61. 酔いどれ天使
三船敏郎が20代の頃の作品で、後年の脂ギッシュで貫禄のあるイメージがあるだけに、新鮮味を感じた。 話としては卒がなく楽しめる内容。 脚本ありきの黒澤映画は多少苦手だが、これは案外すんなり観られた。 ヒューマニズムがいきすぎていないのが良い。 『赤ひげ』までいってしまうと、クド過ぎるので・・・ [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-07-08 22:21:01) |
62. パラダイン夫人の恋
《ネタバレ》 普通に楽しめたが、終盤の法廷劇は少々疲れた。 でもヒッチコックらしさも、ほんの少しだが感じられ、普通に楽しめるレベルの作品だと思う。 グレゴリー・ペックが、アリダ・ヴァリの屋敷を訪ねた時に、世話人の姿は見えど顔は全然分からない、しかも、いつの間にかいなくなっていた、という演出にサスペンス的な魅力を感じ、ここにヒッチコック印を感じた。 更には、その後、グレゴリー・ペックと、それを尾行してきた世話人との、室内における火花散る緊迫したやり取りも、ヒッチコックらしい緊張感があって楽しめた。 それにしても、私にとってアリダ・ヴァリという女優さんは、後年の眼光の鋭いおばさんのイメージしかないので、美人という設定には、個人的にむちゃくちゃ違和感を感じた。 又、グレゴリー・ペックのダテ男ぶりも堪能できる作品である。 [DVD(字幕)] 6点(2010-05-05 20:50:28) |
63. 春の目ざめ(1947)
《ネタバレ》 ソフト化されておらず、貴重極まりない成瀬巳喜男監督作品の一つ。 題名の通り、題材は思春期に関するもので、特に思春期を迎えた男女が遭遇する“性”の問題を扱っている。 時代を実によく反映した作品で、現代の感覚からすると、“性”というものに関する取り組み方や意識の持ち方に、あまりのズレを感じ、古臭さは否めない。 だが、そういった古臭い題材を扱っているにも関わらず、そこはさすがの成瀬監督作品だけあって、無難に楽しめてしまうところがまた凄い。 主演は久我美子で、純情可憐を画に描いた様な少女役を演じている。 違和感なく自然に演じており、まさに適役といえよう。 ラストに久我美子がショックからいきなり立ち上がるところは、唐突さを感じた。 戦後間もなく作られたという時代背景を考えると、これ以上“性”という題材に関して深く切り込むのは不可能だったのではないだろうか。 そこら辺りの事情が、本作の終わらせ方、そして作品全般に歯がゆさと不自然さをもたらしている気がした。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-02-27 00:35:04) |
64. 山猫令嬢
《ネタバレ》 戦前の作品の雰囲気だなぁ・・・と思ったら、ギリギリ戦後の作品だったようだ。 テーマ自体は戦前を思わせる古臭い内容で、やや苦手なものだったが、テンポがなかなかに良く、意外にも最後までサラリと観ることができた。 実は学校の先生が父親だったと明かされた時、正直ビックリしてしまった。 これにはやられた。 これがいいスパイスになって、後半もそれなりにだが楽しむことができた。 ただし、ラスト付近のお涙頂戴的な母娘の抱きしめ合いと、テンポが良すぎるまとめ方に多少の違和感を感じた。 1940年代の日本映画っぽさというか、1950年代以降の様な成熟しきった感じのない、荒削りな印象を受けた。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-07-16 00:11:50) |
65. 俺もお前も
エンタツ、アチャコの作品は初めて観た。 まあ、コテコテの古臭い漫才なんだけど、意外と今でも楽しめたりする。 成瀬と喜劇って、どうもイメージがつきにくいが、案外うまくまとまっている。 サラリーマンが社長にガツンと言えるかどうかって、現実にはまず難しいだろうが、劇中のこととはいえ、胸のすく思いがした。 観終えた後の気分は不思議なほど爽快。 成瀬、こんな小品でもしっかり実力を発揮してる。 さすがは成瀬巳喜男! [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-01-23 21:41:05) |
66. 牢獄
前半はベルイマン作品らしからぬ軽妙な語り口だが、後半から一気にベルイマンらしさが加速する。 特別面白い作品ではないが、ベルイマン作品特有の世界観を味わうことのできる作品である。 [ビデオ(字幕)] 6点(2008-08-17 19:39:48) |
67. ドイツ零年
《ネタバレ》 前に一度観たことがあったような気がしたが、記憶が定かでなかったので、もう一度鑑賞してみた。 やはり観たことがあった。 しかし、どうも印象が薄い。 第二次大戦後の風景をフィルムに残した記録映画としては貴重な作品だが、話はただ単純。 それがイタリアン・ネオリアリスモなのかもしれないが、映画としての面白さという点では疑問が残る。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-07-20 18:30:23) |
68. シミキンのスポーツ王
