601. クロサワ映画
《ネタバレ》 なにこれ切ない…。実際はどうだか知らないが、少なくともこの映画の中の黒沢さんは応援したくなる女性だった。それだけにオリエンタルラジオ登場の場面では普段こういう企画で笑っちゃってる自分が恥ずかしくなったくらい。それをも笑いに変えていかなきゃならない芸人という人種の生き様に、じんとさせられた。良くなかった点としては、さすがに2回目はいらないと思ったのと、出演者の演技が統一されていない為(できるはずないか)、違和感がある事かな。6点。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-06-17 21:30:31) |
602. わたしを離さないで
《ネタバレ》 人類の平均寿命が100歳を超えたという架空の世界を舞台に、その裏にある悲しい物語=死を待つだけの人生を受け入れた人々が描かれる。その弱さが歯がゆい。隔離された施設で、それなりの教育を受けて育てばキャシーらのようになるのかもしれないが、大人になって社会に出ているわけだし、愛する人のためにもっと抗ってほしかった。いずれにしてもこのような境遇にある人は現実には存在しない訳だし、人類が同様の過ちを犯すとも考えづらい。「提供者」を通して「生」について考えさせられる面はあるが、非現実的である分、邪魔が入る。何だか微妙だった。しかし、俳優陣は大方良かったかな。アンドリュー・ガーフィールドのアホ面も多分意図的なんだろうし…。キャリー・マリガンはだんだんトリンドル玲奈に見えてきたな~。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-06-15 23:46:36) |
603. 半分の月がのぼる空
<原作未読>苦手なタイプの映画に当たってしまったと思いながらも、我慢して見ていくと、ある事実に驚くこととなった。これは原作とは異なるらしく、まさに発想の勝利だと思う。定番ネタも見せ方によってはまだまだ映画になるものだな~。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-06-15 17:30:56) |
604. 日本橋(1956)
《ネタバレ》 <原作未読>これはちょっと難しかった。熊の言葉を借りれば「人情は理屈でねえで…」ってことかな? 清葉のもとを訪れた先生の後悔の言葉が心に残る。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-06-14 18:00:22) |
605. それでもボクはやってない
《ネタバレ》 逮捕されたらどうなるか、起訴されたらどうなるか、がよく分かって面白い。99%以上が有罪になるという日本の刑事裁判、警察・検察の取調べ、遡れば駅員の対応のまずさなど様々な問題点がクローズアップされる。今すぐできる事としては、少なくとも否認している者についてはもっと人権を尊重してあげてほしいと…。リアルを追及しているからこそ考えさせられることが多い。そのリアルは脚本はもちろんだが、もう一つ良かったのは俳優陣。加瀬亮や役所広司はもちろん、尾美としのり、光石研、面白い役の本田博太郎、失礼ながら名前は知らなかったけど正名僕蔵など、脇役も素晴らしく、演出側の本気度が伝わってくる。大傑作。 [DVD(邦画)] 10点(2012-06-13 17:06:14) |
606. ひゃくはち
《ネタバレ》 「108」は部員数…ではなく、除夜の鐘の108回と野球ボールの縫い目108個に由来する。横浜高校がモデルらしい神奈川の野球名門校を舞台に、ベンチ入りの当落線上にいる二人の球児を主人公した物語。控えサードの雅人、控えファーストのノブ、二人が3年になった時、新入生でスカウト一押しの逸材が入部。ポジションはファースト。勝てないと悟ったノブはポジションをサードに変更。この事を雅人に打ち明ける場面が大きな山。親友同士が同ポジションで争うことになり、恐らくはどちらかが落ちるという残酷さ。ライバル心を燃やす日々、メンバー発表、その後の気まずさ、と高校野球だけに限らない競争の厳しさが描かれている。県予選決勝、伝令係としてマウンドに向かった雅人の言葉は本当に素晴らしかった。しかし、ノブの逆転メンバー入りは個人的には不要。3年間必死にやった結果なのだから、胸を張ってスタンドから応援する姿があれば、それで十分だったと思う。 [DVD(邦画)] 7点(2012-06-12 17:39:06)(良:1票) |
607. 偽牧師
《ネタバレ》 脱獄した囚人(チャップリン)が牧師と間違われ、ドタバタコメディを繰り広げる。盗み目的で近づいてきたかつてのムショ仲間との攻防、良く出来ている。娘に惚れているからとはいえ、殴り合ってでも家を守ろうとする誠実さが気持ち良いし、保安官の粋な行動もあって、面白いだけの映画じゃないぞと… 8点献上。 [DVD(字幕)] 8点(2012-06-12 00:01:29) |
608. 担え銃
《ネタバレ》 戦場のチャップリン。テンポ良く兵隊の日常?を描いた後、生きては帰れないという任務へ。嫌々ではあっても「木」に変装したチャップリンは強い、強い。逃げるにしても確かに上手く隠れながら逃げている。木の次は敵兵に変装して、大きな仕事をやってのける。オチはまあ… でも愉快、愉快。 [DVD(字幕)] 7点(2012-06-12 00:01:27) |
609. 犬の生活
《ネタバレ》 犬を助けたチャップリンが逆に犬に助けられるというお話。日雇いの仕事を探す場面、盗み食いの場面など、洗練された動きはさすがチャップリン。財布泥棒の二人をやっつける場面ではほとんど手の動きだけで笑わせている。凄いものだ。 [DVD(字幕)] 7点(2012-06-12 00:01:25) |
610. ある殺し屋
ストーリー自体は特にどうとも思わないが、主人公・塩沢の仕事っぷりはかっこいい。この2年後に亡くなる市川雷蔵のクールな存在感によって平凡な脚本もそれなりに面白くなると。さすがスター。成田三樹夫、野川由美子、小池朝雄も良かった。小林幸子は座頭市シリーズで見かけたんで、今回は驚かずに済んだ。時系列ずらしだけは少し注意してご覧になった方がいいかも。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-06-10 17:34:10) |
