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アングロファイルさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1000
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 レビュー数が1000に達したということで、活動を停止します。(今のところ)仕事がひじょうに忙しいので、映画を楽しむゆとりがありません。落ち着いたら再開するかもしれませんが、とりあえず未定です。

皆さま、ありがとうございました。縁があったらまたお会いしましょう。

※変更要望は出すかもしれません。

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621.  大学の若大将 《ネタバレ》 
このシリーズは一度見てみたかったのですが、いざ見てみるとまあ普通ですかね(笑)。もっとロマンス色が濃いかと思ったら、あくまで一部の要素で、スポーツの方に重点が置かれているようです。主人公が特別の恋人といちゃつかないというのは、うまく考えられていると思います。ただそのため、恋人でもない澄子さんが焼き餅を焼きまくるのは、ちょっとどうかと思いました。それにしても、ここから私が子供時代にテレビで見た青春シリーズまでつながっているのですね。そのためかどうか、違和感を感じませんでした。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-08-19 16:30:21)
622.  切腹 《ネタバレ》 
いろいろと考えさせられる映画です。戦が終わって平和な時代になり、侍はどう生きていけばいいのか。単純に考えれば、戦士から政治家に転身すればいいわけですが、そう簡単に適応できない人もいる。政治家になっても、戦士時代の価値観が残っていれば、よけい難しいでしょう。 本作での悲劇は、要するに「中途半端な武士道」が生きていた時代の悲劇、と言えるかもしれません。半四郎が指摘したように、武士道などは形骸化して上っ面だけ、しかし、それがあたかも健在であるかのように扱うところに問題があるようです。生活のために武士道など捨ててしまったような求女が、切腹を騙って金を得ようとしてのも中途半端です。結局かつての侍の精神を持っていたのは半四郎くらいのものですが、それも時代の現実とは合わなくなっていたというのもまた悲劇……。 最後の斎藤勘解由の処置は、事実隠蔽で現代の会社が行えば非難されるでしょうが、江戸家老としての判断は間違っていないでしょう。親藩・譜代であろうとも改易やお取りつぶしになる時代であったことは、作中で語られています。藩存続を考えて事件を隠そうとしたこのは、まさに政治的判断でありましょう。 小林監督初の時代劇だそうですが、それらしく、全編リアルなタッチで描かれています。最後に斬り合いが出てきますが、ここも型にはまらずかなり現実的にありそうな立ち回りでした。仲代・丹波の対決も見ごたえあり。そういう点では時代劇の的を外しておらず、うまいと思います。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2012-08-17 22:40:32)
623.  間諜X27 《ネタバレ》 
マレーネ・ディートリッヒは、あいかわらずかっこよくてなおかつ素敵。序盤の娼婦より、ロシアに潜入した時の掃除婦姿が特に魅力的です。スタインバーグ監督も、彼女をいかにすばらしく見せるかに力を入れているようです。そのためか、お話の方はいまいち。「愛に殉ずる女スパイ」というのは、メロドラマとしては格好の材料でしょうが、肝心のX27とロシア軍大佐がどうやって惹かれあったかが、わかりづらい。おそらく当時の観客にとっては、ディートリッヒというだけで、恋に落ちる話は問題なかったのでしょう。しかしX27がどこに惚れたのか、よくわかりません。結局、後半の展開は説得力がなくなってしまいました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-08-14 08:26:45)
624.  カラマーゾフの兄弟(1968) 《ネタバレ》 