題名からして凄い。 なんだ「スポーツ王」って。 日本語の範疇を超えたキテレツな題名。 内容はとにかくハチャメチャ。 ドタバタ喜劇を超えて、ハチャメチャ喜劇。 もうやりたい放題。 バカに成りきって観られれば楽しめる、かも(?)。 ところで、川島作品のキャスト・スタッフ表示って面白い。 とても個性的。 『お嬢さん社長』でもそうだったけど、ナナメに字が流れたり、そもそも字がナナメだったりする。 これは独創的だ。 [ビデオ(邦画)] 6点(2008-05-15 22:33:48) |
69. 無法松の一生(1943)
三船版の後に観たので、ストーリーを追うような形で観るハメになってしまった。 こちらの方を先に観ていれば、もっと感動できただろうに・・・ 残念だ。 [DVD(邦画)] 6点(2008-03-20 22:37:42) |
70. 長屋紳士録
飯田蝶子と吉川満子の二人が中心という時点で、少しテンションが落ちた。 笠智衆が珍しく歳相応の役をしていて新鮮味アリ。 [ビデオ(邦画)] 6点(2008-02-16 08:22:56) |
71. 三十三間堂・通し矢物語
《ネタバレ》 東京は御茶ノ水「アテネ・フランセ文化センター」にて鑑賞。 相変わらず奇妙なビルディングだった。 本作は成瀬監督初の「時代劇」らしい。 そして全く成瀬作品らしくない。 だけど普通に面白い。 キャスティングにも成瀬らしさが見当たらない。 そしてストレートに娯楽作品でもあったりする。 全てが異質な成瀬作品ということになるだろう。 そういう意味でも観るべき価値のある作品だ。 しかし、長谷川一夫が良い役すぎる! 笑っちゃう程「良い人」なのだ。 田中絹代が最後に一言。 「なんて良い人なんだろう・・・」 そう、あり得ないくらいの「良い人」設定。 顔がデカイのと腕が貧弱なのがタマに傷だが、目はキリっとしているし、チャンバラは強いし、気はきくし、弓は上手いし、女性には優しいし、まさに完璧。 ここまで完璧だと、まあ、やり過ぎでしょう。 ラストの去り方も最高。 あそこまで敵方にしてあげたら、褒美を請求したり、田中絹代を口説いたりするのが人間ってものだろうが、そんな欲求は一切見せず、哀愁の後姿を見せながら一人歩き去っていく。 うーん、長谷川一夫、色んな意味で凄すぎ! [映画館(邦画)] 6点(2008-02-02 22:14:58) |
72. 婦系図(1942)
長谷川一夫をけなげに愛する女性を山田五十鈴が演じている。 これがミスキャストかどうかは微妙なところ。 ストーリー展開が緩慢なので、筋を追ってばかりいるとイライラしたが、最後まで観たら、なかなか良い後味を残してくれた。 [ビデオ(邦画)] 6点(2007-10-16 18:11:06) |
73. 晩春
月丘夢路って、若い頃はこんなに綺麗だったんですね・・・ ほんと、驚きました。 [DVD(邦画)] 6点(2007-10-15 19:54:15) |
74. 揺れる大地
かなりの大作です。 ヴィスコンティ作品は基本的に苦手ですが、本作は案外観れました。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-10-15 12:03:24) |
75. 第三の男
完璧な作品であることは分かりました。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-10-13 10:37:47) |
76. 青い山脈(1949)
原節子が劇中においてはヒロインを演じている。 しかし私は木暮実千代が大好きである。 そういったことから、「私なら色っぽい芸者に扮する木暮実千代の方を選ぶけどな~」みたいな感じでみてしまい、主人公の男性に共感できなかった。 全編に渡りとても爽やかな風が吹いており、戦後から数年経ったその当時の開放感が画面いっぱいに現れていて素晴らしかった。 [ビデオ(邦画)] 6点(2007-09-16 23:05:17) |
77. 女性の勝利(1946)
レビュー第一号ですか・・・ 溝口作品のレビュー第一号を飾れるなんて光栄ですね。 さて、溝口作品は最近、一挙にDVD発売されました。 しかし本作はそのDVD化からあぶれた作品です。 他のDVD化されていない溝口作品に駄作が多かったので、本作もさぞかしつまらないだろうと予想していました。 しかしかし、意外にもなかなかの出来でした。 法廷ものとしてみてもそれなりに楽しめるし、女性を中心に据えた人情ものとして見ても、しっかりと出来ています。 DVD化されていないことが、とても勿体無く思えました。 [ビデオ(邦画)] 6点(2007-09-05 01:42:34) |
78. 自転車泥棒
《ネタバレ》 最後のシーンはちょっと切ないが、さすが名作だけあって良い映画でした。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-09-03 16:17:47) |
79. 運命の饗宴
《ネタバレ》 シャルル・ボワイエの野太い声がとにかく印象に残った。 なんたる迫力のある低音ボイス! 怖いくらいに迫力を感じた。 話の内容について言えば、六話もあるので全部終わった頃には内容を忘れちまった。 夜会服は役目を終えたかのように、最後はかかしになってしまうのが味わい深い。 [インターネット(字幕)] 5点(2024-04-02 22:14:37) |
80. 曳き船
《ネタバレ》 なんだか暗い話だよなぁ、なんだかなぁ 浮気をしてたら妻が危篤で病床で妻から愛の告白を受けたけど、妻は死んでしまう 浮気の代償は大きく取り返しがつかない なんだかなぁ、面白くはないわな [インターネット(字幕)] 5点(2024-03-08 22:57:12) |