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コメント数 1963
性別 男性

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41.  ピクニック(1936)
凄い!凄すぎる。これは本当に凄い。モノクロなのに色が付いているような感覚になるほどの凄い映像美、あの流れる川の水の美しさ、川に落ちてくる雨の粒の映像の凄さ、雲の美しさ、それはまるで溝口健二監督の映画を思わせる凄さ、このあまりの美しさにただただ呆然とさせられぱなしのため息の出るほどの美しさ、どうやったらあんなにも美しい映像を作れるんだ?既に、にじばぶさんが私の思っていること、言いたいことを全て語り尽くしているのでこれ以上書くことなどないとは思うが、とにかく何もかもが美しくて、美しくてたまりません。映像の美しさと相成ってヒロイン役のシルヴィア・バタイユの美しさ、可愛さも絶品!木陰の下で木の上の小鳥(ウグイス)を見て涙する時の美しい涙も最初に出てくるところからして、本当に魅力的である。あのブランコのシーンで見せるちょっとした笑顔も、またボートでのシーンやその後の髭男で見た感じ荒井注ぽくて、いや、どちらかというと「飢餓海峡」の三國連太郎に近い感じのアンリに抱かれ、涙する表情、何もかもが女性としての美しさ、あれは絶対に男には出せない美しさだ!僅か40分という短い時間がより短く感じてしまうぐらいどの映像もどんな凄い特殊技術など使っても勝てない美しさ、それはそこにある本当の場所を生かしているからこその美しさであり、とにかくまだまだずっとずっと見ていたいと思わせる映画ならではの映像美にジャン・ルノワール監督よ!心からありがとう!そう言わせて頂きます。映画を見ることの喜び、幸福感!文句なしに好きな私にとっての宝物のような映画となりました。
[DVD(字幕)] 10点(2008-03-02 11:41:03)(良:2票)
42.  我等の仲間 《ネタバレ》 
「望郷」と同じ監督、そして、主演もこれまた同じくジャン・ギャバンによる男達の友情と一人の女の登場によって、友情が崩れていく模様が描かれている。相変わらずジャン・ギャバンの渋い演技が味わい深い。男五人のそれぞれ別の仕事を抱えている中で共同して買った宝くじが当り、みんなで小さなホテルを作ろうとする。順調に行っていたかと思ったものの、それも一人の女の登場でどんどんと話は深刻になってく。男の友情に絡んでくる女の怪しさ、色気、悪女ぶりが女の恐ろしさを感じると共に惨酷さを感じるこの何とも悲しくも切ない物語に個人的には同じ監督、同じジャン・ギャバン主演でも「望郷」と比べるとこっちの方が私としては好きです。仲間の一人を射ち殺したジャン・ギャバンの横で仲間の一人の恋人からの贈り物である時計の鐘の音が鳴るラストシーンはこの映画の終わり方として最高の終わり方ではないだろうか!