原作は未読なのでどの程度忠実なのかわかりませんが、長時間の割には見やすかったです。ただ、一度舞台化したのかと思うほど場面が固定されており、ほとんど会話だけで進んでいくのは評価が分かれそうです。 カラマーゾフ3兄弟の性格づけが面白い。長男は情熱的で激しやすい。逆に次男は冷静・理知的で無神論者。三男は修道院で修行しており、敬虔でまじめ。しかも父親は、この3人の性格を複雑に持ち合わせています。兄弟が極端なほど対比されており、そのあたりが見ものでした。ただ、会話ばかりですと、本ならば適宜読み返して内容を確認しながら進めるのですが、映画だとそうはいかずどんどん進んでいってしまうので困りました。そのためか、人物の心理の変化など捉えきれないところもありました。 後半、長男ミーチャはグルーシェンカの愛を勝ち取ったためか、温厚でおとなしい性格になっていきます。逆に次男イワンが罪の意識から狂気にとらわれてしまい、この2人は前半と後半で人物像が逆転してしまいます。無神論を語っていたイワンの末路は、それなりに意味があるのでしょう。第2部でミーチャが豪遊する場面はだれましたが、全体的に見ごたえがありました。ただ、原作を読んでいた方が理解が深まると思います。原作を知るために見るのは、有効かどうか判断がつきません。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-12 08:53:25)
625.  ニッポン無責任野郎 《ネタバレ》 
前作『時代』の平均は、仲間を思いやったり他人のために行動したりすることもあったので、ある種爽快感があったのですが、本作の源等はとにかく自分のことだけ。他人を都合のいいように利用して、ウソがばれたら開き直るという、無責任というより詐欺師。犯罪者に共感などできません。前作では「コツコツやる奴ァご苦労さん!」と言いつつ、そのコツコツやる相手に対する暖かい視線が感じられましたが、本作はそうした人たちを小馬鹿にして見下しているのも不愉快でした。社内の派閥争いや出世しようと汲々としている社員、拝金主義を揶揄するようなところもありますが、笑い飛ばすにはほど遠い(派閥抗争は、『用心棒』が元ネタでしょうか)。お話の方も、源が舌先三寸と運(ご都合主義ともいう)で強引に進んでいくのですが、みんな源を簡単に信用しすぎ。言動からおよそ信用できない人間だとわかりそうなものですが。そのあたりもうまくいきすぎです(あるいは、すぐ信用するから馬鹿にされるのか)。 しかし最後、平均が新社長で源がその秘書というのは、象徴的です。源は所詮秘書止まりで、社長や役員になれる器ではない。その点では整合性がとれていました。   民放での放送ですが、オリジナルの時間から考えて、ノーカットで見られたのは幸いでした。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2012-08-12 08:33:26)
626.  くちづけ(1957) 《ネタバレ》 
ストーリーだけとると日活風ですが、見てみるとちょっと印象がちがう。テンポの速さ、セリフの速さが、限られた「青春」を生き急いでる主人公を象徴しているよう。親に反発しつつ、肝心なところでは親に頼らざるを得ない幼い弱さも、ちゃんと描かれています。なので、最後はあれでいいのか、判断に迷ってしまいましたが、背伸びをしても子供は子供ということなのでしょうか。本作は発表時期からして太陽族を意識していると思いますが、そもそも太陽族がどういうものなのかよく知らないので、比較はできません。そういう文脈で見てみたら、また発見がありそうですが。 ちなみに増村監督は、この年続けて『青空娘』、『暖流』と発表します。三作とも当時としては新しいカラーを取り入れたものだったんでしょうね。
[地上波(邦画)] 7点(2012-08-08 11:40:33)
627.  近松物語 《ネタバレ》 
こう言うのも何ですが、日本にもシェイクスピアに比肩するような悲劇があったことは欣快。ちょっとした間違いから、坂を転がるように事態が悪くなっていくさまは、悲劇の王道です。ただ、通常の悲劇は前提として恋愛があって始まるのですが、これは話の進行とともに愛が結ばれていくのが珍しい。まあ、お玉の茂兵衛への想いとかもあるわけですが。後半のおさん茂兵衛には、抑えていたものが一気にあふれ出す激しさがあります。大経師の悪役ぶりと、凋落する展開もすばらしい。構図がどうこうとかいう難しいことはわかりませんし、特に美しいとも思わなかったのですが、不要なものをそぎ落としたかのようなシンプルな画面はよかったと思います。 ラスト、馬上のおさんがほほえんでいたように見えたのですが、見間違いではないですよね?……
[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-08-07 20:37:02)
628.  東京五人男 《ネタバレ》 
関西人としては、エンタツ・アチャコの漫才が見られたのが嬉しいです。大きな流れはありますが、エピソードをコント風につなげた形。今見てもけっこう笑えます。特にエンタツ・アチャコが風呂で歌うところは、今の漫才でもありそうなネタです。 話としては、政府(GHQ?)から何か出ているんじゃないかと思いそうな内容ですが、ヤミ屋がはびこる時代に作ったというのは、なかなか天晴れ。「みんなの配給品はみんなのもの」というセリフは、配給品を「税金」に替えれば現代でも通用しそう。金持ち百姓の嫌みっぷりとか、戦後まもなくの映画とはいえ侮れません。当時の東京の様子を知る資料としても一級品でしょう。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-08-06 07:52:58)
629.  ワイルドシングス 《ネタバレ》 
もう「どんでん返しのためのどんでん返し」という感じで、リアリティとか整合性とかはハナから無視しているみたい。ほとんど‘ノリ’で突っ走っているので、この展開に乗れるかどうかで評価は分かれるでしょう。私はそれなりに楽しめました。 冷静に考えると、犯罪を行うのなら共犯者が少ない方がいいわけで、やたら大人数を巻き込む必然性がない。そもそもIQが200もあるのなら、もっと安全に金を稼ぐ方法を思いつきそう。考えられるとすれば、犯罪そのものを楽しむタイプとなります。そういえば、父親はワニを相手に危険な芸を見せているし、遺伝的にリスクのある計画を好むというのはありえるかも。もっとも、見ているときにそこまで考えが回る人はそういないでしょうが……。 とまあ、見終わってからいろいろ裏を探りたくなる作ですが、見ているときは深く考えずに、共犯者登場→殺られるというパターンを楽しむ方がいいと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-05 16:48:13)
630.  パリの恋人 《ネタバレ》 
あまり期待していなかったのですが、けっこう面白かった。ストーリーはラブコメの王道といった感じで、登場人物そろって強引すぎるのが笑えます。オードリーは序盤でのキンキラキンの世界において、地味だからこそ逆に映える。そういう対比が生きているところがもっとも魅力的で、もちろんファッショナブルになってもそれなりに素敵ですが、やや色あせて見えます。地味な共感主義者としてカフェで踊るところなど、相当おかしいけど見ていて楽しい。だから教授が登場して共感主義の仮面がはがれてからは、ややクールダウンしてしまいました。それにしても共感主義って、ほとんど新興宗教だなぁ……。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-05 16:47:29)
631.  歌ふ狸御殿 《ネタバレ》 
「狸御殿」シリーズの第2作で、現在見られるものでは一番古いらしい。お話は「シンデレラ」の換骨奪胎ですが、それだけでは時間が足りないのか、単なる歌だけで時間を稼いだり、カチカチ山一派とぶんぶく茶釜一派でいさかいをしたりして、引き延ばしています。このいさかいはなかなか面白かった。もっとオリジナルなのは、ガラスの靴に相当するものがなく、最後がかなり変えられているということ。教訓的な終わり方は製作当時を反映しているのかもしれません。悪役の姉があっさり改心するというのは少々物足りないのですが、後味はいいです。 オペレッタということで、見どころはやはり踊りと衣装。ファッションに関しては、着物なのにイヤリングや首輪をしているのがミスマッチでおかしい。なかなか芸が細かいです。照明が非常に強いようで、顔を白く撮っているのは好みが別れるかもしれません。私はあまり高く評価しません。お芝居がちょっと学芸会的で、特に一人芝居をしているとことは見ていてつらいです。子供向けなのか大人も視点に入れているのか、そのところがよくわからなかった。とはいえ、気楽に見られるエンタテインメントです。B級映画として楽しみました。
[地上波(邦画)] 6点(2012-08-04 09:28:38)
632.  エノケンのちゃっきり金太 《ネタバレ》 
開始早々流麗なローマ字で「Enoken」と出たあと、のぞきからくりの似顔絵で出演者を紹介する、粋で楽しい演出です。内容的にも幕末の話なのに、現代の歌がバンバン登場するナンセンスぶりは楽しめます。エノケンはやはり動きがすごいですね~。逃げるところなんか、本当に足が4本に見えます。岡っ引き中村是好との、息のあった名コンビも見もの。しかしやはり総集編であるために話がつながらず、隔靴掻痒の感があるのは何ともなりません。最後のドタバタもかなり省略されているようで、なんだかよくわからないうちに終わってしまいました。ああもったいない。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-08-03 13:54:12)(良:1票)
633.  にごりえ 《ネタバレ》 
