Menu
 > レビュワー
 > かっぱ堰 さんの口コミ一覧。42ページ目
かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1244
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
616263
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
616263
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
616263
>> カレンダー表示
>> 通常表示
821.  輪廻(2005) 《ネタバレ》 
まず映画のセットと過去/現在のホテルを重ねて見せるのはいい工夫と思われる。 しかし基本設定が支離滅裂に見えるのは困ったことであり、前世の魂らしきものが転生した人間と関係なしにその辺を勝手に動くのでは輪廻になっていない。こういう恒例のオバケじみたものを出さずに済まないのなら、逆に輪廻というアイデアを使うこと自体に無理があると思われる。 またストーリーの面でも、昔と比べてまともなお話を作っているように見えるがトリッキーなだけで、それ自体が感心できるものにはなっていない。11人が死んだのが35年前とすれば転生者もみな35歳以下だったのだろうが、しかし死後それほど間をおかずに次の人生を始めることができ、かつ前世とは全く違う人間として問題なく暮らしているのなら、あえて前世の思いを今生に持ち越す動機が全くわからない。劇中の転生者は最後にどうなったのかわからないが、この機会にまた自分が死んで見せてまで前世の思いを遂げようとしたとすれば馬鹿げており、そんなことなら劇中の大学教官のように合理化して、もう忘れてしまえと言った方がいいだろう。最後に一人ほくそ笑んでいた老婆だけは満足だったようだが、こういう世代の恨み事に現代の若い連中がそろって付き合わされたように見えるのも気分が悪い。 あるいは、ここで死んだ連中はすぐ次の人生が始まるからかえって希望があり、生き延びて苦しむ人間こそが最も悲惨と言いたいのか。それなら常識を覆す発想とも言えなくもないが、そのような考えがわれわれの人生を豊かにすることは全くなく、かえって“つらいなら死んでしまえ”的なメッセージになってしまうのはほとんど反社会的である。   そういうことで面白くない映画であり、見どころといえば主演女優の顔だけである。顔自体がかわいいのは当然として、それより主に表情とかが見どころなわけだが、顔自体がかわいいのも見どころであり、また当然ながら顔だけでなく全体的に見てもいい。とにかく主演女優の印象が圧倒的に強く、この点では大変結構な映画でした。
[DVD(邦画)] 5点(2014-07-22 23:57:54)(良:1票)
822.  呪怨 黒い少女 《ネタバレ》 
[2018/9/11修正] このシリーズ必須の家にまつわる呪いは出て来ないようだが、その呪われた家ができるまでの話だと思われる。 登場人物としては少女の叔母のすらりとした姿が印象に残る。当初は繊細そうで脆弱なようにも見えたが、その後に覚悟を決めてからの表情は少し差が出ていたようである。階段の手前でこの人物の足元を映していたのは境界線のようなものの存在を暗示していたということか。そのほか富士の見える屋上風景や、その後に母子が落下する際に、高架の道路を普通に車が走っているのと対比されていたのも印象深い。 ちなみに少女の叔母が驚愕の表情を見せた直後に、のほほんとした看護師の顔を大写しにしたところは笑った。  物語としては少女~母親~叔母が本筋で、そこに看護師/隣部屋のバカ/少女の父親のエピソードが付随する形に見えるが、その関係がよくわからないのは困る。特になぜか看護師が危険な人物だと匂わせる場面があり、これは何か裏があるのではという気にさせられる(例:初めから水子の霊がついていたなど)。また父親のエピソードは枝葉のようでもあるが、実はこの男にも隠れた問題があったと考えられなくもない(例:初めから水子の霊がついていたなど)。そもそも「黒い少女」とは何なのかを突っ込んで考えれば意外な真相が見えて来そうでもあり、また本筋部分でも実は母親と叔母の思い込みがとんでもなく間違っていたということもありえなくはないが、どうも深読みを強いられているようで面倒くさい。 制作側の思惑はともかく見る側としての問題は、この手の映画は真面目に考えても解答が得られる保証がなく、単に時間の無駄になる恐れがあることである。ここに書くのは筋違いかも知れないが、現代ホラーにつきものの理不尽さや不条理というのと、ストーリーとしての整合性不足というのは話が違うので、きちんと辻褄の合った話にするのは最低限のことである。そういう面で観客が制作側に全幅の信頼を置き、安心して見られる映画にしてもらいたいものだが、まあそういうことをこのシリーズに期待する方が間違いか。それにしても今回は、スルーしかねる程度に思わせぶりにしておいて、やはりわけがわからないという中途半端な感覚の映画だった。  なお劇中の少女役は松本花奈(まつもとはな)という人で、芸歴が長いようだが昔からこういう変な役をやっていたらしい。一見美少女のようで実は微妙な顔で不気味さを出しているが、現在は普通に美形に見えるので問題ない。役者だけでなく映画も撮ったりしている多才な人である。 ちなみに最近(2018年)になってこの人のヘソがネット上で話題になっていたようだが、その元になったのはこの映画でのヘソ出し場面である。そこはただ寝ているだけだが、ほかに目だけの演技というのもあったようである。