[ビデオ(字幕)] 8点(2008-02-03 21:23:19)
43.  浮草物語 《ネタバレ》 
小津監督によるサイレント映画の代表作!後にリメイクとして撮られた「浮草」よりもこっちのが良い。坂本武演じる喜八と坪内美子演じるおときの二人の関係、おときの優しさ、そして、そんなおときを一家に預けて再び当てのない旅へと向かう喜八。正に「男はつらいよ」の寅さんとリリーのようだ。坂本武の喜八の演技、おとき役の坪内美子にもう一人、八雲理恵子という女優さんの美しく魅力的な女性像、飯田蝶子の演技も良い味出してるし、あと、突貫小僧は相変わらずの大馬鹿ぶり、あの犬には笑った。笑った。他にも好きな場面として坂本武演じる喜八が息子と釣りを楽しんでるシーンを観て何だか同じ小津監督の「父ありき」を思い出す。小津監督らしいセリフよりも映像による力で見せる。サイレントだからこその味わいを見ることが出来るのもこの映画の魅力の一つ。これまた良いもの見せて貰った。
[ビデオ(邦画)] 8点(2008-01-16 21:19:49)
44.  落第はしたけれど
久しぶりの小津映画!小津監督によるサイレント映画はまるでチャップリンやキートンの映画を見ているような動き、無駄な台詞を極力避けて、俳優の動きだけで解らせる。この場合だとあの教室でのやり取り、カンニングしようとしては失敗する姿が何とも笑える。全体的にやや、しんみりした感じではあるが喜劇としてはなかなか面白い。みんながみんな同じ動きをしている姿などサイレント映画ならではの見事な動きだし、小津監督はやはり喜劇の監督さんなんだなあ!見ていてそう感じた。
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-01-12 20:38:26)
45.  暗黒街の弾痕(1937) 《ネタバレ》 
なるほどね!確かに運命は惨酷だ!何の罪も犯しちゃいないのに、犯罪者扱いされるわ、愛する女も最後はあんなことになってしまうとは、何だかこれ、どこかで観てる?こっちのが先だろうけど「俺たちに明日はない」に似ている。最後、森の中に逃げ込んだ二人、ヘンリー・フォンダに抱かれている妻が言う一言「あなたともう一度生きたい」この台詞、男なら誰もが言われてみたいと思うに違いない。
[DVD(字幕)] 7点(2008-01-06 17:56:03)
46.  有りがたうさん 《ネタバレ》 
「有りがたうさん」良い響きだ!観終わって一言、心から「有りがとう」てこの映画の人達みたいに大きな声で叫びたくなった。そのぐらい本当に観ていて気持ちの良い映画だ!話そのものは、物凄いアクションがあったり、何か特別に凄いことが起きるわけではないのに、それが返って物凄く新鮮で本当に観ていて心地が良い。伊豆から東京へと向うバスの運転手とそこにそれぞれ色んな悩みを抱えている人達が乗り込んできて、その道中、様々な人間模様が繰り広げられるのたが、それがまた面白い。全員がこれまた善人かと言うと、そうでないところもこの映画の面白さの一つである。バスの動きにまるで合わせるかのようなのんびりとした台詞、これがまた何とも観ていて不思議なぐらいの心地の良さを感じる。車の中での桑野道子と髭をはやかした老人との会話、やりとりがこれまた凄く面白い。甘いのは苦手だからとウイスキーを勧めておきながら、やっぱり車の中でのアルコールは駄目だとか、髭をいじくっているとそれを見て、あんまり伸ばすと取れてしまうだのと皮肉いっぱいのこの面白さ、上原謙のバスの運転手と他のお客さん達、そして、地元の人達との「有りがとう」「有りがとう」の連呼!これもちっとも嫌味というものを感じない。それどころかむしろ、本当に「有りがとう」ていう気持ちに見ていてなるぐらいの心地の良さ、全編オールロケてのもこれも素晴らしい。のどかな大自然を生かした素晴らしい風景の中に輝く人間の優しさと人生に対する厳しさみたいなものが1時間半にも満たない僅かな時間の間で、しっかりと描かれているのも素晴らしく、何だかまるで小津監督の映画を見終わった後のような本当に心地の良いそんな映画を見た気がして、この監督さん、一気に好きになってしまった。この清水宏という監督の他の作品も見たいなあ!
[DVD(邦画)] 9点(2007-12-24 11:02:19)(良:1票)
47.  望郷(1937) 《ネタバレ》 
う~ん?この映画、映画史に残る名作とやたら評判の映画らしいけど、そこまで凄いとは思わなかったけど、それでもジャン・ギャバンが相変わらず良い。とにかく渋くてかっこ良いのだ。あのラストシーン、愛する女、ギャッピーに対してギャッピー~と叫ぶ姿には男の哀しさ、刹那さがにじみ出ている。それまでは退屈だなあ!と感じてしまうものの、あのシーンの余韻の残し方の上手さに1点プラスしたくなる。個人的にはこれがジャン・ギャバンのベスト、最高傑作とはちっとも思わないけど、最近のハリウッド大作を見るよりはまだまだマシだと思います。それとこの「望郷」ていう邦題の付け方に関しては流石はフランス映画!本当に上手い。
[ビデオ(字幕)] 6点(2007-11-16 21:47:58)
48.  天使(1937)
ルビッチの演出が冴える。冴える。本当に何を見せて何を見せければ良いのか?この監督の見せないことで想像力を高める。素晴らしきルビッチタッチによって単なる三角関係の話がここまでスリリングにそして、上品で美しい物語になるものかと、本当にお見事です。もう、素晴らしすぎるコメントが既に書かれているので、私には何と説明すれば良いのか?とにかくルビッチ監督のこのお洒落で美しい物語にただただ酔いしれるばかりの傑作!
[ビデオ(字幕)] 9点(2007-07-13 21:47:35)
49.  有頂天時代
この映画のタイトルにもある有頂天!この場合だと、なるほどね。確かにフレッド・アステアの有頂天ぶりとまた他の人も泣いたかと思えば笑っていたりと本当に有頂天ではある。相変わらずフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースのこの二人の踊りは凄い。あの足さばき、踊りの凄みなんて、この二人しか出せないぐらい凄いし、それだけでも観ていて楽しめる。けど、ストーリーがいまひとつで同じ二人のコンビによる作品ならもっと良いのがあるのではないかと私はそう思う。
[DVD(字幕)] 6点(2007-03-25 18:03:23)
50.  浪華悲歌
いやあ~流石ですわ!溝口健二監督、この監督の描き出す女の世界、女としての人間の本質、哀しさ、その全てを僅か一時間半にも及ばない短い時間の中でここまで徹底的に描いている。本当に凄いです。とにかくこの映画、全編、構図の巧みさ、溝口健二監督らしい、いや、言い換えればこれはもう明らかにこの監督さんにしか撮れない見事なまでのショットの数々、溝口健二監督お得意の長回しによる画面構成、そして、勿論、役者の芝居、台詞回しから動きまで何もかも見事に決まっている。山田五十鈴と梅村蓉子の二人の大阪弁による台詞の応酬がこれまた凄い。凄すぎる。何とも冷たい男達とそんな男達に振り回される山田五十鈴の演技の素晴らしさと相成って物凄いほどのドラマが展開される。これは男と女、人間の本質をリアルに描き出した傑作間違いなしの作品です。
[DVD(邦画)] 9点(2007-03-08 20:48:36)
51.  未完成交響楽(1933) 《ネタバレ》 
オーストリアが生んだ偉大なる作曲家、シューベルトの半生を描いた伝記映画!観る前は正直、かなり退屈な作品じゃないのかなあ!なんて思ってはいたけど、思っていたよりも楽しむことが出来ました。「野原」という曲が出来上がる過程、そのエピソードがなかなか面白い。小学校の教師をしているシューベルトが思い付いたゲーテの詩が黒板に書かれていたのをヒントにして、メロディが浮かんで作ったというのもなるほど!て思えたのと、それとこの映画、とにかく画面作りから音楽まで何もかもが美しい。それだけでも観て損のない映画だと思えるし、あまりにも芸術ぽくて嫌だなんて思ってる人、観る前は私もそうでした。これは芸術映画ではあるけど、けして、お堅いだけの映画ではありません。今時のハリウッドの大作も良いけど、たまにはこういう作品に触れるのも良いと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2007-01-19 21:29:52)
52.  會議は踊る
ドイツ映画でオペレッタ映画とはこれまた新鮮!ヒロインを乗せた馬車がお城へと向う場面なんて、移動撮影によって撮られていて、この映画、とにかくどのシーンもワンカット、ワンカットがとても印象に残るような撮り方をしています。またヒロインと皇帝との二人だけのティータイムでの二人のやりとりとそれを見ている皇帝の家来にそして、あの猿が凄く笑える。そして、これはもう皆さんが既に書かれているようにあの音楽が良い。それにしてもドイツ映画って昔も今もレベルの高い作品が多いなあ!これは人間模様を楽しみながら音楽の素晴らしさをも一緒に楽しむそんな映画だと思います。ミュージカルが好きな人なら間違いなく楽しめると思えるし、そうでない人が見ても十分楽しめると思います。
