡くした子をシバに重ね合わせ繰り言三昧自堕落な毎日、共に後ろ向きな日々。 間借り人となった太陽の如き明るい女学生マリーに二人の心が揺れ動く。 なかなか見応えある展開でしたが、画面映え皆無なシャーリー・ブース(この年のオスカーは余程の不作だったのか?)とスターのオーラに溢れるバート・ランカスターが親子に見えて興に乗れません。 オレ様具合が苦手なバート・ランカスターですが、本作の好演には拍手。 もどかしさ一杯の惜しい作品でした。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-06-20 09:58:29) |
50. あらくれ(1957)
今作での森雅之さんには、この人は有島武郎の息子さんであるのを実感させられました。 高峰秀子演ずるお島は、浜屋の旦那も含めたどうしようもないダメ男達との関わりで「どうしてこんなに男運が悪いのか」メソメソする事が無い。言いたいことを言う、張られたら張り返し取っ組み合う、動いて働いて人生を創造する、荒ぶる姿が眩しかった。 「お辞儀はこうやってするんだよ!」に喝采! 見応えたっぷりな秀作。 [インターネット(邦画)] 8点(2022-06-17 10:59:40) |
51. ボーン・イエスタデイ(1950)
1993年版が本作を忠実にリメイクしていることが分かります。演者の比較になるのですが、軍配はリメイク版に。とりわけジュディ・ホリディがオスカー受賞というのに「これで? 何で?」が無限大。 [DVD(字幕)] 5点(2022-06-16 00:49:02) |
52. 人間魚雷出撃す
人間魚雷。老人が考えだして中年が指揮して若者が命を落とす。言葉が出ませんが演出が淡々としており涙腺は平常でありました。 中年の艦長を演ずるお目当て森雅之さんも淡々とした役柄で可も無く不可も無し。ただ、航海長役の西村晃とのコンビに先日の座頭市あばれ火祭りを思い出し、役者さんってやり甲斐ある素敵な職業だと思った次第です。 長門裕之、津川雅彦が兄弟役で出演しているのに、へぇ、であります。 [インターネット(邦画)] 6点(2022-06-11 01:21:37) |
53. 風船
66年前の日本映画でも示している「金は必要だが重要では無い」 ホームドラマとしての作りは退屈ではないと言ったところ。 金の為に絵は描けないとして画家を辞め起業し成功した村上春樹(役名にチョット笑う)を演ずる森雅之さん。 斜に構えていない、女たらしでない、冷酷でない、らしくない役どころでも、粋で洗練された台詞回しでの60歳役のお姿はイケオジの極み。 何名かフェードアウトしてしまい何処に着地するのだろうか見当付かなかった物語。ラストシーンは今一つだったものの彫りの深いお顔にもう、ウットリ。停止してマジマジと眺めておりました。眼福であります。 [インターネット(邦画)] 6点(2022-05-28 15:10:06) |
54. 二つの世界の男
街のあちらこちらにデカデカと飾り立てられているスターリンに生き辛さを見るベルリンが舞台。今作のジェームズ・メイソンは ♪生まれた時が悪いのか、それとも俺が悪いのか♪ やさぐれた屈折感が漂う流石の名演で満足。覚悟していた逃亡劇の結末も余韻の深い演出でした。22歳クレア・ブルームも印象深い瑞々しさで二人のロマンスは絵になるのですが、展開上チョッピリ無理筋を感じたのが惜しいところです。「邪魔者は殺せ」を上回る秀作です。 [DVD(字幕)] 8点(2022-05-15 21:59:26) |
55. 脅迫者(1951)
掴みはOK。結構ワクワクしたのですが。回想部分がモタつき気味で醒めてきたところでのブルーアイズに覚醒。ハンフリー・ボガートは可もなく不可も無しでしたが、最後に決めてくれたので良しとします。まずまず楽しめたノワール作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2022-05-11 16:32:28) |
56. 旅路(1958)
ウェンディ・ヒラー、デヴィッド・ニーヴンオスカー受賞作と言うことで購入。流石の存在感ではあるものの、心に残らないキャラクターで受賞に納得出来ないところ。豪華キャストによる群像劇はそれなりに楽しめましたが、バート・ランカスター、リタ・ヘイワースの大根芝居に水をさされたのが残念。 [DVD(字幕)] 5点(2022-05-03 20:08:36) |
57. 夜ごとの美女
無気力なヘタレ男が夜な夜な夢の中でドラマチックな世界に浸る、アホみたいな話であってもジェラール・フィリップと美人女優さんの絡みは絵になりアホさ加減が薄まるのが不思議。彼を取り巻く友人達が味わい深く、けたたましい音に市井の人々の生きる力を感じました。遊び心溢れるしなやかさと芯の強さを見た良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2022-04-29 21:12:21) |
58. ウィンチェスター銃'73(1950)
《ネタバレ》 名銃一周回って元の位置なお話。小気味よい展開が秀逸。キレある身のこなしのジェームス・スチュアート、画面に華を添える水難の名女優シェリー・ウィンタース若かりし艶やかな姿に+1点ずつ。因縁が骨肉の争いであるところに-1点。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-04-27 22:47:01) |
59. こころ(1955)
《ネタバレ》 高名な原作は敷居が高くて未読。 野淵、梶、下宿屋の娘の三角関係は時代を問わないものを思わされます。愛していた(たぶん)梶の死を前にして何ら取り乱す事無い姿を筆頭に野淵という人物の屈折ぶりが薄ら寒い。殉死に触発されたかのような最期に明治人らしからぬか明治人らしいのか考えさせられました。森雅之さんはまさにはまり役でありました。 [DVD(邦画)] 6点(2022-04-05 16:08:23) |
60. 天国の笑い声
DVDタイトルは「オードリー・ヘプバーンの 素晴らしき遺産」ですが、彼女の出番は2回で計1分程。画面に映えるキュートな姿が目を惹きましたが、彼女お目当てで鑑賞された方はがっくりかもしれません。 しかしながら本作は掘り出し物でした。 イタズラ好きな富豪の遺産を相続する4人はそれぞれに与えられたムチャクチャな課題をクリアしなくてはならず、四苦八苦模様に大笑いさせられ、お金は必要だけど重要ではない事に気づく姿にしみじみとさせられ、何となく予感があったオチにスッキリ爽快。 全員の達者な演技に魅入ったウェルメイドなコメディであり、多くの方に観ていただきたい作品です。 [DVD(字幕)] 8点(2022-03-30 02:13:58) |