641. 脅迫者(1951)
掴みはOK。結構ワクワクしたのですが。回想部分がモタつき気味で醒めてきたところでのブルーアイズに覚醒。ハンフリー・ボガートは可もなく不可も無しでしたが、最後に決めてくれたので良しとします。まずまず楽しめたノワール作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2022-05-11 16:32:28) |
642. 潜行者
ローレン・バコールを美しく(3点)撮る事だけに全神経を集中させたかのよう。ご亭主であるハンフリー・ボガートもモッサリしているだけで魅力無し。脚本が全編通して無理筋過ぎてスリル・サスペンス感がゼロ。とどめのラストショットに失笑。二人のプロモーションビデオのような作品。 [DVD(字幕)] 3点(2022-05-10 10:50:33) |
643. 熱砂の秘密
連合国万歳作品であってもスリル満点での怒濤の展開はワイルダー作品ハズレ無しの快作。 怪物チックなロンメル将軍を演じたエリッヒ・フォン・シュトロハイムの強烈に過ぎる怪演が特筆もの。ジェームズ・メイソン版ロンメル将軍とどちらが実際人物に近いのか興味深いところです。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-05-09 03:05:52) |
644. 拳銃魔(1949)
《ネタバレ》 冒頭シーンから異様な緊張感で掴みはOK。幼少時から拳銃大好きでヒヨコ殺しのトラウマから殺生はしないと固く誓ったバート。彼の人となりが端的に示される演出も良。旧友二人と行ったカーニバルで出会ったローリー。愛情ではなくバートに寄生する究極のファムファタールだった。こんな事ではいけないと分かっていても純粋な愛情から抗えず泥沼にはまって行き予想通りの結末を見せた起承転結は、脚本(ダルトン・トランボが赤狩り最中で名義を借りたそう)、主演二人の迫真の演技、迫力満点なカメラワーク、による怒濤の展開で87分あっという間。バートが初めて殺生するラストシーンがやるせなく深い余韻を残します。 低予算B級作品ということですが、本作は低予算でも特A級傑作ノワールです。 [インターネット(字幕)] 9点(2022-05-07 22:54:15) |
645. たぶん悪魔が
《ネタバレ》 本サイトに於いては「持ちつ持たれつ」「自分に正直に」を心がけています。 先のは時代劇だったけど、これは現代劇だから・・・期待を込めたのですが。 ミンティアドライハードで何とか意識を繋いでいたのが、ポトリと手からこぼれ落ち。 環境を破壊するのも人間、それに立ち向かうのも人間。虚しさをまき散らすしか能が無く死ぬ事すら他人任せのシャルルに巨匠は何を見いだそうとしたのか。行って後悔した期待大はずれの作品でした。 [映画館(字幕)] 2点(2022-05-06 22:23:55) |
646. 湖のランスロ
冒頭フィリップ・サルドによるトルコ調な音楽(1点)に高揚したのですが。以降は意識が飛びそうになるのを馬のいななきに活を入れられて完走出来た次第。歩くだけでも大変に思える鎧のカチャカチャ音(2点)が耳に残る騎士の生き辛さに思いが至った以外何の感慨も無く。とりわけ王妃のペラッペラな人物像が致命的でした。期待はずれの作品。 [映画館(字幕)] 3点(2022-05-06 22:07:46) |
647. マルタの鷹(1931)
観ているうちに1941年ハンフリー・ボガート版が思い出されました。そうそう、こんな展開だった、ペラペラ喋ってたっけ・・。本作のリカルド・コルテスはニタニタ・・もとい、ニコニコ笑う陽気なサム・スペードでした。決めるところはまぁまぁ決めてくれましたが、探偵の矜持を魅せてはもらえなく、相手役のビーブ・ダニエルズ(トップ・クレジットになっていた)のヴァンプぶりも今一つで、結末の盛り上がりに欠けたところが残念。 [DVD(字幕)] 6点(2022-05-06 01:29:55) |
648. 遺言シネマ殺人事件
ウェンディ・ヒラー、エドワード・フォックス出演ということで鑑賞。 無粋な邦題が示す通り2本のフィルムに収められた遺言を巡る6名の相続人の争いが描かれています。 1人また1人と殺される展開はそれなりにといったところですが、ひねりの無い結末がいけません。 ウェンディ・ヒラーは当たり障りのないキャラクター(出演理由が知りたい)、エドワード・フォックスは変態チックな姿、共に物足りず。 監督がポルノ映画の大家で本作が唯一のそうでない作品だそうですが、作品から淫らな雰囲気は感じられませんでした。 結構有名なキャスト揃いに寄せた期待は空振りでした。 [DVD(字幕)] 6点(2022-05-04 21:58:08) |
649. 廃墟の群盗
練り上げられた起承転結どこをとっても見応えたっぷり、魅入ってしまった画の美しさも特筆もの。リチャード・ウィドマークはデビュー2年目にしてあの「フェフェフェ」笑いを炸裂させる狡猾キャラが抜群の存在感。グレゴリー・ペックありきな脚本と割り切れば白ける一歩手前で超オトコマエな小悪党を堪能出来ます。グーパンチ一閃でペックをダウンさせたアン・バクスターのキラキラした美しさも印象深い。「約束とは」を見せてくれた名匠ウィリアム・A・ウェルマンの快作。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-05-04 20:49:45) |