一人の監督によるオムニバスですが、それぞれの長さがだんだん長くなっています。見やすく工夫されています。全体として光というか「灯り」を生かした演出が印象的で、特に第1話での提灯の使い方などうまいと思いました。アップと引きの使い分けもよかったです。第2話では動きのあるカメラで、変化をつけています。 内容的には、主人公がいずれも「行き詰まった状態にある女性」であることが共通していますね。その行き詰まりに変化を与えるのは、いずれも男性。女性一人ではにっちもさっちもいかないというのが、時代を感じさせます。もっとも変化といっても、事態が好転するわけではありません。第1話のせきは結局現状に堪え忍んで生きてゆかねばならないでしょうし、第3話に至っては心中で幕を閉じます。第2話は一応ハッピーエンドのように思われますが、伯父さんの借金はまだまだ残っていますし、問題を先延ばししたにすぎません。それでもこれが一番人気があるのは、将来に対する希望を感じさせるからでしょう。私も第2話がもっとも気に入りました。 原作は読んでいませんが、当時女性が置かれていた立場、それに対する樋口一葉の考えなどをきちんとすくい取って、ていねいに映像化したという印象を受けます。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-08-02 07:41:11)
634.  モーリス 《ネタバレ》 
以前、イギリス製のミステリー・ドラマ(原作もの)を見ていたら、毎回のように同性愛カップルが登場してのけぞったことがありましたが、ことほどさように、かの国では同性愛が有名というか、多いようです(ほとんど伝統文化?)。特に本作にも名前の出てくるオスカー・ワイルドをはじめ、男性文化人にその気が多そうですが……。 それはともかく、すでに指摘されている方もありますが、本作では単に同性愛を扱っているだけではなく、イギリス独特の階級差というものがそれに絡んできているようです。クライヴは上流階級で、おそらくパブリック・スクール出身。そこで男性に目覚めたということはありえます。そこでモーリスに手を伸ばしたものの、上流階級には“noble obligation”(いわゆる「貴族の責務」)という考えがあって、そうそう反社会的(!)な関係を続けるわけにはいかないようです。しかし労働者階級であるモーリスには、そういった考え方はあまり理解できなかったのではないでしょうか。それは感情というよりは、階級によるすれ違いだったと思われます。 モーリスの相手がスカダーになると、これはもう下層階級へと自分から「堕ちて」いったことが明白です。クライヴとの間では越えられなかった階級の壁を克服しましたが、それによってモーリス自身の大切な「何か」も失われてしまったようです。クライヴとはかなりプラトニックな関係だったものが、スカダーでは大きく変化したもの象徴的です。 などともっともらしいことを書いたものの、やはりゲイの映画は苦手です。レズビアンならまだ大丈夫だと思いますが、それは私が男だからでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-07-30 22:41:25)
635.  独立愚連隊 《ネタバレ》 
つまらないわけではないですが、面白いとも言いがたい、微妙な線。前線の兵士がやけにのんびりしていたり、戦争を茶化したりするあたりはよかったと思います。また、扱われている事件が、上官が立場を利用して私腹を肥やす「汚職」であるというところには、戦争だけでなく戦後の現実に対する批判も感じられました。しかし探偵ものにも戦争ものにもロマンスものにも徹底できていないのは、三兎を追って一兎をも得られなかったという感じです。全般的な印象が散漫になってしまいました。キャストは好演だっただけに残念です。特に中北千枝子はいい味を出してます。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-07-29 21:06:57)
636.  にあんちゃん 《ネタバレ》 
そうか~、これは『キューポラのある街』の原点のような作品ですね。貧しい家族の物語であるだけでなく、きょうだいの絆を描いていることも共通しています。一応長男の長門裕之が主演ですが、実質的に下の2人が主人公ですね。厳しい現実ながらも子供らしく遊ぶ場面があり、要所要所にユーモラスなシーンも挟まれていて、題材ほど暗さを感じさせないのがよかったです。最後に楽天的とも思えるほど未来に希望をもっているところは、やはり時代を感じさせます。当時は東京の情報などほとんど入ってこないでしょうから、未知なる世界へのあこがれはかなり大きかったと思います。それと、子供だからということも大きいのでしょう。今の子供はこれほど将来に希望を持てるのかと、思わず考えさせられました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-28 20:03:39)
637.  ガス燈(1944) 《ネタバレ》 
内容についてよく知らず、サスペンスものだというだけでビデオを借りてきたのが最初。以来、これもお気に入りの一本です。主な舞台はロンドンで、それらしい小道具がちりばめられているのが嬉しい。特にタイトルにもなっているガス燈は、誰かが家で新しく点ける→自分の部屋の灯りが暗くなという、電灯では起こりえない特性を使っているのがミソ。暗くなる灯りがおののくヒロインがの心を象徴しているようですね。そのほか宝石が見つかる場面での月光の使い方、ヒッチコック風の長く伸びる人影など、モノクロを生かした光の使い方が印象的でした。 本作の見どころは、やはりラスト。屋根裏部屋での対決シーンでしょう。これまで虐げられたヒロインが一気に形勢逆転。ほとんどイングリッド・バーグマンの一人芝居ですが、感情を爆発させるのではなく、本当にどこかおかしいのではないかと思わせる“逝っちゃった”芝居は見ごたえがあります。シャルル・ボワイエもいかにもな悪役顔で、往生際の悪さもある意味お見事。これがデビュー作というアンジェラ・ランズベリーも、存在感がありました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-07-24 18:22:37)
638.  二百三高地 《ネタバレ》 
これはまた見ごたえがありました。最初に当時の状況説明があり、戦争に至るまでの経緯が簡単に語られるわけですが、いざ開戦となると戦闘の連続で、いったい何のために戦っているのかが忘れ去られそうです。実際に戦っていた人たちもそうだったのかもしれません。乃木に代表される軍上層部と、前線に立つ兵士を均等に描いたのは大変よかった。これによって戦争というものの全体図がつかめますし、反戦の意図が明確になります。この上層部ー前線兵の関係は、現代企業の管理職ー労働者(特に非正規の)に通じるところがあります。小賀を親露的な人物としたのは、あざといですが効果は上がっていました。特撮は東宝のスタッフが出張してきていますから、こんなできでしょう。東映の映画でこんな特撮が見られるというのは、なんだか嬉しい。休憩前の演出は、やはりヘンでした。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-21 22:27:10)
639.  クレオパトラ(1963) 《ネタバレ》 
これはたしかに、「金はかけたが中身はそれに見合っていない」映画ですね。話が地味すぎる。大半が政治的な駆け引きか、あるいはクレオパトラとシーザー/アントニーとのロマンス。どちらも盛り上がりに欠ける内容です。相対的にアクションが少ない。クレオパトラのローマ入場場面は盛り上がりますが、演出としてはやはり単調。それでも前半はまだ見られます。ただ、シーザー役は完全にミスキャストでしょう。レックス・ハリスンといえば『マイ・フェア・レディ』に代表されるように、学者系・文化系が似合っています。どこをどう見ても歴史に名を残すような大将軍とは思えません。これが致命的。後半は、クレオパトラが誇り高く気品にあふれていることはわかりますが、プライドが高すぎてワガママという気もしてきます。それにひきかえアントニーが情けなさすぎ。前半はどちらかというとシーザーが主人公でクレオパトラは助演という役回りだったのが、後半はクレオパトラが中心になって、よかったのかどうか難しいところです。確実にすばらしかったのは最後の自決場面で、ここではクレオパトラの誇り高き美しさがきわだっていました。しかし、そこまで行くのがあまりにも長すぎました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-07-19 21:00:53)
640.  ハーヴェイ 《ネタバレ》 
「普通の人が、おかしな人に振り回されるコメディ」としては、そこそこ笑えます。しかし、結局何が言いたいのかよくわかりません。風刺だとすれば何を風刺しているのか? 科学万能の考え方か、精神病院のあり方か、あるいは他人への思いやりを欠いた風潮か。はたまた常識にとらわれている人間か。どうも、どれもピンとこないです。まあ私のように金がなくてあくせく働いていると、幻影を見ているヒマもありませんから。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-07-16 17:14:12)
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