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-01-08 13:29:17)
53.  若き日のリンカン 《ネタバレ》 
この映画、どこのレンタル屋さんを探しても置いてない。ずっと前から見たくて、見たくて、色んなレンタル屋さん探しまくっていても見つからなかったのに、何と言うことか?やましんさん同様、事もあろうに私も本日の昼間、たまたま他の用事で寄った100円ショップで315円で売られていた。もっと探せばきっとどこかのレンタル屋さんにあるかもしれないだろうけど、探すづくとレンタル料を考えると315円というこの料金は借りるよりも買った方が安い。そう思って迷わず買ってまいりました。そんで、先程観終わった所です。前置きが長くて申し訳ないです。さっさとレビュー致しますので勘弁を!で、この作品、流石はジョン・フォード監督らしい映画だというのが観ての感想です。まだリンカン大統領がアメリカの大統領になる前に弁護士として活躍していた時の若いリンカンの話です。独立記念日に起きたある一件の殺人事件を巡って、無実の男が容疑者とされている事に対して、ああだこうだと不利な事ばかり言う群集を前に真っ向から立ち向かい無実を勝ち取るまでの話の中で見せるジョン・フォード監督らしい重厚な演出と時々見せるユーモアとがバランス良く描かれていて見応え十分です。若きリンカンを演じたヘンリー・フォードの演技は勿論のこと、脇を固める俳優陣の演技も素晴らしい。裁判シーンでのやりとり、特にあの犬の話は笑えます。無実の罪を勝ち取り、裁判に勝利したリンカンの去っていく後ろ姿と余韻の残し方、これまたジョン・フォード監督ならではの何とも見応えのある作品でした。最後に一言!それにしてもこの作品のDVDが315円とは、安く観れて嬉しい反面、本当にちょっと哀しくもあったりと複雑な気持ちになります。
[DVD(字幕)] 8点(2006-12-06 19:59:37)(良:1票)
54.  カッスル夫妻
フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースのこのコンビ、二人が踊りだすと息もぴったりで、本当に上手いと思ってしまう。話としてはかなりご都合主義的な感じがしてならないものの、この二人の華麗なるダンスを見ているだけでも見て損のない作品だと思うし、テンポも良く、これもなかなか楽しめました。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-09-18 14:56:13)
55.  我れ暁に死す
ジェームズ・キャグニーって、喚き、叫び、怒鳴る。そういう役をやらせると本当に上手い。いや、上手いというよりは似合うと言った方が良いかもしれない。この作品でもそんなジェームズ・キャグニーの演技が観れる。その反面、あまりにも今回は良い奴過ぎるのが物足りない。友人の為に頑張るよりも裏切り、その結果、破滅の道へと行くというのが、ジェームズ・キャグニーの最も適したパターンのような気がする。その点で物足りない。それなりに楽しめはしたけど、やっぱり物足りないなあ!
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-09-13 21:54:42)
56.  祇園の姉妹(1936)
溝口健二監督という人は本当に女を描くのが上手いと改めて思った。芸者の世界に生きる一人の女の世界をこうまでして、力強く描く。流石です。芸者に生きる者でも単なる芸者としてでなく、一人の人間として、きちんと描いている。感心させられます。溝口健二監督らしい構図の美しさ、画面構成の巧みさ、溝口健二監督が一流の監督と言われる要員の一つにある構図の見事さとリアリズム、これぞ溝口映画の基本だとこの映画の中でも感じることが出来ます。話としてはかなり古い気がするものの、それでもやはりこの作品の完成度の高さは役者の演技とその演技を映し出すカメラワークとによって見応えのある作品として観ることが出来るし、どのシーンにしても今の日本映画には見習って欲しいと思うほどの美しさと力強さがあります。それにしてもこれだけの愛憎劇の中で見せる当時、若干19歳の山田五十鈴の演技の素晴らしさ、美しさが光ります。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-08-31 19:39:02)(良:1票)
57.  どん底(1936)
ジャン・ギャバンの愛嬌溢れる演技も一度、観ただけで強い印象を残すほどの温かさ、正しくこれこそジャン・ルノワール監督の作り出す世界!この監督の描く人間ドラマの中には人間としての温かさがきちんと描かれていて、私は好きだ!話としてはかなり悲惨な話で、次から次へと起きる不幸な話を単なる不幸な話として描かずに、爽やかな感じで描くところも良い。タイトルこそ「どん底」とあるけれど、けして、どん底な気持ちのまま終わらないところも流石はジャン・ノルワール監督!この監督が一流と言われる所はそういう所だと改めて感じることが出来ました。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-07-31 22:37:02)
58.  血煙高田の馬場(1937)
すげえ~~ぞう!何なんだこの映画!完璧!何もかも完璧!パーフェクトという言葉しか浮かびません。阪妻こと、阪東妻三郎のかっこ良さ、動き、眼の動きから殺陣といい、何もかもが完璧な素晴らしさ、かっこ良さ、サイレント映画のような言葉なんて必要のない眼で観て解る動き、それも自然な流れで観ていて圧倒させられた。一人、斬って、一番星消えた!また一人、斬って、二番星消えた!斬って斬って斬りまくる。何と言うスピード感!走る。走る。また走る。走って斬って、とにかく何もかもがこれぞ映画だ!映画=活動写真の正に典型的なお手本のような作品!大傑作間違いなしのとにかく完璧!マキノ正博監督、ワッショイ!阪東妻三郎、ワッショイ!それにしてもこれ程の大傑作が何故、ビデオでしか出てない?早くDVDとして発売してほしい。 マキノ正博作品も川島雄三監督作品、若尾文子主演作品同様、全作品のDVD化を願う。
[ビデオ(邦画)] 10点(2006-07-16 19:40:38)(良:2票)
59.  一人息子
小津安二郎監督、最初のトーキー作品!小津監督にしてはユーモアがやや薄い気がするが、そこは小津監督ならではの親と子の愛情を丁寧に描くことで生まれる人間愛、優しさというものが込み上げてきます。貧しい市井の人々の暮らしというものを描きつつも温かく描く小津監督作品らしい人間味溢れる作品というのが観ての感想です。飯田蝶子の優しい母親ぶりと息子役の日守新一の二人の演技が素晴らしい!
[ビデオ(邦画)] 8点(2006-05-30 22:04:32)
60.  巴里祭
ルネ・クレール監督の作品は「巴里の屋根の下」しか観てなくて、今回が二作目となるけれど、「巴里の屋根の下」も良かったけど、この作品はそれを上回る素晴らしさに見終わった後の心地良さ、なんて言うべきか?本当に観ていても楽しいし、観終わった時の充実感ときたら最近の映画ではなかなか観ることの出来ない心地の良さです。オープニングとラストが一緒といった非常に新鮮味のある映像感覚に心地の良い音楽、同じ人間同士が一つの同じ空間とでも言うのか?同じ下町の中で生きている。それも本当にどの人物にしても温かみのある人間ならではの優しさに満ち溢れていて、素晴らしい!みずみずしい青春の一ページと言っても良いこの何とも言えない気持ちの良さ、とてもトーキー初期の頃の映画とは思えない初々しさ、こういう映画、私は大好きです。またこの映画のタイトルのつけ方が物凄く上手い。とにかく作品全体の雰囲気、音楽からそして、美しい巴里の街並み、そして、何よりもこの映画の中でヒロインを演じたアナベラという女優の可愛さは抜群!また一つ、素晴らしい映画を観た。昔はかなり苦手だった。いや、苦手というよりは喰わず嫌いだったフランス映画が益々、好きになりました。この監督の作品もジャン・ルノワール監督同様、他の作品も観たいと思います。
[ビデオ(字幕)] 9点(2006-05-27 10:41:16)
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