[DVD(邦画)] 5点(2014-07-07 21:46:44)
823.  呪怨<OV>(2000) 《ネタバレ》 
最近になって初めて見たが、これ以外に和製ホラーの様式が普及して以降の映画はけっこう見ているため、改めて見てもごく普通というしかなく、どこをほめればいいのか正直わからなくなっている。とりあえず終盤のゴミ集積所で背後を通行人が知らぬげに歩いて行ったのは、こういったことが日常のどこかで起きている可能性を表現しているようで面白かった。また古いタイプの人間からすれば、怪異が昼間に起こるなど常識外のことだったわけだが、この映画ではわざわざ晴天の日中に周囲を真っ暗闇にまでして事を起こしており、これで逃げ場のない怖さを出していたといえる。  一方、登場人物が自分で墓穴を掘るような展開が見られるのは現代ホラーの悪習であり、特にどれだけ状況が切迫していても電話に出なければならないと思うアホがいるのは閉口する(2も含め)。またネタの独創性という面でも評価できるとは限らず、まずページに目いっぱい字が書かれているのは、自分の知る限り「座敷女」(1993年連載、同年単行本化)の例があるので特に目新しくはない。また階段を這い降りて来るのは貞子のようでもあるが、それより個人的には目が「蛇女の脅怖」(1966年英)を思わせて懐かしかった。それから胎児の取扱いは殷の紂王(BC11C?)の故事に倣っているのだろうが、こういうのを真似すると日本人の品性が疑われるのでやめた方がいい。  最後に登場人物としては、柑菜が元気だった頃の小生意気な態度は笑える。また瑞穂役の栗山千明は当時中学生くらいで制服姿が可愛らしいが、しかしこの女優のその後のイメージのせいで、この子が怖い目に遭っても特にかわいそうとか思わない自分が無情に感じられる。
[DVD(邦画)] 5点(2014-07-07 21:46:29)(良:2票)
824.  偽りなき者 《ネタバレ》 
まず劇中の園長に関して、知性によらず嫌悪感だけで全否定に至るような態度は知的生物たる人類の一員として恥ずかしい。責任者として児童と保護者に申し訳ないという思いで頭が一杯なのか、客観的にどうすべきかが全く見えていないらしいのも組織の管理者としては不適格である。自分の感情処理が最優先になっているにもかかわらず、本人は他人のためと思っているのだろうから始末が悪い。さらに周辺を動員して攻撃対象を孤立させるやり方は卑劣で悪辣であり、これも当人の本性が表に出たのだろうと思われる。これで責任感が強く良心的な人物などと思われているとすれば腹立たしい。 また児童の父親は、要は自分の子が嘘つき扱いされたことに反発したのだろうから主人公の訴え方はかなりまずい。せっかく直接話す機会が得られたのだから、淡々と経過を説明してあとは判断を任せればよかっただろう。親馬鹿はまだ仕方ないとしても、主人公までが感情に訴えるしか能がないのでは全く共感できず、こいつはバカかと呆れるだけである。なお主人公の支援者も基本的には情で動いていたように見えており、その点では対立勢力と同類と思われる。客観的な視点の持てる人物が劇中にいない(裁判所を除く)のは見ていて非常に苛立たしい。 そのほか自分の罪悪感を他人に転嫁して憎悪するタイプの人間もいたかも知れないが、何にせよ大多数の周辺住民は、特に切実な動機もなく自分なりの検証もせず態度保留するわけでもなく単に付和雷同で叩いていただけと思われる。日本の映画なら“これだから田舎は困る”で終わってしまいそうな話だが、外国映画のため素直に普遍的な問題として受け取ってもらえるのは幸いである。  以上、どうせ人間というのはこの程度のものであり、理性的な話が通用するなどと考えない方がいいのは世界共通のことらしい。こんな世の中に生きているよりも、おれはやってない、お前ら全員呪ってやる、と叫んで衆人環視の前で自決して果てれば、関係者全員に一生残る心の傷を負わせて復讐できるだろうが、ただし主人公には息子がいるのでそういう破滅的なことはできないわけである。 なお点数は個人的趣味の問題であまり高くできないが、客観的な評価としてはここの平均点(自分のを除く)に納得する。ストーリーが初めから主人公を追い込む方向で組まれているのは制作側の都合優先に思われなくもないが、映像が美しいのは印象に残った。
[DVD(字幕)] 5点(2014-06-11 20:28:33)(良:1票)
825.  PIECE ~記憶の欠片~ 《ネタバレ》 
一応説明しておくと、仮面ライダー・戦隊シリーズにヒーロー役で出た役者を活かすためのプロジェクト“TOEI HERO NEXT”というシリーズの第1弾である。この映画では「仮面ライダーオーズ」の2人がダブル主役で出ており、ほか自分の知っている範囲では「仮面ライダーW」の園咲若菜役も出演している。ちなみに現時点で第4弾まで出ているようである。 内容としては、変身ヒーローがおらずアクションもほとんどない東映特撮といったものだが、子ども向けというより若干シビアな感じになっている。「オーズ」のTVシリーズは見ていないので、主役2人が当時とキャラクターを変えているかはわからないが、少なくとも「零」役は5つの人格を瞬時に演じ分けるということをやっているので、これはなかなか頑張っているのではないかと思われる。特に「綾さん」を熱演しているのは非常に面白い(惚れてしまいそうだ)。本来の鑑賞動機は元カノ役を見ることだったが、そのほかイマカノ役もなかなか愛嬌のあるキャラクターを演じており、最終的には主役を含めて主要人物の皆に愛着がわいて来る作りになっている。 なお最後は明らかに謎を残して終わるので、このままでは続編がなくては済まない状態になっているが、現時点でこれの続編は出ていないようである。別に続編を期待するわけでもないが、その後がどうなったのかは気にならなくもない。
[DVD(邦画)] 5点(2014-06-09 20:33:17)
826.  ひぐらしのなく頃に 誓 《ネタバレ》 
ゲームもマンガもアニメも知らないまま、前作に引続いて見た。前作では主人公の周囲がほとんど敵対勢力に見えていたので、この映画の中盤で主人公が唐突に仲間意識を語り出しても茶番としか思われなかったが、しかし最後まで見てみると、今回はどうやら本気で「仲間を信じること」をテーマにしていたらしい。劇中の人間関係は完全に初期化されていたように見えるが、一方で前作から継承された部分もあり、頬の傷や注射器といった前回の疑問点を一応解消した上で今回のテーマに結びつけた形になっている。 今回も数ある並行世界の一つのような感じらしいが、何度も繰り返すうちにやがて円環を抜けられるときが来るのかも知れず、この映画でもそういったことが窺える内容にはなっている。前作に引続き、こんな悲劇的な結末を何とか避けられないのか、という登場人物の悲痛な願いが切なく感じられたといえなくもない。  ところで登場人物としては、前作ではバカにしか見えなかった主人公が今回は結構凛々しくなっていたので少し感心した。「おまえを一人ぼっちにさせたくない」との台詞を聞けば、登場人物としても男になったなと思わせるものがある。そのほか今回のメインである竜宮レナ役はかなりハードに頑張っていたが、園崎魅音役も出番が多く、今回は悪役的な性格がないので普通にかわいい。2作にわたって見ていて次第にみんなが好きになって来たのだが、続編はなしで終わりになったようである。毎年続編を出して登場人物が次第に成長していくというのも面白かったろうが。 今回は屋根の上の対決が印象的だったので前作+1点としておく。
[DVD(邦画)] 5点(2014-06-09 20:33:13)(良:1票)
827.  くらげとあの娘 《ネタバレ》 
生真面目な映画である。自分が見る限り微妙に可笑しいところが2箇所あるが、ほかに笑える場面は全くない。あまり起伏もなしに物語が進み、見る側としては何が起こっているのかわからないまま気が抜けずに疲れるが、しかし子役が出る場面だけは普通に心なごむものがある。 主人公の男もどうやら子ども好きではあったらしいが、しかしこの主人公のダメ男ぶりには本当に呆れた。自分としても思い当たることがないわけではないが、これほどバカで優柔不断では観客としても全く応援する気にならない。最低限、知能程度が疑われるような行動はなしにしてもらえなかったかと思う。  それはそれとして物語を真面目に見るとすれば、自分で求めなければ得られない、というような基本的事項はもちろん、相手のサインをどう受け取るかというような点でも、非リア充系男子の婚活に役立ちそうな映画に見える(婚活イベントで上映すればいいのではないか)。理屈をいえば婚姻率の向上や晩婚化の回避、ひいては少子高齢化の抑制にも役立つ有意義な映画といえなくもない。 しかしラストは何が起こったのか正直よくわからなかった。最後のわずかな希望だけは逃すまいと絶望的な努力をする、という表現だったら評価しなくもなかったが、監督の説明を聞けば非常に安直な結末だったようで、結局は好意的に捉えようとする気が薄れてしまった。娯楽面だけでなく意味的な面でも不足した感があるのは非常に残念である。  そのほか個別の苦情をいわせてもらうと、まず実在の公共施設内で不健全な行為に及ぶ人物を出すのはやめてもらいたい。業界人は何でこういうのを当たり前のように思うのか。また自分がラストの意味を取りかねた理由は「一年後」という表示をその直前の場面からと理解したからで、序盤の細かい出来事をきっちり思い出さない限り誤解しかねないというのは一般の観客にとっては厳しい。数字を出したためにかえって12カ月>十月十日という方に意識が向いてしまったこともあり、どうもこれはミスリーディングだったのではないかと思われる。 なお余談として、ヒロインがアシカの真似をして吠える場面は「非・バランス」(2001)で派谷恵美さんが演じた少女を思わせるものがあった。こういうのは意識してやっていたのか。