611. ドラゴン・キングダム
《ネタバレ》 ふざけるならもっと盛大にふざけたらいいと思うんだけど、中途半端で乗れなかった。せめて「という夢を見たんだ」って感じでシュールに終わってくれればなぁ…。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2012-06-07 22:35:30) |
612. 恋するトマト
《ネタバレ》 結婚詐欺に遭い、自暴自棄になった野田さんが怪しい商売に手を染めるのは分からなくもないのだが、自分を取り戻してもなお、社長への感謝は変わらない。そんなものかな? サプライズを用意してくれるならクリスティナが日本にやってくる事より、野田さんが中田の会社をぶっ潰すとか、そっち系が良かった。フィリピンの農家とともに農業に向き合う姿には心が洗われるようだったし、そうやって作り上げたトマトは最高に美味しそうだ。また、日本にける農業の後継者不足、フィリピンの人身売買といった問題も提起しているし、立派な映画だとは思うんだけど…。主演:大地康雄は非常に巧い。7点。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-06-07 18:05:58) |
613. SUPER8/スーパーエイト(2011)
《ネタバレ》 地球外生命体が巨大かつ凶暴(知的レベルも高いのはちょっと笑える)。「E.T.」+「スタンド・バイ・ミー」(だったかな?)とCMでやっていたから、この展開には驚いた。かといってモンスターパニック映画としては物足りないし、中途半端な映画だなと…。個人的には主人公とアリスの恋愛模様をじっくり見たかった。親同士の複雑な関係があり、おデブだけどライバルもいる事だし、これで2時間持つよ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-06-05 17:02:11) |
614. 愛人/ラマン
《ネタバレ》 原作者の自伝的作品とあって、特に何を言いたいという事もなく、若き日の体験が赤裸々に綴られていく。少女は愛を知らず、大人は皆弱かった。情緒的な映像が素晴らしく、ベッドシーンまで美しく撮れている。何よりジェーン・マーチの裸体はそのままで芸術。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-06-03 13:38:28) |
615. めぐり逢えたら
《ネタバレ》 分かりきってるとはいえ、引っ張りに引っ張った甲斐あってか、めぐり逢えた瞬間は嬉しかった。やはりメグ・ライアンはラブコメの女王です。6.5点。「めぐり逢い」もそのうち観てみたい。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-06-01 18:31:41) |
616. 太陽を盗んだ男
《ネタバレ》 突然のバスジャックで早くもクライマックス状態… しかし原爆作りはさらなる緊張感と狂気によって異様な凄みを感じた。全体通して突っ込み所は多いし、原爆を完成させてからは尻すぼみ。西部警察もどきになったり、終盤はグダグダだったり、いろいろ残念なところはあるけど、この映画が持つパワーにねじ伏せられてしまった。山下警部のしぶとさはもはや人間じゃない! [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-06-01 18:31:31) |
617. クレアモントホテル
《ネタバレ》 現代の映画に白馬の王子様を登場させちゃダメじゃないか!…とは言わないけど、ルードヴィックが好青年すぎて、「何か裏がある?」と疑うレベルだった。そんな考えを裏切ってくれてありがたく思う。友情に年齢差は関係ないし、人との出会いは大切にしていきたい。そう思わせてくれるまっすぐで温かい映画だった。「逢びき」もいずれ観てみたい。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-30 17:32:14)(良:2票) |
618. 奇跡(2011)
《ネタバレ》 主人公・航一の生きる「世界」を丁寧に見せていく前半。その丁寧さが逆に言えばかったるい。有名な俳優を起用していること以外には特に面白みが無かった。もちろん日常でないといけない訳だから意図的なんだろうけど、あまり長々やられると…。最後はお父さんが言っていた「世界」を理解し、それがかけがえのないものだと気付いた少年の成長に感動もあったが、全体としてはそれほど好きな映画ではない。子供たちの演技ももう少しどうにかならないものかと感じる部分はあった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-05-29 19:31:04) |
619. ロゴラマ
たくさんのロゴが出てくる。欧米の企業が多いせいもあって、意図を汲み取れなかった所もあるかとは思うけど、ミネラルウォーター「エビアン」のロゴで山を表現したり、そもそも地球自体が映画会社「ユニバーサル」のロゴだったりと、工夫されていて、無駄がない。ただし、ストーリーは特にどうという事もなく、映像へのこだわり一本の映画と言えそう。ロゴは全部無許可で使用したらしいけど、「マクドナルド」ほどの大企業になるとあんな使われ方でも怒らないんだな~。すごい。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-05-28 16:30:17) |
620. マイティ・ソー
《ネタバレ》 興味を惹かれる映画ではなかったが、「アベンジャーズ」のためと思って一応観てみた。結論から言って、やはり合わなかったけど、コメディパートはわりと面白い。派手な神の国と質素なニューメキシコの落差で、かなり浮いちゃうソー。暴れたり、コーヒーカップを叩き割ったり、ペットショップで「馬をくれ」と言ってみたり、神の国のゴタゴタより、こっちに時間を割いてくれればな~、と思うのでした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-05-25 17:37:03)(良:2票) |