681. WHO AM I?
《ネタバレ》 ジャッキー映画にしてはストーリー性もあるし、アクションも工夫が凝らされている。三菱車でのカーチェイス、木靴での戦い、屋上での対決、屋根からの滑り降り、とジャッキーアクションの集大成と言っても過言ではない。また、一見無駄に思える前半の原住民のシーンだが、ボディランゲージによるコミュニケーションには、ジャッキーらしいメッセージが込められている。それは、無声時代のキートンやチャップリンと同じく、ボディランゲージ=アクションによって言葉(=世界)との壁を取り払おうという試み。ジャッキーが世界中で愛される理由はそこらへんにあると思う。 [DVD(吹替)] 7点(2008-08-27 08:59:14)(良:4票) |
682. ザ・フィースト
《ネタバレ》 予測不可能なモンスターパニックというような触れ込みだったが、狙いすぎで逆に白ける出来に。登場人物をわざわざ字幕で解説するのも最初は「おっ」と思ったが、何回もやられると飽きてくるし、そもそも十数人のキャラクターを一気には覚えられない。モンスターとの対決シーンになると映像がブレブレで何やってるんだか分からない。同系統の作品では、『ブロブ』や『トレマーズ』に軍配が上がる。あまり褒めるところのない映画だが、唯一、『バタリアン』のクルー・ギャラガーの雄姿を久々に拝めたのが救いか。 [DVD(吹替)] 4点(2008-08-27 07:33:44)(良:1票) |
683. ハンコック
《ネタバレ》 前半のノリのまま行ってくれたら8点はカタイ映画だったが、シャーリーズ・セロンの正体が分かってからは迷走気味に。刑務所で囚人を○○しちゃうところは笑えた。また、ハンコックの空の飛び方が何とも気持ち良く(着地の度に道路を壊しちゃうところとか)、CGの使い方もとても巧かった。敵役にも何やら事情があるようで(ハンコックが天使なら、彼らは堕天使か?)、そこらへんの説明がきちんとされていなかったので、続編を作る気なのかな? [映画館(字幕)] 6点(2008-08-23 20:40:35) |
684. ドラゴン・キングダム
《ネタバレ》 映画自体の出来としては5点くらいのものだが、ジャッキーとジェットのガチンコ対決を観れただけで充分お釣りがくる。女優さんも綺麗どころを揃えていて良かった。ジャッキーの酔拳はやっぱええな~。 [映画館(字幕)] 7点(2008-08-15 09:03:51) |
685. ハチミツとクローバー
原作が完結していないうちから映画化するのは控えるべきだったのではないか?後半は駆け足で強引にまとめた感じ。蒼井優の存在感は抜群。原作のはぐとは弱冠異なるが、独自のキャラクターを実にうまく演じている。関めぐみや堺雅人もなかなか。大学生活の楽しさは伝わってきたかな。 [映画館(邦画)] 5点(2008-08-13 07:56:52) |
686. ザ・マジックアワー
《ネタバレ》 佐藤浩市が出てくるまでは正直「大丈夫か?」という出来だったが、デラ富樫の「ナイフ舐め」からは笑いが止まらなく、最後までハイテンションに突っ走ってくれた。前作「有頂天ホテル」ではせっかくの群像劇が悪い方向にしか作用していなかったが、今回はメインの登場人物をしっかり固定することで作品に安定感をもたせている。基本、この手の「勘違いコメディ」は面白いと思うので、三谷幸喜の面目躍如といったところ。ただ、あまりに笑いに走らせようと頑張るあまり、白けてしまう部分もなきにしもあらず。香取慎吾の出演はどう考えても余計でしょ。 [映画館(邦画)] 7点(2008-08-13 07:48:56) |
687. インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
《ネタバレ》 「時代は変わった」と嘆く老インディに、若きジュニアの登場。これまでのシリーズとは違うよ、ということを端々に見せつつも、テーマ曲が流れるとこちらの胸はいやでも高まるのだ。知識を求める余り自滅したケイト・ブランシェットの姿は、序盤の核実験のシーンと被る。もはや自分でコントロールすらできない巨大な力を手に入れてしまった人類。冷蔵庫に隠れるという馬鹿馬鹿しい方法で生き残るインディの「前向き」な諦めの悪さ。時代は変わって年も取ったけど、まだまだ冒険は終わらない。 [映画館(字幕)] 7点(2008-08-08 01:13:55) |
688. ハプニング
《ネタバレ》 シャマランの悲劇は『シックス・センス』があまりにもヒットしすぎたことにあると思うが、彼の作風というのは、別にドンデン返しを売りにしたものではない(と思う)。幽霊、アメコミ、宇宙人と、これまで散々使い古された題材を再構築し、リアル志向で描くこと。本作も、所謂ディザスター・ムービー(パニック映画)をシャマラン風に味付けしている。『鳥』をモチーフにしたと思われ、ヒッチコックがただの無害な鳥を恐怖の象徴としたように、ここでは物言わぬ植物が脅威の対象となる。必ずしも成功しているとは言い難いが、必要以上の残酷描写など、シャマランの意欲は伝わってくる。おっさんがライオンの檻に入ったシーンは、思わず「おおぅっ!」と声を上げてしまった。風から逃げる描写は、『スペースゾンビ』を思わせ失笑したが…。シャマランは『スペースゾンビ』を観たことあるのかな? [映画館(字幕)] 5点(2008-08-01 19:51:32) |
689. 好きだ、
この映画のテンションが今の自分には合わなかった(一緒に観た嫁さんは「ヘボ映画」と言ってました)。ドキュメンタリータッチの手法は、是枝監督の作品みたいに、臨場感のあるスリリングな画を作ることも可能だが、これはちょっと退屈に過ぎる。何度も眠くなった。「宮崎あおいが出てなかったら観なかった」とは嫁の弁です。 [DVD(邦画)] 4点(2008-07-11 13:54:50) |
690. シコふんじゃった。
この手のスポコン映画というのは以前からあったと思うが、その流れを決定的に変えたのが本作だと思う。『ダイ・ハード』が米国アクション映画の歴史を変えたように、『シコふんじゃった。』は日本映画の歴史を変えた一作と言っても過言ではない。それ故に10点献上は妥当。 [DVD(邦画)] 10点(2008-07-11 13:34:35) |
691. 陰日向に咲く
《ネタバレ》 バラバラだったエピソードがひとつに収束していくストーリーというのは、ある種の快感があり、成功すれば『パルプ・フィクション』みたいになるのだが、失敗した場合は目も当てられない。本作の場合は、それが必ずしも成功しているとは言いがたい。アイドルのエピソードだけが独立して浮いて見えるし、それ以外のエピソードは繋げ方が強引すぎる。岡田君がオレオレ詐欺で騙した老女が、偶然宮崎あおいの探していた男の片思いの相手であり、その男は岡田君の父親のホームレス仲間で、宮崎あおいはたまたま岡田君の借金問題を担当する弁護士だった…って、そんな偶然あるわけない!個々のエピソードは面白く、泣ける部分もあったが、ストーリーに懲りすぎ墓穴を掘った感じ。あまり肩肘張らずに観れば、それなりに感動できる良作ではある。 [DVD(邦画)] 6点(2008-07-11 13:30:15) |
692. がんばっていきまっしょい(1998)
大人しそうなヒメが声を嗄らすほど絶叫し、やる気のないイモッチは手のマメが潰れて血が噴き出すほどオールを漕ぐ。少女たちのそんな姿が眩しい。70年代を舞台にした青春映画の傑作。彼女たちはどんな大人になったのだろうかと考え、自分にもあんな時代があったのかと郷愁に浸る。田中麗奈が初々しくて可愛い。リーチェの主題歌も素晴らしい。 [DVD(邦画)] 8点(2008-07-10 22:27:18)(良:1票) |
693. CURE キュア
《ネタバレ》 心が解放されることにより、些細な憎しみはダイレクトに殺意へと変わる。しかし、あれだけ苦悩していた役所さんが、最後にはとても活き活きとステーキを平らげている。ライターの火や蛇口からしたたる水といった回りくどいやり方で他人を「キュア」してきた萩原だが、役所さんはもっと簡単な方法で「キュア」できる。憎しみが殺意へと変わるなら、愛や優しさはどうなるのだろう?「キュア」された人類はどこへ向かうのか? [DVD(邦画)] 7点(2008-07-07 07:29:55) |
694. 突入せよ! あさま山荘事件
《ネタバレ》 「連合赤軍の前に戦わなければならない相手がいる」それは、田舎警察であり、上層部であり、マスコミであり、世論であり、そして、恐らくは自分自身。日本一有名な「あさま山荘事件」における警察のすったもんだを描いたこの作品、意外と評価が低いようだが、日本でもこういうタイプの映画が作られるようになったということを素直に喜びたい。連合赤軍の内情については一切描かないという思い切った脚本も素晴らしい(赤軍については若松監督の『実録・連合赤軍』等を観れば良い)。役所広司はじめ、キャスティングも巧い。「人事を尽くし、天命を待て!」 [DVD(邦画)] 8点(2008-06-29 06:55:16) |
695. かもめ食堂
《ネタバレ》 『めがね』を先に観てしまったこともあり、こちらはストーリーも台詞もモノローグもある!と、とても映画的な映画に感じてしまいました。いかにもお洒落なミニシアターでヒットしそうな、良質の日本映画。『めがね』もそうだったが、和食というのはこんなに美味しそうに見えるものなのか。おにぎりを食べたくなった。 [DVD(邦画)] 7点(2008-06-27 15:41:46) |
696. めがね
《ネタバレ》 ゆるい映画だな~と思い観ていたが、最後には、自分でも意外なほど「癒されて」しまった。朝目が覚めると、もたいまさこが目の前にいるという日常はちょっとやだな…と思ったが、とにかく「海きれい!」「エビでかっ!」と驚くことばかりで、気がつくと、メルシー体操を完璧にマスターしたいと思っている自分がいた。 [DVD(邦画)] 8点(2008-06-27 15:36:37) |
697. L.A.コンフィデンシャル
《ネタバレ》 オープニングで手際よく三人の刑事を紹介し、個性的な彼らがやがて手を結び、一つの事件に立ち向かっていく様をスリリングに描いていく。ムード満点の美術と衣装、実力派の俳優陣が重厚な雰囲気を盛り上げる。中でも、出色はケビン・スペイシー。まさかの途中退場には唖然としたが、それにより彼の印象がより強まった。この年は『タイタニック』にお株を奪われたが、こちらに軍配を上げる映画ファンも多いのではないか?90年代を代表する傑作ハードボイルド。 [DVD(吹替)] 9点(2008-06-27 15:26:31) |
698. 富江 最終章~禁断の果実~
《ネタバレ》 安藤希はまさにクールビューティーな富江といった印象で、原作により近い気がする。対する宮崎あおいも安定した演技で見せてくれる。退屈な展開に変わりはないが、このカップリングは観る価値あり。富江を、「永遠に死ねない吸血鬼」という設定にし、父娘二代における富江との関わりを描いたストーリーはなかなかユニーク。誰かも言っていたが、氷漬けにしたところで終わっていればもっと良かったのに。 [DVD(邦画)] 4点(2008-06-23 03:15:37) |
699. 神の左手 悪魔の右手
美少女が次々と惨殺されるスプラッターホラー。景気良く血しぶきが上がるが、リアル志向ではないため、それほどグロい印象は受けない。故・那須博之は『テキサス・チェーンソー』ばりのホラーを目指したらしいが、後を引き継いだ金子監督の意向でポップな仕上がりに。面白い映画ではないが、怨念とか幽霊とかのJホラーに飽きた方にはオススメ。 [DVD(邦画)] 4点(2008-06-23 02:59:04)(良:1票) |
700. らせん
《ネタバレ》 『リング』のテンションで観たら痛い目に遭うが、「呪いのビデオ」解決篇としては悪くない出来。前作では「呪い」の一言で片付けられていた現象を科学的に解明しようとする試みは面白く、「ウィルスによる人類の進化」というテーマも意外性があって良かった。前作は死ぬこと自体が恐怖だったが、今回は生き残ってしまった者たちの苦悩が描かれる。佐藤浩市の演技に助けられている部分は大いにあるが、「Jホラー」ブームの今だからこそ、再評価されるべき作品。 [DVD(邦画)] 5点(2008-06-17 21:55:42) |