[映画館(邦画)] 5点(2014-05-18 01:23:35)
828.  パセリ 《ネタバレ》 
情けない男が成仏できない霊につきまとわれる話である。いかにも低予算でTVドラマのような印象だが、少し笑わせて少し泣かせるストーリーにはなっている。 劇中のゆうれいはすらりとした長身で清潔感があり、ぎょろっとした大きな目で覗き込まれると怖いかもしれないが、甘ったれたような声は愛らしい。日記の中で主人公への思いが募っていく様子は少し心を打つものがあり、また終盤では拗ねたように笑ったり泣いたりの表情が変転するのが愛おしく思われる。 形式上の主人公はともかくとして実際このゆうれいが最大の見どころだが、ほか終盤では主人公の恋人が後の方で何気に場を盛り上げていたのがいい感じで、また途中から入って来たミュージシャンの男も変なキャラクターだが面白くないこともない。映画としてどうかということはあるだろうが個人的には嫌いでないお話だった。 ちなみに、ゆうれいが部屋に上がるときはちゃんと靴を脱いでいたようで、また部屋が暗ければ電気をつけるというのも固定観念にとらわれない態度で好印象だった。
[DVD(邦画)] 5点(2014-05-18 01:23:27)
829.  宇宙からの侵略生物 《ネタバレ》 
敵の秘密工場は、ロンドン近郊のテムズ川河口にあったシェルヘブン製油所(Shell Haven (Oil) Refinery)という場所で撮影したらしく、これで当時としては現実離れした未来的な風景だったのかも知れない。内容としても前作よりSFらしさが増しており、反撃のためにいきなり「原爆ロケット」(原子力推進のロケットを地表から発射するらしい)を飛ばし、敵星を破壊してしまうというのは豪快である。 またドラマ部分も適度にスケールが大きく、映画の開始時点ですでに政府機関の内部に敵勢力が浸透していて、国家予算を敵の計画に取られたために教授の月計画が頓挫したということだったらしい。劇中の下院議員が「公的資金を投入したばく大な損失の隠蔽」といった、それっぽいことを疑っていたのも結構まともな感じに見えている。 一方で、アンモニアで腐食されて死ぬ男が出るとか、パイプの中に人間を「つぶして詰め込んだ」とかいう話が出て来ていたのは、子どもの頃に見ていれば結構イヤな印象を残したのではないかと思われる。映像的には終盤までずっと地味で、どうせ最後までこの程度だろうと侮っていたところ、最後は一応のミニチュア特撮になっていたのは少し驚いた。 以上により、個人的には前作よりは退屈せず、それなりに見るものがあると思わせる映画だった。なお敵の秘密工場を襲った村人の集団が銃器の扱いに慣れていたのは大戦からあまり間がない時期であり、また戦後の兵役に従事した者もいたためではないかと想像される。
[DVD(字幕)] 5点(2014-05-03 18:56:15)
830.  魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st 《ネタバレ》 
TVアニメ「魔法少女リリカルなのは」シリーズの劇場版である。この映画はTVシリーズ第1期(2004年、全13話)の劇場版だが、これに続いて第2期(2005年)の劇場版が2012年に出ている。 TVは当然見ていなかったが、この劇場版を見る限り、まずは主に絵柄のせいで好きになれる登場人物がほとんどいない。また人名が変に格好つけた感じで大人気ないのが多く、口に出して言うのが恥ずかしい。さらに、劇中に世間の指弾を受けそうな映像(変身場面の着替え)が入っているのは非常に問題だが、しかし思えば魔法少女というのはかなり前からそういうものだった気もして、自分の世代もそれに加担していただろうから偉そうなことはいえないかと思わなくもない。  ストーリーに関しては、母親(ただし偽)に依存しながらも虐待されて捨てられた娘が、友情の力で自立して生きる決心をした、ということのようで、それ自体は大変結構なお話ではあるが、ただしそういった自立の物語を9歳の子どもにやらせるのは年齢的に無理がある。またこのアニメのターゲット層に母と娘の話がふさわしいとも思われず、魔法少女アニメとしての性質からそのストーリーが必然的に導かれるわけでもない。要は魔法少女というものを介して小学生女児とターゲット層(それなりの年齢の独身男)を結びつけようとするのがこのアニメの本質であって、一見シリアスなストーリーは取ってつけたように見えるということである。虐待なしで普通の友情物語くらいにしておけばそれほど違和感はなかっただろうと思うが。  以上、文句ばかり書いたが、よかった点としては後半の「うんうんうん」という台詞と、ラストで携帯に電話が来たのが笑えることだった。また爆笑したのは「ごめんなさい、命令無視は、あとでちゃんと謝ります」という台詞がまるきり子どもの発想だったことで、これには“ごめんで済めば警察はいらない”と言ってやらなければならない。そのほかアニメファンなら映像面などで評価すべき点も多いのだろうと思われる。 自分としては大好きなアニメとはとても言えないが、DVDをただでもらったので点数は少し甘くする。見たくてもらったわけでもないが、続編もただでもらえれば見てやっていい。
[DVD(邦画)] 5点(2014-04-21 21:55:30)
831.  哀憑歌 ~GUN-KYU~<OV> 《ネタバレ》 
「哀憑歌」シリーズ3部作のうち第3作である。 全部見たところで書いておくと、まず3作どれも特に怖くはないのでホラーというより”怪奇譚”といった感じのものになっている。宣伝文ではこのシリーズを「チェイン・ストーリー&キャスト」と称しており、キャストに関しては3作それぞれの主人公(木下あゆ美、田畑智子など)が他の2作にも端役で出ているほか、共通の脇役(吉野紗香など)も数人いるが、制作上の都合以外でこれにどういう利点があるのか不明である。またストーリーがつながっているかというとそうでもなく、3作それぞれの最初の方で若干の場面を共有しているだけで時間的な前後はほとんどない。 この状態を言いかえると、人間関係としては結構狭い範囲で3つの異常事態が同時進行していることになる。しかしそのことで、例えば虐げられた生物が人間に対して一斉に牙をむいた、というような効果を出しているわけではなく、特に今作だけは少し毛色の変わった趣向のため全体的な統一感はない。ただ前記のような女優目当ての場合には、結局全部見なければ済まないことになるという効果を生じており、そのために自分としても限られた時間を浪費させられてしまった気がする。 また全部見るとさすがに愛着を覚え、哀調を帯びたテーマ曲やオープニングの背景画もそれなりの雰囲気を出していると感じられるようになる。展開が論理性に欠けるのも共通だが、それは雰囲気でカバーということで納得する気になって来た。  ところでこの第3作については、ローマ字の副題が音読みのため意味がよくわからず、とにかく鳩の絵が出ているので“群鳩”かと思ったがそうではなかった。「軍鳩」という一般に知られていないものに焦点を当てたことは評価できるが、靖国神社に出入りする人々の間では案外よく知られていることなのかも知れない。佐藤允氏が出演しているのは昔の戦争映画との関連かとも思われる。 今回の映像表現で面白かったのは犬神佐清ではなく再生可能目玉でもなく糞の絨毯爆撃であり、これはかなり斬新なのでもっと徹底してやればよかっただろう。また主人公の先生が、街中にあるハトという言葉に引っかかってめまいがしたのは別に呪いのせいではないのだろうから、ここは笑うところだと思われる。ふくよかな感じの先生で大変結構でした。
[DVD(邦画)] 5点(2014-03-31 21:49:20)
832.  哀憑歌 ~CHI-MANAKO~ 《ネタバレ》 
「哀憑歌」シリーズ3部作のうち第1作である。 今回の主人公(田畑智子)は店のNo.1ホステスで、どう見ても申し分のない美女である(けっこう好きだ)。他人への態度が極めて悪く観客としても好きになれない人物のはずだが、自分としてはこの女優が嫌いでないため(かなり好意的)主人公が悲惨な状況になってもザマ見ろとも思わず、かえって“この女優はこんな仕事をして嫌ではないのだろうか”という方へ意識が向いてしまい、後半ではもうやめてくれという感じになって、結果的に主人公が破滅していくのが非常に痛々しく感じられた。その間に何が起こっていたのか論理的に解釈するのは困難だが、雰囲気だけは結構納得させられるものがある。 また中心テーマである動物実験の告発(※)に関しては、画面にも出ているような組織的な背景があったようだが、その主張自体は明快で万人に理解が可能である…というかわかって当たり前なのだが、そもそも何が言いたいのかもわからない後続作とは明らかな違いがあり、さすが第1作は比較的まともに作られていたのだと感心した。 ※特定の企業を名指ししていた感じもあったが、その企業は現時点で既に動物実験を廃止しているらしい。  なお終盤で、第2作にも登場する可愛らしい女性研究員(吉野紗香)が出ていたが、この人が訪ねた化粧品店は映画のテーマに沿った良心的な店だったらしく、やはり心正しい人は行いも正しいことがわかって安心した。
[DVD(邦画)] 5点(2014-03-31 21:49:16)
833.  哀憑歌 ~NU-MERI~<OV> 《ネタバレ》 
「哀憑歌」シリーズ3部作のうち第2作である。 そもそもの鑑賞動機がこれの主演女優(木下あゆ美)を見ることだったため、当方としては初めから好意的に見ようとしていたわけだが、それでも中身を見ると筋が通らないところだらけで非常に落胆させられる。鯛のお頭攻撃もキラーアワビもそれ自体としては別に構わないが、ストーリーの背景に論理的な一貫性がなく、最初から最後まで意味不明の出来事がばらばらに起きているように見えている。また結論としては天然モノを食うのが正しいと言いたかったようだが、そのためにクローンはともかく養殖漁業まで否定したように見えるのはさすがに変である。あるいは主人公の父親の人間像を称揚したかったのかも知れないが、それにしても説明不足に感じられる。  一方で登場人物としては、主演の木下あゆ美が活発そうな魚屋の娘で、仕事の手伝いや神社のお参り、大学の講義中の様子が普通に可愛いのでしばらく見入ってしまった(彼氏が出るまでは)。終盤の海産物の襲撃場面では、きれいな身体にひどい傷がついただろうと心配していたが、直後に水槽で洗うと左腕以外の傷が消えていた(理由不明)ので安心した。 また主人公以外で注目されたのは研究所の女性研究員が変に可愛らしい人だったことで、この人がしゃべると台詞の中身と関係なく無駄にかわいいので笑ってしまう。白衣を着ていると清楚だが、上だけ水着(下はウェットスーツ)の場面もあったのは若干の男子向けサービスと思われる。邪悪な研究所の中でもこの女性研究員だけは心正しい人だったらしく、最後は死ななくて済んだらしいのも当然だが、その後はどうしたのか出て来なかったのは残念だった。 なお予定としてはこの第2作だけ見て終わりにするはずだったが、実際見ると主演女優も女性研究員(吉野紗香)も他の2作に出ていることがわかったため、結局は全部見なければ済まないことになってしまった。
[DVD(邦画)] 5点(2014-03-31 21:49:09)
834.  魔女の宅急便(2014) 《ネタバレ》 
[2018-01-19再視聴による改訂] 初見時は7点だったが、改めて見るととてもそんな点をつける気にならず、アニメ版との差が1点などということもありえない。劇場で見たことで若干印象がよくなったのと、公開中だったため遠慮があったのかと思われる。 とりあえず最初に書いたことのうちそれほど間違っていないと思うことを書くと、まず原作からわざわざアニメ版とは違うエピソードを選んで構成したようだが、空を飛ぶ場面や黒ネコの様子など、意外にアニメ版のイメージを踏襲しようとした感じもある。また主人公が元気で可愛らしく実写版なりの存在感を出していて、このキャスティングは大成功だったと思われる。 初見時に気になった点として、中盤でいかにも胡散臭い顔で登場した邪悪な人物は映画オリジナルではなく原作の2巻に由来しているが、この人物が主人公に深刻な心理的動揺をもたらしたにもかかわらず、最後は簡単に反省して終わりだったのがどうも拍子抜けだった。“ほんとはいい人”パターンが個人的に嫌いだからということもあるが、この人物が人間の心の悪を代表していたのなら、かえって街の人々の中に紛れた形にして再登場しなくともよかった気がした。ただしこの人物がエンディングの場面でわざわざまた黒い封筒を使っていたのは、どうやら当初段階に遡って呪いではなかったことを証明しようとしたらしく、このあたりは少し細かい作り込みのようである。  また今回再視聴時の感想としては、主人公が直面する悪意に関して観客が許容できるのは主人公と同年配までである。動物園で結構な年齢の男がガキのように駄々をこねていたのは非常に腹立たしく、“ほんとはいい人”パターンを適用するなどありえない馬鹿で不快な人物だった。その上こういう面相の役者がやるのでは洒落にならず、これは一体どういう思惑でこういうキャスティングになったのかと疑う。そのほかネコやカバの作り物感などにはいちいち突っ込まないとしても、物語的に最後の「この町に来てほんとに良かった」という台詞が素直に受け入れられる作りにはなっていない。 それでもこの映画を全否定できないのは結局、主人公/主演女優の存在のおかげということである。そういうわけで小芝風花さんの今後の活躍に期待します。
[映画館(邦画)] 5点(2014-03-14 19:55:28)
835.  遺体 明日への十日間 《ネタバレ》 
被災の直接描写は省略されているが、どうせもう見たくないので結構だ。死んではならない多くの人々が死んで、自分などが生きているのが情けない。劇中では若い女性がそのようなことを言っていたが、この人物にこの台詞は似合わない。  ところで原作の登場人物のうち、映画では民生委員の人物を主人公とすることで“人間の尊厳”に焦点を当てようとしていたらしく、これは題名との関係でも妥当と思われる。ただし原作では、被災地で働いた全ての人々がそれぞれの職務を果たそうと苦闘したことを伝えているのに対し、映画ではいちいち大げさに嘆いてみせる饒舌なこの主人公が特別の存在感を発揮していたのは正直なところ違和感を覚えた。 また原作は現地の実態を淡々と伝えようとしたかに見えているが、映画では明らかに独自のお話を作っているのがどうも気になる。現実には肉親のことを後回しにしても職務を優先した人々が多くいたはずだが、映画では友人と連絡が取れないという理由で部屋の隅に隠れてしまうような人物をわざわざ出してきて、こんな男の成長物語など見たくもないという気にさせられる。 そのほか原作から台詞だけを借りて来て周辺事情を伝えていないため、登場人物の真意がわからず苛立たしいだけの場面もある。こういう題材を扱ったものを低評価にすると人格を疑われるかも知れないが、残念ながらこの映画にはあまりいい点を付ける気にならない。  なお個別の場面としては、女性職員が小学生の遺体を見て泣き出したのは唐突で不自然だったが、ただし取り乱してしまってわけのわからない行動になっている様子自体は迫真の演技とも取れる。また目の前で娘を亡くした女性が他人を罵りながらも、実は言っていることが全て自分自身に向けられているのを全身で表現していたのは鬼気迫るものがあった。ほかにも女性の嗚咽は聞いていてつらいものが多かった。
[DVD(邦画)] 5点(2014-03-14 19:55:15)
836.  手紙(2006) 《ネタバレ》 
たまたま原作を先に読んでしまったので、映画だけ見た場合にどう感じるかがわからなくなってしまった。そもそも原作の内容がすっきり頭に入っていないので何ともいえないところがあるが、原作の骨格はきちんと残す一方で、兄弟や家族の情愛に重点を置いたように見えるのは映画的には正しいのかも知れない。 ただ物語の前提になる加害者家族への悪影響について、住居への落書きやネットの書込みといった即物的で単純な悪意として表現していたのは安易に感じられる。また勤め先の会長の発言も、全部を台詞にはできないにしても説明不足になっており、理不尽なことをただ甘んじて受入れろと言っているかのようで素直に受け取れない。劇中では、世間の人々が犯罪者から距離を置こうとする原因として、「自己防衛本能」という言葉とともに親の心情(元彼女の父親と主人公本人)の例が挙げられていたが、それ以外にも悪意によらない排除の作用が働くことを観客がちゃんと納得できたらよかったがと思う。  ところで主人公の妻になった人物について、当初は主人公がこれほどの超絶美形女子に全く見向きもせず、別人に気を取られていたのは非常に不自然に思われる。他の映画でも似たようなことがあったので、やはりこの女優が出ると否応なしにそうなってしまうのかも知れないが、まあそれでも男連中が地味に見える分、この人がこの映画の華になっていたのは間違いない。個人的にはそもそも沢尻エリカ目当てだったこともあり、原作既読の立場としても、この人がいなければあえて映画を見る必要はなかったという気までする。 ほかに原作との関連で非常に落胆したのはバンドのはずが漫才になっていたことだった。映画化に当たって各種事情もあったのだろうが、いくら何でも漫才ではちょっと格好がつかないではないか...とは思ったが、しかし終盤でこの設定が最大限に活かされていたことは認めなければならない。これは完全にやられた。ラストで見事に泣き笑いさせられてしまった点についてだけは間違いなく原作を超えていたといえるかも知れない。
[DVD(邦画)] 5点(2014-02-17 22:53:15)(良:2票)
837.  ザ・フライ 《ネタバレ》 
初見はTV放送で、20年以上前だろうが強烈な印象を残しており、”BRUNDLE, SETH”という電話帳のような言い方や”BRUNDLEFLY”という単語など、些細なことをはっきり憶えていた。その割に残酷描写の具体的内容は忘れていたが、これはあまりにグロいので記憶を封印していたのだろうと思われる。  今回あらためて見てみると、初見時とほとんど同じ感想である。まず序盤で悪役と思わせた男が最後に献身的な働きをするのが不自然に思われるほか、特にヒロインがなんで自ら好んでハエ男に関わろうとするのかがわからない。たとえ記憶が残っていても容貌と性格が違えば別人にしか思えないだろうし、それでも強い思い入れが残るほど長年連れ添ったというわけでもない。最近出来たばかりの男女関係でこの話を作るのは少々無理があるのではないか。遅くとも悪夢を見た時点で決別すれば何の問題もなかったものを、わざわざ妊娠したと告げに行き、その帰りにハエ男に話を聞かれてしまうという展開が極めて作為的である。残念ながらこの二人のラブストーリーに関しては全く納得できない。 ただ一方で、主人公の男がもともと愛すべき人物であり、その境遇が哀れに感じられたこと自体は間違いなく、これも初見時と同じ印象だった。全体としては好きになれない映画だが、この点だけは評価したい。  なお終盤の蛮行では被害者の顔を狙わないで済ませたことからすると、これでまだしも穏健な映画だったとも思われる。
[DVD(字幕)] 5点(2014-01-27 20:49:04)
838.  怪獣ゴルゴ 《ネタバレ》 
この映画を見てまず驚くのは、台詞のある女優がほとんどいないことである。字幕に出るのは「もう無理 走れないわ」という老婦人だけであり、ヒロイン役のいない怪獣映画など存在しうるのかという疑問を生じる。お父さんサービスのお色気場面もないので児童映画としてまことに健全ではあるが、しかし余計な要素を削ぎ落したようないわば機能主義の怪獣映画よりも、自分としてはやはり万人の娯楽を目指した和製特撮の方に共感せざるを得ない。確かに当時の怪獣映画としてはいい出来だとは思うが、そのような理由で味気なく感じられるのが基本的な難点に思われた。  一方でこの映画を見て気づくのは、都市破壊場面で瓦礫の下敷きになる者が多いことである。これが結構真に迫っていて、思わず“わっ危ない”と言いたくなる場面が多い。第二次大戦の記憶が各国でどう違うのかよくわからないが、日本の「ゴジラ」などでは米軍の空襲で火の海になる東京がイメージされているのに対し、ロンドン市民にとっては爆撃やV2号の着弾などで堅牢な建物が倒壊するイメージの方が強かったのだとすれば興味深い。まあそれは火を吐かない怪獣だからという面もあるだろうが(火を吐くなら見世物にはできない)、何にせよ逃げ惑う群衆の描写に迫力を感じる映画だった。 また、同じ監督の別映画で最後に怪獣が死んだことに関し、監督の娘が「パパは良い怪獣を死なせた」と言って泣いていたのを教訓にして、この映画はハッピーエンドにしたという話は少々涙を誘うものがある。これが後に家族愛を謳う感動作「大巨獣ガッパ」(1967)の製作にもつながった?のであり、わが国怪獣映画の発展?にも貢献したという意味で大きな意義が認められなくもない。
[DVD(字幕)] 5点(2014-01-06 23:46:14)
839.  特捜戦隊デカレンジャー THE MOVIE フルブラスト・アクション 《ネタバレ》 
木下あゆ美という人が一番若かった頃にどんなことをしていたか見るのが鑑賞目的だったが、実際はあまり目立っていないので少し落胆した。この人(イエロー)が冒頭で言っていた「なんたるチア、サンタルチア」というのは、うちの元上司(団塊世代)の口癖だったため脱力感を覚えたが、これはそもそもこういうキャラクターだったらしい。 一方、ピンクの人はひときわ小柄で宇宙警察にしては可愛すぎだが、中盤でこの人のお風呂シーンがあったのは少し驚いた。これも外部情報によれば入浴が趣味とのことで、それならグリーンとかイエローと同じようにナレーションで説明してくれればよかっただろう。TVではこれが定例行事になっていたのだろうが、この劇場版ではゲスト出演の人も一緒に入っていたのがスペシャル感を出していたのだろうと想像する。 このゲスト出演の人はお姉さんキャラで、落ち着いた役柄をけっこうシリアスに演じているためレギュラーのおちゃらけた連中との対比が変に際立つ。この人が悪人の前に横たわり「何でも言うこと聞くから」などと言うので、そんなことを言うと凌辱されてしまうのではと心配になったが、戦隊モノなのでそういう展開ではないのだった。それにしても、もう少し格好いい衣装を着せてあげればいいだろうにと思う。 また一瞬だが「忍風戦隊ハリケンジャー」に出ていた敵の女幹部2人がさりげなく友情出演していたのは、その劇場版を見たばかりだったため微妙に嬉しかったりする。個人的好みとしては小柄な方(山本梓)が可愛いと思うが、以前は「宇宙コギャル」と呼ばれていたのに今作では宇宙女子大生に成長していたようなのは喜ばしい。 なおこの映画を見た裏の動機は「白鳥スワン」(同義反復)役の人が出ていたことで、見るとさすがに容色はわずかに?衰え、演技の面でも少々心もとない感じだが、自分の世代からすればこの人の顔を見るだけでも幸せである。  以上が女優に関するコメントである。  そのほか全体としては、戦隊と宇宙刑事の融合というのが目新しく、刑事ドラマ風に“夜の大都会”の風景がさりげなく入れてあるのが笑える。序盤で、エレガントな感じのお姉さんに「いい人ね、あなた」と言われてしまうバカがレッドだというのは心外だったが、ほかに頼りになるイヌ顔のボスがいるので安心なのだろう。この人が変身した姿はさすが宇宙刑事という感じで格好いいのだった。
[DVD(邦画)] 5点(2013-12-10 18:54:20)
840.  デビルマン 《ネタバレ》 
以下に評点の根拠を書く。  ①自分が原作との関係で憤りを覚えるのは、原作の意図と異なるものが世間に広く受け入れられてしまう恐れがある場合に限る。そのときは0点を付けることもあるが、この映画については駄作だとしてしても原作の価値に影響するとは思われず、またそもそも初めから世間の評価が低ければ殊更に酷評する必要もない。  ②自分の点の付け方は相対評価であり、かつ単純に娯楽映画として楽しめたかどうかという問題である。特に映画ファンという認識のない自分でさえ、これよりどうしようもなく面白くないものを普通に見たことがある。  ③東映特撮と思えば初めから評価が甘くなるのも不自然ではない。  以上に基づき、世間の評価に比べればかなり高目の点を付けておくが、これによる平均点の増加は+0.02にとどまる。   そのほかの感想は以下のとおり。  ◇若手女優2人に対しては好意的だが、美樹ちゃんが原作のイメージと違う(主に顔)のは残念である。また“ミーコ”に関して、この映画の制作者が本当に描きたかったのはこの人ではないか、という指摘があるが、確かにそうらしい。小松左京「日本沈没」の最後に出る、八丈島の丹那婆の話を思い起こさせる。  ◇牧村家の父母はいい感じである。出演者夫婦もこういう雰囲気なのか。  ◇申し訳ないがシレーヌの場面は笑ってしまった。本当に草なぎ剛が女装したとしか思えない。これは可笑しい。腹が痛い。
[DVD(邦画)] 5点(2013-11-18 19:54:41)
0110.88%
1272.17%
2614.90%
3987.88%
418014.47%
532526.13%
628522.91%
717814.31%
8614.90%
9171.37%
1010.08%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS