761. パーフェクト ストーム
《ネタバレ》 肝心の部分はひたすら雨・風・波が襲ってきて、みんなで必死に耐えているだけで、何とも単調。ただ、何も考えずひたすらそれに立ち向かい続ける男達の行動は、潔くて良かった。 [DVD(字幕)] 6点(2011-11-26 01:27:02) |
762. ツォツィ
《ネタバレ》 作品としての構成は単純なのだが、ラストシーンに至るまで余計な要素に浮気せず、原始的な説得力を持たせることに成功している。また、乳をもらった女性宅から主人公が出てきて、カメラが横に動いて別の店内の仲間をキャッチする動きなど、撮り方にもさりげないこだわりが感じられる。一番印象に残ったのは、紙袋を抱えた主人公が土管の野原を訪れるシーンで、ここが作品に一本の芯を通していると思う。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-26 01:11:36) |
763. ココ・シャネル(2008)
エピソードを順に連ねた平坦な内容で、人格やドラマを表現するには至っていません。つまり、シャネルという名前に寄りかかってしまったということです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-11-23 03:49:42) |
764. 僕は君のために蝶になる
《ネタバレ》 せっかくの幽霊ものなのに、全体がえらく安直に進んでいて、幻想性もなければ、現実とのギャップがもたらす切なさも感じられない。というか、やっていることがただの男女の痴話喧嘩レベルなのです。したがって、ロマンス的観点からどうのという以前に、主人公の妄想を延々と見せられているだけという気すらしてしまいます。ラストも中途半端で、息切れが見えてしまいますね。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2011-11-16 00:11:15) |
765. ジェリーフィッシュ(2007)
ごく普通の3組の人々の並行する道行きをじっと見続けるという視点は好みだし、ひっそりと息をひそめるかのように落ち着いた雰囲気も悪くないのですが・・・3組の話は交錯するようでしないし、そもそも全部が似たような描き方で似たようにうじうじ悩むキャラばかりが出てくるので、作品としての意味合いを削いでしまっている。結果、設定のための設定のようになってしまいました。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-11-13 00:42:01) |
766. レッスン!
《ネタバレ》 類作の先例がいくつも見えてしまう単純な作りではあるのですが、バンデラスの久々の真面目な演技と真剣な表情によって、強く印象づけられる作品となっている。生徒たちとどうこうという部分よりも、一番の肝は、校長先生とのダンスシーンですね。これによって作品の軸足が座っています。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-11-10 04:09:35)(良:1票) |
767. サンシャイン・クリーニング
《ネタバレ》 もっと明るく楽しく前向きな内容かと思っていたのですが・・・全体の雰囲気が妙にじめじめしていて、いざ開業というときでも、何かを突き破ったエネルギーや勢いというものが感じられない(結果、後で出てくる挫折の部分でも、その意味合いが薄くなっている)。ラストも辛うじてゴールしたという感じで、開放感や達成感がないですね。結果、題材に寄りかかったような感じになってしまいました。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-11-08 05:13:39) |
768. ディパーテッド
こんな作品でオスカー獲っちゃって、スコセッシは内心どう思っているのだろうか?レオとマットはその場その場のシーンを力技で乗り切っているだけで、人格や思索の表現にはまったく至っていないし、ニコルソンは前後の流れをまるで無視して勝手に1人で暴走してしまっている。今挙げた誰のキャリアにとっても、それほど意味がある作品とは思えません。ただし、そんなとりとめのなさを前提としながら無骨に何とか全体をまとめようとするスコセッシ的雰囲気は感じられるので、その観点からは楽しめなくもない。で、全然関係ないけど、途中でちょっと流れる"Comfortably Numb"、ロジャー・ウォーターズの90年のベルリン・ウォール・ライブのテイクですよね?(客演はヴァン・モリソンとザ・バンド!)それと、ニコルソンが最後の取引現場に赴くときのケルティック・ブラックな曲が印象的だったのですが、あれは誰の曲でしょうか? [映画館(字幕)] 6点(2011-11-07 12:44:19) |
769. 砂の上の恋人たち
《ネタバレ》 いきなり「私たちはどうして3Pを開始するに至ったか」を堂々と、正面から、真面目に描写しているオープニングの20分間が凄い。その後も無意味な全裸トークやら海辺でのいちゃつきシーンの連打で、もう楽しすぎ。で、そのまんま完結できるはずがないわけで、そこからどう展開するのかが課題になるのだが、全体がどこまでも一直線なので、これだけエロくても一抹の清涼感を感じる。 [DVD(字幕)] 6点(2011-11-07 12:37:14) |
770. アヴリルの恋
《ネタバレ》 静謐性と神秘性を感じさせる出だしのところはよかったのですが、途中からえらく描写が俗っぽくなってきて、ラストなんかはいかにも枠を突き破ろうとしてかえって枠に囚われた感がはっきり見えてしまいました。この展開だったら、最初のところで外界との接触がなくて云々という設定もいらなかった気がします。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-11-07 12:35:40) |
771. 九月に降る風
《ネタバレ》 前半は、台湾版「アメリカン・グラフィティ」(!)といった趣で、ぎこちないながらもそれなりに作品として成立しているのですが、後半に強引に事件を盛り込んでおかしくなってしまいました。男子と女子の描写がうまく絡んでおらず、それぞれ浮いているのも難点。ただ、ジェニファー・チュウという女優さんは初めて見ましたが、可愛いですね。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-11-07 12:30:20) |
772. HACHI/約束の犬
《ネタバレ》 何がショックって、リチャード・ギアが堂々と「おじいちゃん」を演じてしまっていること。やはり月日が経てばそうなってしまうのね。もともと、ラッセ・ハルストレムが何でこんなそのまんまなリメイクをするのかが不思議だったのだが、音楽を除いては新鮮味はほとんどなく、各登場人物の人格面も深められてはいない。巧者ジョアン・アレンにも出番なし。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-11-01 03:52:52) |
773. 同窓会(2008)
《ネタバレ》 やたらと説明的場面+説明台詞ばかりな上に九州弁が下手な前半は、ほとんど何も期待していなかったのです。しかし、時系列を行き来する回想の見せ方が巧く、後半はほろ苦系青春映画としてなかなかよくまとまっています。二段オチのインパクトも強力ですが、おかげで肝心なところの印象が薄くなったような気もしなくもない。 [DVD(邦画)] 7点(2011-10-29 02:25:41) |
774. トゥルー・ヌーン
《ネタバレ》 のどかな村落に突然国境が出現という設定が凄いし、それがなぜか村の風景とマッチしているのも凄いが(私は「ノー・マンズ・ランド」を思い出した)、今ひとつ現実の切迫感の描写が弱いような気がする。ただ、ラストの原始的な容赦なさは、それとは別の次元で強烈。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-10-28 02:54:13) |
775. ミルコのひかり
《ネタバレ》 もう少し感動があるかと思っていたのですが・・・ハンディキャップのある人物が何を達成したかというだけではなくて、そのプロセスやステップ、そして心の動きをもっと見たかったところでした。ラストが予定調和に見えてしまいます。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-10-28 01:08:20) |
776. トンマッコルへようこそ
あっちこっちで演出の方向性がばらばらで、その場その場で思いつきで撮っていったようにしか見えない。異なる環境の人たちが一同に会してドラマが生まれるわけなのだから、なおさらそれぞれの心理描写には慎重になる必要があるはずなのに・・・。終盤へ向けての盛り上げも、どうみても無理矢理です。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2011-10-17 02:40:30) |
777. キャプテン アブ・ラーイド
《ネタバレ》 前半は、オッサンの日常生活をそのまま撮っているという雰囲気で、あまりドラマも感じられないし、キーアイテムの帽子の描き方も弱い。後半はDV被害への対応が中心となるが、いきなり対象が絞られてくるので、前半とのつながりが切れているように見える。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-10-15 02:20:05) |
778. ピノイ・サンデー
《ネタバレ》 前半は前置きとしてはあまり意味がない割に妙に長いし、後半はソファの話ばかりなのだが、それなら最初からそれに絞っていくべきだった。主題が何なのか結局はっきりしません。それに、たかがソファにむきになるところに面白みがあるはずなのに、主人公の2人が割と淡々としているので、設定の意味が半減しているのです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-10-11 03:25:11) |
779. 誘惑の接吻(キス)
《ネタバレ》 脳天気な邦題に反して、割と地道で切実な内容。主人公の少年がヘタレな一方である一線以上は動じず冷静であるのが、現実味があるようでもあり、面白みを削いでいるようでもある。「みんなから白い目で見られるとき、どう行動したらいいかは分かるわよね。私の子でしょう」というママの一言はいいですね。しかし、君はかつて「初体験/リッジモント・ハイ」で、ここでの息子の彼女とほとんど同じ役回りをやっていなかったかね、ジェニファー君。そりゃ叱れないでしょ。 [DVD(字幕)] 5点(2011-09-29 01:11:02) |
780. ハイ・クライムズ
《ネタバレ》 軍事法廷という特殊性をまったく生かしていない、何から何までどこかで見たようなシーンの継ぎ合わせで終わってしまう内容。そもそも、弁護側の2人が法廷で全然活躍しないので、日常生活の場面にも説得力がまったくない。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2011-09-27 03:58:16) |