650. ザ・ワーズ 盗まれた人生
《ネタバレ》 苦手なメタ構造ですが見やすく各パートがしっかり作り込まれていて惹き込まれました。唐突な結末は「皆さんはどう考えますか」と問うているようで、私的にはクレイ=ローリーで選んだ人生を息が止まるまで生き続ける、に思えました。ただ、ダニエラはいくら考えてもアンタ何なん?であります。ジェレミー・アイアンズは本作でも作品の品格を高めておりました。流石。良作です。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-05-03 23:28:55) |
651. 旅路(1958)
ウェンディ・ヒラー、デヴィッド・ニーヴンオスカー受賞作と言うことで購入。流石の存在感ではあるものの、心に残らないキャラクターで受賞に納得出来ないところ。豪華キャストによる群像劇はそれなりに楽しめましたが、バート・ランカスター、リタ・ヘイワースの大根芝居に水をさされたのが残念。 [DVD(字幕)] 5点(2022-05-03 20:08:36) |
652. 小林多喜二
顛末は知っているので内容はそれなりにといったところ。右でも左でも事実を隠蔽する姿には血圧が上がります。ヘンテコな演出に白けるものの、これぞはまり役な山本圭が印象に残ります。拷問殺戮事件を知らない人には一度は観てもらいたい作品です。 [DVD(字幕)] 5点(2022-05-03 04:38:49) |
653. 美しさと哀しみと(1965)
22歳加賀まりこ演ずる小娘キンキン喚く台詞回しとペランペランの内容が胸糞アホくさの極み。山村聰の浅はかな中年作家センセイはまだ見れたものの、八千草薫の空回り感が痛く、25歳山本圭に至ってはマネキンのような存在にポカーン感しかありません。 [DVD(邦画)] 2点(2022-05-02 14:44:37) |
654. 人間
《ネタバレ》 漂流船での殿山泰司、佐藤慶、乙羽信子、山本圭が織りなす密室劇。極限の飢えが人を狂気に追いやる姿が、これでもかと言うほどネットリと描かれており観るのが辛かった。佐藤慶の意地汚さもさることながら、乙羽信子の怪演が特筆もの。お目当て山本圭は22歳デビュー2作目ということで何の屈折も無いのは残念だけど仕方ないところ。飢えが満たされて良心が戻ったかのような結末がやるせない。 [DVD(邦画)] 6点(2022-05-02 07:02:05) |
655. DATSUGOKU -脱獄-(2008)
ルパート・ワイアット監督デビュー作(脚本も兼ねる)ということで鑑賞。脱獄に至る迄と実行中が激しく入れ替わる作り。追手側の描写が皆無でこのまま成功するのだろうか半信半疑、というか何か違和感がついて回りました。「何か」の答に仰天、ため息が出ました。「猿の惑星: 創世記」に大抜擢されたのも頷けます。製作総指揮も兼ねたブライアン・コックスの熱演もお見事。見応えたっぷりな力作です。 [DVD(字幕)] 7点(2022-04-30 01:23:03) |
656. 夜ごとの美女
無気力なヘタレ男が夜な夜な夢の中でドラマチックな世界に浸る、アホみたいな話であってもジェラール・フィリップと美人女優さんの絡みは絵になりアホさ加減が薄まるのが不思議。彼を取り巻く友人達が味わい深く、けたたましい音に市井の人々の生きる力を感じました。遊び心溢れるしなやかさと芯の強さを見た良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2022-04-29 21:12:21) |
657. ウィンチェスター銃'73(1950)
《ネタバレ》 名銃一周回って元の位置なお話。小気味よい展開が秀逸。キレある身のこなしのジェームス・スチュアート、画面に華を添える水難の名女優シェリー・ウィンタース若かりし艶やかな姿に+1点ずつ。因縁が骨肉の争いであるところに-1点。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-04-27 22:47:01) |
658. アイム・ノット・シリアルキラー
《ネタバレ》 昼食摂りながらの鑑賞は無謀でした。即停止、仕切り直し(恥・省) ゲテモノ作品かと思いきや、しっかりとした筋立てでした。 ソシオパス≠シリアルキラー、尚且つ、妻を守る為に生きる、その為の殺戮行為≠シリアルキラー 脚本にも携わっているクリストファー・ロイドは流石の名演熱演怪演。 もんの凄いシーンには息が止まりました。掘り出し物の一品です。 [DVD(字幕)] 8点(2022-04-27 16:12:07) |
659. 透明人間(2020)
1933年版はクロード・レインズの雄弁な語り口の恐ろしさと、お茶目な映像に味わい深さがありました。対するリブート作は喋らない、姿を見せない演出でのヒリヒリする怖さに息を詰めての鑑賞でしたが、次第に怖さが薄れて盛り下がっていったのが残念。「へぇ、そう来たか」な結末に+2点。 [DVD(字幕)] 7点(2022-04-27 04:50:50) |
660. リトル・ダンサー
父親の物語でした。あのシーン、このシーン、ラストシーン、イヤというほど泣かされ涙を搾り取られました。良作。 [DVD(字幕)] 7点(2022-04-27 04:02:54)(良:2票) |