Menu
 > レビュワー
 > なんのかんの さんの口コミ一覧。3ページ目
なんのかんのさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2336
性別

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順123
投稿日付順123
変更日付順123
>> カレンダー表示
>> 通常表示
41.  インセプション 《ネタバレ》 
ハリウッドは、夢の世界に行ってもカーチェイスやドンパチしか出来ないのか。せっかく秀逸な設定なのに、かなりガックリきた。夢の世界での攻防戦でこそ、イマジネーションを膨らませる見せ場になるはずなのに、どうも意識の世界と変わらないことやってる。意識のレベルの定型に拘束されている。最初フランスの街角で世界がポンポン炸裂していくところなんかウキウキさせられたのに、だんだんシボんでいって、雪山の夢の層なんかいたって退屈。惜しいなあ。上の層の夢に下の層の夢が影響されるなんて設定はちょいと面白く、上の層で車が回転すると下の層のホテルの廊下がグルグル回り出すなんて、ああいう発想をもっと展開してほしかった(ま、あの無重力ホテルは見どころです)。けっきょくこの何層にもなった夢の世界の冒険って、ステージを進んでいくテレビゲーム的に遊ぶ感覚なんだろうな。意識の深淵を覗くオノノキを味わう、たとえば『惑星ソラリス』や『禁断の惑星』といった名作とは、別種のジャンルと見た。でも「植え付け」ってのは突っ込めば怖いテーマになったはず。これだけは「自分の意見」だと思っていたものも、実は植え付けられたものかも知れない、って。ニュースキャスターや映画評論家の言葉に「植え付けられた」ものだけで自分の意見は出来上がってないか、という不安。
[DVD(字幕)] 6点(2011-05-25 10:07:24)
42.  人間失格 《ネタバレ》 
こういうスタイリッシュな画面を志向する監督は少なくなってきてるので、貴重な存在ではある。トンネルの中の小さな線香花火の落下から降りしきる落ち葉に移ったり、しだいに暮れていく窓外に大きな打上げ花火が咲いたり、ハッとさせてくれる楽しみはある(空豆を持った石原さとみの凄愴感には驚いた)。でもそれだけなんだよね。もちろんハッとさせてもくれない映画はいっぱいあるのだから、贅沢を言っちゃあいけないけど、清順はハッとさせるだけの安っぽさを自分の味わいにしてしまったが、こちらは全体暗めの画調で安っぽくさせまいとして、かえって手応えを模糊としたものにしてしまった感がある。並列されていく女性たちも、最後さえ三田佳子で押さえとけば、いくらでも短縮できるしいくらでも長くできるなあ、と思ってしまうと、なんか「空回り感」がある。
[DVD(邦画)] 6点(2011-04-26 10:07:23)
43.  アリス・イン・ワンダーランド 《ネタバレ》 
ファンタジーに登場する小人とか巨人てのは、だいたい何倍もの差があったのに、ここでのアリスと帽子屋や白の女王の場なんかは二倍に至らない一点何倍かの差。これが面白い。この中途半端な「縮尺」が新鮮。完全なファンタジー的造形物より、そういった微妙に異常なものが、こちらを刺激してくる。だから一番印象に残るのは赤の女王の頭で、この映画に価値があるとするなら、彼女によってだ。あと、彼女に処刑されることになる蛙の番兵の表情なんかもよかったな。それも完全な作り物ではなく、リアルな蛙だから映えた。そういった半リアル造形物だけで「アリス」を作ったら楽しかっただろうに、ハリウッドではファンタジーは冒険物語にしないといけないらしく、ラストではアリスがジャンヌ・ダルクよろしく活劇を展開するのには予想されたとは言え、がっかりした。何でも善と悪の争いにしないと気がすまないらしい。そこで目覚めたアリスが、リアルな世界に戻って東洋への経済侵略の尖兵となっていくという結末は、どう見ればいいのだろう。ブラック・ジョークとしては優れているが、どうもそれほどひねっているようでなく、歴史への無知・無恥ゆえの無邪気さのよう。あのなんでも「善と悪」にしないとすまない性向と、どこかでつながっているような。年表で確認したが、「アリス」が書かれたのは阿片戦争が終わって二十数年後だった。20世紀文学を予告した小説ではあるが、それを生んだのが19世紀帝国主義の暴風の中だったことを、この映画のラストは思い返させてはくれた。
[DVD(字幕)] 6点(2011-02-27 12:21:38)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS